セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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アナウンス無しで2日も投稿に穴開けたのは初めてかも……すまん。


第42話 (高速機動)初体験❤

 キャノンボール・ファストまで2週間を切り、IS実習でも高機動訓練が行われる……はずだったんだが。

 

「それで、俺はどうしてここにいるんでしょう?」

「お前を検査するためだ。当たり前だろう」

 

 いや、確かにここは検査室、IS適性を含むフィジカル・データを取る場所なのは知ってますよ? 入学前に一度来てますから。

 

「そうじゃなくて、どうして今データを測る必要があるかと聞いてるんですよ、織斑先生」

 

 ホント、弟のこと以外はポンコツになるなこのブラコ(ギロッ)もうヤダこの人。

 

「先日お前が模擬戦で新ISで戦った時の動きが、入学時と比べ著しくおかしいと思った。だから再計測をするんだ」

「それは――」

「ちなみに、イギリス政府からの要請でもある。拒否権は無いぞ」

「……それを先に言ってください」

 

 そう言われたら仕方ない。検査のために公欠扱いになったIS理論は、後でセシリアにノートを見せてもらおう。

 

「分かったら、そこのスキャンフィールドに立て」

「了解」

 

 諦めて指示された場所に立つと、織斑先生がキーボードを叩き、スキャンの準備を進める。

 少しすると、俺の足元からリング状のスキャナーが垂直に上がって来て、全身に緑色のレーザーを当てていく。

 

(これ、言ってしまえばMRIみたいなもんだよな)

 

 まるで健康診断でも受けてる気分だ。前世で入社前診断を受けた記憶が蘇る。

 そんなことを考えながら、じっと立ち続けること2分。ピーッという電子音と共に、検査が完了した。

 

「それで、何か変わったことはありましたか?」

「……」

「織斑先生?」

 

 検査結果の紙を持ったまま固まってるんだが?

 とその時、検査室のドアが開いた。

 

「失礼します」

「セシリア?」

「悠人さん、検査は終わりまして?」

「ああ、今終わったところだ。なんだ、迎えに来てくれたのか?」

「はい。授業が終わって大急ぎで駆けつけましたわ♪」

 

 そう言うが早いか、セシリアが俺の腕にしがみ付く。愛い奴め。

 

「ところで、織斑先生はどうされましたの? 先ほどから微動だにされませんが……」

「分からん。俺の検査結果を見てからずっとあの状態だ」

 

 二人揃って首を傾げていると、やっと再起動がかかった織斑先生がこっちに顔を向けた。

 

「……榊、落ち着いて聞け」

「はぁ」

「お前のIS適性だが……Bに上がっている」

「はぁ」「ええっ!?」

 

 落ち着いて聞いたら、横のセシリアの方が驚いていた。

 うん、知ってた。だってガチャ引いた結果だもの。

 

「さらに……」

「え? まだ何かあるんですか?」

「BT特性もBランクだった」

「「ええっ!?」」

 

 これには俺もビックリ。いや、シールドビットが動かせたから、多少はあるかなぁ、あったらいいなぁとは思ってたが……。

 あれ? でもこれって……

 

「織斑先生」

「なんだ」

「つまり俺って、機体特性からIS適性まで全部ひっくるめて、劣化版セシリアってことですか?」

「……そうなるな」

 

 orz

 

「ゆ、悠人さん!?」

 

 うん、分かってる。そもそも代表候補生のセシリアと比べること自体間違ってるって。でも、でもさぁ……

 

「セシリア……」

「は、はい」

「……俺な、覚悟して言ったんだよ。けど、なんかこうして……セシリアの顔見てたらさ……」

 

「悪い、やっぱ辛えわ」

 

「ちゃんと言えたじゃないか」

 

「え、ええ?」

 

 そうだよなセシリア、意味わかんないよな、この流れ。

 というか、よくFFネタに乗って来れましたね、織斑先生。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

「悠人さん、大丈夫ですの?」

「ああ、大丈夫だ。もう、大丈夫だ」

 

 IS実習の時間、なんとか精神的自爆から回復した俺は、先日の約束通りセシリアから高速機動について色々教わることになった。

 

「まずは、バイザーをハイスピードモードにするんだったっけ?」

「そうですわ。それから各スラスターを連動監視設定に」

「えっと……こうか」

 

 言われた通りモード切り替えると……うわっ、周りの景色がより詳細に見えるようになったが、逆に情報過多で具合が悪くなりそうだ。

 

「慣れないと酔ってしまいますから、お気をつけて」

「ああ、まずは飛んでみるか」

「はい。山田先生、よろしいですか?」

 

 フラッグ役をしている山田先生に確認を取る。

 この第6アリーナは高速機動実習用らしいんだが、それでも全員が一度に飛ぶと衝突事故を起こしかねないから、まーやんが飛ぶ人数を管理しているわけだ。

 

「はい、大丈夫ですよ。それでは……3、2、1、GO!」

 

 俺とセシリアは一気に飛翔、加速してすぐに音速を突破する。

 こりゃすごいな……流れる景色は一瞬のはずなのに、バイザーの補助のおかげか、かなり鮮明に見える。そしてこれは……結構ヤバそうだ。

 

「悠人さん、どうですか?」

「ああ、これはすごいな。気を抜くとあっという間にどっかに激突しそうだ」

 

 流れる景色が鮮明に見えるせいで、音速を超えて動いてる気がしない。だから却って、いつもの感覚で動こうとしちまう。

 

――ドゴォォォォンッ!!

 

 なんて考えていたら、突然の破砕音が。

 

「な、なんだ?」

「事故、でしょうか? とりあえず止まりましょう」

 

 セシリアに促されて、少しずつスラスターのスロットルを絞って速度を落としていく。そして、本当にいつもの速度域まで落としたところで

 

「あ~……」

「事故、ですわね」

 

 破砕音がした方を向けば、中央タワーの外壁に人型の穴が空いていた。

 セシリアの言う通り、誰かが事故って外壁に突っ込んだんだろう。

 

「なるほど、音速域で操縦をしくじると"ああ"なるのか」

「そうですわね。どなたか存じませんが、悠人さんも反面教師として見ていただければ」

「ああ、気を付ける」

 

 そんなやり取りをしていると、後方から飛んできた篠ノ之が外壁の穴に腕を突っ込んで、中に埋まった奴を引っ張り出して……

 

「ああ、奴か」

「そのようですわね……」

 

 篠ノ之が出てきたから予想はしてたが……案の定、掘り起こされたのはワンサマーだった。

 でもおかしくないか? 原作ではワンサマーが壁に突っ込んだシーンなんて……あっ!

 

 一緒に飛んでたセシリアがいないからじゃん!

 

 確か奴も、セシリアに色々教わりながら飛んでたはずだ。もし、セシリアがいないからって誰にも確認せずに飛んだら……

 

 まあ、そうなるな。

 

 

 

 

 

「馬鹿者ぉ! 高速機動を行う時はバイザーのモードを切り替えると教えただろうが!!」

 

――パカァァァンッ!

 

「ぎゃああああ!」

 

 そのまま俺達が地上に降りると、ワンサマーが織斑先生からSEKKYOUを受けているところだった。

 

「バイザーをハイスピードモードにしていなかったのですか……それはぶつかって当然ですわ」

「おりむー、私達の誰かに確認してくれればよかったのに~……」

「もう一夏ってば、いくら僕とラウラが別の場所でスラスターの増設をしてたからって……」

「軍でも相互確認の重要性は最初に叩きこまれることだからな。嫁にはその辺りを、今後みっちり仕込む必要がありそうだ」

 

 シャルロットやボーデヴィッヒだけでなく、他のクラスメイト達も『仕方ないな~』という顔。

 別に、織斑ハーレム以外の連中に聞いたって……いや、仮に聞いたら篠ノ之辺りが怒りだすか。詰んでるなこりゃ。

 

「お前達も、織斑みたいにならないよう気を付けて飛ぶように」

「「「はい!」」」

「織斑さん、反面教師に使われましたね」

 

 ヴィシュヌが呆れ顔でボソッと呟いていた。まあ、あれだけ派手にクラッシュしてれば、みんなも気を付けるようになるだろう。ワンサマーの尊い犠牲に乾杯。

 

「ただ、織斑さんの気持ちも分かります。あれだけ織斑先生に煽られてましたから」

「そうでしたわね」

「それは言わんといてくれ……」

 

 授業の最初にあったことを思い出して、俺は頭を抱えそうになった。

 何があったかと言えば、織斑先生が授業開始第一声で

 

「榊のIS適性がDからBに上がった」

 

「「「「ええ~~!?」」」」

 

 人様のパーソナルデータを、堂々とバラシてくれやがったんですよ。

 しかもさらに追加で

 

「IS適性は生まれ持った素質に影響されるが、その後の訓練やISとのシンクロによって上がることもある。だから諸君も、現状に腐らず精進するように」

 

 と、クラス全体に聞かせるようにしながら、その実ワンサマーに視線を向けてぶっ放しやがった。

 つまりあのブラコン、俺をダシにして実の弟を焚きつけやがったんだよチクショウメェ!!

 これでワンサマーから目ぇ付けられたらどうするつもりなんだよ! こっちは奴と関わり合いたくないんだよ!

 つーか俺のIS適性、上がってやっとワンサマーと同列だからな? 同じようにワンサマーが上がったら、Sランクでブリュンヒルデ級になるって理解してるか?

 

「あの時の目は、全く理解してませんでしたわね」

「ええ、『俺も同じように強くなってみせる!』と豪語して、織斑先生に出席簿で叩かれてましたね」

 

 セシリアとヴィシュヌのこのセリフが、全てを物語ってるな……。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 その日の夜。寮の食堂でセシリアと夕食を摂って(食べさせ合って)いると

 

「ゆーゆー、セッシ―、相席いい~?」

 

 のほほんさんと更識さんが、トレーを持って立っていたのだ。

 周りを見渡せば、確かに今日はいつもより人が多いな。座るところが無さそうだ。

 

「俺はいいぞ。セシリアは?」

「わたくしも構いませんわ」

「ということだ。のほほんさんが俺達のイチャラブに耐え切れるならどうぞ」

「ぐぬぬ……」

「ほ、本音……」

 

 アニメでよく見るぐぬぬ顔ののほほんさんを、不安と呆れの混ざった顔で見つめる更識さん。

 結局、イチャラブを耐えることにしたらしい。4人掛けのテーブル席の内、空いている2席にトレーを置いて着席した。

 

「そういえば、更識さんは倉持技研解体の影響はありませんでしたの? 学園内で組み立てたとはいえ、元々は倉持が携わっていた機体ですし」

 

 セシリアがそう訊ねると、更識さんはすすっていたかき揚げうどんから口を離して

 

「問題ない。元々打鉄弐式の開発に関わっていた人が、手を貸してくれることになったから」

「元々携わっていた人? それが倉持技研の連中なんじゃないのか?」

「違うんだよ~。打鉄弐式の開発主任だった人が、倉持技研を辞めて別の企業に移ったんだけど、その人がそのままメンテナンスとかパッケージ開発とかを担当してくれるって~」

「そのようなことが……あら?」

 

 更識さんとのほほんさんの話を聞いたセシリアが何かを考え込んだと思ったら、おもむろにスマホを取り出した。

 そしてポチポチと操作すると、ディスプレイを更識さん達の方に向ける。

 

「その開発主任とは、もしかしてこの方ではありません?」

「あ……この黒髪の人」

「そうそう、この人だよ~! あれ? どうしてセッシ―が知ってるの?」

「セシリア?」

「悠人さん、こういうことですわ……」

 

 そう言って、今度は俺の方にスマホのディスプレイを……えっ?

 そこに映っていたのは

 

 

 オルコット家の中庭でホームパーティをしている、セシリアの両親と俺の両親だった。

 

 

「先日お母様から送られてきましたの。家同士のお付き合いはとても良好だそうで」

「お、おう……いやいや! 更識さん、さっき話してた打鉄弐式の開発主任って、本当にこの男?」

 

 再度更識さんにディスプレイを見せて親父を指さすと、更識さんはこくりと頷いた。マジか……

 

「もしかして榊主任って、榊君の……?」

「ああ……俺の親父だ」

「「ええ!?」」

 

 二人共驚いてるが、俺も驚いてるよ。親父を軸に、こんな繋がりがあったとは……

 

「そうなると、打鉄弐式はヴィッカース社が面倒を見ることになったのか」

「その社名も知ってるってことは、本当にあの主任さん、ゆーゆーのパパなんだ~」

「世界は、狭い……」

 

 そう言いながら、ずるずるとうどんをすする音だけが聞こえてる気がした。

 これ、ヴィッカース社というか、背後にいるイギリス政府は笑いが止まらんだろうなぁ……

 

「あの、そもそも日本代表候補生の専用機を、イギリス企業が作ることは問題なのでは……?」

 

 セシリア、その疑問は持ってはいけない。政治の闇に引きずり込まれるから。

 だから俺は、そんなセシリアを誤魔化すように、喉元をコチョコチョと撫でる。

 

「ひゃっ、悠人さん、くすぐったいですわぁ❤」

「そんなこと言って、本当は気持ちええんじゃろ~?」

「やんっ、悠人さんってば❤」

 

「イチャラブしてくる……ゆーゆー達が……悪いんだよ……」

「ほ、本音……?」

「やって……やる……」

 

「殺られる……前に!」

 

「本音、一人で戦争をおっぱじめるつもり!?」

 

「殺らなければ……殺られちゃうんだよ……かんちゃん……!」

 

 なんか横からアスロック米倉ごっこが聞こえてくるんだが、気のせいだろう。




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……ヴィシュヌのドゥルガー・シンが空飛ぶところ想像出来ないよばっちゃ。
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