セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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★1より★2~7が入る方が評価点が下がる、調整平均の謎。
(単純に赤評価を維持する条件が厳しいというだけの話)

「そんなことよりお気に入り数を増やす事を考えろバカタレ」


第43話 未来を見据えて

 日本政府はクソだ。

 突然何を言い出すのかと思うだろうが、まあ聞いてくれ。

 

 事の発端は、織斑千冬(ブラコン教師)にパーソナル・データを暴露されたところまで遡る。

 その事をセシリア経由で知ったイギリス政府は大激怒。IS学園に抗議を入れたらしい。

 俺個人としても腹立たしいとは思っていたが、俺の身柄を預かっている(一応、そういうことになってるらしい)政府としては看過出来ない事なんだと。

 で、学園としても『教師が生徒の情報を、本人の承諾無しに公開するのはマズいよね』という話になったらしいんだが、そこに横やりを入れたのが日本政府。

 あれやこれやと介入して、本来なら謹慎処分になるところを、ほんのちょっとの減給で済ませてしまったのだ。

 

 さらに面倒なことに、その日本政府の息がかかった奴がワンサマーに対して

 

『織斑千冬が減給処分になったのはセカンドマン()が原因』

 

 と吹き込んだ。ふざけんな。

 

「めちゃくちゃ困るわ~……」

「そうだよねぇ」

「一応、織斑先生が今朝のSHRで説明して、減給の件は誤解が解けましたが」

「その誤解が解けるまでの数日、奴に恨みがましい目で見られてたんだよなぁ……」

「「「「ご愁傷様……」」」」

 

 危険回避の特典、ちゃんと機能してるんだろうか? マジで女神様に文句言いたいんだが。

 

 

 

 さて、そんなことをセシリアやクラスメイト達と話しながら、今日のIS実習も高速機動訓練である。

 本番まであと1週間を切り、内容もただの機動訓練から、高速戦闘も含むようになってきた。

 

「織斑」

「はい!」

「高速戦闘の模擬戦だ。山田先生と戦ってみろ」

「山田先生とですか?」

「そうだ。山田先生」

「こちらは準備できてますよ」

 

 ワンサマーが前に出ると、まーやんがIS『ラファール・リヴァイヴ』を展開する。

 シャルロットのカスタムと違って、この時期のまーやんは標準仕様のラファールを使ってるんだよな。

 

「山田先生のラファール、ごっついね~」

「背部の増設スラスターですね。おそらく、サイドのシールドもスラスターとして使っているのでしょう」

「しかもあの増設スラスター、大気圏離脱用のものを転用したやつだよ」

「え? それって大丈夫なの? ロケット燃料使ってたりとかしたら……」

「大丈夫だと思うよ。山田先生もその辺は抜かりないだろうし、絶対防御の範囲を広げたりしてるんじゃないかな?」

「なるほど~」

 

 ヴィシュヌとシャルロットの解説に、みんなコクコクと頷いている。

 特にシャルロットについては実家の商品だし、解説にはうってつけか。

 

「よし、用意はいいな? それでは……GO!」

 

 織斑先生の合図で、ワンサマーとまーやんが一斉に飛び上がった。

 最初はワンサマーがまーやんの後に続くように飛び、そこから立体カーブの辺りで追いついてきた。

 

「織斑君、山田先生に追いついちゃったよ」

「すごーい!マヤマヤも早いけど、織斑君のあのカーブの抜け方!」

「僕の加速とラウラの突発的加速を試したんだね。すごいよ一夏」

 

 どうやら、専用機持ちの飛び方を真似て、一発で成功させたらしい。これが主人公補正ってやつか。

 と思っていたら

 

――チュドォォォォォンッ!

 

「ぐえ!」

 

 はい、何が起こったか端的に説明しよう。

 

 ①まーやんが手だけを後ろに向けてマシンガンを発砲。

 ②ワンサマーが回避したところに、グレネード投下

 ③爆風に煽られコースアウト、ワンサマー地表に叩きつけられる

 

「なんでしょう、この既視感は」

「これってあれだな。セシリアと鈴が1学期に山田先生にやられた」

「「「あ~……」」」

「……どうりで覚えがあるはずですわ」

 

 銃撃で相手の動きを誘導し、そこに爆発物を投下する。学年別トーナメント前の模擬戦で、まーやんが実演した戦法そのままだ。

 

「高速戦闘ではちょっとしたことでも命取りになる。大会当日は特に繊細な操縦を心掛けるように」

「「「「はい!」」」」

 

 前回と同じようにワンサマーを反面教師に使って、織斑先生はつかつかとワンサマーの方に行ってしまった。

 

「それでは悠人さん、わたくしとお相手いただけますか?」

「いいぞ。ただ、間違いなく勝てないとは思うが」

「構いませんわ。ただ、悠人さんと飛びたいだけですから♪」

 

 そう言って腕を引っ張られたら、付いて行かざるを得ないだろう。

 そのまま俺はセシリアに促されるまま、高速戦闘の模擬戦を始めるのだった。

 

「セシリアの武装は、そのライフルだけなのか」

「ええ。ミサイルのものも含め、ビットは全て推進力に回しておりますわ」

 

 腰部に連結された6基のビットは、さながら青いスカートのようにも見えるな。

 ちなみに、近接用のレーザーブレードは今回使わないらしい。セシリア曰く『攻撃を当てた時に、体勢を崩した相手に巻き込まれたくありませんから』だそうだ。

 

「悠人さんはピストルだけですか。ライフルは使いませんの?」

「おいおい、ただでさえ狙撃なんて出来ないのに、こんな高速機動じゃ当てられないって」

「なるほど。では、その2丁拳銃でわたくしと踊っていただきますわ」

「お手柔らかに頼むぞ」

 

 セシリアに本気出されたら、俺なんか1分と持つ自信ないから。

 

「それでは、参りますわ!」

 

 そう宣言すると、セシリアはくるっとサイドロールをして、後ろを向いた瞬間

 

――チュィィィィィンッ!

 

 「うおっ!?」

 

 飛んできたレーザーを、紙一重で回避した。あっぶねぇ!

 なるほど、こうやって後ろを攻撃するのな。そんで、さすがのセシリアも、まーやんみたいに後ろ手じゃ撃てないか。

 

「なら、こっちも!」

 

 お返しとばかりに、2丁のビームピストルをセシリアに向けて撃ちまくる。撃ちまくるんだが……

 

「当たってませんわよ。もしかして悠人さん、わたくしの魅力的なヒップに釘付けですか?♪」

「セシリアの機動が早くて当てられないんだよ! それとその尻が魅力的なのは確かにそう!」

「そ、そうですか……///」

 

 セシリアの挑発に言い返したら、顔が真っ赤になったのがここからでも見えるんだが。

 今の発言恥ずかしくないのかって? セシリアの尻が魅力的なのは事実だろ? しかも別にオープン・チャネルを開いてるわけでもないから、地上の誰も聞いてないし。

 

 その後の結果だが、当然の如く俺の負けだ。

 高速で飛び回るブルー・ティアーズを全然捕捉出来ず、セシリアのレーザーライフルに少しずつSEを削られている内に時間切れ。

 むしろ、それまでよく持ち堪えたと言うべきか。本番はレース形式だから、落とされなきゃ勝機はまだある……と思いたい。

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

「あはははは、それは災難だったな」

「それで済む話じゃねぇって」

 

 その日の夜、俺は親父に通話していた。

 話の内容としては、IS適性の件と更識さんの件で半々ってところか。

 

「それにしても、親父が打鉄弐式の開発主任だって初めて聞いたぞ」

「言わなかったからな。それにしても、簪君と悠人が知り合いだった事の方が驚きだよ」

「ああ、彼女の姉が色々やらかしててな。それで知り合った」

「姉……ああ、楯無君か……」

 

 声だけで、親父が渋い顔をしているのが目に浮かぶ。

 

「良い人なんだぞ? ただ、妹さんへの愛が強いというか、重いというか……」

「それは俺も思った。しかもあの生徒会長、気分屋かつ自由人だから色々やらかして、それで更識さんが方々に謝るのがデフォになってる」

「見事に姉妹関係が逆転してるな」

「だな」

 

 はぁ、と親子揃ってため息を一つ。他所の家のことながら、少し心配になって来るな。

 

「それと、IS適性の件だけど」

「ああ、それも聞いてるよ。元々お前にサイレント・ゼフィルスを貸与した時、政府やヴィッカース社のお偉いさんはビット制御までは期待してなかったんだ。だけど蓋を開けてみたら、拙いながらも制御出来てたっていうじゃないか。だからIS適性の再計測を学園に要請したんだ」

「俺もまさか、BT適性まで持ってるとは思って無かったよ。しかもBランクだってよ」

「会社としては嬉しい誤算だよ。おかげでBT装備のデータが取れるようになったんだからね。それに……」

「それに?」

 

 なんだよ勿体ぶって。

 

「お前がそうやって才能を開花させれば、将来セシリアさんと結婚する時にも反対する奴は少なくなるだろう」

「親父……」

「貴族と平民って考えが、イギリスにはまだあるからね。みんながみんな、お前達の仲を快くは思って無いだろう。だから悠人、これから頑張って実績を上げていけ」

「……ああ」

 

 俺が返事をすると、親父との通話は切れた。

 

 今まで漠然としていた将来を示された気分だった。

 最初はセシリアとの学園生活を満喫出来ればいいと思っていた。だけど、これはラノベじゃない。現実なんだ。なら、学園卒業後の事も視野に入れる必要がある。

 

(結婚、か……)

 

 ただただセシリアと一緒にいられると思っていたが、そんなわけがない。

 

「ダメだな、俺。下手すりゃワンサマー以上の楽観思考じゃねぇか」

 

 だが、気付いたのが今、早い内で助かった。

 原作通りなら、ここからキャノンボール・ファスト、合同タッグマッチと、実績を積めるイベントは揃っている。差し当たっては……

 

「ただいま戻りましたわ――悠人さん?」

 

 風呂から戻って来たセシリアが、不思議そうな顔で俺も見てきた。

 スマホ片手に考え事してたら、そりゃ疑問に思うか。

 

「セシリア」

「はい?」

「来週のキャノンボール・ファスト、俺達でワンツーフィニッシュを決めようぜ」

「……いいですわね」

 

 一瞬ポカンとしたセシリアだったが、その後すぐニッコリ笑顔で頷いてくれた。

 突然言い出したのに理由も聞かずに同意してくれるとか、いい女やでぇ……。

 なんて考えてたら、思わず

 

「ゆ、悠人さん?」

「あまりにいい女だから、思わず抱き締めてた」

「まぁ❤」

 

 セシリアも俺を抱き締め返した辺りで、俺は手に持っていたスマホをサイドテーブルに置いて、そのまま二人揃ってベッドへダイブしたのだった。




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……日本の政治家はクズ、はっきり分かんだね。
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