セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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とある技法を真似たら、文字数稼ぎっぽくなっちゃいました。
そんで、内容もカオスになってます。読みづらくなってたらすまん。


第48話 初配信 ~炎上? カオス?~

「えーっと、WEBカメラ良し、マイク良し、Youtubeのアカウント良し」

 

 とある日の夜、俺は寮の部屋でPCの前に座り、指さし確認をした。

 後ろでは、興味津々って顔をしているセシリアが、俺の肩越しにPCの画面を覗き込んでいる。

 

「わくわくしますわ!」

「そうかそうか。それは頑張って準備した甲斐があったな」

 

 

 

 

 先日セシリアがYoutubeをやってみたいと言い出して、最初に連絡したのは英国政府だった。

 なんでじゃいと思うかもしれないが、代表候補生ってそこそこ影響力あるから、本国に黙ってネット配信とか怖くて出来ないだろ。

 で、こんな時間(向こうは朝も早い時間帯だったろう)にも関わらず、電話担当の人は急いで上役に連絡してくれたみたいで、10分と待たずに返事が返ってきた。

 

『ISのスペックに関するような機密事項を話さなければ、特に問題無いですよ』

 

 ずいぶんあっさり許可が下りた。そんなもんなのか?

 

「今は英国王室ですらSNSで情報を発信しているんですから、わたくしがYoutubeで配信をしたところで今更ですわ」

「あ~……そういう考え方もあるのか」

 

 狐に抓まれたような顔をしていた俺に、セシリアから指摘が入る。まあ、言われてみれば確かに……。

 

「あとは、学園側にも許可を取るか」

「学園側と言いますと、織斑先生ですか?」

「いや、あの人はダメだ」

 

 きっと『そんな暇があるならISの勉強をしろ』とか言って許可は出さないだろう。単純に面倒事を起こされるのが嫌だって言う本音を隠して。

 とはいえ、まーやんに許可を取っても、ブリュンヒルデに嗅ぎ付けられたらそこでお終いだ。

 ……ずいぶん織斑先生への当たりが強いって? そりゃ強くもなるだろ。あの人、ベクトルが違うだけで兎耳と同類だと俺は思ってる。

 

「では、どなたに許可を?」

「それはだな……」

 

 そこで溜めると、俺は学生手帳を開きつつスマホを取り出して、とあるページに書いてある番号に電話を掛けた。

 

 

 

 

「あの時は驚きましたわ。まさかあの用務員さんが、学園長とご夫婦だったなんて……」

「ビックリだろ? 俺も偶々知ったんだがな」

 

 嘘です。原作知識で知ってました。

 織斑先生がダメなら、もっと上に掛け合えばいいじゃない。ということで、俺は用務員の轡木十蔵さんに連絡を入れたのだ。

 

『寮内でYoutubeの配信、ですか……』

『ええ、英国政府にはすでに許可を取っています』

『学園側としては、あまりそういうことに許可を出すのは……』

『そうですか……ところで轡木さん、とある教師が生徒を虐めているのはご存知ですか?』

『はい? 教師が生徒を、ですか?』

『ええ。1年1組の担任である織斑先生なんですが、オーバーホール中で専用機が無い生徒に対して、わざと模擬戦で専用機持ちをぶつけてきまして。おまけにその生徒が負けると満面の笑みを浮かべるということをしていました』

『織斑先生が……まさか』

『山田先生を始めとして、1組の生徒達も証言してくれると思いますよ。ああでも、その生徒の一部も虐めに加わってたんだっけ』

『……』

『まあ、それはいいとして、もう一度お願いします。寮内でのYoutube配信、してもいいですか?』

 

「それにしても、あれは脅しではありません?」

「いやいや、お互いの要求を擦り合わせた"交渉"だって」

 

 俺達は配信の許可が欲しい、学園側は虐めの事実を外に出して欲しくない。ほら、お互いがお互いの欲しいものを持ってる。交渉が成立するだろ?

 そんなわけで、俺達は配信許可をもらう代わりに、織斑先生の虐めに対する処罰を学園側に一任した。

 どうせあの人の責任を追及したところで、日本政府が介入するのが目に見えてるからな。なら、もっといい実利を得ようとしたわけだ。

 

 さて、そんなことを話してる内に時間は午後8時。アカウント作成時にあらかじめ告知していた時間だ。

 

「それじゃセシリア、始めるぞ」

「はい、いつでも」

 

 頷くセシリアを横目で見ながら、俺はYoutubeの配信開始ボタンを押した。

 

ーーーーーーーーー

 

【初配信】これがIS学園ですわ!【セシリア・オルコット】

 

「皆さま、見えておりますでしょうか? わたくし、イギリスの代表候補生、セシリア・オルコットですわ!」

 

 コメント:始まった!

 コメント:本物?

 コメント:Youtubeの認証付いてるから本物

 コメント:マジで?

 

「本日はわたくしの初配信に来ていただきまして、ありがとうございます。本日はここ、IS学園の学生寮からお送りしておりますわ」

 

 台本通りとはいえ、WEBカメラ越しに話すセシリアは堂に入ってるな。意外と緊張もしてないようだし、結構こういうの慣れてるんだろうか?

 

「そして……悠人さん」

「ん? 俺は出ないって話じゃ」

「そんなこと言わずに、ほら!」

「ちょちょちょ!」

 

 いやいや! 元々セシリアオンリーの配信だったはずだろ!? 映る! WEBカメラの範囲に入って配信に載っちまうから!

 

 コメント:誰?

 コメント:男? IS学園って女子校じゃなかったっけ?

 コメント:今年はISを動かした男がいる

 コメント:それじゃこいつが?

 

「悠人さん、自己紹介してくださいませ」

「これ、間違いなく炎上もんだろ……えっと、榊悠人です。世間一般では、2人目の男性IS操縦者と言えば伝わりますかね。あのブリュンヒルデの弟、織斑一夏がISを起動させたことで、各国が改めて適性検査を実施した際に引っ掛かった奴です」

 

 コメント:そんな奴いた?

 コメント:織斑一夏は知ってるけど、そんな奴いたんだ

 コメント:織斑のネームバリューがデカすぎて、どのメディアも取り扱わなかったんだろ

 コメント:かわいそー

 

「で、なんで俺がここにいるかと言うと、俺がセシリアと同じイギリス国籍だからです」

「あら悠人さん、わたくしと悠人さんは――」

「はいセシリア、ストーップ!」

「むぐぐっ!?」

 

 慌ててセシリアの口を手で塞ぐ。ここで俺達の関係を喋って燃料を投下しないでくれ。ただでさえ男の俺が配信に入って来て炎上しかけてるんだから。

 

 コメント:え、何、この二人ってそういう関係?

 コメント:マジかよ、裏山

 コメント:金髪美少女と人と屋根の下とか、どんな勝ち組だよ

 コメント:もげろもげろもげろもげろもげろもげろもげろもげろ

 

 案の定、一部コメントが炎上してるじゃないですかやだー。

 な、なんとかして軌道修正せねば。

 

「ほらセシリア、初配信ってことで、台本用意してきただろ」

「そうでしたわ。今回このような配信を始めたのは、わたくしがYoutubenに興味を持った以外にも、普段あまり情報が出回らないIS学園の日常を知っていただこうという考えからですわ」

「一応ISって機密の塊だったりするから、NGな内容もある。その辺りはご了承ってことで」

 

 コメント:確かに、情報無いな

 コメント:IS学園の情報……私、気になります!

 コメント:各国が開発競争してるもんだから、そりゃ情報なんか出んでしょ

 コメント:そりゃそうだ

 

「というわけで、あらかじめマシュマロを募集しておいたから、今回はこれを読んでいこう」

「マシュマロを読む? 悠人さん、どういうことですの?」

 

 人差し指を口に当てて首を捻るセシリア。可愛い。

 

 コメント:可愛い

 コメント:なんだその仕草は

 コメント:素でやってるのか

 コメント:生粋のお嬢様やないかい!

 コメント:縦巻きロールは伊達じゃなかったのか……

 

「あの、コメントで『生粋のお嬢様やないかい!』と書かれているのですが……」

「そりゃあリスナーさん達は、セシリアがイギリス貴族だってこと知らないし」

「ああ! そういえば自己紹介の時も話してませんでしたわ!」

 

 コメント:マジ貴族かよ

 コメント:釣りだよな?

 コメント:wikipediaのイギリス貴族一覧にオルコット家が載ってたんだが

 コメント:ファッ!?

 

 コメント欄も乱舞しておる。IS学園の生徒で代表候補生でイギリス貴族、情報過多もいいところだろう。

 

「話を戻すが、マシュマロってのは、匿名でメッセージを受け付けるサービス、要は誰でも入れられる投書箱みたいなもんだ」

「はぁ、なるほど。つまり、その投書を悠人さんが読み上げると」

「そうだ。で、それに対してセシリアが答えていくって形だな」

「分かりましたわ! このセシリア・オルコット、皆さまの質問に答えて参りますわ!」

「あ、分かってると思うが、NGな内容は答えないでくれよ。あとで関係各所に頭下げに行くのが大変だから」

 

 コメント:貴族ならマシュマロ知らなくても当然……か?

 コメント:なんだこの可愛い存在は

 コメント:関係各所に頭下げに行くww

 コメント:最初裏山と思ったけど案外苦労してるのなww

 

「そんじゃまず1つ目。『IS学園って、ISのことだけ勉強してるの?』」

「そんなことありません。ISと関係のない授業もありますわ」

「たぶん、普通の高校と同じもんを習ってると思うぞ。強いて言えば国語の授業が無いくらいか」

「国語? そのような授業がありますの?」

「あるんだよ、日本には。IS学園の場合は各国から生徒がやって来る関係上、数学や理科系とかの万国共通な授業が多めな気がするな」

 

 コメント:さすがにISだけはないだろ

 コメント:ISだけとかどんだけ脳筋だよw

 コメント:国語無いのか

 コメント:そりゃ、欧米人に夏目漱石とか読ませてどうすんのっていう

 コメント:なwつwめwそwうwせwき

 

 いい感じに盛り上がって来たな。

 

「悠人さん、この『10,067人が視聴中』というのは」

「え?」

 

 セシリアに言われて、Youtubeの画面を見る。……同時接続数が1万人突破位してるんですけど!? まだ配信初めて10分ちょっとだぞ!?

 

「これは多いんですの?」

「多い。めちゃくちゃ多い」

 

 コメント:1万人とかマ?

 コメント:初配信でこれは大金星

 コメント:チャンネル登録もうなぎ上りなんだが?

 コメント:うわすげ

 

「うわすげ!」

 

 コメントを見てチャンネル登録者を確認したら、こっちはすでに2万人に到達しそうなんだが!?

 

「これがセシリア効果か……」

「はい?」

「そうだセシリア、台本の3ページにあるやつ読んでもらえるか?」

「3ページ……これを読むんですの?」

「ああ、俺の狙いが当たってれば、これでさらに人気が出ると思うから」

「はぁ、悠人さんがそう仰るなら……」

 

 あらかじめ台本の後ろの方に入れておいた、セシリアに呼んでもらいたいセリフ集(配信が滑った時用の起爆剤)をここで投下してみる。

 

「おほんっ、それでは……」

 

 

「さぁ、わたくしセシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でるワルツで踊りなさい!」

 

 

 コメント:こ、これは……!

 コメント:マジやべぇ、とにかくヤベェ

 コメント:語彙力w

 コメント:こんなん踊るしかないやろ!

 

「皆さん喜んでいるようですが……なぜ?」

「うん、やっぱりセシリアはこういうのが似合うな」

「そ、そうですか……?///」

 

 思わずサムズアップしたら、セシリアの顔が真っ赤に。ああ~かわええんじゃ~」

 

「悠人さん? あの……///」

「はっ!?」

 

 思わずいつものように、セシリアの頭を撫ぜ撫ぜしていた!

 も、燃える! せっかくの初配信が燃えてしまうぅ!!

 

 コメント:やっぱりこの二人デキてるんじゃないですかやだー

 コメント:でもこれてぇてぇ

 コメント:まさかのてぇてぇ

 

 あれ? 意外と大丈夫……?

 

「悠人さぁぁん……❤」

 

 あ、やべ、セシリアのスイッチが入っちまった。

 

 コメント:エロッ

 コメント:なにこの流れ

 コメント:頭撫ぜられて即落ちかよ!

 

「悠人さぁん、もっと撫ぜてくださいまし~❤」

「あの、セシリアさん?」

「ダメ、ですの?」

「よしよし~」

「ふにゅ~ん❤」

 

 セシリアの上目遣いに負けました。もうこうなったら明日関係各所に土下座巡りしてやんよぉぉ!!

 

 コメント:あまぁぁぁぁぁぁぁい!!

 コメント:アパーム! 塩持って来い!

 コメント:これが初配信とかどういうこと……?

 コメント:これBANされない? 大丈夫?

 

 俺とセシリアのイチャラブを見せられて、困惑するリスナー達。

 にもかかわらず、同接もチャンネル登録も減るどころかガンガン増えてるという。

 

 マシュマロ、まだ1つしか読んでないんだがなぁ……。

 

 

 

 

 結局今回の初配信は、マシュマロ1個だけ消化して、あとはセシリアの蕩け顔だけを流すというカオス配信になってしまった。

 まあ、ある意味伝説にはなったかもしれないな。……黒っぽい伝説だが。

 

 それと、実は轡木さんに配信許可をもらった際、もう一つお願いしていたことがあるんだ。それは……

 

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「どうして寮の部屋で悠セシを聞かされなきゃいけないのよぉぉ!!」

 

 

 後半のイチャラブ部分だけ、後日アーカイブから切り取って、寮の(1組の生徒がいる)各部屋に垂れ流したのだ。しかもエンドレスで。もちろん織斑先生のいる寮監室にも流してもらったぞ。

 ちなみに火災とかの緊急放送で使う機材を使ってるから、各人がこの垂れ流し放送を切る術は無い。

 

「ヴィシュヌ! 私アンタの巻き添え食らってるんだけどぉ!?」

「す、すみません……」

 

 俺をボコってくれたり、四面楚歌してくれた礼だ、気にせず受け取ってくれたまえ。

 それと、ヴィシュヌの巻き添えを食らった他クラスのルームメイトさん、ご愁傷様。




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