セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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う~む、午前の部、今回で完結しなかった……こりゃマジで時間がかかるぞ。


第59話 こっそりイチャラブ(こっそりしてない)

『次の種目は、IS学園特別競技『玉打ち落とし』になりまーす!』

 

 50m走が終わり(現時点の総合点は2組がトップ)、次の競技名がアナウンスされた。

 

「あれ、やっぱり『玉打ち落とし』で合ってたのか……玉入れで無くて」

「そうみたいだな……一体何をするんだ?」

 

 ワンサマーを始め、1組どころか1年生全員が首を傾げていた。

 まあ、それはそうだろうな。なにせISに乗って行うこと前提の競技だし。

 

『これは各クラスは空から降って来る玉を、ISでひたすら撃ち落としていく競技です! IS学園の伝統競技だから、2,3年生は説明不要かもしれないわね!』

「マジかよ……」

「これが伝統競技なんですか……?」

「イカレてるわね、IS学園……」

 

 専用機持ちの意見に賛同するように、1年生全員の首が縦に振られる。俺も事前に知らなければ、同じように頷いてたろうな。

 

「ところで、3組は専用機持ちがいないはずだけど、その場合はどうするんだ?」

「3組はクラス代表が訓練機に乗って参加するみたいだよ」

「そうなのか……」

 

 そう言ったきり、ワンサマーは黙り込んだ。

 奴のことだから、公平にとか正々堂々とか言い出すかと思ったんだが、そうではないのな。

 

 

 そうこうしている内に、玉打ち落としの準備が整ったようだ。

 3組はさっきシャルロットが言った通りクラス代表が、2組と4組もそれぞれ鈴と更識さんで、クラス代表が出場するようだ。

 そうするとウチのクラスも、代表のワンサマーを……となるかと思うだろ? 残念ながらそれはない。だってあいつ、射撃が下手だもん。

 いや、下手って言うと語弊があるな。正確には『雪片振り回してばっかで、射撃経験がほぼ無い』だ。

 なにせ奴が荷電粒子砲『雪羅』を使ってるところを、最初の模擬戦以来全く見たことが無い。正直、サイレント・ゼフィルスのスナイパーライフル以上に使用頻度が無いな。

 

 さて、長々と説明したが、結論だけ言えばワンサマーは玉落としには出場しない。じゃあ、誰が出るのかと言えば

 

「それじゃあ、行ってくるね」

 

 ラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡに乗ったシャルロットは深呼吸を一度すると、競技フィールドに向かって歩き出した。

 というわけで、1組はシャルロットが出場することになった。

 シャルロットが選ばれた理由は単純明快。射撃が得意なことと、高速切替(ラピッド・スイッチ)が使えるからだ。

 標的を撃ち落とす以上、射撃の腕は必須。その上で、高速切替(ラピッド・スイッチ)によって弾幕を途切れることなく撃ち続けられるのは有利だ。

 

「わたくしも希望すればよかったですわ」

「山田先生にがっつり決められちまったからなぁ。俺もだけど」

 

 まーやんによって、セシリアは最初の50m走と二人三脚走、俺は借り物競争と二人三脚走と出場種目を強制的に決められてしまったのだ。

 抗議? したした。 そしたら

 

『二人がどの競技に出るか話し合ってるフリしてイチャイチャされると、私の胃が持たないので(ニッコリ)」

 

 と、有無を言わさぬ圧を掛けられた。これで完全にセシリアと別々の競技に振り分けられてたら、俺もガチギレしてましたよ? 逆に言えば、二人三脚走が入ってたから大人しく引いたんだけど。

 

『全自動標的投擲機、設置!』

 

 アナウンスと共に光の粒子が集まり、装置が構成されていく。

 わざわざISの拡張領域を使った技術をぶっこんでくるあたり、さすがIS学園と言わざるを得ない。

 

『それでは、ISによる玉打ち落とし、スタート!』

 

 開始の合図と同時に、装置から大小さまざまな玉が上空に打ち上げられる。

 その舞い上がった玉に向かって、最初に射撃を行ったのはシャルロットだった。

 

「いくよぉ!」

 

 さっそく両手にサブマシンガンを展開したシャルロットが、次々に玉を撃ち落としていく。

 それに続くように、鈴と更識さんも動き始める。

 

「はっ!」

「山嵐!」

 

 鈴は衝撃砲、更識さんは山嵐(まだシステムが完成していないのか、射出されたマイクロミサイルは12発だけ)で、シャルロットの撃墜数を猛追する。

 

「専用機持ち相手だからって、簡単には諦めないわよぉ! こんじょぉぉぉ!」

 

 3組の選手も、訓練機のラファールに乗ってアサルトライフルを連射していく。しかも命中率はかなり高いようだ。得点が徐々に鈴に迫ってる。

 

「ちっ! こうなったら……シャルロット、これもらうわよ!」

「わぁっ! 鈴、射線に飛び込んで来ないでよ!」

 

 どうやら鈴は、シャルロットの標的を横取りする作戦に出たようだ。まあ、トップの得点を防ぐのはアリだと思うんだが、問題はシャルロットが叫んだ通り、射線に飛び込んできたわけで。

 

「うわっとあぶな……と!」

 

 シャルロットの射撃を回避した先で、3組の選手とぶつかり

 

「きゃっ!」

 

 ぶつかった拍子に、3組の選手が撃っていたアサルトライフルの弾があらぬ方向に飛んでいき

 

「あっ……」

 

 ばら撒かれた弾が、更識さんの撃ったマイクロミサイルに直撃して爆発

 

「うわわわっ!!」

 

 その爆風によって、シャルロットが撃っていたサブマシンガンが手から離れ、地面に落ちるまでの間も弾が数発撃ち出される。

 そしてその撃ち出された弾丸の中の1発が……

 

「ちょっとちょっとちょっとぉぉぉ! その装置高いのよぉぉぉ!?」

 

 2年のフィールドで出場していた生徒会長が競技そっちのけで叫ぶが、その声も空しく、文字通り流れ弾を受けた装置は

 

――ドガァァァンッ!!

 

 と派手な音を立てて、爆発四散していった。

 

「「「「……」」」」

 

 嫌な静寂と、選手が手を止めたためにボトボトと標的の玉が地面に落ちる中、全員の視線が実際に破壊したシャルロットと原因を作った鈴に集まる。

 

「こ、これは、その……」

 

 小さくなってビクビクしているシャルロットに対して、鈴は

 

「こ、こんな流れ弾の1発で壊れる装置の方が悪いのよ!」

「……1年2組、マイナス100点」

「なんでよぉぉぉ!?」

 

 無表情で2組の減点を告げた会長は、次の瞬間

 

「これ、来年までに予算通るかしら……」

 

 哀愁漂う姿になっていた。まるで、無能な経営陣と言うこと聞かない部下に挟まれた中間管理職のような。

 

 

 こうして玉打ち落としは途中終了となり、それまでの点数が加算されることとなった。なお、2組は会長の宣言通り減点され、トップから最下位に転落した。

 

 

 

 玉打ち落としが終わり、次の競技まで小休憩が入ることになった。

 俺やワンサマーの場合、用を足すのに校舎まで戻らないといけないから、こうやって小休憩を入れてくれるのはありがたい。

 で、用を足して戻る途中、肩をちょんちょんと突かれた。

 

「ん? セシリア、どうしたんだこんなところで」

「悠人さん」

「なんっ!」

「んっ❤」

 

 はい、キスされました。嬉しいんだが、突然すぎてビックリだ。

 

「どうしたんだセシリア、突然」

「悠人さんに抱っこされてから、気持ちを抑えられなくなりまして……」

「それで、こっそりキスするためにここで待ってたと?」

「はいぃ……」

 

 なるほどなるほど……

 

 大変可愛くて結構!!

 

「はしたないとは思うのですが、我慢できずに……」

「それじゃあ、ここで一度発散しちまおうか」

「……よろしいのですか?」

「いいぞ。それにな……今セシリアにキスされて、俺もその気になっちまった」

 

 さっきのキスで、俺の中の欲望がむっくり起き上がっちまった。

 

「責任、取ってもらうぞ。セシリア」

「ゆ、悠人さ……んんっ!?」

 

 さっきされたキスよりガッツリ目に、セシリアの唇を(ねぶ)っていく。

 

「ゆ、ゆうひょひゃん❤」

「セシリア……」

 

 お互い火が付いちまった以上、そう簡単には止められないわけで……

 

 

 

 

「じー……」

「あ~……遅れてスマン」

「いいんだけどね~、別に榊君やセシリアが出る競技じゃなかったし~?」

 

 俺とセシリアは休憩時間中に戻って来ることが出来ず、さらにセシリアが恍惚な顔で俺にお姫様抱っこされていたことから、完全に何をしていたかバレれーら。

 そんなだから、さっきからみんなの視線が痛い痛い……

 

「ゆうとさぁぁん……❤」

「こんな中でも、セシリアはまだ夢の中なのね……くぬくぬ~!」

「おいおい、あんまり弄ってやるなって」

 

 セシリアのほっぺをムニムニすんなよ。それは俺の特権だぞ。(オイ

 

 さて、気を取り直して今行われている競技だが……ああ、軍事障害物走か。

 先日の回想でも説明したが、この軍事障害物走は軍隊の訓練みたいな競技だ。具体的に何をするかというと

 ・スタート時に、分解されたアサルトライフルを組み立てる

 ・組み上がったアサルトライフルを持って3mの梯子を登り、そこから5mの鉄骨を渡る

 ・ポールで地上に降りて、地面に張ってある網の下を匍匐で進む

 ・最後に、ここまで担いできたアサルトライフルで的を撃ってゴール

  (ただし、射撃を外したら弾を取りにスタート地点まで戻らなければならない)

 

 ……射撃の腕が最悪なのほほんさんには、荷が重すぎる競技ではなかろうか。原作と同じように、何度もスタート地点に戻る未来が見えるんだが。

 

「うわっ、知ってはいたけど、のほほんさん組み立てんの早っ!」

「整備科の次期エースと言われているだけはあるわね」

「そうなのか?」

「織斑君は知らなかった? お姉さんと並んで、整備科の2大トップとも言われてるのよ」

「知らなかった……というか、整備科ってなんだ?」

 

――ドサァァッ

 

 ワンサマーの疑問に、話を聞いていた連中がズッコケた。

 

「織斑君、知らなかったのね……」

「え? ええ?」

「一夏、IS学園では2年生からIS開発・研究・整備に特化した整備科が1クラス作られるんだよ」

「なるほど、そうなのか」

「織斑さん、入学時に配布された概要案内書を読んでないのですか?」

 

 ヴィシュヌからの問いに、シャルロットの説明に頷いていたワンサマーの動きが止まる。

 

「概要案内書? ああ、あの概要とかいいながらそこそこ厚みがあるあれか。……もしかして、それに載ってたのか?」

「(コクリ)」

「あ、あははは……」

 

 ワンサマー、笑って誤魔化せそうもないぞ。むしろみんな『ああ、やっぱり』みたいな顔になってるし。せっかくみんなが忘れかけてた参考書の件が、ここにきてリフレインしちまったようだ。

 

「そしてのほほんさんは、やっぱりダメそうだな」

 

 視線をワンサマーから競技に向ければ、のほほんさんが通算3回目の射撃を外してるところだ。

 そこまで外してスタート地点に戻っていれば当然後続に抜けれ続け、のほほんさんは最下位でフィニッシュとなった。

 

 

 騎馬戦を残すのみとなった午前の部。現時点では4組が1位、のほほんショックを受けた1組が2位になり、3組が3位を維持、マイナス100点を食らった2組は最下位から這い上がれずの状態が続いている。

 さてはて、次の騎馬戦で順位の入れ替わりがあるのか。

 

「ところで、あの大尉さんがいないようだが?」

「ああ、榊君達がいない間に、織斑先生がやって来て連れて行ったよ」

「うん。『イチャラブするのは榊とオルコットだけで十分だ!』って」

「そ、そうなのか……」




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……原作ではシャルが「レイン・オブ・サタディ!」って叫んでサブマシンガンを展開してたけど、あれってショットガンの名前なんだよねばっちゃ。
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