セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

66 / 82
今回、例のあの人が出てきますが、さらっと流します。(非情)

12/7追記
本文の内容を少し修正。


第65話 俺らイチャラブするのに忙しいんで

 東京駅から新幹線に乗ること約2時間、車内放送で京都に着く旨が流れてきた。

 セシリアとイチャラブしていると、時間の流れが早く感じるな。

 

「うっぷ……」

「のほほんさん、大丈夫?」

「前と後ろからイチャラブが……うっ!」

「ぎゃぁぁぁ! エチケット袋ぉぉ!」

 

 約一名具合が悪くなった生徒がいたが、俺達は悪くねぇはずだ。うん、きっとワンサマーが悪い。

 

「そろそろ降りる準備をするか」

「あぁ……」

 

 膝の上からセシリアを降ろすと、なんとも不満げな声が。さすがにお姫様抱っこで降車するのはなぁ。

 

「う~……仕方ありませんわ。その分、京都散策を目一杯楽しみますわ!」

「おう、俺もあんまり京都は詳しくないから、あちこち回ってみよう」

「はい!」

 

ーーーーーーーーー

 

 京都駅に着くと、まず俺達1年1組が最初に降りることになり、そのまま駅の外まで出ることに。

 そんな中で、ワンサマーが鞄の中をゴソゴソと漁っていた。

 

「一夏君、何を探してるのですか?」

「ええっと……あったあった!」

 

 大尉さんが見ている中、奴さんが取り出したのは一眼レフカメラだった。

 ああ、確か織斑先生に買ってもらったやつだっけ。あ、ハーレム連中も集まって記念撮影する流れになってら。

 

「ああ~! 篠ノ之さん達ずる~い!」

「私達も写る~!」

「なんだお前達は!?」

「やめら狭い狭い!」

 

 おーっと、谷本さん達に見つかった! みんなカメラに写ろうと必死で、ハーレム連中がもみくちゃにされてるぞ!

 

「織斑さんの周りは、相変わらずですね」

「ヴィシュヌさんは混ざりませんの?」

「混ざりません」

「お前達、何をしている」

「あ、織斑先生」

 

 最後に駅から出てきた織斑先生と山田先生が、自分のクラスが集まっているところを見てため息を一つ。

 

「……またですか」

「まったくあいつらは……1年1組集合!!」

 

 まーやんも呆れる中、織斑先生の怒号が響く。それにビクッと体を竦ませたのは一瞬、すぐに1組全員が整列を終えた。

 

「1日目は自由行動です。指定時刻までに旅館に集合すること、いいですね~?」

「「「「は~い!」」」」

「遅れた場合、明日の集団見学で清水の舞台から飛び降りてもらう。分かったな?」

「「「「はい!」」」」

 

 まーやんに対して織斑先生の脅し文句が怖っ! と思ったが、意外と清水の舞台って高さが無いらしい……って普通に怪我するわ!

 

「そ、それでは解散でーす」

 

 引き気味なまーやんの号令で、各自が別々の方向に散っていく。

 

「さて、俺達はどこに行こうか」

「そうですね……清水寺は明日見ることになりますから、除外でよいかと」

「そうなると、東側は除外でいいな」

「はい。といいますか、ここに載っている名所のほとんどが駅の北に集中してますわ」

「そうなんだよな」

 

 セシリアがガイドマップ(新幹線の中でまーやんが配ってたやつ)を見て口にした通り、京都の仏閣って京都駅の北側に集中してるんだよな。

 そんな中、のほほんさんは更識さんと合流して駅の南側へ。何が目的かというと……

 

「Nintend○の本社、聖地巡り……」

「か、かんちゃ~ん……」

 

 前世でもいたなぁ、聖地巡りって言ってハ○ソンの本社を見に行った奴が。

 

「悠人さん、わたくし達もそろそろ移動しませんと」

「そうだなぁ……なら、ここに行くか」

 

 そう言って、俺がガイドマップを指さした場所は――

 

ーーーーーーーーー

 

 とある和菓子屋の前に設置された、毛氈(もうせん)の敷かれた野点椅子(赤い布が敷かれたベンチみたいなやつ)に座っていた俺は、

 

「ゆ、悠人さん、如何でしょうか……?」

「おお……」

 

 紅碧(べにみどり)だったか、微かに紅がかった空色の着物を着たセシリアが、少し恥ずかし気に立っているのを見て、思わず声を上げていた。

 

「すげぇ似合ってる」

「そ、そうですか?」

「ああ。似合い過ぎて、一瞬言葉が出なかった」

「まぁ♪」

 

 誰だよ、外国人は着物が似合わないなんて言ったのは。めっちゃいいじゃねぇか。

 

「それにしても、お菓子屋で着物体験サービスをしているなんて」

「偶々見つけてな」

 

 嘘です。原作でシャルロットと更識さんが着てたのを思い出して、新幹線の中で場所を調べてました。

 

「よし、俺らも写真撮るか」

「あら、悠人さんもカメラを?」

「といっても、織斑みたいなやつじゃないけどな」

 

 取り出したのは、今ならどこの家電量販店でも売ってるデジタルカメラだ。

 

「キレイに撮ってください♪」

 

 未だ顔を赤らめながらもポーズをとるセシリアに、カメラのレンズを向ける。えーっと、英語圏では『はいチーズ』って何て言うんだっけか? あ、そうだそうだ、思い出した。

 

Are you ready? Smile!(準備はいい? 笑って!)

 

 カシャッという電子音が鳴り、画像を確認……うむ、良い感じに撮れたな。

 

「どうですか……まぁ、良く撮れてますわ!」

「被写体がいいからな」

「ゆ、悠人さんってば❤」

「で、この画像データをスマホに送って……」

「悠人さん?」

「ルイーザさん達に送信」

「悠人さん!?」

 

 セシリアが止める前に、セシリアの艶姿は電波に乗って一路イギリスへ。

 っておお? すぐにルイーザさんからメールが。

 

『( ´∀`)b』

 

 ……まさか、英国貴族からAAが来るとは思わんかった。

 

「ゆ、悠人さぁん……」

「すまんすまん。あまりにセシリアが可愛すぎて、送らずにはいられなかった」

「もうっ、悠人さん!」

 

 膨れっ面したセシリアに機嫌を直してもらうために、俺はあらかじめ頼んでいた草餅を野点椅子に置いていた皿から取ると、

 

「セシリア、あ~ん」

「……あ~ん」

 

 しばらく草餅を睨みつけていたセシリアだったが、少しすると膨れっ面のまま緑色の餅を食べる。

 

「美味しいですわぁ!」

「それは良かった」

 

 ハグ以外でセシリアの機嫌が直って良かった。さて、俺も草餅を……おっ、美味いなこれ。

 

「悠人さん」

「ん?」

 

――チュッ

 

「あんこが付いてましてよ」

「お、おう」

 

 久々に、俺がセシリアに不意打ちを食らったな。おっ

 

「そういうセシリアも」

 

――チュッ

 

「あんこが付いてたぞ」

「ふふっ、お相子ですわね」

「みたらし団子も有名みたいだけど、頼むか?」

「ええ、食べてみたいですわ」

 

 さっきと打って変わって、にこやかな表情のセシリアに促されて、俺は店員さんを呼ぶのだった。

 

 

「店長、私胸焼けが……」

「ウチのお団子より甘いぃ……」

「串団子をおまけして道中で食べてもらえば、良い宣伝になるんじゃ?」

「「「「それだぁ!」」」」

 

 お店の奥からそんな話声が聞こえたが、聞かなかったことにしよう。

 

ーーーーーーーーー

 

「美味しかったですわ。それにこちらもサービスしていただいて」

「ああ、感謝しないとな」

 

 着物からIS学園の制服に着替えたセシリアと手を繋ぐと、もう片方の手で串団子を持って散策を再開した。

 本当に串団子をくれたんだし、あのお店の策に乗ってやるかと食べながらの散策だ。

 

「少々お行儀が悪いですが……」

「まあまあ、旅行中だけだから。あむっ」

 

 さすがに串が危ないから、食べさせることはしない。

 それにしても、みたらし団子だからタレで手がベトベトになると思ったが、その辺はちゃんと計算しているのか、タレが少し固めに作られているようだ。

 

「悠人さん」

 

――ペロッ

 

 セシリアに口元を舐められた。周りを歩いていた人達も、えっという顔でこっちを見る。

 

「タレ、付いてましたわよ♪」

「そっか、そうれじゃあお礼をしないとな」

 

――チュッ

 

「んっ……甘いですわぁ❤」

 

「「「「ひぎぃぃぃぃぃ!!」」」」

 

 無関係な無辜の市民の悲鳴が響き渡る。でもそんなの関係ねぇ! 俺の意識は、唇をチロッと舐めるセシリアに一点集中してるのだから。

 

「それじゃ次は……ん?」

「どうされましたの?」

 

 俺達の目の前に、真っ白な猫がこちらをじっと見つめていた。あれ? この状況、どこかで見た覚えが……。

 

「首輪も付いていますし、飼い猫でしょうか? あら」

 

 セシリアが近付くと、白猫はこちらに向かって……と思ったら、そのまま俺達を通り過ぎて行き

 

「おかえり、『シャイニィ』」

 

 後ろから声がして振り向くと、飼い主らしい赤髪の女性が白猫を撫ぜていた。

 右目に眼帯をした着物の女性。袖から出ていない右腕。……あっ思い出した!!

 

「キミ達、ちょっと聞きたいことが――」

 

「セシリア!」

「え? 悠人さん!?」

「ちょぉ!?」

 

 セシリアをお姫様抱っこして猛ダッシュする俺。突然のことに驚くセシリア。まさか逃げられるとは思っていなかったのか、鳩が豆鉄砲を食ったような顔になる眼帯隻腕の女性。

 

「ど、どうされましたの!? あの女性は――」

「関わったらダメだ! 絶対良くないことが起こる!」

「話を聞いて欲しいのサァァァァ!!」

「うわぁぁぁ!」

 

 白猫を肩に乗せた女性が、猛スピードでこっちを追いかけてきたぁ!?

 いくらセシリアが軽いとはいえ、人一人を抱えた状態で速度が出なかった俺は、あっという間に回り込まれてしまった。

 

「ぜー……! ぜー……! は、話を聞いて欲しいのサ……」

「あの、悠人さん、この方はもしかして、イタリアの……」

「たぶん、当たりだ」

 

 もっと早く気付いていれば、関わる前に逃げ切れたのに……!

 

「少年……私のこと、知ってて逃げたのサ……?」

「イタリアの国家代表、アリーシャ・ジョセスターフ。ブリュンヒルデのストーカー」

「ストーカーじゃないのサ! ちょっとチフユとの再戦を望んでいるだけサ!」

 

 心外とでも言いたげな顔をしているが、正体が知れた途端、セシリアのアリーシャを見る目が変わる。

 

「聞いたことがありますわ。モンド・グロッソ第2回大会の後、引退した織斑先生をつけ狙っていると……」

「語弊があるのサ!」

 

 原作世界ではブリュンヒルデとの再戦のためにテロリストになった奴が、まさかこの世界でもブリュンヒルデをつけ狙っていたとは。

 週刊誌で見た時は、驚きのあまり雑誌を取り落としたよマジで。

 

「それで、一体俺達に何の用なんですか」

「二人はIS学園の生徒ダロウ? なら、チフユのところに案内――」

「セシリア、ダッシュだ」

「はい」

「なんでサァァァァ!?」

 

 今度こそ逃げようとしたが、ストーカーにものすごい早さで回り込まれてしまった。チッ

 

「お願いサァァァ! チフユに、チフユに会わせてほしいのサァァァ!」

「やめろぉ! しがみ付くなぁぁ!」

「おやめなさい! 悠人さんに何してますの!」

 

 片腕で俺にしがみ付くストーカーをセシリアが引き剥がそうとするが、ビクともしない。なんつー力してるんだよ。

 と、そこに

 

「お前達、何をしてるんだ」

「あ」

 

 見回りでもしていたのか、織斑先生がまーやんを伴って現れた。これは……ある意味グッドタイミング!

 

「織斑先生!」

「なんだ榊、突然大声あげぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

「お、織斑先生!?」

 

 まるでラグビーのタックルのように突撃され、織斑先生がストーカーに押し倒される。

 

「チフユ! 勝負サ! 勝負するのサ!!」

「お、お前はアリーシャ・ジョセスターフ! なんで貴様がここに!?」

「そんなことどうでもいいのサ! さあ、私と再戦するのサ!」

「馬鹿なことをいうな! 私はもう国家代表を降りた――」

「勝負するっていうまで離さないのサァァ!!」

「離せぇぇぇ!!」

 

 目がイってるストーカーを引き剥がそうとする織斑先生だが、何度頭を殴ろうがビクともしない。

 そしてまーやんは、この状況を理解できずにアワアワするばかり。

 

「それじゃあ先生、あとは頼みますね」

「榊ぃぃぃぃぃ!!」

「行こうか、セシリア」

「はい♪」

 

 ストーカーの対応を織斑先生に任せ、俺とセシリアは今度こそ京都散策を再開するのだった。




もし本作が面白いと感じていただけましたら、高評価や感想、お気に入り登録をよろしくお願いいたします。

……どう足掻いても、ちーちゃんはポンポン痛い枠だよばっちゃ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。