セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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イチャラブ要素薄めでお送りします。
そしてオリジナルではないですが、新ネタをぶっこみます。


第67話 紫兎の置き土産

 修学旅行の2日目。今日は清水寺や金閣寺といった有名どころを集団見学することになっている。

 全員そのことは知っていたから、1日目の自由行動ではわざと候補から外していたらしい。だからと言ってUSJはやり過ぎな気がするが。

 

「はーい、ここが有名な清水の舞台ですよー」

 

 微妙にテンションの高いまーやんが先導しつつ、IS学園1年生はぞろぞろと歩いていく。

 

「ここが清水の舞台か~」

「思ったより高くないね?」

「なんでも、ここから飛び降りて生き延びたら願いが叶うって信じられてたんだって」

「へぇ。でも、この高さなら生存率高そうだよね」

 

「皆さんが仰る通り、そこまで高くありませんわね」

「そうですね。これでは多くの人が願いを叶えようと飛び降りてしまいます」

「それもあって、1872年に飛び下り禁止令が出されたらしい」

「それも当然ですわね」

 

 クラスメイトと一緒に、舞台の欄干から下を覗き込むセシリアとヴィシュヌに補足説明を入れると、二人共納得したように頷いた。

 そりゃ京都府も清水寺も、何人も身投げされたら堪ったもんじゃないよな。

 

「それでは、次に――」

 

 まーやんが本堂の中を案内しようとした、その時だった。

 

「いっくぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!」

 

 親方! 空から兎……じゃない、うさ耳博士が!

 

「た、束さん!?」

「姉さん!?」

 

 二人が驚いている間も、博士がどんどん地上、というかワンサマーに位置づいていく。

 

「う、うわわわわわっ!!」

 

 衝突して、二人共トマトケチャップになるかと思われた瞬間

 

「一夏君!」

 

 ISを緊急展開した大尉さんが、ワンサマーが立っていた位置に移動して、降って来た博士をナイスキャッチ!

 で、そのまま地面に降ろしたものの

 

「ちょっとぉ、せっかくいっくんに受け止めてもらおうとしたのに、邪魔しないでよ」

 

 とクレームを入れられてしまった。さすが篠ノ之博士、この世界線でも我が侭三昧だな。

 臨海学校以来の登場に、周囲で一部始終を見ていたクラスメイト達も、また何も言えないでいた。

 

「束、今度は何しに来た。こっちは修学旅行中だ、邪魔をするなら帰れ」

「もー、ちーちゃんは相変わらずせっかちだね~♪ 今日はちょっといっくんに用があっただけだから、それが済んだら帰るよ」

「何……?」

 

 織斑先生が訝しむ中、博士はワンサマーの目の前にススっと移動した。

 

「さて、いっくん」

「えっと……」

「姉さん、一体一夏に何を……」

 

 ワンサマーと篠ノ之が怪訝な顔をするのをスルーして、博士はエプロンドレスのポケットに手を突っ込むと

 

――プシュッ

 

「え……?」

 

 ワンサマーから、間の抜けた声が漏れた。

 まるでスプレーを吹きかけたような音と共に、奴の胸に注射器みたいなものが刺さっていた。

 そして、ワンサマーが力尽きたように倒れ込み――

 

「い、一夏ぁぁ! 姉さん、貴女は一体何を……!?」

「安心してよ、別に命を奪うようなものじゃないから。というか、箒ちゃんが喜ぶだろうこと――おっと」

 

 倒れたワンサマーを抱き抱え、怒りの形相を見せる篠ノ之。その篠ノ之に対して、それでワンサマーを撃ったのであろう、おもちゃのような見た目の拳銃を振りながら説明する博士。

 その説明の途中、ひょいっと体を移動させると、すぐ横を織斑先生の腕が通り過ぎた。

 

「束ぇぇぇぇぇ!!」

「ちょっと怖いってちーちゃん。箒ちゃんにも言ったけど、別に命を――」

「貴様一夏に……一夏に何をしたぁぁぁぁ!?」

「だーかーらー、命を奪うようなものじゃないって。たぶん、1時間もしたら目を覚ますと思うよ。はい、これで束さんの用事はおしまい。それじゃあね~バイビー♪」

 

 篠ノ之と一緒にワンサマーを抱き抱えながら睨みつける織斑先生の殺意を受け流して、博士は背を向けた歩き出した。そして数歩歩いたところで、急に姿が見えなくなった。

 

「光学迷彩……」

「ブルー・ティアーズのセンサーでも検知出来ませんでしたわ……」

 

 ヴィシュヌとセシリアが頭部のハイパーセンサーを部分展開していたようだが、どうやらそれすら潜り抜けて逃走に成功したようだ。

 

「一夏……」

「お、織斑先生! それよりまずは、織斑君を……!」

「……そうだな」

 

 織斑先生は立ち上がり、ワンサマーの搬送、日本政府やIS委員会への連絡するよう、他の先生方に指示を始めた。

 

「これは、修学旅行どころじゃないね……」

「うん……」

「いや、お前達は予定通り行動しろ」

 

 これは中止だろうとみんなが思っていたら、織斑先生からまさかの続行宣言が。

 

「ここで中止にしたところで、織斑が目を覚ますわけでもないからな。山田先生、後はお願いします」

「は、はい。分かりました」

 

 まーやんの返事に頷くと、織斑先生はワンサマーを抱えて走り出そうとしたところで

 

「織斑教官、私が一夏君を運びます。私がISに乗って飛行した方が早く着きます」

「ハルフォーフ……」

「護衛として呼ばれながらこの失態、信用出来ないことは百も承知です。ですが……!」

「いや、お前に任せる」

 

 それだけ言って、織斑先生は大尉さんにワンサマーの身柄を預ける。

 

「束が相手ではどうしようもないと、私も理解している。だから、早く織斑を旅館に運んでくれ。ISの飛行許可は――」

「先ほど日本政府とIS委員会には連絡しました! ですからハルフォーフさん、急いで織斑君を!」

「はい!」

 

 真剣な眼差しで頷くと、ワンサマーをお姫様抱っこした大尉さんはスラスターを全開にして、旅館のある方へ飛翔していった。

 

「織斑先生も、旅館に向かってください」

「いえ、ハルフォーフが織斑の運搬を引き受けたのですから、ここまま引率を……」

「ダメです。行ってください」

「……すみません、後は頼みます」

 

 このまま残ろうとしてした織斑先生だったが、まーやんに説得され踵を返すと、駐車場の方へ駆けて行った。おそらく、タクシーを拾って旅館に戻るつもりなんだろう。

 

「それでは、次に金閣寺の方に行きますよー」

「先生、本当にこのまま続行するんですか?」

「はい。さっき織斑先生が言ってたじゃないですか。ここで中止にしても織斑君の状態が良くなるわけじゃないと」

「それは……そうだけど……」

 

 1年、特に1組の面々の表情は固い。それもそうだ。クラスメイトがぶっ倒れたのに、そのまま名所巡りをしろと言われてもなぁ……。特に織斑ハーレム連中は、気が気じゃないだろう。

 そんな暗い雰囲気を晴らそうと動いたのは、珍しくもヴィシュヌだった。

 

「みなさんが暗いままだと、織斑さんが目を覚ました時に可哀想です」

「可哀想?」

「そうです。きっとみなさんの顔を見て、織斑さんは負い目を感じてしまいます。自分が倒れたせいで、みんなに迷惑をかけた、と」

「織斑君なら、そうかも……」

 

 ヴィシュヌの説明に、みんながハッとした顔になる。

 

「ですから、予定通り集団見学を行いましょう」

「そう、だよね」

「うん、そうだよ! そして旅館に戻った時に、目を覚ました織斑君に話をしてあげよう!」

「いいねそれ! 織斑君が負い目なんか感じないぐらい、羨ましがらせちゃおう!」

 

 徐々に明るくなる女子達を見て、成り行きを見ていたまーやんもホッと胸を撫でおろしていた。

 

「では気を取り直して、次の名所に行きますよー」

「「「「は~い!」」」」

 

「ヴィシュヌさん、素晴らしかったですわ」

「ああ。大したもんだ」

「いえ、我ながら恥ずかしいです……」

 

 列の最後尾で俺とセシリアから称賛されたヴィシュヌは、手で赤くなった顔を覆いだした。

 咄嗟に出たんだろうが、普段は自分から表に出る性格じゃないみたいだからな。

 

「それにしても、織斑さんは大丈夫でしょうか……」

「こらこらセシリア、さっきヴィシュヌが言ったこと、もう忘れたのか」

「そうは言いますが……」

「大丈夫だって。もし博士が織斑を殺す気なら、もっと別の方法を取るだろう」

「それは、確かに……」

 

 それに、以前セシリアとヴィシュヌが自力で気付いたことだが、博士はワンサマーを活躍させようと無人機やら銀の福音やらを使ってマッチポンプを仕掛けてきている。博士がその気なら、あの時点で経験不足のワンサマーは墓の下だ。

 

「ですが、心変わりということは無いですか?」

「それは……」

 

 ヴィシュヌの指摘に、俺は即答できなかった。

 原作世界では、織斑マドカ――織斑千冬の劣化クローン?――を使って、ワンサマーの胸にナイフをぶっ刺したぐらいだからな。この世界線でも似た事をやらないとは言い切れない。

 

「とにかく! 今は修学旅行をたのしむこと! OK?」

「悠人さん、さすがにそれで誤魔化すのは……」

「ならこれでどうだ!(セシリアを後ろから抱き締めて頭撫ぜ撫ぜ)」

「誤魔化されますわ~!❤」

「はぁ……(クソデカため息)」

「すまんが、ヴィシュヌにはしてやれない」

「い・り・ま・せ・ん! みなさん、早く行きましょう!」

 

 さっきとは別の意味で顔を赤くしたヴィシュヌに最後尾から押され、1年生は早足で停車しているバスに乗り込むのだった。

 

ーーーーーーーーー

 

 一方その頃、旅館の一室では、布団に寝かされている一夏を挟み込むように、千冬とクラリッサが座っていた。

 

「一夏君……」

「……」

 

 クラリッサは目の前で一夏を守れなかった後悔で。千冬は昔馴染みである束への怒り、そしてまた弟に危害が及んだことに対する無力感で。二人は俯いたまま、一言も発することなく佇んでいた。

 その状態が1時間ほど続いた時であった。

 

「……ん、んん」

「一夏!」

「一夏君!」

 

 さっきまで身じろぎすらしなかった一夏の頭が動き、二人はハッとして一夏の顔を覗き込む。

 

「……あれ? ここ、は……」

「一夏君、気がづきましたか!?」

「……え?」

 

 クラリッサが声を掛けるが、一夏はまだぼんやりした顔のままである。

 

「どうした一夏、気の抜けた顔をして。まだ寝ぼけているのか?」

「昏睡から目が覚めたばかりで、まだ意識がはっきりしていないんでしょうか」

「それもそうか……」

 

 何はともあれ、一夏が目覚めたことに安堵する二人。後は他の生徒達が戻って来れば、昨日と同じように騒がしく――

 

「……あの」

「はい、どうしました?」

 

 微笑むクラリッサ。だが次の瞬間、彼女の顔が千冬と共に凍り付いた。

 

「あなた方は、誰なんですか……?」




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ここでイグニッション・ハーツネタを叩きこんでいくぅ!
この後のシナリオ? ノープラン!
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