セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!!   作:シシカバブP

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インフルエンザ明けの咳喘息の中、あけおめです。
隔日更新も難しい状態ですが、ぼちぼち書いていきます。

1/6追記
初めて運営NGが入ったので、ガッツリ修正しました。
運営仕事早いっすね。


第73話 セカイ ニ ヘイワ ガ オトズレタ

 国際社会から孤立したサウス・コリアが、元々孤立していたノース・コリアに併合されてから数年。平壌からソウルに移転した万寿台議事堂では、日本に対する爆弾テロ成功を祝っていた。

 当然国際社会から非難の声が上がっているが、どうせいつも通り口だけだろうと、上層部は高を括っていた。

 しかし、そんな彼らの滅びは刻一刻と近付いているのだった……。

 

ーーーーーーーーー

 

 IS学園から統一コリアの首都ソウルまで、全く抵抗を受けずに来てしまいました。

 これが仮にも一国の防衛網なのでしょうか。この程度で、よく爆弾テロをしようなどと考えたものですわ。

 

「こちらブルー・ティアーズ。万寿台議事堂上空に到着しました」

『HQ了解。1分前に、各国から統一コリアに対して宣戦布告が行われました。なので、オルコット候補生のタイミングで攻撃を開始してください。それに併せて、半島に展開中の各国ミサイル艦から核飽和攻撃が行われます』

「ブルー・ティアーズ、了解しましたわ」

 

 司令部との通信が切れると、わたくしは学園で量子変換(インストール)した装備を展開しました。

 悠人さんからいただいたレーザーブレード『ローゼンタール』を、ヴィッカース社が解析して作られた新装備。

 

 両手を組むと、両腕から伸びた黄金のレーザーブレードが重なり、全長10mを超える巨大な大剣に。その大剣を振り上げ、右腕の火傷の痛みも怒りで抑え込み

 

「消し飛ばしてさしあげますわ……」

 

 司令部にも聞こえるようにオープン・チャネルを繋いで

 

 

「エクス、カリバァァァァァァァァァァ!!」

 

 

 我が英国が誇る、騎士王の剣と同じ名前の武装を振り下ろした。

 黄金の剣はわたくしの目の前にあった議事堂に当たり

 

 

 白亜の建造物は音も無く、まるで砂糖の塊が水に浸かって溶けるように消滅していきました。

 

 

「……HQ、万寿台議事堂の消滅を確認しましたわ」

「HQ了解。オルコット候補生、お疲れ様でした」

「後は、お任せしても?」

「問題ありません。……ミスタ・ユートのところへ」

「はい、ありがとうございます……」

 

 悠人さんのことを出したということは、今通信している方は同郷の方なのでしょう。

 気遣いに感謝して、わたくしは来た道を戻り日本へ。

 

 そんなわたくしの頭上を、いくつものミサイルが飛んで行きました。

 

ーーーーーーーーー

 

――英国海軍、原子力潜水艦『アガメムノン』

 

「状況は?」

「アメリカのリンドン・B・ジョンソン、フランスのシュヴァリエ・ポール、ロシアのアレクサンドル3世、中国の長征18号、日本のアマツカゼ。それぞれミサイル攻撃を開始しました」

「日本以外は核か?」

「はい。純粋水爆型です。日本は通常弾頭の模様」

 

 オペレータの報告にアガメムノンの艦長は頷くと、本艦も攻撃に加わるよう命令を出す。

 昔と違い、今の艦船は艦長が起動キーを回してしまえば、あとはオペレータが発射スイッチを押せるようになっている。そして、すでに起動キーは使用済みである。

 

「しかし、放射能汚染が無いとは言え、よく核ミサイルの使用が許可されましたね」

「副長も知っているだろう。連中が何をしたのか」

「知ってはいます。ですが……」

「飽和攻撃はやり過ぎだ、と?」

「はい……」

 

 眉をハの字にする副長を、艦長は咎めはしなかった。副長の反応は、人として当然のものであるからだ。

 しかし、それでもなお、各国上層部は半島全域へのミサイル攻撃を敢行したのである。

 

「白頭山(中朝国境)以南の各都市に、ミサイル着弾!」

「想定通り、放射線反応なし。攻撃続行します」

「ああ、頼む」

 

 艦長がモニタを確認すると、黄海に集結していた連合軍艦隊から放たれたミサイルが、報告通り朝鮮半島の各都市に着弾しているのが見て取れた。

 今回の命令では、この艦に積まれているミサイルを撃ち尽くすように言われている。温存ではなく、全弾使用を命令されているのだ。

 

(金食い虫の核ミサイルを、ここで使い切る腹なのか)

 

 今後、この艦には弾道ミサイルの代わりに、対地対空ミサイルの類が積まれることになるのだろう。

 これも時代か……そう思いながら、艦長は朝鮮半島が飽和攻撃によって更地になっていくのを眺めるのだった。

 

ーーーーーーーーー

 

「ん……いってぇぇぇぇ!?」

 

 寝返りを打とうとして、右腕から感じた激痛で目が覚めた。っていうか痛痒い! あれ? しかもなんか体が思うように動かないんだが!?

 

「というか、ここどこだ?」

 

 動かなければ痛くない。そうして大人しくして首だけを見回してみると、白い天井と点滴のスタンドが目に入った。もしかしてここって、病院?

 

(なんで病院? 確か俺、セシリアとレゾナンスに行って、それで……) 

 

「悠人さん!!」

「セシリア? いってぇぇぇぇ!!」

「ああっ! も、申し訳ありませんわ!」

 

 セシリアの声が聞こえたと思ったら、右腕にさっき以上の激痛ががががが!!

 どうやら、セシリアが俺に抱き着いたようだった。くそう! セシリアの柔らかさが全然感じられなかったぞ!

 

「良かったですわ! 目が覚めて……!」

「あ~……セシリア、俺、どうも記憶が曖昧なんだが……」

「そうですわね。悠人さんは……」

 

 そうして俺は、涙目になっているセシリアから説明を受けた。

 レゾナンスで爆弾テロに遭ったこと。それにワンサマーと間違えられて、俺が被害を被ったこと。実行犯である統一コリアに対して、各国が攻撃を加えたこと。

 

「それにしては俺、重傷っぽくないんだが?」

「重傷でしたわ。先ほど山田先生が学園から医療用ナノマシンの注射を持ってきて、それを注射したからですわ」

「ナノマシンのおかげか。すげぇなIS学園」

 

 原作でもワンサマーが使っているのは読んだことはあるが、俺自身が体験することになるとは。

 むしろ、これを打っても痛いってことは、それだけ重傷だったってことか。

 

「今は無理をせず、休んでくださいまし」

「ああ、そうさせてもらう。先生達には……」

「分かっておりますわ。わたくしから伝えておきます」

「頼んだ」

「はい。悠人さん……」

 

――チュッ

 

「また明日、お見舞いに参りますわ」

 

 普段よりも軽い、けれど熱の篭ったキスをセシリアから受けた俺は、そう言って部屋を出て行くセシリアを見送ることしか出来なかった。

 ……幸せ過ぎて、再度眠るまで痛みを感じ無かったよ。

 

ーーーーーーーーー

 

 こうして統一コリアは、文字通り"焦土"と化した。

 残ったのは潜伏組だけ……では無かった。

 

「ミサイル接近!」

「撃ち落とせ!」

「迎撃ミサイル、回避されています!」

「神よ……!」

 

 全世界の主要都市に、突如大型ミサイルが撃ち込まれた。

 そしてそのミサイルは、各都市を火の海に……することは無かった。

 

「み、ミサイル、都市上空で自爆しました!」

「なんだと!? まさか毒ガスの類か!?」

「いいえ、既存のBC兵器の反応ありません!」

「では、一体何のために……?」

 

 とある国の防衛司令部が首を傾げている頃、

 

「げがぁぁぁ!!」

「ほげぇぇ!!」

 

 主要都市の地下に潜伏していたスパイ達が、一斉に"消滅"した。

 焼死したわけでもなければ、窒息死や毒死したわけでもない。文字通り、衣服等を残して消滅したのだ。

 

 

――???

 

「束さま。特定DNA破壊爆弾、順調に効果を発揮しているようです」

「オーケーオーケー! 良い感じだね☆」

 

 クロエからの報告に、束はニコニコ顔で答えた。

 

 半島人がまた一夏の命を狙っていると知って、とうとう束も本格介入することを決めた。

 そして各国が半島を焦土に化すことを知り、残っている残滓を尽く消滅させることにしたのだ。

 

 特定DNA破壊爆弾。文字通り、設定したDNA情報を持つ個体だけを原子レベルで分解・消滅させる恐るべき爆弾である。

 各国とも開発どころか構想すらなく、使用されても全く感付かれることは無い。

 死体が分解・消滅する瞬間を目撃されれば話は別だが、今回消滅したのは地下に潜った連中である。故に、見つかることは無い。

 

「これで、いっくんにちょっかい掛けようって奴はいなくなるね」

「恐らくは」

「うんうん!」

「それで束さま、お仕事の件ですが……」

「おっと! 最近あんまり行って無かったからね、そろそろ顔出そうか」

「お願いします」

「はいは~い!」

 

 クロエに対して軽く反応すると、束はディスプレイ前の椅子から立ち上がり、近くの棚からリモコンのようなものを取り出してボタンを押した。

 

「束さん、メ~イクア~プ☆」

 

 すると、束の姿が一瞬歪んだ。その歪みが収まると、紫の髪は栗色に、顔立ちも西洋人っぽくなっていた。

 ホログラフィによる変装、しかも接触してもバレないという、束の自信作である。

 

「それじゃあくーちゃん、お留守番よろしくね~」

「はい、いってらっしゃいませ」

 

 

 

 

――アメリカ航空宇宙局(NASA)

 

「主任、おはようございます!」

「おはよう! 久しぶり~!」

 

 変装した束が研究室に入ると、中にいた研究者の一人が挨拶をした。

 束は秘密裏に、NASAの『宇宙開発に対する、ISの有効利用方法』の研究主任として在籍していた。

 全ては『ISで宇宙を飛ぶ』という、元々の理想を追うために。

 

「ちょ~っと別件で色々あってね、やっとこっちに来れるようになったんだよ」

「こっちの仕事を優先してください! 長官から矢の催促が来てるんですから!」

「ビルっちから? 国連やIS委員会からも突かれてるのかな~? ご愁傷様だね~」

「そんなのんびりしてないでください!」

「メンゴメンゴ」

 

 一夏がIS学園に入学してから半年以上経ち、やっと束は"お仕事"を再開した。

 あらゆる方面で、平和な時間が始まったのだった。




※この作品はフィクションであり、現実の人物・団体・国家とは関係ありません。

……こう書いておけばOKだって、ばっちゃが言ってた。
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