セシリア・オルコットとイチャラブしたいッ!! 作:シシカバブP
結局ワンサマーとお姫様が戻って来ることは無く、午前の授業は終わった。
「それでアンタ達、一夏が召使いにされるのを黙って見てたの!?」
「そ、そんなわけないだろう! 私達だって抗議したのだぞ!?」
「そうだよ。でも相手は小国とはいえ王族で、無理矢理どうこうするわけにもいかなかったんだよ」
「それに、教官も止められなかったしな」
「うぐっ! それじゃあ仕方ないか……」
ワンサマーの実姉であるブリュンヒルデすら沈黙したと聞いて、学食のテーブル席に集まった篠ノ之達に怒鳴っていた鈴がトーンダウンする。
俺とセシリアも、昼休みの学食で昼食を摂りながら織斑ハーレムの話をのんびり聞いていた。
「織斑さん、大変そうですわね」
「我が侭姫に連れ回される従者、ってところだろうからな。ほい、あーん」
「言い得て妙ですわ。あむっ❤」
そしていつもの食べさせ合いで、チキンソテーを食べたセシリアの顔を見てほっこりする。(この作品は)こういうのでいいんだよこういうので。
「ヴィシュヌさん」
「無理です」
「まだ何も言ってないよ!?」
「あのお二人のイチャラブを耐える方法なんてありません」
「ギャラクシーさんでも無理なの!?」
「ええ、私が転校してきた時とは比較にならないぐらい……うっ」
別の席で失礼なことを言っている(こっちまで聞こえて来る)ヴィシュヌが一瞬
「だ、大丈夫?」
「誰か助けて……」
「ヴィシュヌさんでも耐えられないなんて、もう終わりだよこの1組」
谷本さんが喚いているが、俺らは悪くないよねぇ?
と、騒がしい食堂内にドタバタと駆け込んでくる音が
「大変! 大変だよぉぉぉ!!」
「どしたのかなりん?」
「い、今学生寮で織斑君を見かけたんだけど……」
「織斑君、戻って来たんだ」
「それが、なんか鎧を着た人に剣を突き付けられてたんだよぉ!」
「「「「「なんだってぇぇ!?」」」」」
「どういうことよそれ!?」
「わ、分からないよぉ!」
「こうしてはおれん! 待ってろ一夏!」
「あっ、箒!?」
「私達も行くぞ」
ものすごい勢いで駆けだした篠ノ之を追うように、シャルロット、ボーデヴィッヒ、鈴も学食を飛び出していった。
「剣突き付けられるって、織斑君何したんだろう……」
「もしかしたら王女殿下が何かやらかして、織斑君が泥被っただけだったり……」
「「「「「どっちもありえそう」」」」」
ハーレム達を見送った面々はそう言って軽くため息をつくと、今あったことをとりあえず横に置いて食事を再開し始めた。
よかったなワンサマー、10:0でお前が原因だと思ってる奴はいないみたいだぞ。
「何があったのでしょう?」
「さてな。その剣突き付けてる奴が公国側、アイリス姫の護衛だとしたら、警備上まずいことでもしたんじゃないか? 毒見してないもの食べさせたとか」
「それは……あり得そうなのがまた……」
まあたぶん原作通り、市内散策中にお姫様を誘拐されて、一番近くにいたワンサマーを近衛騎士団長が叱責してるってところだろう。
というか、それでワンサマーが処罰されるなら、警備責任者のお前はどうなんだよって話だが。
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午後もワンサマーとお姫様は授業に出てくることは無く、奴さんが現れたのは夕食時になってからだった。
「織斑君!?」
「学園祭以来の執事姿! 写真撮らねば!」
執事服姿で現れたワンサマーに、寮の食堂は大騒ぎ。え? 学園に戻ってからもずっと着てたん?
「今日は大変だったね」
「ああ、なんとかジブリルさんに斬られずに済んだよ」
「ジブリル?」
「もしかして、あの義兄上に剣を突き付けていた?」
「そうそう。なんでも近衛騎士団長なんだってさ」
あー、そういえばそんな名前だっけな。
「やはり、織斑さんは振り回されておりますわね」
「あれはもう、そういう星の下に生まれたんだろ(撫ぜ撫ぜ)」
「うにゅ~❤」
ハーレム達に向けていた視線を戻して、膝の上のセシリアを撫ぜる。
なんでセシリアが膝の上に座ってるかって? 愚問だな。
セシリアの尻がスカート越しに密着して幸せな気分になれるからだよっ!!(純粋な変態)
セシリアの尻で俺は幸せ、そして俺が頭を撫ぜればセシリアも幸せ。Win-Winの関係だ。
「織斑一夏!」
誰だよこんな大声でって、流れ的に一人しかいないよな。
声のする方を振り向けば案の定、話題の我が侭姫がワンサマーの座るテーブルに近付いていった。
「おぬしを我がルクーゼンブルグに招く。わらわの世話役として、生涯を共にするのじゃ!」
「「「「「はあぁぁぁぁっ!?」」」」」
「おおお、織斑君が公国に!?」
「しかも生涯をって、思いっきり"結婚"って意味じゃん!」
「逆玉の輿……っていやいや!」
その場にいた全員が驚きの声を上げた。っていうか、後ろに立ってた護衛(たぶんあれが騎士団長のジブリル)も驚いてるし。事前に部下と話ぐらい付けとけよ。
そんな周りの空気を全く気にせず、お姫様は威厳ある(単純に偉そうともいう)態度で言葉を続けた。
「異議あるものは名乗りを上げよ! さもなくば口を閉ざすがよい!」
「あるに――」
「異議あり!」
「え?」
「こ、この声は……」
鈴の言葉を遮る声に、皆の視線が食堂入口の方に集まる。そこに立っていたのは――
「く、クラリッサさん!?」
「クラリッサ! お前本当に来たのか!?」
まさかの眼帯ドイツ軍人、クラリッサ大尉だった。
相当急いできたのか、ぜーはーぜーはー息を荒くしながらこっちに近付いてくる。
「一夏君を連れ去るなんて、許しません。い、一夏君は、私の」
「おぬしの何なのじゃ?」
「私の――」
そこでス~っと息を吸った大尉さんが
「私の嫁です!」
さっき以上の大音量でぶち撒けた。
「……」
「……」
「「「「「えええええええ~!?」」」」」
「いやいやクラリッサさん!? 俺じゃなくてクラリッサさんが嫁! 逆!」
「ちょっと待て一夏! お前、いつの間に!?」
「どういうことか、きちんと説明しなさいよ!」
目が点になって固まっているお姫様を後目に、ハーレム勢がワンサマーに事情を説明しろと詰め寄る。
「悠人さん、一体どうなってますの……?」
「俺も知りたい」
正直、俺も何が何やら。求めるは説明、イミフ。
「一夏、おぬしまさか、この女と婚約しておったのか……?」
「えっと……はい」
「「「「「えええええええ~!?」」」」」
「織斑君いつの間に!?」
「い、一夏に婚約者……あ、あははは……」
「完全に負けた……」
「ラウラぁ……知ってたんだよね……?」
「い、いやまあ、色々落ち着いたら話そうと思ってて、な?」
「そ、それがどうした!」
再起動したらしいお姫様が、テーブルをダンッと叩く。
おいおい、まさかとは思うが……
「わらわは認めぬぞ! クラリッサとか言ったな。おぬしとわらわ、ISで勝負じゃ!」
「いいでしょう、受けて立ちます!」
「「「「「おおおおお~!」」」」」
「え、あの、俺の意思は?」
「いけません殿下! このような者と争うなど、王族のすることではありません!」
「止めるでない。これは女同士の真っ向勝負じゃ」
騎士団長の制止も聞かず、お姫様と大尉さんのIS勝負が決まりそうだ。
原作では鈴が異議を申し立てて、最終的に騎士団長と篠ノ之も混ざり二対二の決闘になるんだが、この世界では一騎打ちになる――
「くぅ……っ! そこの下男!」
「は?」
お姫様への諫言が届かず頭を抱えていた騎士団長が、俺を指さしてきたんだが。しかも下男って。
「貴様あの軍人の知り合いだろう! 決闘を辞退させろ!」
「いやいや、なんで俺が?」
「黙れ! 貴様のような女の椅子にされている下賤の者は口答えするな! さっさとやれ!」
ほー、随分と上から目線で言ってくれるなぁ。さすがに俺も、そこまで言われちゃ――
――ブチンッ!!
言い返してやろうと思った瞬間、何かとんでもない音が聞こえた気が。
「ふふふ、ふふふふふふ……」
「せ、セシリア……?」
セシリアがいつものように微笑んでいる……が、膝に乗せて間近で見ている俺に分かる。
(めっちゃ青筋立ててる! めっちゃキレてる~!!)
「その勝負、わたくしも参加いたしますわ」
「ほう、面白い。ではこちらもジブリルを含め、二対二の決闘といこうかの!」
そんなことになっているとは気付かず、お姫様はさらっとセシリアの参加を了承した。
「時間と場所は?」
「1週間後の日曜、第3アリーナでどうじゃ?」
「わたくしはそれで。クラリッサさんは?」
「私もそれで構いません」
そうして決闘の日時が決まると、お姫様は騎士団長を連れて食堂を出て行った。
「クラリッサさん」
「ええ、分かっています」
「奴は悠人さんを下賤と呼びました」
「奴は一夏さんを奪うと言いました」
「「生きて学園から帰れると思うなよぶち殺すぞ
「うわ~……」
「セシリアって、キレるとあんな言葉遣いになるんだぁ……」
「なんだろう、この空虚感は……」
「あたし達、完全に蚊帳の外だったわね……」
「全部クラリッサさんとセシリアに持ってかれちゃったね……」
「あんなクラリッサ、私も初めて見たぞ……」
悠人です……俺の事でガチギレしたセシリアを
とりあえず……後ろから抱き締めよう。
「きゅ~❤」
だから(この作品は)こういうのでいいんだってこういうので。
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……セシリアのキャラ崩壊とか今更だよばっちゃ。