目が覚めたら黒服の娘だったんだが…   作:菱野 モチ

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カヨコちゃんの過去は捏造です。
あと、これから週一ペースになっちゃうと思います。ごめんなさい。
でも絶対エタらせないように頑張りますので、どうか応援よろしくお願いします!
(特にコメント!コメントで応援をよろしくお願いします!)


社長!お背中流します!

「あ、起きた?おはよー」

目覚めたフーコの顔を覗き込むムツキ。

 

「ほら社長、フーコ起きたってさ」

 

「良かった…」

 

(しっかりとトラウマになってる…)

 

「ぁ…おはようございます…」

蚊の鳴くような声で答えるフーコ。

 

「起き抜けに悪いんだけどさ、社長から大事な話があるんだってさ」

 

「ちょっとカヨコ!?いきなり振らないで?」

まだ心の準備が、とワタワタするアルの背中を物理的に押すムツキ。

 

「もし、あなたさえ良ければなのだけど…便利屋68の一員として、あなたを迎え入れさせてくれないかしら?」

 

「ここの生活も大概だけどさ、今までのフーコの生活よりは絶対マシだと思うから」

 

「ありがとうございます…でも、わたしなんにもできません。めいわくかけちゃいます…」

そう言ってまた下を向いてしまうフーコ。

 

「大丈夫。あなたは居てくれるだけで良いわ。」

 

「フーコちゃんが寝てる間に、皆で決めたんだよ。」

 

「あのっ!フーコさんはアル様の命の恩人ですので!」

 

「そうそう、だから本当はもっとお礼しなきゃなんだけど…」

「…」ポロポロ

表情はそのままに、大粒の涙を流すフーコ。

 

「わわっ!フーコちゃん!?」

 

「どどどうしたんですか!?ごめんなさい!私がまた何か余計なことを…」

 

「…もしかして嫌だった?だったら…「ちがいます!」」

 

「ごめんなさい…その…うれしくて…」

嬉しいのに泣くなんておかしいですよね、と続けながらボロボロの服の袖で涙を拭うフーコ。

 

「フーコちゃん、嬉しい時はスマイルだよ、スマイル!」

いつものような活発な笑顔を作り、フーコに見せるムツキ。

そう言うムツキも今にも涙が零れそうになっている。

 

「…っはい!ぇ…えへへ」

釣られて笑顔を見せるフーコ。まだぎこちないものの、年相応の少女の笑顔だった。可愛い。

 

「ングッフゥ!!」

あ、また社長が決壊した。マンガ表現もびっくりな程顔をグシャグシャにして泣きじゃくっている。

かくいう私も少しもらい泣きしてしまったのは秘密だ。

しばらく皆で泣きあった。

 

「この二日、泣き通しだったわね…」

 

「確かに。あとお風呂入りたい」

 

「いーねそれ!久しぶりに皆で入ろうよ!」

 

「前の買い物のお釣りがありますし、皆で銭湯にでも行きましょうか」

 

「…………………」

 

「フーコ?どうしたの?」

 

「…ぁ…わたし、ひとりで、はいれますから…」

 

フーコの言葉に、全員押し黙る。

昨日の『フーコのこれからについて会議』にてムツキが語った『フーコ、虐待を受けていた説』が嫌でも頭をよぎる。

まだこんなに小さいのに、親の愛も知らず、笑い方も分からない。

そんなの、悲しすぎると思った。自分達が代わりになれるのなら、なんだってするとも。

他の皆も、同じ意見のようだった。

 

「もう、遠慮しなくて大丈夫だから。」

 

「そそそうです!裸の付き合いしましょう!」

 

「ハルカちゃん、その言い方は…」

 

「ちょっとキモいね」

 

「…申し訳ありません…死にます…」

 

そんなやり取りをしつつ、半ば無理矢理銭湯に向かう。フーコは乗り気ではない(遠慮している)ようだったが、少しでも楽しいことを知ってほしいと、今までの嫌な記憶を少しでも和らげたいと、この時の私達は考えていた。

 

それがとても浅はかな自己満足だったと気づくのは、そう遠い未来の話ではなかった。

 

銭湯に到着し、脱衣所に入る。

皆服を脱ぎ始めるものの、フーコは服を脱ごうとしない。目を合わせようともしない。

 

「やっぱり帰る?フーコが辛い思いするくらいなら…」

 

「……だいじょうぶです、ごめんなさい…」

やはりこちらに目を向けることなく告げるフーコ。

 

もう全員服をしまい、フーコ待ちの状態だ。

待たれているのを察したのか、観念したようにゆっくりと服を脱ぐフーコ。ボタンもない布切れのような服だったので、すぐにその裸体が晒される。

 

 

その場にいる誰もが息を呑んだ。目の前の光景が信じられなかった。

悪い夢ならどれだけ良かっただろう。

 

その小さな身体には、大量の傷跡があった。

最近できたような新しいものから、皮膚と同化しているような古いものまで。

火傷、切り傷、青アザ…縫ったような後まであったし、一部の肌は継ぎ接ぎしたように色が違っていた。

 

虐待なんて、そんな言葉では片付かない。片付けられない。

 

「……ごめんなさい、きもちわるかったですよね。おうちかえって、ひとりではいりますから…みなさんはきにしないで…」

 

脱いだ服でその傷だらけの身体を隠すようにして、悲しげに俯くフーコ。

 

「…ひどいです…こんな…こんな子供に…なんで…こんな…うぅううぅ」

 

泣き出すハルカ。自分もイジメを受けていたからか、思うところがあるようだ。

 

しかし、フーコも社長を庇って撃たれるまではヘイローがあったはずだ。それなのに、ここまではっきりと傷跡が残っている。

 

「ねぇフーコちゃん、その傷、誰にどうやって付けられたか教えてくれない?」

 

社長に出会う前の、鋭い目をするムツキ。

本気でキレている。人も殺す勢いだ。

 

「やめなよムツキ。フーコが怖がってる。帰ってから詳しく話聞こう」

 

「そうね、帰りましょう」

 

ロッカーの鍵を開け、服を取り出す。

 

「……ごめんなさい、わたしのせいで…また、めいわくを…」

 

そうやってまた自分を責めようとするフーコを、産まれたままの姿の社長が抱き締める。

 

「大丈夫よ、あなたのせいじゃない。あなたは何も悪くない。」

 

声もなく、涙を流すフーコ。

少し経って、フーコの涙が収まってきたのを合図に、各自黙々と着ていた服をもう一度着直す。

 

大量に嫌な汗をかいたせいで、着心地はいつにもまして最悪だった。

 

帰り道、皆で楽しいもの、美味しいものの話を沢山した。遊園地、動物園、海、ラーメン、給食部の作るご飯…

少しでも生きていたいと思ってもらうために、生きてて良かったと思ってもらうために、みんなで必死に話した。

 

話している人に目を向け、頷いたり驚いたような素振りを見せたりするフーコ。でもどこか自分とは関係ない、とても遠いものに対する憧れを抱いているように見えてしまって、少し泣いた。

こんなに近くに居るのに、その心には踏み込めない。

自分がこの子と変わらないくらいの子供の頃はどうだっただろう?私だって何の苦労もなく育ったわけじゃない。でも、両親には惜しみ無く愛を注いでもらったし、ワガママも沢山言った。ほとんどは叶わなかったけど、たまに叶って遊園地とかに連れていって貰った。

そんな毎日が好きだった。幸せだった。明日が来るのが楽しかった。 

子供はそうであるべきだ。そうやって幸せを噛み締めて毎日を生きていくべきだ。

 

目の前のこの子はどうだろう?痛みに怯え、身体を切られ、何をするにも他人の顔色を伺っている。

その苦しみは、私達なんかでは想像もできない。

痛かっただろう。苦しかっただろう。

痛みしかない明日をきっと何度も呪ったのだろう。

この子が抱える闇を甘く見ていた。

私達でどうにかできるなんて、思い上がりも甚だしかった。

でも、諦めたくない。いつかこの子が心の底から笑えるように、明日が来ることを望めるようになるまで、私は諦めない。

 




フーコの中身はクソザコ陰キャ童貞なので、女性の裸なんて直視できないのです。ずっと目を合わせなかったたのはそのためです。
↓以下フーコの心の声集↓

(社長…服の上からでも分かってたけどやっぱおっぱいでっか…ボンキュッボンじゃん…)

(ムチュキママのロリボディも最高や…これで16歳とか嘘やろ…)

(カヨコ!鎖骨肋骨セクシー!カヨコ!)

(ハルカちゃんの『現実に居そう』感溢れる身体最高にすき。
一番シコりやすいね)

(でも今俺ちんこ無いんだよな…)シュン…

(やっべぇキモい目線でチラ見してるのバレたか…?)
「……ごめんなさい、きもちわるかったですよね。(ry)」

(社長ぉおおぉおお!!!おっぱいが!おっぱいがぁああ!!!!うぉおああぁあ!!)

ーーー心のちむぽが、勃起する     ~葛飾北斎

尚この後便利屋拠点の風呂に全員と入る羽目になり、狭いので色々当たりまくり、ハプニングを起こしまくり、童貞は死んだ。

マエストロ「おかしいやつを亡くした…」

お風呂回の続き(便利屋拠点狭風呂祭り)いる?

  • 次回はそれにしよう
  • 曇らせを優先
  • 今は本筋を進めて、後日談のひとつにしよう
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