皆は転移を信じるだろうか。転生とはまた違った方法で異世界へ来る方法の一つであると言うこと。
と言うか、そんなのを信じる時点でお前の頭可笑しいとかそう言うこと言わない。
さて、何でそんなことを話したのか…それは簡単なことだ。
………なぁにこれ。
目の前でモンスター同士がぶつかり合う絵面。これだけ見たら夢だと思うよね。
ところがどっこい…嘘じゃないんだなぁこれが。
「貴様の力などその程度か!英雄の娘!」
「うるせぇぇぇ!!親父の事なんか関係ねぇだろうがぁ!」
はい、アニメっぽい世界ですね。何ででしょうね…どうしてそんな世界に転移したんでしょうね。
因みに彼処でライバルっぽい人とぶつかり合ってる主人公っぽい女性…名前に切札と入ってる。
そして何やら人間関係が拗れてるご様子。
「………はぁ。」
頭が痛くなってきた。と言うかどうして俺はこの世界にいるんだろうね。もう己の直感が便りだよ!
…なんて意味もなくふざけてる場合ではない。
「くぅ…!」
あ、負けたっぽいですね。しかもカードを見る限り、デュエルマスターズのカード。
………あれ?もしかして面倒事に巻き込まれること確定してる?
「(なーんでこんなことになってんだろなぁ…)大丈夫ですか?深雪さん。」
「……シン君。ごめんね…。」
「別に謝らなくても良いですよ。俺はあんたの過去に踏み込むつもりはありませんし、そんな気もない。
…それよりも、早くしないと人が集まっちゃいますよ。」
「…っ!う、うん…そうだね…!シン君は私が守るべき男性なんだから!
帰り道はちゃんとエスコートするよ…!」
あ、そうそう。一つだけ伝え忘れてたことがあったよ。ここは俗に言う貞操逆転世界。
デュエル・マスターズと貞操逆転世界が合体した世界なんだよ。
俺がこの世界に来たのは数日前の事。何気ない1日を満喫しようかなと思った矢先……突然この世界にやって来てしまったんだよ。
因みに純潔を散らされるギリギリだったことをここに記しておく。
だけど其処に駆けつけたのは男性保護を目的として活動する男性保護警官と呼ばれる女性であった。
この時点で貞操逆転世界だってことは分かった。だってこんなの普通あり得ないもん。だけど更にビックリしたのは…彼女達がデュエル・マスターズで戦っていたこと。
まさかその二つが合体してるなんて思わないじゃないか。
その後、俺は保護された後…病院へと運ばれた。どうやら、怪我をしていたようだが…
「辛い時は言いなさい。同じ男性として話くらいなら聞いてあげられる。」
良く分からんおっさんが手を握ろうとしてきたから咄嗟に叩いてやった。どうせなら美女に手を握られたい。
おっさんに握られて嬉しく思う奴は居ねぇよ。
……長く話してしまったが、俺はこの世界に何もない状態で転移してしまったようで親はおろか、知り合いも誰も居ない状態で投げ出されたって訳だ。
まぁ…寂しくないって言えば嘘になる。誰でも良いから一緒に居て欲しいって気持ちは兎に角強かった。
もうこの際あのおっさんでも良いから、誰か側に居て欲しかったくらいだしね。
だけど俺の身元はこの世界では分からずじまいで、突然現れた男性と言うことでお偉いさん方は混乱してるようだ。
……ホントにすいません。
そんなある日の事、俺の前にある一人の女性がやって来た。
それが彼女、切札深雪と俺、彼方シンの出会いでもあったんだ。