「ふっふふーん、ふっふふーん、今日はトレーナーさんとピクニックー」
「ずいぶんご機嫌だな」
「そりゃそうですよ!最近は来る日も来る日もトレーニングばかりで、全然遊ぶ暇がないじゃないですか!」
「えっ?そう?」
「そう?じゃないですよ、この鬼トレーナーさん。
でも、今日はそんなことも忘れちゃって、目一杯ピクニックを楽しんじゃいますからね!」
「ああ…、そうだね…」
「ん?どうしたんですか、そんな目を逸して?
あっ!あそこに見えるの、このピクニックコースの目玉だって言ってた、清流じゃないですか?
わたし楽しみにしてたんですよね。川の音を聞きながらごろごろだらだら大好き…」
その時、ヒシミラクルは気づいた。
川の中で、たくさんの人たちが、遊んだり、泳いだりしてめいめいに楽しんでいるということに。
嫌な汗がヒシミラクルの背を流れた。
「あっ…、あはははっ…。
こんな山の中に川で遊べるスポットがあるなんてしりませんでしたね。
わあっ、横にはあんなに大きなレジャー施設だってある。あんなところでジュースでも飲みながら過ごすのも楽しそうですね」
「すまないがヒシミラクル。今日俺たちが遊ぶのはあっちの方だ」
トレーナーが川の方向を指差した。結構な水深もあるのか、ガチで泳いでいる人もちらほら見受けられる。
ヒシミラクルの顔が青くなっていく。
「い、いやー。そんなこと言ってもわたし今日は水着持ってきてませんし」
スッ
トレーナーがカバンからヒシミラクル用の水着を取り出した。
「なんでそんなもん持ってきてるんですか!?トレーナーさんのエッチ!スケベ!変態!
で、ても、今日は休養って決めてたので、なんかトレーニングする気分にならないっていうか…」
スッ
トレーナーがカバンからヒシミラクル追い立て用『4練缶』を取り出した。
「……だました……」
「おっ?」
「よくもわたしをぉ!だましたなぁ!
よくもだましたアアアア!だましてくれたなアアアアア!!」
カン!カン!カン!カン!
「ひいぃぃっ!
絶対後でお寿司ステーキ、マックス盛りパフェおごってもらガボガボ…ゴヘッ!!」
ヒシミラクルの汚い溺れ声が、山にこだまして消えていった。
「おや、どうやら山に来てはしゃいでいる方がおられるようですね。楽しんでおられるようで何よりです」
「うーん。でもなんかこの声、どっかで聞き覚えがあるような気もするっすよ」
登山に来ていたヤエノムテキとバンブーメモリーが、壮麗な景色に目を細め、来てよかったねと笑いあった。
文字数が足りなくてこっちに投稿できない奴も多々あるので、全部見たい人はpixvの方を見に行ってください。