禪院直哉になったから逃げようとしたら十種影法術だったから詰みかける   作:アルトリア・ブラック(Main)

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クソ長い題名だけど許してください。中身別人


第1章〜禪院家・高専生活〜
第一話『禪院直哉としておはよう』


禪院直哉と言ったらクズ、しかし、禪院扇のゲス外道さに掻き消え、かと言って伏黒甚爾や禪院直毘人みたいにマシになるわけでもなく

 

ただのクズとして終わった禪院直哉、そして、最期は惨めに真希の母親に刺された上で芋虫になって終わる

 

(…限りなくハッピーエンド皆無やん、なんやねん生まれた時から詰むって…)

 

部屋の真ん中で伸びている5歳になったばかりで『禪院直哉』に成った俺

 

(…まぁ、十種やないんやし、ええか、伏黒恵が当主に推薦されたら全力で辞退すれば少しはマシになる…か?)

 

まぁ、まだ術式は発現していないし、発現しても全力で隠せば躯倶留隊に入るぐらいで済むだろうし…

 

(…まぁ、前世も会社というブラックに殺されたから別にええんやけど…)

 

とはいえ、呪術廻戦の世界に生まれたから少しは原作キャラに会って見たい部分もあるのだが

 

そう思いつつも呪力はあるが、術式判明前であるため、些か分が悪い

 

外に出たら間違いなく兄達に殺されるし、陰口のパーティだから出たくもないのだが

 

術式判明するまで部屋で飼い殺しされるなんて嫌だなぁと思いつつ、将来は無いであろう自由時間を満喫していた。

 

とはいえ、暇だったので、伏黒恵がやっていた『玉犬』と印を結んでみると…

 

『バフ』

 

顔の横に犬がいた

 

「……」

 

バッと手を離して天井を見る

 

(…気のせいや、自分は禪院直哉や、伏黒恵やあらへん)

 

十種影法術なんかじゃない気のせい気のせいと天井を見る

 

『ワンッ』

 

犬みたいな鳴き声が今度こそ聞こえ、横を見ると白い玉犬がいた。

 

「おねがいやから消えてくれへん?」

 

『クゥーン』

 

式神にお願いするなんて些か、というかだいぶ変だが必死で願う

 

(そういえば、影に押し込んでたよな?!伏黒恵はっ…!!)

 

『キャインー!』

 

「そな大きな声で鳴いたら…」

 

次の瞬間、扉を破壊してやってきた父親と目が合う

 

「でかしたぞ!!直哉っ!!!」

 

凄い勢いで高い高いされる

 

(…くそがぁぁぁ!!)

 

安定した社畜生活(?)がぁ!!

 

伏黒くんが現れたら綺麗にフェードアウトしようと思ったのにぃ!!!

 

直哉は内心絶叫する

 

 

 

 

 

 

 

ー6歳の夏ー

 

禪院直哉もとい、俺の術式が十種影法術だと判明した瞬間の父親の喜びようは異様だった。

 

家中にあれよあれよと術式について知らされ、あっという間に女中がついてあっという間に次期当主扱いされた

 

(…もう嫌やぁ…稽古も何もかも嫌やぁ…)

 

「直哉様」

 

玉犬二匹に挟まりながら突っ伏す

 

女中の困ったような声に我に返る

 

(…発現してしもうたのは仕方あらへんし…なんとか、なんとか…)

 

いろいろ原作のこと考えてクッソ胃が痛くなる

 

(まずは甚爾くんに会いに行くか)

 

もう泣いて駄々こねるの辞めよと切り替えて足早に外へ向かうと慌てて女中も付いてくる

 

(…この家ひっろ!!)

 

どこ歩いても六歳児には広すぎる

 

「直哉様!!」

 

女中の叫び声、横にいる人間

 

「玉っ…!」

 

思いっきり殴られ、吹き飛ばされるが玉犬黒がクッションになる

 

「おまえさえ、お前さえ生まれてこんかったら…!」

 

歳が割と近い兄が襲いかかってくる

 

「お前が十種影法術なんて継いで!!おとんは俺らをみぃひんくなった!!みんな直哉直哉!!十種十種!!」

 

兄の絶叫、狂ったように長刀を振り回してくる

 

止めようとした女中が斬られ、倒れる

 

兄だったものが長刀を掲げ襲いかかってくる

 

(あ、ここで死ぬ…死にたく…あらへん…)

 

目を瞑りそうになった時『ワォーン!』と白が鳴き、兄の手が止まる

 

 

 

 

離れで大乱闘が起きているという話は直毘人の耳に入り、そちらから直哉の呪力を感じ大慌てで向かうと…

 

「生まれて、きて…!何が悪いんや…!俺だって、こんなふうになりたかないわっ…!」

 

6歳とは思えないような腕力で兄の首を絞め殺そうとしていた

 

「直哉!!やめぃ!!」

 

その大声に犬二匹が遠吠えすると直哉が呪力を使いすぎたのかその場にぶっ倒れる

 

『クゥーン』

 

二匹が直毘人に向けて唸る

 

直哉を抱き上げると、二匹もやってくる

 

「この愚息が…弟が術式を持っていると判明した瞬間襲いかかりおって…」

 

あわや相伝を失いかけたと直毘人は冷や汗が止まらなかった。

 

『クゥーン』『くーん』と直哉の周りをくるくるする犬

 

「戻れ」

 

直毘人の言葉にコクコク頷いて、直哉の影に隠れる

 

「たくっ、腕の立つ呪術師が必要だな…」

 

禪院家相伝の術式・十種影法術を今失うわけにはいかない

 

 

 

 

 

(えー、本家の、しかもおとんの真横の部屋に部屋を移されてからというもの、どこへ行くにも躯倶留隊数人がいたり、柄の人間が付いたりしているプライバシーなんてない状態である

 

(…もうここまでくると、直哉やないん…もう別物の何かやねんけど…まぁ、こうなってしもうたからには救える命は救う!そうして自分はフェードアウトして行くしかあらへんな!!)

 

玉犬黒と白と遊んでいると、遠くの方で躯倶留隊の人間が猿の悪口を言っているのが聞こえてくる

 

呪力なしの猿、先代当主の次男

 

(甚爾くんやないか!?)

 

脱兎の如く部屋から脱走し、当主に呼ばれたであろう甚爾を見に走る

 

そこにはズンッというような音が聞こえてくる、向かいからくる強者を見て痺れ

 

「かっけぇ!!」

 

思ったよりクソデカ声が出てしまい、目の前の人物は『はぁ?』と言ってくる

 

「直哉様、そのような猿に触れてはなりませんっ!」

 

女中が羽交い締めにしてでもはならかそうとしてくる

 

「猿はにいちゃんらや、見境なしに襲ってくるし。トージクンは別に襲ってきぃひんしな!」

 

「……」

 

甚爾くんが何も言わずその場を去るが、目が合ったのを確認して女中に抱っこされながら部屋に戻される

 

ある程度術式訓練をさせられてから数ヶ月…

 

原作キャラなんて今の所甚爾くんしか会えていないし(直毘人はカウントしてない)

 

その甚爾くんもどこに行ったのか分からない始末が

 

『クーン』

 

「そっちにおるん?」

 

玉犬白が前方を歩き、黒が後ろから付いてくる

 

白が曲がり角で止まった時、その横から顔を覗かせると…

 

「呪力なしの猿が、いつまでここにいんだよ」

 

「猿のくせに俺たちよりデカくなりやがってクソが」

 

(…なんつう嫌がらせ?陰鬱すぎっ…)

 

自分たちも呪力がない上に体格の良さから嫉妬するとか醜っというか、陰口は影で言うから陰口というのに

 

「自分ら何しとるん?」

 

縁側の上から声をかけると二人がビクつく

 

「な、直哉様…」

 

「自分らも呪霊も見えてへんのに何からかっとるん?あれなん?暇人なんか?」

 

「そ、それは…」

 

「というより、扇のおっさんが呼んでたで。はよう行かんとぶん殴られるんちゃうの?」

 

そう言って指を本家の方に向けると『!!失礼しました!!』と言って去って行く

 

地面に倒れている甚爾を見て地面に降り、影からゴソゴソ救急箱を出す

 

「…んだよ、次期当主様が猿なんかに構うんだ」

 

絞り出すような声に

 

「だって、甚爾くん強いやん、かっこええやん、あんな奴らに負けるのがおかしいやん、はい」

 

傷の手当てをしていると玉犬が甚爾にすりすりしていた。

 

「…?なんだこの犬」

 

「へ?見えとるの?」

 

そう聞くと『気配で感じる』と言われ「チートやん」と返すと「ちーと…?」と首を傾げる

 

「呪霊は見えへんけど呪霊の気配感じるってチートやねんな、下手な奴より強いやん、ほんまここの人は何も見えてへんなぁ」

 

そう思いながら手当てを完了すると救急箱をしまう。

 

「ほら、玉犬も戻り」

 

そう言って影に消える

 

「直哉ーー!!!どこ行ったァァア!!」

 

直毘人の絶叫が聞こえてきて『うわっ』と言い立ち上がる

 

「堪忍甚爾くん!また会おな!!」

 

そう手を振って直毘人の絶叫が聞こえてくる方向とは逆方向へ走って行く

 

「…なんだったんだ」

 

そう思いながらも当主から目をつけられないように隠れる

 




禪院直哉
中身別人
『投射呪法』だろうと思って特に訓練する気はなかった。
恵くんが現れたら綺麗にフィードアウトしようと思ってたけど、神様の嫌がらせで十種の影法術当てられてクソが!!と思った
前世、社畜で死んだ
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