禪院直哉になったから逃げようとしたら十種影法術だったから詰みかける 作:アルトリア・ブラック(Main)
というか軒並み悪い扱いしてます。甚爾くんをマシなクズにするために甚壱がクソクズに変化してきます(原作での甚壱の立場わからん)
少なくとも甚爾があんだけグレた上、真希に首切断されたから少しクズさを増しました。
ー9歳ー
一言で言えばゴミクズカス過ぎて酷いこの家
呪術師にあらずんば人にあらず、禪院家にあらずんば呪術師にあらずとか平家にあらずんば人にあらずを地でいくスタイルとか本当に胃が痛くなる。
相伝術式でなければ落伍者として人生をスタート、女であればなおのこと人扱いされない
クソかな?この世界の醜悪さを凝縮したような家だよコレ
「直哉様!!おめでとうございます!!」
「おめでとうございます!!これで我々は五条家に負けずにいられます!!」
禪院直哉の誕生日だというのに大人がどんちゃん騒ぎ
クソうるさい声で喚き散らす大人達、泥酔しながら隣にいる直毘人
罵詈雑言、妬み、恨み、嫉み
非術師の家族を馬鹿にするような言葉が飛び交い、女性を胎盤扱いするような空気に吐き気を催す
「………」
影に自分の食事を入れると、一つ料理の乗った盆を持って廊下に出る
「…玉犬」
目の前に玉犬が出てくる
「甚爾くんどこにおるか分かる?」
そう声をかけると目の前を走って行く
「甚爾くん」
そう言って現れた少年に甚爾は頭を掻きながらそちらを見る
禪院直哉
禪院直毘人の息子で将来は禪院家の当主になるのが約束されている恵まれた人間
その恵まれた人間が死んだような目で自分に良く会いにくる
「はい、甚爾くん夜ご飯まだやろ」
そう言って目の前に豪華な食事が置かれる
「…そういや、お前の誕生日だったか」
そう言うと「うん」と頷き影から別の食事を出すとそれを食べ始める
出された物は遠慮なく食べるようにしている甚爾
「パーティーだろ?なんで行かねえ?」
「大人達が喚き散らしながら罵詈雑言飛び交うのなんて、パーティー言わへん…甚爾くんとご飯食べた方が誕生日らしくてええ」
コイツはガキのくせに死んだような目をして大人達を見ていた。
妙に達観している所がある上、猿と馬鹿にする奴らを侮蔑し、俺や迫害されている女性の女中達に甘えている節がある。
この禪院家で異質なガキ
「…甚爾くんの隣が一番あったかい」
そう掻き消えるように呟く直哉にため息をつきながら頭を撫でる
すると、廊下を歩く音がする
「大蛇、そこおって」
影から蛇のような気配が出てきて障子の前に立つ
「せめて今日は、誰の悪口も聞きたくない」
そう消え入りそうな、泣きそうな声に甚爾はため息をつく
(こんなくそみてぇな家でそんな感性持ってしまって心底同情するぜ)
だが、いずれ矯正されて行くだろう。
そんな恵まれた才能があるのだ、この家を好き勝手に出来るのだから
ー10歳の夏ー
甚爾くんが実の父親と大喧嘩して、実の父親を半殺し、止めにかかった呪術師も躯倶留隊の人間も半殺し良くて瀕死の大怪我まで追いやられたらしい。
「直哉様!!お逃げください!!」
付き人の絶叫、目の前に立つ返り血を浴びたクマのような甚爾
(…あ、死んだ?)
漠然とそう思っていると甚爾が
「テメェはどうしたい?こんな所捨ててぇなら連れて行ってやるが?」
甚爾が出て行く前に声をかけるなんてと思ったが、散々話しかけていたのが功を奏したのか返り血を浴びていない方の手を差し出してくる
今ここで逃げたら、10歳に満たない自分が甚爾と一緒に出たところでお荷物になるかもしれない。
それに下手したら禪院から敵を差し向けられるかもしれない。
そうなれば甚爾のお荷物になりかねない。
「…俺が付いて行ってもお荷物にしかならへんから、ここにおる」
「あ?ガキ一人荷物になんざ…」
「なる。それに、ここから出たら碌な未来にならへんのは分かっとる。さやから…」
そう言って布団から出て甚爾の前に行き「外に出て、何か困ったことあったら頼ってくれへん?いっぱい外の話聞かせてくれへん?」
そう笑顔で言うと甚爾は何か分かったのか、メモを受け取り
「自分を殺してもこの家に残るなんて、テメェも大概イカれてるな」
そう言われ『そやろなぁ』と呟き
「幸せになるんやで〜甚爾くん」
そう言って手を振ると居なくなる。
甚爾の派手な家出の後、家の中はかなり騒然としていた。
(大半の術師が瀕死程度やからなぁ…)
全部真希みたいに破壊してくれたら良かったのにと思いつつ、何気ない生活が過ぎ去る
「先代当主の次男もああだし、現当主様の上の息子達はみんなろくでなしや」
「せめて末息子様の直哉様が相伝を受け継いでいるのが救いだわ」
破壊しても変わらへんよ甚爾くん、どこへ行ってもどこ見ても僻みやら妬みは変わらない
「パパ、高専行きたい、東京の」
そう言うと酒を飲みながら「京都でよかろう」と言われる
「五条君が東京校に行くんやろ?京都校より近くにおる方がよっぽど身になると思うわ」
そう言うとしばらく考えたが、五条家の監視のためもあり、東京校に入学することが了承される
入学するまで数年もあるのが苦痛で仕方ないが、入るまでいつも通りの稽古と鍛錬に勤しむよう道場に向かう
すると、道場の方から蘭太が走ってくる
「直哉さん!」
まぁ、原作直哉の性格を多少緩和させたから蘭太もフル無視することは無くなった。
「ん?どないしたん?」
「扇さんが道場に至急来いと!」
その言葉に「あー…無視してぇ」と思っていると蘭太から『絶対にこいって言ってました』と言ってその場から離れてしまう。
禪院扇
『外道』『クズ』『カス』とはまさに彼のことを言う
原作の禪院直哉もクズではあるが、彼が出て来た瞬間霞むほどのゲス外道クズ野郎だ
まぁ、彼の擁護をするというのなら、この禪院家で呪力も術式もあるがその術式は投射呪法のようなものでもなく、かと言って蘭太や甚壱のような広範囲・効けば強いと言うような能力ではなく歴史も浅い術式上にこの禪院では『落伍者』として人生をスタートしたのだろう。
まぁ、それにおいては差別されたが故にあの人格に育ってしまったのはいささか可哀想なところもあるが、それでも変わろうとしなかった、今の立場に甘んじ弱者に暴力を振るうクソ野郎ではある。
相手が子供であるなら遠慮なく暴力を振るうクソクズ野郎で、相伝持ち直哉をそれらしい理由でボコボコにしてくるのが通例だった。
とはいえ、真正面から殴って死なせれば死刑物にもなるだろう。
直毘人が相伝持ちの直哉を大事に守れみたいな通達を出しても半殺しまで追い詰めてくるクソ野郎だ
「失礼しまーす」
やる気のない中、道場に入るとそれらしい理由で高専に入るまでの鍛錬の相手になるとのことだった。
「術式解放、焦眉之赳!」
「は!?」
いきなり術式解放してきた扇の太刀がこちらに向かってくる
大慌てで影に沈み、自分そっくりの影を切らせる
(ホンマアホ!?ついにボケたんか?!)
偽物の影を切ってイキっている扇を見て拳を握り勢いよく影から飛び出す
黒閃が扇の顔面に当たり、外に吹き飛ぶ
「いきなり術式解放とか頭おかしいやろ!!」
甚壱の横の障子を吹き飛ばして行った扇
「大丈夫か?直哉」
本当に心配してるのか?と言いたくなる甚壱
甚爾が侮蔑されていたり、暴力を振るわれていたときでさえ『あんな弟生まれてこなければ良かったのに』とか言う奴だ
蘭太がマシな分、甚壱も割と最低である。
まぁ、禪院扇には霞むが
(…なんとか、禪院扇失脚させる方法考えなアカンな…)
禪院家を壊滅させた戦犯で、元凶
まぁ、彼が居なくてもどのみちこの家は滅びそうだが、無駄に血縁者がいるせいで細々とでも続きそうなところがゴキブリよりタチ悪い気がするが
扇をぶん殴った後、部屋に戻る
高専入学半年前、いつものおべっか、陰口悪口罵詈雑言を聞きつつ、いよいよ精神崩壊引き起こしそうになった時に双子の女の子と出会った。
「うぅ…」
泣きながら倉庫の端に隠れている少女
(…アレ、真依ちゃんやったっけ?真希ちゃん?)
双子だから些か分からんと思いつつ、女の子が泣いている方向を見ると…
(…あ、呪霊やん、アレが見えとるという事は…)
「玉犬」
そう言うと玉犬が走って行き、呪霊を祓う
(…四級程度の呪霊やな…というか、敷地内にあるなんて普通アカンのやけど…)
「もう祓ったから大丈夫やで、えっと…真依ちゃんであっとる?」
そう聞くとビクつくものの、コクコク頷く
「なして、ここにおるん?もう片割れはおらんの?」
「…お姉ちゃん、どっか行っちゃった…」
「さよか、じゃあ探しに行こか」
そう言って手を差し出そうとすると余計にビクつく
(…手出したらビックリするとか、虐待されてるに近いんやけどな…)
うーんと悩んだ後、玉犬を出して見せると「わんわん?」と言ってくる
その可愛さに心臓射抜かれそうになる
(かわっ…!!)
変な扉を開きかける
頭を振り『背中に乗ってええで』と言って乗せると安心したように抱きつく、どことなく玉犬も嬉しそうである
(…あー、ここが楽園か)
人の悪口しか聞かないこの家で、こんな可愛い子がいたんやなぁとしみじみ思っていると…
「真依!!」
少し離れた所からそっくりな(ちょっとだけ目つき悪い)女の子が走ってくる
「え?ま、真依?」
玉犬が見えていない真希は浮いている真依を見てアワアワする。
「妹ちゃん呪霊に襲われとったから助けただけやで、部屋まで運ぶで」
そう言うと「じゅれいにおそわれてたのか?!」と言ってくる
「うん、まぁ、祓ったから大丈夫や」
そう言って近い部屋に案内して欲しいと言うと我に返って案内してくれる。
部屋に案内されると、布団を敷いてもらい、寝かせる
「…アンタ、禪院直哉だろ…」
その言葉に『せやで』
「なんで助けてくれたんだよ…」
真希の目は大人を信用していないと言ったような目に悲しくなる。
二人の女の子の人生をこんなクソみたいな家に破壊されるなんてあってはならないのに
「真希ちゃん、みんながみんな差別するような大人やと思わん方が…いや、この際思った方がええのかもしれへんな…」
「は?」
マトモなの蘭太くんしかおれへん気がすると呟きながら、いや、あんまり知らないだけでクズかもしれんと実家のことを信じられなくなる
「まぁ何はともあれ、俺はそういう陰口を言う大人は嫌いやからな」
話しているとバタバタ足音が聞こえてくる
「直哉様ー!直哉様!!」
そう女中の声にため息をつき
「呼ばれてもうたから行くな」
そう言って手を振って部屋から出て行く
次回、真希、真依目線の話書きたい。