Fate/Imagenary Friend   作:silika

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第十一話 どうやって?

 『——————次のニュースです。……県衣川市で発生していた連続殺人事件に続報がありました。十二件の連続した殺人事件の容疑者が逮捕されたそうです。——————』

 朝、つけられたテレビからニュースが流れてきた。最近よく流れてきた話に追加された話が出てくる。犯人が捕まったなら安心だね。

 「嘘でしょ? あのランサーのマスターが捕まった? ランサーを掻い潜って? ……どうやったらそんなことが可能なの」

 でもノエルちゃんにとってはすごいびっくりする話らしい。どの辺がそんなにびっくりするんだろう…? やっぱり逮捕されたこととか? 知り合いだったりするのかな。もしくはノエルちゃんの知り合いが殺されたとか……ノエルちゃんの私が知らない知り合い、そんなの居るのかな。

 

 「雨子。雨子はサーヴァントを連れた、殺人を(いと)わない人間を普通の警察官が捕まえられると思う?」

 ……えっと、無理? あんまり強くないって言ってるキャスターでも私たちよりずっと強いし、拳銃だって効かないわけで……そんなキャスターに守られた私を誰かが捕まえるのはできないと思う……。けど、それがどうかしたのかな。

 「とても簡単に説明すると、サーヴァントなしでサーヴァントをぶっ飛ばす奴がいる、ってこと」

 「おっけ、分かったよ。気をつけておくよ」

 「任せたわ、キャスター」

 うん、わかったけどわたしには何もわかんないし、まあいいやー。考えることはノエルちゃんとキャスターにお任せなのだ。私は……魔法の練習でもしておこう。分からないことをずっと考え続けるのは意味ないしね。

 

 このよく分からない光球を出せるようになったから、それを動かしてみる。キャスターがそれ用のイライラ棒コースを作ってくれたから、それを使って、魔力操作を練習する。最初の角が曲がれない。ちょっと細くなってるところを通そうとすると、針にぶつけて弾けてしまう。本当に難しいなー。キャスターはすごいスイスイと通してたんだけど……なるほど、これが年季の差……!

 「……マスター、ちょいちょい」

 キャスターに膨らませた棒風船を渡された。やってみろと促されたので、魔法の代わりに風船でイライラ棒を……んぎゃっ! あ、また弾けた。無言でもう一本風船を渡されたので、もう一回……また割れた。

 

 「……あっさり魔法を習得したから、もしかしたら器用なのかも、とか思ったけど勘違いだったみたいだね」

 なんか酷いことを言われた気がする。わたしが不器用だから下手くそなんじゃなくて、このイライラ棒のコースの難易度が鬼畜なんだと思うんだけどー? ノエルちゃんがとことこやってきて、わたしがやっている間にキャスターが用意してた風船を一本取って、かわりにやり始めた。最初の角を楽々曲がって次の角も楽々と。見どころも何もなくあっさりとゴールに辿り着いてしまった。なんで……?

 「練習あるのみ。……頑張ろっか」

 うん! わたし頑張る。

 

 ◇

 

 「……どうするよ」

 「どうするね」

 「どうしようか」

 「どうすれば良いのかしら」

 部屋には人型が4名。構成はキャスター、ノエル、榛名、ジオ。つまるところ対ランサー同盟というわけである。彼らは一様に頭を悩ましていた。ランサーの状態は不明だが、ランサーのマスターが脱落したのはほぼ確定であるためである。そしてその事実が意味している、公権力の側にサーヴァントに対処できる人物ないし組織があることもほぼ確定的なため、どうするかを改めて会議しているのである。

 

 「取り敢えず、ランサーを仕留めに行かない? 流石に攻撃も通るでしょ」

 とキャスター。探知は苦手だが、やらなきゃどうにもならないので頑張った結果、ランサーの残存を確認済みのキャスターはとにかく仕留めたがる。

 「マスターが居ないなら勝手に消えてくれるんじゃないのか?」

 と聖剣のセイバーのマスター・ジオは言う。通常、マスターを失ったサーヴァントは現界を続けられず、退去してしまうためあながち間違った発言でもない。しかし、ただ一つ問題があるとすれば

 「ランサーは魂喰いを許容できるタイプですので、放置していたら一般人に被害が出ますかと……」

 「……やりたくないなー。やらなきゃ神秘の隠匿周りがヤバいけど、いくら弱ってようがあのランサーは馬鹿みたいに強いからな……」

 ため息が四つ。戦争に勝つためには不要だが、それはそれとしてやらなければいけない仕事であるために、妙な徒労感に襲われる四人。せめて報酬の一つもあれば、と思う四人でもあったが、この聖杯戦争にその類の梃入れをできる監督役は存在していないのが面倒さを増す。

 

 「てかよ、気になってたんだが、この聖杯戦争って監督役はいないのか?」

 ジオが斬り込む。冬木の聖杯戦争が何者かによってばら撒かれて以後、数多の聖杯戦争が世界中で行われてきたが、それらには常に聖堂教会によって監督されてきた。だが、この聖杯戦争に限っていえば未だ登場したことはない。

 「それが……居ないんですよね。ここでの六年前の聖杯戦争の監督役を担当していたのは私の両親なんですけど……」

 それに対してノエルが申し訳なさそうに、聖堂教会の人間として回答する。現状監督役はおらず、かつてこの街で行われた聖杯戦争に於いて監督役を行った人は、その縁者がマスターになったために不適格であり、誰がこれが主催かも分からない、と彼女は語る。

 

 「……なあ、もしかしてなんだが、聖杯そのものが嘘じゃないか?」

 「……たしかに」

 榛名とジオが嫌な可能性に思い至る。サーヴァントの召喚が起きている以上、そこになんらかの儀式があることは確実である。だが、それは言われているような聖杯ではない可能性が浮上していた。勝ち抜けばどんな願いも叶えられる素敵な万能の願望器、ありとあらゆるものが湧き出す無双の器。古今東西、神秘に携わる者の話に昇る聖杯戦争は常に主催者があり、監督役が居た。だが、これはそういうものではない。

 「…………」

 気まずい空気の中、沈黙が場を支配する。何を言って何を為すべきか、それが分からないためだ。特に親しいわけでもなければ、お互いの趣味も何も知らない上に年齢層までズレるため、適当な、中身のない雑談をするための要素すら欠けている。

 

 「……このままだと埒も開かないし、評決! ランサーを追撃するか否や!」

 あまりにも重くなった空気に一番最初に耐えられなくなった榛名が、性急に動き出す。この集まりの本来の目的、すなわちランサー討伐に関する是非を問うた。薄々全員気づいていたことだが、彼らの手は四本とも追撃すべしに上がっていた。

 「じゃあ速攻で片付けよう、それが良いと思う。拘束して、高火力技でドーンって」

 作戦も何もあったものじゃないが、実際サーヴァント戦にはそのような側面がある。攻撃技としての宝具を持っているサーヴァントは基本的に宝具を直撃させられれば勝てるのである。だがしかし、そこには一つ問題があった。

 

 「僕は拘束と火力と持ってるんだけど……なんか火力技ある?」

 「俺のセイバーにはあるぞ」

 「私のアーチャーにはないね……」

 「私のライダーの宝具は条件付きでしか使えないので……」

 無言で頷き合う。火力役は二人しか、拘束役は一人しかいない、しかも火力役と拘束役が同一人物。すなわち、作戦が破綻してるじゃないか、と。その後どうするかの会議は長引いた。最終的に、アーチャーとライダーがランサーを誘導、キャスターがランサーを拘束して、そこにセイバーとキャスターが宝具を打ち込む。ただしそうやってキャスターとセイ

 

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