キヴォトスに転生したので幼なじみの聖園ミカを幸せにする話 作:グリムリーパーRS
ツルギと定期的に立ち合うようになってから1年ほどが過ぎた。
最初はどうなることかと思っていたがキヴォトスの最高峰の動きを間近で見、そのまま訓練することができるので私としてもとても助かる。
案ずるより産むが易しとはよく言ったものだ。
「リエルちゃーん!この前の本よかったよーー!」
「ホント!?よかったぁ~。」
「リエルちゃんのおすすめしてくれる本にはハズレがないから安心して読めるよ!」
さて、一応図書委員会に所属している私だが、なぜか副委員長に指名されてしまった。
出席日数は他メンバーと比べて若干低いものの仕事が丁寧で、それ由来の他生徒からの人気。そして変わり者枠の古関ウイと親しい仲であるという理由から私に白羽の矢が立ったらしい。
ウイを副委員長、私を委員長にする案もあったのだが、ウイの古書の知識、修復技術に加えて私が断ったため無くなった。
これはウイが委員長でなくなる事による影響が発生するのを避けるためと、私の行動が制限されるのを防ぐためである
...私が副委員長の席を取ってしまったことによる影響は今は考えないようにしている。だってせんぱいたちのねついがすごかったもん...。
と、物思いにふけっていると聞き覚えがある声が聞こえてきた。
「こんにちはリエルさん、以前お話していたものは...。」
「ハスミさん、しっかりと用意できていますよ。」
「ありがとうございます。この本が図書館に入ったとお聞きしたときから順番が回ってくるのが楽しみでした。」
では。と嬉しそうに去っていくハスミに小さく手を振りながら先日の会話を思い返す。
「......ですか?」
ツルギと決闘をした後ハスミが話しかけてきた。
「はい、図書館に入ったとお聞きしたのですがなかなか借りる事ができず....。」
「それなら私の方で予約しておきましょうか?」
「! そんなことが出来るのですか?」
「はい、本が返却されたらそのまま取って置いておく事ができます。」
「それでしたらお願いできますか?」
もちろんです、と答えた時や今の様子を見て本当に楽しみにしていたのだろうということがわかった。
いい仕事したな〜と思いながら仕事を続けていると後に覚悟をキメるわっぴーが人付き合いに関する本を借りていったり、某団長が最近入った医療に関する本を借りていったりといろんな業界の人が図書館を訪れてきた。
やはりどの派閥にも属していない分気軽に来やすいのだろうか。
そんな事を考えているうちに仕事が終わったので支度をしてとある場所に向かう。
私が副委員長になったということはつまり、
「あ、リっちゃーん!こっちこっち!」
ミカとナギサがティーパーティーに就任したということだ。
「ミカさん、そんなに大声を出さなくても聞こえていると思いますが。」
「えへへ、久しぶりにリっちゃんに会えて嬉しくってつい。」
「私も嬉しいよミカ。」
「ほらー、それに相手はリっちゃんなんだからそんなに改まる必要はないと思うよナギちゃん。」
「例え相手がリエルさんだとしても今回は【ティーパーティー】として招待しているのでそれ相応の態度でないと失礼に」
「私がいるんだから関係ないでしょ?」
「......ミカさんはもっとTPOを...」
2人が言い争っているのを眺めていると、横から話しかけられた。
「こちらから招待させて貰ったのにすまない。」
「いえ、昔から似たものを見てるので...。」
少しだけ2人の間で沈黙が流れた後に相手が口を開く。
「私は百合園セイアだ。現在のティーパーティーのホストを務めている、よろしく。」
「結リエルです。えっと、そこ2人の幼馴染です。」
「そこって!ひどいよ!」「そことはなんですか!」
抗議の声が聞こえてくるが今はスルーする。
「ここは純粋にお茶を楽しむ場だ、そんなに畏まる必要はないよ。それに同い年で、一人にだけ敬語を使い続けるのは疲れるだろう?」
「ならお言葉に甘えて...。」
「よろしく、セイア。」
「こちらこそよろしく、リエル。」
2人で固い握手を交わしていると、
「むむむむむむ。」
「.....そんなに唸ってどうしたのさ、ミカ。」
「もしかして私がセイアとだけ話してるから嫉妬したの?」
「リエルさんをセイアさんと会わせたいから招待しようと言い出したのはミカさんでしょうに。」
「ちょっと!!そんなんじゃないから!!!」
「なら。」
「そういうことに。」
「しておきましょうか。」
「本当に違うから〜!!!」
楽しい時間はあっという間だった。
最近私が図書館で少し有名であるみたいな近況や幼馴染ならではの昔話に、セイアの勉強になるような話など。そうやって話していたらあっという間に夕方になってしまった。
私達には門限が存在しないから片付けは私達に任せろと言う3人を手伝おう
としたものの、
『招待した私達が片付けを手伝わせてしまっては失礼になってしまう。」
と言われたので渋々帰路についた次第だ。
そんな事を考えながら歩いていると周囲に何者かの気配が現れた。立ち止まりその者達に告げる。
「サインなら明日にしてもらってもいい?」
そう言うと物陰や茂みから大人しそうな5人組が出てきた。
...知っていたけどサインでは無いね。
「単刀直入に聞こう、正義実現委員会の羽川ハスミに渡したモノは何だ。」
まあ物陰はともかく茂みから出てきているのに目的がサインなわけが無かった。
「お、お前は渡した後にティーパーティーに向かっている。」
「本ではなくティーパーティーに深く関わる書類だったのではないか?」
「これからの学校の安寧を守るために。」
「その内容、力づくでも話してもらうよ!」
...どうやら変な正義感に溢れた一般生徒のようだ。
得物をこちらに向けながら近づいてくる5人に向けて
「何を渡したのかは別に教えてもいいけど、1つ勘違いしてるよ。私は学校の運営とかそういうのには一切関わってないから。」
「嘘をつくな!!お前が定期的に正義実現委員会を訪れている事は知っているんだぞ!!何者なんだお前は!!」
そう言いながら1人が胸ぐらを掴んできた。
「さあ吐k」
「先に手出したのそっちだから。」
「え?」
胸ぐらを掴んできた相手の胸ぐらを掴み返して腹に膝蹴りを入れる。
その流れで足に装備していたグロックを手にし、そのまま頭に1発入れる。
一瞬の事に相手が反応できていない隙を狙って背中越しにもう1人を撃つ。反応的にみぞおちに当たったのだろう。私は確認せずに真横を撃つ。今度はヘッドショットだったらしい、視界の端で倒れていくのが見える。
「は?」
「え?」
残り2人
胸ぐらを掴んだままの1人目を盾に残りの2人に突っ込む。
流石に味方ごと撃つことができず私の接近を許す。
片方に1人目をぶん投げてもう片方に近づく。
アサルトライフルを撃ってるけど全然エイムが追いついてない。
あっさり近づけたのでそのままみぞおちを殴った。
「くそぉ!」
仲間を投げ飛ばした最後の1人の頭を最初と同じように背中越しに撃ち抜く。
突如発生した戦闘は拳銃1丁で完全制圧して終了した。
1分もしないうちに格闘をしていない3人が起き上がってくる。
「あ、動かないほうがいいよ。同じ事されたくないでしょ?」
それを聞いた瞬間3人の動きがピクリと止まる。
「で、ハスミに渡したのは彼女が予約してた本で、ティーパーティーに向かったのはただのお茶会。正義実現委員会には訓練に参加させてもらってるだけだよ。理解した?」
それを聞いた3人が信じられないといった様子でそれぞれうわ言を言う。
「....予約してた本のタイトルは...?」
「『トリニティ総合学園自治区 スイーツ食べ歩きガイドブック』だよ。 ...これで疑いは晴れたかな?」
「う、嘘に決まっている!お前は裏から学校を―」
「なんか言った?」
「ひっ」
「もうよせ...!」
「だけど!」
「本当なら完全に私達に非がある。それにこのまま正義実現委員会に引き渡されたら罪に問われるのはこっちだ。」
すこし会話した後まともに動けるうちに一人が謝罪する。
「それじゃ、そっちもこれ以上面倒事になるのは避けたいだろうし、すぐにそこでうずくまってる2人を連れて帰って私について何も言わなければ今回のことはもう何も言わないから。」
気がつけば正実と思われる足音が多数近づいていた。銃声を聞いた誰かが連絡したのだろう。
「ああ!これ以上お前に関わらないと約束する!!」
そんな感じで動けない2人を連れて去っていった。
「さて、私もそろそろ逃げないとな。」
さっきよりも近づいている足音とツルギの声を背に走り出した。
予定にない戦闘があったから帰ったらゆっくりしたいところだ。
翌日、銃声がしたという通報を受けて正実が現場に駆けつけたがそこには何もいなかったという噂が学校中に流れた。
正実が来るまでに逃げたという現実的な説の他に集団幻聴や幽霊の仕業など多くの憶測が飛び交い、しばらく話題の第一線に居続けた後に七不思議化した。
その話を振られるたび、当事者である私は少しヒヤッとしたものだ。
ちなみに門限には遅れた。
一ヶ月以上失踪してしまい本当にすみませんでした!!!!!
私生活の面で忙しくて作業に回れていませんでした...。学生はつらいです...。
決して某新キャラにつられて某原〇に復帰していたわけではありません。ちなみにでませんでした。
さて、失踪中にゲームに追加された百花繚乱編についてなのですがこれは一話で語られている通りリエルは知らないモノとして信仰させていただきます。
機会があれば関わってくるかもしれません。
最後に!長期失踪する場合は必ず告知するようにします!完結するまで完全失踪はしないつもりなのでよろしくお願いします!!!!