キヴォトスに転生したので幼なじみの聖園ミカを幸せにする話 作:グリムリーパーRS
始まりの証明
彼女を初めて見たのはいつだっただろうか。
入学式?図書館?それとも夢の中だっただろうか。
優しく柔らかい雰囲気の裏に秘めた重く強い何か。
私にはそれが何かよく分からなかった。だがミカやナギサ、彼女に関わる全ての人の幸せを願っている。そんな気がしている。そんな人物は私の知る限りでは「1人」だけだ。
「全く、どれだけのものを抱え込もうとしているのだ、君は。」
そういえばあんな事も言っていたな
「『楽園に辿り着きし者の真実を、証明することはできるのか』?それって確か7つの古則...だっけ。」
正直に言うと、あまり一般的には知られていない古則の事を知っていた事には驚きを覚えた。
そして図書委員会副委員長は伊達では無いという事がよくわかった。
「そうだ。私はこれについて矛盾していると解釈しているのだが、リエル、君の答えが聞きたい。」
「うーんと、...それって本当に楽園があったら誰もそこから出たがらないから結局存在の是非がわからないって事?」
「すごいな、その通りだよ。」
「...その問い自体に意味はないんじゃないかな?多分こうやって答えを考えたり、出た答えに対して色々話して笑い合う、そんな時間が大事だよって教えるためにこの問いが作られた......とか?」
私には到底思いつかないであろう発想が出てきた。まさか楽園についてはどうでもいいと言い出すとは。聞いたときはただただ驚くばかりだった。
そんな彼女だからこそ図書委員会の副委員長に選ばれて、正義実現委員会とも付き合いがあり、ミカとナギサにも敬愛されているのだろう。
…できることならもう少し彼女と話をしたかったが時間切れだ。
耳を凝らすとかすかに足音が聞こえる。私を狙う者の物だろう。
それが近づき、部屋の前で止まる。
これから始まるのは終わりへと続く物語
確執と怨嗟が導く救いのない物語
エデン条約編
...朝、学校に行くと普段とは何かが違ったような気がした。一見するといつもと変わらないが一部の人の様子がおかしい。
まるで何かを隠そうとしているような。
...私はその答えを知っている。様子がおかしいのが全員ティーパーティーの関係者である事もそれを裏付けしていた。
「...ですから困ります!!ティーパーティーの御三方は今、火急の案件で―」
「なら、通して。それに関することだから。」
「ですが今は誰も通すなと―」
「それで学校に損失が発生したら責任取れるの?」
「っ!...しかしそれでも通すわけには!」
私はティーパーティーの行政官と言い争いながらミカとナギサの元を目指す。
「ですから!!何度言えばわかるのですか!?!?ティーパーティーの方々は!」
「火急の案件に対応してるから取り次ぐ事はできない、でしょ?何回も聞いた。」
「でしたら!!!」
「何回も言ってるけどこっちも火急。ほぼ...いや絶対同じ案件。」
何度も同じような会話を繰り返している内にティーパーティーの、2人がいるであろう部屋の扉が見えたので静止してくる行政官を振り切り扉を開ける。
ガチャン!!!!
少し強く力を込めた為大きな音が鳴りながら扉が開く。
「「リっちゃん(リエルさん)!?」」
2人が驚きと困惑が入り混じったような顔をして私を見る。扉を開ける直前に
『...まさかセイアちゃんがしn』
と言う声が聞こえてきたので私の予想は確定した。
「リエル様!!」
振り切った行政官が部屋に入ってくるが、
「リエルさんなら大丈夫です。あなたは持ち場に戻ってください。」
「...はい、わかりました。」
ナギサの声で部屋から退出した。
...重い沈黙を破ったのもナギサだった。
「...恐らく先程の行政官からも説明されたでしょうが今は―」
「セイアの話ならすでに聞いてるよ。だから、私にできることはないかと思って。」
「流石リっちゃん耳が早い。...でも」
「上層部が混乱しているこの状況で、むやみにティーパーティー外部の生徒に仕事を依頼する事は学校運営への影響がどのようなものになるかの予想が付きません。...気持ちは嬉しいのですが...。」
「そうじゃないよ。」
「...え?」
2人はキョトンとした顔で私を見る。
「私は2人の幼なじみとして何かできることが無いかここに来たの。」
そうだ、政治的な観点で部外者の私に何かしてもらう事は不可能であると素人の私から見ても明らかである。だからといってそのままにしておくことはできない。
そのため、私にしかできない方法で力になると決めていたのだ。
「リっちゃん...!」
「なにか些細のことでもいい。『トリニティの結リエル』じゃなくて『幼なじみの結リエル』として、できることがあったら連絡してほしい。」
「......ありがとうございます。正直セイアさんが『倒れてしまった』事に狼狽していました。リエルさんの力が必要な時は必ず連絡します。」
「うん、約束。」
「ありがとうねリっちゃん。」
「当然だよ。ミカ。」
ティーパーティーの建物から出て、校舎には向かわずすぐに自治区へと走る。
今日の放課後に受け取りに行く予定だったモノを取りに行くためだ。
なるべく早くたどり着くために路地裏を通っていると、
「ああ?ここはあたしらのシマだぜ?」
ハズレを引いてしまった。
「こんな昼間からなんの用事だ?」
「くだらねぇ事だったら容赦しねぇぞ?!」
はっきり言ってこの状況下でスケバンの相手はかなり面倒くさいが刺激しないように言葉を選びながら話す。
「私はちょっと急いでいたので路地裏を通っていただけです。みなさんのお邪魔になるような事は一切しないので、どうかそこを通していただけないでしょうか?」
さて、反応は?
「なにかと思ったらそんな事か。」
お、意外と悪くない。
「そうかそうかここを通りたいか。」
...。
「んな甘ったれたこと言ってんじゃねぇぞガキぃ!!!!」
「お前らやっちまえ!!!!」
飛んでくる銃弾を前に私は―
「ガッッッッッッ」
前傾姿勢で全て通り抜け、リーダー格っぽいやつに速度が乗った全力の腹パンを決めた。そのままうずくまるリーダー格の上に馬乗りになってM16から持ち替えたメインウェポン、P90の1弾倉分を丸々頭に撃ち込んだ。
「...。もう行っていいよね?」
多分すごい顔をしていたのだろう、スケバン達は何も言わずシンクロした動きでただひたすら頷いていた。
...少しやりすぎたかもしれない。
「店長!来たよ!!」
向かった先はいつものガンショップだ。
「言ってた時間より相当早いじゃないか。どうしたんだい?」
「ちょっと事情が変わってね。はやいとこ、『そっち』にも慣れておきたくてさ。」
「そうかい!っと、ホイ!依頼されてたカスタムは全部できてるぞ!」
「ありがとう店長!!」
お代は振り込んであるので『それ』を受け取ってすぐに店を後にし、訓練場へと向かう。早く銃の感覚に慣れるためだ。
ここまで急いでいる理由は当然『ブルーアーカイブ』の開始がすぐそこまで迫っているからだ。
セイアの下にアリウスからの刺客が訪れたということは、もうすぐ連邦生徒会長が失踪するという事に他ならない。
そして、連邦生徒会長が失踪した後起きる大きな出来事は1つ。シャーレの先生がキヴォトスに赴任してくる事である。
もうそうなったらエデン条約第1章開始まで秒読みだ。
そのため残りの僅かな時間でこの新しいサブウェポンに慣れなければいけない。 ...カスタム等に時間をかけ過ぎた感は否めない。が、どれほど用心してもし過ぎということはないだろう。
なにせこれから始まるのは私が経験してきたブルーアーカイブとは似て非なるものであるからだ。
私の存在、それによるシナリオへの影響。
「絶対に成功させるんだ。」
誰に聞かせるでもなくそう言う。
その時ふと思い出す言葉があった。
楽園に辿り着きし者の真実を、証明することはできるのか
「...ちょっとだけ嘘ついちゃったかな。」
確かにセイアに言った通り、私には楽園があるかどうかなんて関係ない。
そこに疑念が挟まる余地は存在しない。
だって私は進むしかないのだから。
遂に本編が迫ってきました。
ここからは皆さんの期待に応えるために、既に取れていない整合性をとるためにより一層、執筆に力を入れていくつもりです。
そしてブルアカに新しいロリが参戦しましたね。
覚悟ガンギマリの。
私は「どんな障害があろうともこの透き通った世界感を貫き通してみせる。」という覚悟を画面からひしひしと感じ取りました。
これからも運営様方へのリスペクトと愛を忘れず、自らも清渓川に飛び込むぐらいの心意気で活動を続けていく所存です。
P.S. 投稿直前にこの文章が丸ごと消えてめちゃくちゃ焦りました。
アロナァ!!!タイム中の運営様はこれの何億倍の焦りとプレッシャーなのだろうと想像し、これから詫び石がまともに見れなくなるかもしれません。
そして許さないぞ陸八魔アル。