ようこそ!デスゲーマーのいる教室へ! 作:橘諸兄
ついに無人島試験が始まりました。
感想や高評価ありがとうございます!
特に感想は本当に励みになるので、是非これからも多くの感想お待ちしております♪
少し原作と少し違って、退学者が出てしまっています。
皆で一緒に勝とう、なんて夢物語なんだよ。裏切った者が全てをかっさらって勝利してしまう。だから、馬鹿正直に協力を掲げるのは間違っているよ。
「え、どういう事ですか?」
私は顔を顰めて真嶋を睨んだ。
「これは決定した事だ。」
え、なんでこうなるの?
私の行動は間違っていなかった。
え、読み間違えたの?
…この私が?
◇◇◇
Dクラスの借金事件、Cクラスの暴力事件も無事解決し、学校に平穏が戻ってきた。
そして期末テストを乗り越え、ペティナの第二次予選を乗り越え、マーク模試を終えて、夏休みがやってきた。
そして8月、ついにバカンスの日がやってきた。
Dクラスの高円寺という生徒がカジノスペースでポーカーしていたので、そこで私も遊んで来た。
特にポイントが得られる訳では無いが、一娯楽として楽しんだ。
その後、他クラスの生徒も混じえて高円寺達と共にダウトをした。
ダウトは高円寺の一抜けで完敗し、2位決定戦が大盛り上がりだった。
ちなみに私はCクラスの椎名ひよりという生徒に負けて3位だった。
クッソォ!次は勝ってやるからな!
そして今、船に乗り優雅な船旅を満喫しながら、美紀ちゃんと共に個室でお喋りをしていた。
船関係無いって?
非日常感を味わいながら普通のお喋りをするのも楽しいんだからね。
「…居たよね?今回のバカンスに。」
「居たね。」
「ほんっとに憎らしい。あの時退学してくれてた方が良かったわ。」
実は6月の放課後に行われたDのクラス生徒から、罰を軽くする様にお願いされた日の翌日。
何と、Dクラスは池寛治の借金分を返済してみせたのだ。
Dクラスはクラスポイントの値からも支払いはほぼ不可能。
そしてポイントをすぐ使い切ってしまう様な池に貯蓄していたポイントは無い。
となれば、別クラスの誰かが手を貸した事になる。
Dクラスで退学したのは山内春樹のみ。
池寛治は退学しなかったのだ。
「脱落者を出すってノルマはクリア出来たけど、Dクラスに負けた気分だよ。まあ、不利なのはDクラスだから良いんだけどね。」
Dクラスは池と山内の二人を退学させれば、20万プライベートポイントを支払う必要は無かった。
しかし、山内のみの退学となったため、20万プライベートポイントの慰謝料に加えて、山内の分の借金返済を行わなくてはならなくなった。
だけど今回Dクラスは池だけを救った。
これではマイナスが減らずに損をしてしまう。
そして、篠原と佐藤の契約もある為、Dクラスに付け入る隙が出来ている。
だから6月の下旬にCクラスがDクラスの暴力事件を訴えて来たのだ。
特別棟で須藤がCクラスの生徒を殴ったというものだが、あそこにはカメラを仕掛けてあるので当然私は知っている。
そして今のDクラスからこれ以上搾取しても良い事は無いので、Cクラスを追い詰める為に映像を匿名で取り引きしたのだ。
そしてこの契約だが、私が行けば怪しまれてしまうので捨てアドを作って謎の生徒という名前で行った。
内容は次のマーク模試に一人以上Dクラスの生徒を参加させ、私より良い全国順位を取れば今回の映像の対価である10万ポイントは支払わなくても良い。
逆に私より下の順位を取れば10万ポイントを支払って貰う、というものだ。
この契約は対価を得る為の手段では無く、Dクラスにいる危険人物を炙り出す為の手段だ。
綾小路という生徒は確かに警戒すべきだが、積極的な性格では無い事から、彼を誰かが操っている真の黒幕が居るはずだ。
ソイツを炙り出すための材料として、Dクラスの危険度を測る為に私は今回の契約を結んだ。
そして映像は無条件で渡す約束なので、あの事件が起きてから3日後にDクラスの生徒にメールで送っておいた。
表向きには櫛田と平田のクラス、という事になっているが実際は誰かが裏で指示を出しているはずだ。
その誰かが本当に存在しているのか、それとも勘違いなのかを確認する為にこの交渉を持ちかけた。
本当にいるならこの交渉に乗ってくるはずだからね♪
ちなみに現在のプライベートポイントは397万4115ポイントだ。
毎月櫛田と南雲、池、篠原、佐藤からポイントが入ってくる為、2年生には1000万ポイントを超えるはずだ。
「…美紀ちゃんはDクラスの黒幕X説についてどう思う?」
美紀ちゃんは少し考える様に目を閉じる。
そして約10秒が経過した頃、目を開いて話し出した。
「…私はそこまで警戒しなくても良いと思う。だけど、黒幕X説はそれなりに信ぴょう性がある。まずDクラスは借金返済の為のお金を何処から持ってきたのか。この問題を解決したのはその黒幕Xなんじゃないかな。」
確かにそうだね。
お金を代わりに用意した何者かの存在、そしてその交渉は間違いなく黒幕Xが行っているはず。
他クラスがDクラスを進んで助けるとは思えない。
となる上級生だけど、Dクラスが頼れる上級生って誰なの?
「…あ!」
「…どうしたの?」
「堀北学生徒会長。」
「…なるほど。確かに彼ならばDクラスに力を貸すかもしれない。」
私達は今まで思い違いをしていた。
立ち会い人である堀北学や茜お姉さんは公平な判断役でもあり、どちらのクラスにも肩入れは出来ないと考えていた。
そして審議の場に置いて彼らは公平な判断を下した。
だが、その後のサポートは禁じられておらず、実の妹に助けを乞われれば、金銭面でのサポートくらい出来るはず。
だって彼はこの学校史上最高の生徒会長であり、現3年Aクラスのリーダーなのだから。
ポイントだってたんまり持っているはず。
しかし、風の噂で堀北鈴音は堀北学に対して強い劣等感を抱えており、彼女が素直に兄を頼れるとは考えにくい。
で、あれば…
「堀北鈴音に堀北会長を頼る様に勧めた人間が黒幕Xって事にならないかな?」
私の言葉に美紀ちゃんも頷いてくれた。
って事は、堀北鈴音と関わる人物を探せば良いのよ。
それだけで黒幕Xは見つかるはずだよね♪
「…うーん、そういえばこのバカンスって本当にずっと遊んで飲んで食べて寝ての繰り返し…グータラ生活が保証されてるんだよね?」
「…そういう話だったけど、きな臭い。」
クラスポイントを賭けて戦うといっても、一学期の間ポイントが変動するイベントは無かった。
学力試験だけでクラスポイントを競い合うなんてつまらないし、そもそもそんなに変動する事が無いんだから、Aクラスを目指す事はほぼ不可能。
って考えると、このバカンスも結構怪しいよね。
「今からポイントを賭けたトレジャーハントしまーす!」みたいな事が起こるかもしれない。
まあ、まだ疑いの段階だし、楽しめるウチは楽しんでおかなくちゃ。
数時間後、私の読みは当たっていたと確信した。
「この島の周りをグルグルと周回してる。って事は、この島をよく見ておけって意味だよね?OK?」
「…そうなるね。注意深く見ておかなくちゃね。」
私達は個室の窓から見える島を注意深く観察する。
この島には川や池、野菜や果物等の畑が存在し、きちんと管理されている人口島らしい。
中には研究所の様な施設まであり、なんの研究をしているの非常に気になるな。
「…あ、あそこに洞窟と川がある。」
「ほうほう?あそこにお宝が眠っているのかな?ひとつなぎの大秘宝、ワンピ「それ以上はダメ。」…ちぇっ。」
その後島を一周して、船は止まった。
着替えてから、全ての荷物を置いて島のビーチに集まように放送が入った。
「…何か始まるね。」
「多分トレジャーハントだよ。よぉし!お宝見つけちゃうぞ♪」
「…」
ビーチに出ると他クラスの生徒もチラホラ集まってきており、私達もAクラスの生徒の元へ向かった。
そういえば今回のバカンスは有栖ちゃんが不参加なんだよね。
せっかくの南国なのに残念だったね。
まあ、人工島とはいえど、森の中を有栖ちゃんが移動できるとは思えないし、仕方の無い事なのかな。
「全員揃っているな。俺はAクラス担任の真嶋智也だ。只今より本年度最初の特別試験を行う。期間は今日を含めて七日間。これより一週間、君達はこの無人島で過ごすという試験を行って貰う。」
ただ無人島で過ごすだけの試験?
トレジャーハントじゃないの?ひとつなぎの大秘宝は無いの?
そして詳しい試験の説明が行われた。
纏めるとこんな感じだ↓↓↓
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《無人島試験について》
【基本ルール】
・各クラスは1週間、無人島での集団生活を行う。
・テントや衛生用品は最低限配られるものの、飲料水や食料、トイレなどは試験専用の300ポイント(クラスごと)で購入する必要がある。
・専用ポイントは試験終了後、クラスポイントに変更される。
【追加ルール】
・島の随所に「スポット」と呼ばれる地点があり、占有したクラスのみ使用可能になる。
・スポットは専有する度に1ポイントのボーナスがある。
・スポットの占有は8時間のみ。切れた場合、更新作業が必要となる。
・スポットの占有には、リーダーとなった人物が持つ「キーカード」が必要となる。
・正当な理由なく、リーダーを変更することは不可能。
・最終日、他クラスのリーダーを当てる権利が与えられる。当てれば1人につき+50ポイント、外せば-50ポイント。
・逆に、リーダーを当てられてしまった場合、-50ポイント。
【禁止事項・ペナルティ】
・体調不良や大怪我によって続行できない者は-30ポイント+リタイア。
・環境を汚染する行為は-20ポイント。
・毎日午前・午後8時に行う点呼に不在の場合、1人につき-5ポイント。
・他クラスへの暴力行為、略奪行為、器物破損などを行った場合、そのクラスを即失格+対象者のプライベートポイントを全て没収。
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つまり、如何にしてリーダーを当てるか、どれ程のポイントを残せるかが重要になってくるらしい。
ただ無人島で過ごすだけなら参加する意味は無いし、このルールなら楽しく試験に挑めそうだ。
島の周りを船で周回している時に見つけた洞窟なんて、あからさまに"スポット"だよね。
その近くにあった畑も利用出来そうだし、他にも色々な場所があったなあ。
水場や小屋、畑なんかが"スポット"なんじゃないかな。
何も無いところをスポットって呼ばないと思うんだよね。
支給された時計にはGPS機能や体調管理機能が付いており、完全防水らしい。
壊れてしまった場合、学校側に申告すればすぐに取り替えてくれるそうだ。
説明が終わり、無人島試験が始まった。
Aクラスは有栖ちゃんが欠席なので、マイナス30ポイントが引かれており、270ポイントで試験を乗り越える必要が出てくる。
そしてDクラスの場合、山内は退学しているのでリタイア扱いにはならないらしい。
私達の方がポイントが多い筈なのに、なんだかDクラスが羨ましいよ。
そしてこの試験、葛城康平だけではまず間違いく一位を獲る事は出来ない。
「…さて。そろそろやりますか!」
「…え?」
私はAクラスの生徒の前に出て全員に呼びかける。
「みんな聞いて!今回の試験、有栖ちゃんが欠席しているから、私達は270ポイントのスタートになる。だけど、ここで葛城君がリーダーをするのは公平な派閥争いとは言えない。ここで葛城君が結果を残せば有栖ちゃん達が不利になるけど、それは葛城君も不本意だよね?」
「な、何言ってるんだよ!葛城さん、こんな奴の話は聞く必要無いです!」
戸塚君ってお馬鹿なのかな?
よくAクラスに入れたよね。
「人の話は最後まで聞こうよ。今回の試験は坂柳派の橋本君と葛城派の町田君、二人が協力して試験に挑んでみるのはどう?その方が公平に、皆で協力して、裏切りも出ないよ♪安心だよね?あはは♪」
私の言葉を聞いて葛城はハッとした様に坂柳派の生徒達に視線を向けた。
どうやらようやく彼らの裏切りの線を思い付いたらしい。
「…葛城さん?」
何も言わない葛城を心配して戸塚が声を掛けるが、葛城は目を閉じて何かを考えている様だ。
「…分かった。確かに坂柳にとってこれは公平とは呼べないな。この試験を良い結果が得られらば確かに葛城派の勢力が拡大する。だが、それをしてしまっては男じゃない。」
「葛城がそう言うのなら、リーダーをしても構わない。」
最もらしい事を言っているけど、裏切られるのが怖くなっただけだよね。
君の行動を臆病だと言う者もいるかもしれないけど、慎重なのは良い事だよ。
「おお!流石葛城君だねぇ!橋本君はどうかな?ここで無人島試験を良い結果で終わらせられれば、赤の女王様もきっと喜んでくれるよ♪」
「だ、だが今回の試験は葛城が纏めれば良いんじゃねぇか?次の試験でウチの姫さんが仕切れば問題無いだろ?」
やっぱり君は裏切る気があったみたいだね。
でも、私の快適な生活の為にもそんな事はさせないよ。
「後何回試験があるのか分からないし、今回は様子見って意味も込めて、橋本君が坂柳派のリーダーとして活躍すれば良いじゃない♪坂柳派の皆も橋本君がリーダーなら安心だよね?」
私がそう問えば、坂柳派の生徒達も頷き賛同してくれた。
ここまで来れば橋本は逃げられない。
葛城派、坂柳派の外堀を埋め、橋本はリーダーをやらざるを得ない状況になってしまった。
橋本がリーダーを務め、
「…っ、分かったよ。俺もリーダー代理を務めるよ。」
うんうん♪いい感じだね。
「ありがとう!これで皆で頑張れそうだね♪そういえば、船から見えたんだけど、このビーチの奥の方に洞窟と川があるみたいなんだ。明らかに"スポット"って感じがしないかな?」
「…確かに。」
「じゃあそこへ皆で移動しよう。洞窟なら雨が降っても問題無いし、川があれば水を確保できる。」
町田の言葉に全員が頷き、Aクラスは洞窟に向かって歩き出した。
洞窟に着くと、全員が入って生活出来る程中は広く涼しいため、ここをベースキャンプとして登録する事になった。
そしてここがスポットらしいので占領した。
近くの川を見に行ったが、上流の滝がスポットだったのでそこも占領した。
え、リーダーは誰かって?
それはね…坂柳派でも葛城派でも無い、中立派の美紀ちゃんです。
これは各派閥からリーダーを出せばバレやすいし、何より不満が出そうなのでリーダーは美紀ちゃんになりました。
そしてキーカードに関してだけど、見本を使って真嶋先生が説明してくれていたんだよね。
そのキーカードをお借りしつつ、人海戦術を用いスポット占有をすれば良いんじゃね?って事になったんだ。
流石Aクラス、頭良いよね♪
その後私達は近くの散策を行い、二つの"スポット"と三つの畑を見つけた。
畑には夏野菜が植えられており、どれも実が成っている。
「…あれは」
私が近くの畑でナスやきゅうり、じゃがいもを収穫していると、隣から声がした。
確か坂柳のの神室真澄ちゃんだったかな。
身体能力に特化したバランスの良い生徒だね♪
「ん〜どうしたの?真澄ちゃん。」
「いや、今森の中をターザンみたいに移動してた奴が居て、幻覚かと思ったけどあれは多分人間だった。」
身体能力を向上させる為の研究でもしてるのかな?この施設。
ターザンって、現実にそんな事が可能な人間いるの?
まあ、体操選手の動きも現実離れしてはいるし、実現不可能だとは思わない。
でもこの施設でそんな研究してるってマジ?
私は野菜をリュックに詰めてAクラスのベースキャンプ地に戻った。
お昼ご飯が完成するまでの間、私は島の散策をする事にした。
初めに説明が行われたビーチの方に向かうと、Cクラスの生徒達が集まっていた。
彼らはここをベースキャンプに登録しているらしい。
そして彼らの近くで一人水飛沫をあげならが泳ぐ男がいた。
「あれ、高円寺君?」
「おや、ヴィクトリーガールじゃないか。Cクラスの偵察かい?」
「んー、まあそんなとこかな?高円寺君は何してるの?」
「見て分からないかね?私は夏を楽しんでいるのだよ、ガール。」
やっぱこの人変人だなあ。
でもまあ、この試験の正解の一つではあるよね。
バカンスを楽しむだけでも試験はクリア出来る。
ならば、高円寺のこの行動も間違ってはいないのだ。
Dクラスは変なのの巣窟だなぁ。
「…高円寺君はポイントはいらないの?」
「ふむ、ポイントはあれば私はより美しい学校生活を送る事が出来るだろう。しかし、私はこんな試験で得られる端金に興味は無いんだ。」
まあ、確かに増えるポイント自体は数万ポイント。
だけどDクラスってポイントが無いから困っているんじゃなかったっけ?
まあ良いか。
そういえば彼ってダウトで嘘を全部見抜いて居たよね。
つまり、彼は才能と運、両方を兼ね備えた人間って事だ。
秀才の私からしたら、羨ましいかぎりだよ。
…良い事思い付いちゃった。
「あ、そうそう、高円寺君。お願いがあるんだけど───」
「…ふむ、確かにその通りだ。良いだろう、その願い聞き届けようじゃないか。」
ふふふ、面白くなりそうだね♪
水瀬さやかは天才?秀才?凡人?
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天才(坂柳・堀北学クラス)
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天才(綾小路・高円寺クラス)
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秀才(葛城・一之瀬クラス)
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秀才(櫛田・平田クラス)
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知恵の回る狂人(龍園クラス)