ようこそ!デスゲーマーのいる教室へ!   作:橘諸兄

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21話目です。
体育祭前に色々ありますが、楽しんで頂けたら嬉しいです。
感想や高評価を頂けて嬉しいです。
これからもよろしくお願いします!

体育祭見学する系主人公、水無瀬を今後ともよろしくお願いします。




嫌悪感を覚えるもの...?女を私物扱いする副生徒会長さんかな。あの人ね、実は××××してるんだよ。

 

 

始業式から数日が経過したある日、三学年全ての生徒が体育館に集合した。

今日は各組での学年を超えた初顔合わせを行う事になっていた。

 

 

赤組のリーダーが前に出て挨拶を始める。

そして体育祭が重要だと言って挨拶を終わり、自由時間となった。

 

 

「じゃあ俺達はDクラスと話をしてくる。橋本や町田を中心に計測を行ってくれ。記録用紙は山村に渡しておく。」

 

 

葛城は美紀ちゃんに記録用紙とシャープペンを渡す。

美紀ちゃんはそれを受け取り計測準備を始めた。

 

 

この自由時間は、各学年事で好きに使えるようなので、私達AクラスはDクラスと接触することにした。

Aクラスから向かったメンバーは私、葛城、有栖ちゃんの3人だ。

 

 

何故私がいるのかといえば、私は今回の体育祭に参加出来ないので、その事情について説明する義務がある。

誰かに言われた訳では無いが、赤組として迷惑をかけてしまうのでそれについての説明責任を果たす為にここに来た。

 

 

「な、なんの用だよ...」

 

 

池が顔を青くしながら私の方を見つめる。

 

 

あは、よっぽど借金事件が怖かったみたいだね。

トラウマにでもなっちゃったのかな?

 

 

「Dクラスと団体競技について話し合いがしたい。個人競技は擦り合わせる必要が無いと思っているが、団体競技に関しては話し合う必要があるだろう。」

 

 

葛城がそう言うと平田が前に出てきて話し合いを了承した。

有栖ちゃんが言ってたDクラスのやばい男子生徒の事もあり、少し不安だったが平田がDクラスの代表となってくれたので問題なく話し合いは進んだ。

 

 

「じゃあ団体競技については後日話し合おうか。」

 

 

「そうしよう。そしてDクラスの生徒にもう1つ言わなければならない事がある。実は今回の体育祭だが、Aクラスから2人欠席者が出てしまう。」

 

 

葛城が欠席者が出ると告げればDクラスの生徒達は迷惑そうな顔をして葛城を見る。

 

 

「Dクラスの皆さん、初めまして。私は坂柳有栖と申します。見て頂ければ分かるかと思いますが、私は身体的な都合により体育祭に参加する事が出来ません。御迷惑をお掛けします。」

 

 

有栖ちゃんが申し訳なさそうに頭を下げれば、さすがに文句を言う事は出来ない。

無理に動けば命に関わる問題に繋がりかねないのだ、流石にそこまでの人でなしは居ないだろう。

 

 

「じゃあ次は私の番だね。私は水無瀬さやか。知っている人も多いと思うんだけど、私も今回の体育祭を見学させていただきます。」

 

 

「はああ?なんでだよ!」

 

 

見た事のないやせ細った青年が私を睨んでくる。

 

 

「私はピアノが得意で、冬にコンクールを受ける事になっています。そしてピアニストにとって指は大切な楽器と同義。怪我をすればコンクールに響いてしまうし、最悪ピアニストの道を断つ事になってしまいます。なので今回の体育祭は見学させていただきます。御迷惑をおかけするかと思いますが、ご理解頂ければ幸いです。」

 

 

数秒の沈黙の中、まるまると太った生徒が声を上げる。

 

 

「そんなのズルだろ!ピアノなんて言い訳だ。ただサボりたいだけだろ?良いよな、Aクラス様は負けても中間テストに不安がる事なんて無いんだからな。」

 

 

やはり私の見学理由は受け入れて貰えないらしい。

彼の言葉を皮切りにDクラスの生徒は私に鋭いナイフを向ける。

 

 

「そうだ!そんなの認めねぇぞ!」

 

 

「だったら私だって可愛いネイルしたいから休みたいわよ!アンタだけズルは許さないわよ!」

 

 

「俺達が負けたら責任とってくれんのかよ?なぁ?」

 

 

「みんな落ち着いて!」

 

 

「ダメだよ!ちょっと冷静になろう。」

 

 

「そうですよ、さやかちゃんにも事情があるんですから。」

 

 

みーちゃんが私の為に言い返してくれたが、彼女にも牙が向けられる。

 

 

「うるせぇ!お前もアイツの味方すんのかよ?!スパイか?」

 

 

「きゃあっ!」

 

 

みーちゃんがDクラスの男子生徒に突き飛ばされ、女子数人が彼女の元に駆け寄る。

自クラスの仲間も傷つけるなんて、敵味方の判断すら出来なくなってるようだ。

 

 

みーちゃん...庇ってくれてありがとね。

本当になんでみーちゃんがこんなDクラスに選ばれたのか、不思議で仕方ないよ。

 

 

櫛田や平田が止めようとするが誰も聞く耳を持たない。

地獄絵図だ。

 

 

好き勝手に言ってるけど、私達は別に仲間じゃないんだよ?

やっぱりDクラスにはお馬鹿しか居ないみたいだね♪

 

 

「そんな事言われても私は当日見学するよ。

もし私が指を怪我してコンクールに出られなかったらDクラスは責任を取ってくれるの?」

 

 

「取るわけねぇだろ!お前のせいで山内は退学したし、俺らは貧乏暮らししてるんだぞ!どうしてくれんだよ!」

 

 

それは全部Dクラスが悪いでしょ。

 

 

私に対するヘイトは増える一方で、いくら私が見学するからって関係の無い文句まで言われては流石に不快感を覚える。

 

 

「ひとまず、全員黙ってくれないかな?私達は同じ組だけど、学年順位をかけて戦うライバルなんだよ。私が迷惑をかけるのは団体競技のみ、ほかは関係ないんだからね。」

 

 

私がこう言うとDクラスの中で学力の高い生徒や頭の回転が速い生徒は納得したのか何も言わなくなった。

しかし馬鹿な生徒達は私に対する罵倒を辞めなかった。

 

 

「ほ、ほら見ろ!Aクラスの女は、特にこいつは最低だ!体育祭俺達の邪魔したいだけに決まってる!」

 

 

「はぁ...」

 

 

この状況に嫌気がさしてため息が出る。

 

 

「ため息なんかつきやがって!お、お前はAクラスの葛城と鬼頭、橋本、うちのクラスの高円寺、3年の堀北会長とも親しいらしいじゃねーか。とんだビッチだぜ。それに山村や坂柳、椎名なんかの美少女とも仲良いじゃねーか!羨ま...お前遊べれば誰でも良いんだろ?」

 

 

なんというか、ここまで行くとやばい薬でもやってるんじゃないかって心配になっちゃうよ。

ガチでキモい。

 

 

それに私は別に葛城とそこまで親しくないし、鬼頭と話した事なんて授業や試験の必要な会話しかない。

橋本はたまに絡んでくるけど、橋本が女子に絡むのはよくある事だからAクラスの生徒であればみんな知っている事だ。

 

 

高円寺とはただの友達だし、良き取引相手だ。

つまりビジネスパートナーみたいなものなので、恋人関係で断じてない。

そもそも堀北会長は嫌いだし、有栖ちゃん達は友達だし、何が言いたいんだ?

 

 

「色々言いたいことはあるけど、病院行った方が良いんじゃない?」

 

 

「なんだと?!やっぱりAクラスの女はクズばかりだな。谷原真緒も俺をキモいって言って罵ったんだ。本当にクズばっかりだ。」

 

 

「ほんとだぜ!ちょっと可愛いからってお高くとまりやがってよ。」

 

 

「...彼ですね、告白をした生徒は。」

 

 

有栖ちゃんが耳打ちをし、私は状況を理解した。

 

 

なるほどなるほど♪

コイツが有栖ちゃんの言ってたやばい男か。

 

 

私はその後もこの男に罵倒される。

スカート丈が短い、今どきの若者は色づいて気持ち悪い。

 

 

これに関してはAクラスの生徒より、Dクラスの生徒の方が該当すると思うんだけどな。

自分達の事は棚に上げて、他クラスの事ばかり責めている。

 

 

正直いつの時代のオヤジ?って思ったよ。

流石にこの空気に耐えかねた葛城が睨んだ事で自体は収束した。

 

 

しかし話し合いの空気は消え、この男の取り巻き数人が喚き出した事で事態は再発し、鬱陶しくて仕方ない。

初めは私が見学する事に対しての文句だったが、次第にAクラスに対する罵倒へと変化している。

 

 

遠くからこちらの様子を見ていた谷原真緒が泣き出し、この騒ぎは他クラス、そして他学年に知れ渡った。

Dクラスの一部の生徒の発見ではあるが、一人の発言が全体の評価として見られる事もある。

 

 

Aクラスを擁護する声が上がり、今回の集会は中止となった。

Aクラスの生徒は教室に戻る。

 

 

今日の事について葛城が事情を説明し、Aクラス内のDクラスに対する評価は地の底まで下がってしまった。

 

 

「流石に今回の事は見過ごせない。今回の事態に関しては、AクラスからDクラスに対して正式に訴えを出す。試験に支障が出るかもしれないが、泣き寝入りをする必要は無い。模部田太郎という男子生徒、そして彼の友人2人、そしてそれに同調した生徒4人が対象だ。」

 

 

へえ、振られた男は模部田太郎って名前なんだ。

名前すらもダサい男だね♪

 

 

葛城の言葉に有栖ちゃんも頷き、体育祭の準備で忙しい中Dクラスを訴える事になってしまった。

 

 

私的には問題無いしむしろ有難い事だが、今のDクラスのクラスポイントは81CPだ。

Dクラスに支払い能力があるとは思えない。

 

 

「今回訴えたとして、Dクラスは81CPしか持っていない。プライベートポイントを集めるにしても、そもそも支払えるのか?という疑問が残る。どうするの?葛城君。」

 

 

葛城はその疑問を持っていなかったのか、頭を抱えているようだ。

有栖ちゃんに視線を送れば小さく頷いて立ち上がる。

 

 

「Dクラスの該当生徒に退学していただくのはどうでしょう?Dクラスは無人島試験で2位と高成績を残していますし、戦力を削るというのは悪くないはずです。」

 

 

まあ退学させるのはありだねぇ♪

でもそれだけだと見返りが少ない気がするから、やっぱり別の見返りも用意した方が良さそうだね。

 

 

「それだけだと少し甘い気がするね。他にも見返りが必要だと思うな。」

 

 

「そうですね。他にも何か良い条件が無いか考えてみましょうか。」

 

 

その後クラス内で話し合い、今回の事を担任に伝え訴えを出す事になった。

そして審議は明日の放課後行われるという事で、今日の内に証人になってくれる他クラスの生徒や2年の先輩や教育実習生、3年の先輩方に声をかける。

 

 

他にも、私が録音していた盗聴器の音声、そして体育館に設置されていた監視カメラの映像も証拠として使えるよう申請をした。

なるべく万全の準備をしてDクラスを倒す為に尽力した。

 

 

翌日の昼休み、私は葛城に呼び出されて3年生の階段近くにある自習室に向かった。

そこには葛城の他にも有栖ちゃんと谷原真緒ちゃんもおり、今日の放課後についての打ち合わせを行うようだ。

 

 

「お待たせ。遅くなってごめんね?」

 

 

「大丈夫ですよ、私も今来たばかりですからね。」

 

 

「そっか!それなら良かった。」

 

 

今日行われる審議会はAクラスの女子生徒全員に対してDクラスの男子生徒数人が罵倒した為、Aクラスは精神的な苦痛を受けたとして訴えた事によって行われることになった。

その女子生徒を代表して、Dクラスの模部田に罵詈雑言を浴びせられ、掲示板に悪口を書かれた坂柳派の谷原真緒ちゃんが選ばれ、審議会に参加する事になった。

 

 

私と有栖ちゃんは模部田とDクラスの生徒に酷い言葉をかけられたので、その訴えの証人として審議会に参加する事となった。

葛城も証人兼真緒ちゃんの弁護という形で参加するそうだ。

 

 

「そういえば今日Dからは誰が来るの?模部田は確定として、あの時一緒にいた取り巻きも来るのかな?」

 

 

疑問を口にすれば真緒ちゃんが教えてくれた。

 

 

「Dクラスは模部田と模部田の取り巻き1人が参加するらしい。Dクラスの生徒代表として平田君も来るって聞いたけど、模部田の取り巻き達は騒ぎだして、停学になったみたい。」

 

 

騒ぎ出したって、ここは幼稚園じゃないんだからもう少しまともな行動をして欲しい。

子供じゃないんだから。

 

 

「平田が昼休みに謝罪に来たが模部田は来ていない。反省はしてないようだ。」

 

 

葛城は模部田達が反省していれば、罰を軽くするつもりだったようだが、有栖ちゃんなら絶対に叩きのめしてゴミ箱に捨ててしまうだろう。

 

 

葛城君って意外と情に脆そうだよね♪

 

 

「取引に応じなければ、退学してもらうしかないな。もっとも、模部田は退学決定だが。」

 

 

流石の葛城も模部田に関してはきっちり厳しい対応を取るつもりらしい。

 

 

締めるべきところは締め、緩めるべきところは緩める。

これが出来ているとは言えないが、まあ及第点には届いているはずだ。

 

 

「...あの模部田って男、本当にしつこかったのよ。『俺の事見てたよね?そんなに好きなら付き合ってあげても良いけど?』って勘違いも甚だしい発言してきてさ。気持ち悪くて死にそうだったよ。」

 

 

無人島試験後にそんな事を言われたらぶん殴りたくなるよね♪

 

 

だって疲れてる時にそんな巫山戯た事をDクラスの生徒に言われたら、絶対イラッてくるよ。

無人島試験が上手く行ったからって、Dクラスの烙印を押されている以上Aクラスト対等な地位になる事は有り得ない。

 

 

「...模部田なんて名前聞いた事無いけど、Dクラスに相応しい生徒だって事はよく分かったよ。」

 

 

「ええ、模部田君は必ず潰します。」

 

 

有栖ちゃんが本気で怒っている。

それなりに自派閥の生徒を気に掛けているようで安心した。

 

 

有栖ちゃんは人間を駒としか見ていないと思っていたので、人間らしい一面を見る事が出来て良かった。

 

 

「...今日の放課後、第二会議室で審議が行われる。立会人は橘書記の代理で南雲副会長と堀北会長だ。」

 

 

え、南雲くるの?

なんで?

 

 

「え、南雲副会長が?え、茜お姉さんじゃないの?」

 

 

「橘書記は所用があるらしく、審議会に参加出来ないらしい。なんでも秋のオープンキャンパスの説明役に抜擢されたらしく、そちらの準備で忙しいそうだ。」

 

 

この学校ってオープンキャンパスあったんだ。

 

 

「どうやら、南雲副会長はAクラスに興味を持っているらしい。それも他ならぬ水無瀬に対してだ。」

 

 

いやなんで?

 

 

私は南雲を嫌ってはいるが、それは彼の性格に対してだ。

話したことも無ければ会った事も無い、赤の他人である。

 

 

となれば堀北会長が何故か私に目をかけているらしく、南雲にも私の事を紹介したのかもしれない。

私は堀北会長とも話した事が無いので、本当にいい迷惑である。

 

 

「...私南雲先輩きらーい!」

 

 

「そうなのか?優秀な人だと聞いているが。」

 

 

...葛城君って頭硬いんだね。

南雲先輩の秘密を知る身としては、最低野郎としか思えないよ。

 

 

残金 504万5765プライベートポイント






【誤字修正】

「Dクラスは模部田と模部田が参加するらしい。Dクラスの生徒代表として平田君も来るって聞いたけど、模部田の取り巻き達は騒ぎだして、停学になったみたい。」

という文章ミスに届いた切実な誤字連絡が面白いので紹介します。

『模部太のドッペルゲンガーが発生してるからこのままだと追衝突しちゃって退学になる前に世界から消えてしまうので、助けてあげてください。』
この文めっちゃ笑いました。
ドッペルゲンガーに会う前に救ったのでご安心ください!

水無瀬さやか含めたこの二次創作の最強ランキングを作りたいと思います。後書きの補足を読んで①〜⑥の何処に該当するか選んでください。

  • ①(堀北学の下)
  • ②(坂柳有栖の下)
  • ③(南雲雅の下)
  • ④(鬼龍院楓花の下)
  • ⑤(龍園翔の下)
  • ⑥(葛城康平の下)
  • その他(感想で教えて)
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