ようこそ!デスゲーマーのいる教室へ!   作:橘諸兄

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7話目です。
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万人受けする作品ではありませんが、それでも楽しんでくれる方の為にまずは無人島試験終了までのお話を今週中に書き上げたいです。




寝る前に覚えたものは記憶に残りやすいけど、睡眠学習…お前はダメだ。暗記をしてから寝るのは良いけど、寝ながら音声を流す学習に意味は無い。

 

 

 

Aクラス内で過去問を配布した翌日の放課後、私は寮近くのカフェにやって来た。

ここのカフェは人気店では無いが、料理の質が高い為、隠れた名店だ。

 

 

「初めまして、一之瀬帆波さん私はAクラスの水無瀬さやかです。今日は来てくれてありがとう。」

 

 

「こちらこそ誘ってくれてありがとう。改めて、挨拶させて。私は一之瀬帆波です。今まで話した事は無かったけど、水無瀬さんの事は噂で聞いた事があるよ。」

 

 

「へぇ、どんな噂かな?」

 

 

「小テストで満点を取った天才とか、ピアノが得意とか、坂柳さんの親友とか、色々ね。」

 

 

「自慢では無いけど、テストで満点は取ったし、ピアノも特技だし、有栖ちゃんの親友ってのも間違っては無いね。私だけ親友だと思っていたら少し悲しいけど。」

 

 

「凄い!全部本当の噂だったんだ。最後の坂柳さんとの噂に関しては、坂柳さんが水無瀬さんの凄さを話していたから噂が広まったって聞いた事があるよ。」

 

 

「うーん、それはそれで恥ずかしいけどまあ良いか!」

 

 

有栖ちゃん、そういう余計は事はしなくて良いんだよ。

相手を陥れるには油断させる必要があるのに、なんでそんな噂流すのさ。

 

 

まあでも、噂に一々心を乱されるなんて馬鹿馬鹿しい真似私はしない。

だが、噂が全て真実というのはつまらないなぁ。

 

 

平和ボケしてたら、次のデスゲームで真っ先に殺されちゃうよ。

私が死んだら責任とってくれるのかな?この学校。

 

 

目の前に座るのは、Bクラスのリーダーであり、学年一の美少女の一之瀬帆波だ。

連絡先をAクラス内の友達を通じて交換していたが、一度も話した事は無かった。

 

 

私はオペラとベリーティーを、一之瀬さんは紅茶とマカロンとストロベリームースのプレートを注文した。

 

 

オペラはパリのオペラ座をイメージして作られたチョコレートケーキの事だ。

ビスキュイ・ジョコンド生地にコーヒーバタークリームとガナッシュを重ね、表面はグラサージュされている。

 

 

 

「スイーツが到着するまでの間に色々済ませておきたいし、そろそろ本題に入らせて貰うね。」

 

 

私は鞄から過去問を取りだし、一昨年の小テストの過去問を彼女に向けて差し出した。

 

 

「これは一昨年の小テストなんだけど、中の問題を見てほしいんだよね。」

 

 

一之瀬は過去問を受け取りページをめくる。

言われた通り小テストの問題を確認し始めた。

 

 

「…」

 

 

二分程の沈黙を経て一之瀬は口を開いた。

 

 

「私達が受けた小テストと全く同じ問題だね。」

 

 

「うんその通りだよ。ちなみにこの過去問は生徒会の橘書記から譲ってもらった物だから、本物だよ。」

 

 

「…もう一つの過去問も見せて貰えないかな?」

 

 

「いいよ。はいどうぞ。」

 

 

一昨年の中間テストの過去問を手渡し、一之瀬は落ち着いてページをめくる。

そして先程の半分程の時間で過去問を見終わった様だ。

 

 

「今回のテスト範囲とは少し違うみたいだね?」

 

 

「橘先輩曰くテストは毎年同じらしいし、テスト範囲が変わるのかもしれないね。全く同じだと生徒も怪しむだろうし、学校側は生徒の思考力を測るためにわざとテスト範囲を狭めているのかもしれない。」

 

 

「…なるほどね。わざと、か。」

 

 

「さて、私はこの過去問を一之瀬さんに譲りたいと思っているんだ。勿論、タダでは渡せないけどね。」

 

 

勿論、一之瀬には断る事も出来る。

断って、自ら先輩に過去問を渡してもらう様取り引きすれば良い。

 

 

しかし取り引きとなれば、ポイントとの交換がほとんどだ。

多額のポイントを要求されてしまえば、別の取り引き相手を探す事になるが、ポイントはAクラスに上がる為の重要なキーアイテムだ。

 

 

安い額で取り引きしてくれるとは考えにくい。

そしてAクラスの上級生に取り引きを頼んだとしても、Aクラスの生徒だってクラスを維持するために、試験を有利に運ぶ為にポイントは重要な道具となる。

 

 

安い金額で交換してくれるとは到底思えない。

 

 

「…額を教えて貰えないかな?」

 

 

「ああ、そうだったね。言い忘れてた。一年生の間に行われる試験分を全て合わせて…合計7万5000円でどうかな?単品の場合は一試験2万円だよ。そして小テストの過去問は無料で付けておくから安心してね。」

 

 

本当はもっと高額なポイントを請求したかったが、入学してまない一年生相手ならこのくらいが限度だろう。

いくらリーダーでクラスメイトから徴収しているとしても、万を超える取り引きは出来るだけしたくないはずだ。

 

 

今のところはこの辺で引いておこう。

 

 

「…うん、分かった。買わせてもらおうかな。1年分の方でお願いします。こっちの方がお得みたいだしね。」

 

 

「賢明な判断だよ、ありがとう。原本を渡すのは忍びないので、今からPDFをチャットで送るね。」

 

 

一年分の過去問を一之瀬に送り、一之瀬からポイントが送られてきた。

過去問を無料で手に入れている為、ポイントを貰うのはなんだか申し訳なく思えてしまう。

 

 

「お待たせ致しました。オペラとベリーティーのセット、マカロンとストロベリームースのプレート、紅茶を御一つお持ちしました。以上で宜しいでしょうか?」

 

 

「はい。ありがとうございます。」

 

 

「では、ごゆっくりお楽しみ下さいませ。」

 

 

運ばれて来たスイーツには可愛らしい装飾が施されており、写真を取れば映そうだ。

一口口に含めば濃厚なチョコレートの甘味が口いっぱいに広がる。

 

 

う〜ん、美味しい♪

甘い物を食べる幸せになれるね。

 

 

幸せって1340円で買えるんだ。

年間で48万2400円かぁ。

 

 

月に4万円のサブスクはちょっと高いなぁ。

市販の板チョコで代用すれば良いか。

 

 

「うんうん、子の紅茶もいい香り。ベリーの酸味が口の中で広がるんだけど、ジャムの甘みが後から全てを包み込んでくれるんだよね。訳すとめっちゃ美味しいって事ね。」

 

 

「あはは、独特な表現だねぇ。このムースも美味しいなぁ。来週からメロンフェアで、メロンムースとメロンタルトのプレートがメニューに加えられるんだって。」

 

 

メロンですと?!

期間中に絶対に食べに来よう。

 

 

その歓談を楽しみながら食事を続け、食べ終わったところで解散となった。

 

 

実はここのお店を知ったのは茜お姉さんに聞いたからだ。

美味しいスイーツが食べれる落ち着いたカフェは無いかと聞いたところ、このお店を紹介して貰ったのだ。

 

 

そしてこのお店の引き換え券も貰ってしまい、その引き換え券がペア用のものだった為、私と一之瀬さんの支出は0。

無料で美味しいスイーツを堪能する事が出来たのである。

 

 

茜お姉さんには感謝してもしきれない程の恩がある。

これが赤の他人や興味のない人物であれば、与えられた幸福を何も思わず享受していたが、茜お姉さんは大切な友達だ。

 

 

ここまで私が行動してきた事のほとんどが茜お姉さんのサポートあってのものだ。

本人はサポートをしている自覚なんて無いかもしれないが、私にとっては茜お姉さん(の名前)のおかげで成功している駆け引きが多い。

 

 

茜お姉さんが在学中の間に恩を返せたら良いが、今のところ私が手を貸せる様な事は何一つ無い。

生徒会に入る事で恩返しをしても良いが、それは最終手段として取っておきたい。

 

 

寮に戻って監視カメラの映像、盗聴器の音声の確認をPCを使って行う。 

前録画した脅し映像の他にもポイントを稼げる脅し材料が必要だ。

 

 

しばらく映像を確認していると衝撃音が響いた。

衝撃音の正体は一人の生徒がコーンを蹴り飛ばしたからだった。

 

 

ソイツは何度もガンガンと近くの柵を蹴りつけ、般若の形相で叫びながら何かを訴えていた。

ストレス解消の如く何度も何度も柵を蹴り、柵に少しヒビが入っていた。

 

 

上の塗装にヒビが入ったのだろうが、流石にこれはやり過ぎだ。

やっていい事と悪い事の区別も出来ないなんて、一体どの様な教育を受けてきたのだろうか。

 

 

まあ、私は人を殺してる時点で誰かに説教なんて出来ないんだけどね。

 

 

「あはは、んじゃ二名にメールを送らないとね。まずはこの女の子、櫛田桔梗ちゃんを脅して、ポイントGETだぜ!をしなくちゃね♪」

 

 

誰にでも優しい美少女で、友人が多く成績優秀、困っている人がいたら放っておけなくて男子からもモテモテと来た。

ここまで完璧設定なのに、実際は性格が悪く、凶暴で冷徹な人間。

 

 

確実にデスゲームの中なら中盤から終盤にかけて主人公と対峙するキャラだね。

味方になるか、敵となるかは主人公の技量によるけど、私なら利用して殺すかな。

 

 

好きな人は好きなキャラだよね、良い意味で人間臭くてさ。

 

 

ルンルン気分でメールを作成していると、突然携帯が振動し着信音が鳴った。

どうやら誰かから電話がかかってきた様だが、非通知なので少なくとも友人では無いだろう。

 

 

んまあ、出るんだけどさ。

出ないと話は進まないしね。

 

 

「はい、もしもし?水無瀬です。」

 

 

『…担任の真嶋だ。突然の連絡申し訳ないが、君のお母様からピアノのレッスンを増やすべきだとお話が出ていてな。ウチの学校は校外との連絡は一切禁止だが、君の進路に関わる事柄なのでこれは例外的な対応となる。我が校を卒業し、現在はピアノ講師として活躍している卒業生の方を講師として、週に2回のレッスンを加える事も出来るが、君の返答次第だ。』

 

 

やっぱりお母さんは私にピアニストとしての道を歩んで欲しいみたい。

まあ、お母さんの中で私は東大か音大に進むって思われてるんだろうけど、私はそこまで進路について興味無いんだよね。

 

 

それに日本の学校より海外の学校に行きたいし。

今年の私の目標は、ペティナの本選まで行く事だ。

全国まで行ければ嬉しいが、今の練習量では間違いなく不可能だ。

 

 

そこまで行ければショパン国際ピアノコンクール in ASIAに出場して見ようと思っている。

 

 

今のところピアノは良き趣味として終わらせる予定だが、今年のコンクールで良い結果が得られれば本格的にピアノのレッスン量を増やしていく。

そうでなければ勉学に励み、海外の大学を目指そうと考えていた。

 

 

今回の真嶋先生、そしてお母さんからの提案については少し考える時間が必要だな。

 

 

「少し考える時間を頂いても宜しいですか?」

 

 

『勿論だ。しかし、君が音楽の道を進むのであれば早めにレッスンを受ける必要がある。しっかり考えて決めて欲しい。』

 

 

「はい、分かりました。ありがとうございます。」

 

 

通話を終えて色々思う事はあるが、それよりも先にこの脅し契約メールを送信しなければならない。

 

 

ひとまず要求額は毎月1万5000ポイントで良いかな。

Dクラスは流石にポイントがほぼ無いし、これ以上要求したところで脅しに屈せず、開き直る可能性もあるからね。

 

 

 

私は櫛田にメールを送った。

しばらくするとピコンっと着信音が鳴り、私のメール宛に1万5000ポイントが振り込まれていた。

 

 

貰ったポイントを自分の口座に移す。

そして追加のメールが届いた。

 

 

だけどさぁ、弱者がイキがるのは未定で見苦しいよ。

 

 

"ポイントは毎月支払うけど、もし言ったら契約の通り100万支払って貰うからね。"

 

 

そんなメール貰っても無駄なんだよね。

櫛田桔梗の運命は今私の手の中にある。

 

 

私が握り潰せば彼女はここで終わりだし、潰さなくても卒業まで一生ポイントを搾取される事になる。

自分が他人より劣っているって自覚するのが辛いのは分かるけど、現状をちゃんと認識しないとダメだよ。

 

 

私は次に脅す人物へのメールを作成し始める。

 

 

コイツはかなりのポイントを持っているって噂だし、大物だから額は高めに設定しておこうか。

期限はコイツの卒業まで、金額は毎月50万ポイントで良いかな。

 

 

流石に学校に報告されたらやばいし、絶対に支払うはずだよ。

警察のお世話になりたくは無いでしょ?

 

 

南雲副会長さん♪

 

 

さて、今日もお勉強頑張るぞー!

 

 

私は昨日の過去問で間違えた問題、解くのに時間がかかった問題をピックアップし、ノートにまとめていく。

そして、明日の勉強会の予習と前回の復習を行い、お風呂に入って眠る事にした。

 

 

翌日、南雲が契約を結び、50万を捨てアドに入金した事が確認出来たので、そのポイントを私の口座に移した。

南雲との契約には、支払えなくなった場合、映像を公開する事になっている。

 

 

南雲がした事は公の秘密となっているのかもしれないが、そんなの私は知らないし関係無い。

彼が支配出来るのはあくまでも二年生のみ、一年生や三年生を手中に収める事は難しいだろう。

 

 

そして3週間の時が経ち、中間テストがやってきた。

 

 

「では今から国語の試験を始める。…解答用紙と問題用紙は行き渡った様だな?では始め!」

 

 

問題用紙を開き、解答用紙に名前を書いていく。

 

 

小説と評論が一つずつ、古文と漢文が一題ずつ、最後に漢字やことわざに関する小問題が入っている。

ここは馬鹿でも点数を取れる様にするための配慮だな。

 

 

特に難しそうな問題は無いが、日本に来て古文や漢文に触れる時間がほとんどなかった為、読むのに時間がかかりそうだ。

なるべく速読出来る様頑張らなければならない。

 

 

そして五科目の試験を終えて迎えた6月1日。

 

 

「先週の試験を返す。名前を呼ばれた者は取りに来る様に。」

 

 

出席番号順に名前が呼ばれ、テストが返されていく。

全員にテストが返し終わり、講評に移る。

 

 

「今回の試験では各科目の平均点が92点を超えている。これは素晴らしい結果だ。各教科の最低点と最高点については各教科の授業で説明されるだろう。このクラスの国語の最高点は100点、最低点は84点だ。よく頑張った。期末では10教科11科目になるのでしっかり勉強する様に。」

 

 

なるほどね。

となると保健体育や美術総合、情報等の副科目も試験に加わるわけだ。

 

 

効率良く勉強しないといけないね。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

Aクラス 1123  CP

Bクラス 663  CP

Cクラス 492  CP

Dクラス 83  CP

ーーーーーーーーーー

 

 

 

Aクラスの支給額が10万を超え、Dクラスも少しではあるがクラスポイントが増えている様だ。

他は予想通り、赤点退学者は出たのだろうか?

 

 

色々気になる事はあるが、まずは素直に喜んでおこう。

 

 

現在、私のプライベートポイントは266万8850ポイントだ。

 

 

南雲と櫛田との契約によって毎月51万5000ポイントが入ってくる。

それに加えて月々の支給ポイントもあるので、だいたい毎月60万程度のポイントが手に入るのでかなり行動しやすくなった。

 

 

先月の支出額は6万7920ポイントとそこそこ贅沢をしたが、無料商品や無料の山菜定食を食べる事でかなり抑えられている。

食堂を利用するようになってから、初めて食べたメニューだがこれがとっても美味しいのだ。

 

 

山菜の天ぷら、山菜の和え物、タンパク源である季節の焼き魚にお吸い物、玄米ご飯とサラダが付いて無料なのだ。

天ぷらは天つゆと抹茶塩を付けて食べる事ができ、そこそこの料亭で出される料理とほぼ同じだ。

 

 

私はアメリカにいた事もあり、日本に帰ってきてからは日本食ばかりを食べているので、美味しい和食は普通に嬉しい。

山菜弁当なるものを販売して欲しかったりもする。

 

 

この定食を馬鹿にして絡んできたやつにDクラスだと思われた事もあったが、私がAクラスであり、この定食の良さを教えてあげたところソイツもこの定食にハマり出していた。

 

 

別に洗脳した訳じゃないよ?

そんな事する訳ないじゃない♪

 

 

あ、そういえば15日までに山内君達はお金を払ってくれるのかな?

別に赤点だけが脱落になる手段じゃないんだよ?

 

 

契約書はちゃんと読まないとダメだよ〜!

悪い人に騙されちゃうからね♪

 

 

「今回のテスト簡単だったね。」

 

 

「…うん。期末も過去問あるのかな?」

 

 

「茜お姉さんに貰ってるから、美紀ちゃんには後で送っておくね。」

 

 

「…本当に良いの?」

 

 

「もっちろん!美紀ちゃんは友達だからね。」

 

 

「…助かるよ。私日本史専攻だけど、日本史って苦手で。」

 

 

「私は世界史専攻だから、また別の先輩に過去問貰わないと。茜お姉さんは文系で、日本史選んでたみたいだからさ。」

 

 

美紀ちゃんは理系科目が強く、文系科目はそこまで得意じゃないタイプの人間だ。

理系の人はだいたいが世界史を選ぶが、美紀ちゃんは歴史もののドラマが好きという理由で日本史を選んだらしい。

 

 

そして苦労して勉強をしているみたいだが、暗記科目は覚えるのに時間がかかるからキツいらしい。

まあ覚える内容は世界史の方が多いし、日本史の方が少ないけど、難関大学を受験する場合日本史はかなり難しいし、世界史はそこまで掘り下げて聞かれる事が少ないので難易度は日本史に比べて易しめだ。

 

 

こればっかりは好みの問題だけど、暗記が苦手な子はキツいんだろうなぁ。

 

 

「そういえば来月のマーク模試受ける?」

 

 

「一応受けるよ。Aクラスはほとんどの人が受けるみたいだけど、他のクラスは受ける人が少なさそうだね。」

 

 

この学校、Aクラスのみが希望する進路を保証されるので、全学年全クラスの生徒がAクラスに上がる事を目標にしているが、きちんと真面目に受験対策を始めている人は一体何人いるのだろうか。

学校側も模試や補講を行ってくれるので、それを利用して学習し、受験に臨む事は出来る。

 

 

現状を把握し、周りをよく見ている人物であればそれくらい分かるはず。

頑なにAクラスを目指さなくとも、望む進路に進む事は出来るのだ。

 

 

それをする人間がほとんど居ない事は異様だが、Aクラスはクラス内で呼び掛け合い、皆で望む進路に向けて努力しているので、ある意味この学校に一番向いていないクラスなのかもしれないな。

 

 

「マーク模試までの範囲、ウチの学校の一学期中に終わらなさそうだから予習しておかないとね。」

 

 

「そうだね。多分また模試用の勉強会が開かれるし、そっちの勉強もしないと。」

 

 

やっぱりAクラスは進学校、Bクラスは自称進学校、Cクラスは公立の不良校、Dクラスは私立の底辺高校って感じがするなぁ。

 

 

美紀ちゃんと模試について話していると、突然後ろから名前を呼ばれた。

振り返ると、葛城派の町田が私たちの方に向かって来ていた。

 

 

「山村、水無瀬、今日の勉強会は第二自習室を使う。Aクラスを坂柳派の生徒が利用して勉強会をするらしいからな。」

 

 

有栖ちゃんもたまに自派閥の生徒を集めて勉強会を開いている。

Aクラスは全体的に勉学に秀でた生徒が多いが、中には勉強以外の項目で評価されAクラスに組み分けされた生徒もいる。

 

 

坂柳派はそんな生徒が多いので、勉強会を開いてい成績向上を図っているのだろう。

 

 

「OK!第二って事は情報室の横だよね。」

 

 

「ああ。遅れるなよ。時間はいつも通りだからな。」

 

 

「…分かった。」

 

 

「ありがとねー!」

 

 

その後授業の準備をして、私達は第一生物室に向かった。

今日の授業はレポートを書かなければいけないので、ちょっと面倒臭そうだな。

水無瀬さやかの恋愛描写を入れても良いですか?

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