ガンダムビルドダイバーズフリューゲル外伝 蒼き俊星のリタ   作:ポメラニアンドロイド初号機くん

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第五話 フォースバトルトーナメント編2 VS百禍燎乱

クロツキside

 

その後も百禍燎乱は、有言実行とばかりに勝ち進み私達の前に立ち塞がる。しかし、私達の目標はAVALONのみ。

ヨヅキ達を侮辱した以上、奴らは絶対に処刑する。

ブロック最終戦、夜半の蒼月(ルナティクス·ブルー)対百禍燎乱。

心は怒りで燃やしながら、されども頭は冷静に試合に臨む。

 

 

 

百禍燎乱の大将機、刃-鬼牙(ジン-オウガ)。私の見立てではカズヤの駆るジンの改造機体以外は戦闘能力的に大した脅威ではない。

しかし百禍燎乱は何をしてくるかわからない悪質なフォース。それだけが気がかりだ。

まずは携行型ダインスレイブに警戒。これは開幕直後にアオイの狙撃で対抗するとして、もしも先制攻撃されたら防御はビャクヨウに任せる。

今回の試合は相手の打つ手をその都度一つずつ潰して真っ向勝負に持ち込む柔軟さと力強さが必要となる。

 

 

クロツキside 終

 

 

「まずは予定通り、脅威を排除致します………」

 

試合開始早々に、ほぼフィールドの端から端までの距離からアオイが狙撃を行い携行型ダインスレイブの砲台を潰す。

 

「クソッ!!あのメイド、この距離で狙撃だと………!?」

 

「各員、散開!!タダヤのフルバーストが来るぞ!!!」

 

カズヤの号令と共に、百禍燎乱のメンバーが散開してボンドのフルバーストを回避した。その後、百禍燎乱のメンバー達は夜半の蒼月(ルナティクス·ブルー)を包囲するような陣形を取った。

 

「取り逃がしたか!!」

 

その時ボンドは、視界の端に黒いガンダムGP-02(サイサリス)を見たような気がした。もう一度そのサイサリスを探したが、影も形もない。嫌な予感を感じつつも、おそらくは見間違いだろうと自分を納得させて目の前の敵に集中する。

 

「大将機は私が潰す………!!各員、正面突破だ」

 

そうして、総力戦が始まる。

 

 

 

 

「てやァァァァァァ!!!」

 

イージスが両手両足からビームサーベルを発振してシグレのアメジスティアーに斬りかかる。

 

「動きが見え見えなんだよ…………」

 

シグレはイージスがスイングした腕と同一の方向にステップして、加速のままに背後に周り込んだ。

そのままイージスを切り捨てようとした直後、背後からダークハウンドのフックアンカーがアメジスティアーの両腕に絡みつく。

 

「ヤベェ…………!?」

 

イージスは変形して無防備なアメジスティアーに組み付くべく向かってきたが、アオイの狙撃で動力部を撃ち抜かれ爆散した。

 

「ブラオアーフォーゲル………!!」

 

リタの放ったドローンブースターは、ビームバルカンでダークハウンドの両腕ごとアメジスティアーを拘束するアンカーを溶断した。

 

「サンキュー、アオイさん、リタ」

 

「いえいえ。当然の事をしたまでです。しかし、敵の動きが妙に必死ですね。まるで最初から足止めが目的のような………万策尽きて自棄になっていると言ってしまえばそれまでですが、このフォースには油断しないほうがよろしいかと………」

 

アオイの発言により、そこでタダヤは先程のサイサリスの事を思い出す。

 

「オレ、クロツキさんの援護に行く!!なんか嫌な予感がするんだ!!」

 

「OKOK。私のティックバランに乗るといいよ〜……私も一緒に行く。少しでも不審な動きをしたら………わかってるよね?」

 

ボンドは恐る恐る頷いた。

 

「来ォォォォォォい!!ティックバラァァァァァァァン!!!!」

 

リタがGガンダム的なノリで叫ぶと、ライトブルーに彩られたティックバランがボンドの前に舞い降りた。

ボンドのエクストリームダブルゼータはティックバランに乗り込みクロツキの援護に向かうべく、リタと共に飛び立つ。

 

 

 

 

 

「ほらほらほら!!!その程度か!!!」

 

クロツキのシルヴァ·バレト十六夜は、その巨体からは想像できない俊敏さで刃-鬼牙を翻弄する。

刃-鬼牙は両手に重斬刀を持ち応戦するが、どのように回避しても防御してもクロツキの変幻自在で間合いを無視した斬撃は刃-鬼牙を切り裂き追い詰めていく。

敵の防御を飛び越えて襲いかかるガンシックルの変則的な斬撃と、一撃必殺のデモリッションナイフの質量攻撃。その2つの攻撃動作がサイコミュ·ハンドの伸縮により間合いを無視して波状攻撃を仕掛けてくる。

敵に対して一方的に不利な間合いを押し付けながら波状攻撃ですり潰し、叩きのめす。クロツキが格闘戦を行うというのは、つまりはそういう事だ。

狐は一見小柄で可愛らしいが自然界では立派な捕食者。それはクロツキにも当てはまるようだ。なればこそ、GBNの王座に手を伸ばさんとする漆黒の捕食者に刃-鬼牙が適う道理はなかった。

ガンシックルの刃が刃-鬼牙の胴体を捉える。クロツキはそのまま刃-鬼牙の胴を引き斬る。その刹那、

 

「残念だったな!!!俺はカズヤさんじゃない!!この機体は借りただけだ。お前達は罠に嵌まったんだよ!!!」

 

ブッピガァンッ!!という音と共に刃-鬼牙が両断された。

 

 

 

 

「計画通りだ!!!まとめて消えろォォォォォ!!!」

 

突如、虚空から黒いサイサリスが姿を現し、アトミックバズーカの銃口をクロツキに向けていた。

 

 

 

モコウ·ボンドside

 

やはりあの黒いサイサリスは見間違いじゃなかった。ミラージュコロイドで潜伏して、最初から味方ごとクロツキさんと俺達を核攻撃で消し飛ばすつもりだったんだ………!!!最後にカズヤさんだけが残り、まんまと勝利を手にする。そんなの…………そんなつまらないバトル、そんなつまらない結末………………、

 

「そんなの………、オレは認めねェェェェェェェ!!!!」

 

「間に合ェェェェェェェェェ!!!!」

 

オレは発射後の核弾頭に向けてフルバーストを行い迎撃した。迎撃、成功!!!

 

「やっぱりよ…………こんなバトルつまらねえよ、カズヤさん…………」

 

エクストリームダブルゼータは核迎撃後、機体がオーバーロードを起こして爆散した。これでいい。役目は果たした。あとはクロツキさん達を信じるだけだ。

 

モコウ·ボンドside 終

 

 

 

「テメェふざけるなァァァァァァァァァ!!!!タダヤ·ボンドォォォォォォォ!!!!凡人が邪魔するんじゃねェェェェェェ!!!!」

 

「ふむ、見えました…………弾丸は一発、祈りを込めた銀の弾丸があれば事足りる………!!!魔射滅徹の銀銃弾(デモンスレイヤー·シルヴァーバレット)

 

アオイの必殺技がサイサリスの右腕を吹き飛ばす。もはやアトミックバズーカは使えず、カズヤのサイサリスは無力に等しい。

 

「パーメットドライヴ!!!」

 

リタがカズヤのサイサリスに神速と形容すべき速度で迫る。

 

「仲間を見捨ててまで勝ちを掴もうとする…………あんたのような外道は、もはやクロツキが手を下すまでもない……………死ねェェェェェェェェェ!!!!」

 

ザウォートレヴMark-Ⅱは加速のままに、右腕部のパイルバンカーでサイサリスの頑強な装甲を撃ち貫いた。

 

カズヤが撃たれた後の百禍燎乱は烏合の衆と化して、当然のように夜半の蒼月(ルナティクス·ブルー)が勝利した。

 

 

「オレ、やっぱり凡人なのかな………?」

 

試合後、ボンドがぽつりとそんな言葉をこぼした。

 

「はっきり言おう。確かにお前はリタ達に比べると才能で劣る」

 

「やっぱりか…………」

 

クロツキの言葉に俯くボンド。

 

「だがそれでもなお、お前は凡人でも手の届く技術を徹底的に磨き上げて非凡な領域に達している。俗っぽく言えば努力の天才というやつだ。だから、もっと自分を誇れ。お前は強い」

 

「クロツキさん……………オレ、もっとあんた達と一緒に戦いたい!!!これからも仲間でいていいか………?」

 

「当たり前、だとさっきも言ったはずだ。お前の望む最高に熱いバトルをさせてやる」

 

クロツキは不敵に笑いながらそう言った。

 

 

 

 

 




一応解説です

刃-鬼牙
モビルジンの改造機体。ジンハイマニューバをベースに機動力と格闘性能を重視した機体。機体銘は、某モンスターをハントするゲームのモンスター『ジンオウガ』から。
なお余談だが、カズヤは『獄炎のオーガ』をリスペクトしており刃-鬼牙にもそれが見て取れる。しかし、オーガの強さへの渇望を間違った形でリスペクトしているゆえに仲間を犠牲にしてでも勝ちを掴もうとする外道となった。
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