ガンダムビルドダイバーズフリューゲル外伝 蒼き俊星のリタ   作:ポメラニアンドロイド初号機くん

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第十四話 アスラ症候群

夜半の蒼月(ルナティクス·ブルー)のフォースバトルトーナメント優勝から数日後、マツダはクロツキ達の付き添いで精密検査を受けていた。

普通の診察だけではいまいちわからなかった為に、具体的にはGBNのプレイ中の脳波をマッピングしたり等の検査が行われ、数日の検査の後、ついにその結果が出たとの事でマツダと夜半の蒼月(ルナティクス·ブルー)代表で付き添いに来たクロツキが診察室に呼び出される。

 

「山本先生、マツダはどういう状態なんだ?」

 

クロツキが単刀直入に尋ねた。対する山本医師は少し考えるような素振りを見せた。

 

「それがねぇ………マツダ君の症例は他に例のない特殊な物で、異常と言えば異常なのだけど、基本的に害はないんだよ………」

 

 

「どういう事ですか?」

 

マツダは無表情のまま、冷静に尋ねる。表情こそ変わらないが、困惑しているようだ。

 

「簡単に言うと、マツダ君の脳は先天的な異常により、普通の人よりも闘争本能が刺激されやすくなっていて衝動的に戦いを求めている。その影響でGBN内でのガンプラバトルの際には常に興奮状態にある事がわかった。おそらくだけど、昔から勝負事には熱くなりやすいタイプだよね?」

 

「…………そうです………」

 

マツダが頷く。

 

「この衝動が暴力などの間違った方法で発散されていたら、直ちに治療が必要だけれど君はガンプラバトルという健全な形で生まれ持った衝動を制御している。それでも気になるようなら投薬治療で症状を抑える事は出来るが、先天的な脳疾患である以上完治は不可能だ」

 

「私はこの症例を、アスラ症候群と名付けた。もしマツダ君さえ良ければ、これからもアスラ症候群の研究に協力してくれないだろうか?もちろん、謝礼は出す」

 

山本医師は真剣な表情でそう言った。

 

「アオイの言っていた事は正しかったのか………」

 

クロツキは目を伏せて考え込んでいる。マツダは、少しの沈黙の後に答えを返した。その答えは……………

 

「わかりました、協力します。それで多少なりとも治療法が確立されるなら」

 

 

「マツダがそれで良いなら、こちらから言う事はない。未知の症例という事だが、インフォームドコンセントに則った治療を行うのであれば………な」

 

「ご安心を。最善を尽くします」

 

山本医師はクロツキに気圧されながらも真摯に答えた。

というか、たぶんそんな事は無いはずだが今のクロツキは、少しでも検査内容に不自然な部分があれば何らかの圧力をかけそうだ。

 

「大丈夫だよクロツキ。だから山本先生をビビらせるのはやめてくれ」

 

マツダは苦笑しながらそう言った。

 

 

 

 

 

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