ガンダムビルドダイバーズフリューゲル外伝 蒼き俊星のリタ 作:ポメラニアンドロイド初号機くん
ビャクヨウside
「なるほど、話はわかった。それでシズ坊、ヌシは本当にクロツキと結婚するつもりなのじゃな?」
ワシは、クロツキの従兄弟であり婚約者でもあるシズこと、『
「このまま会長の容態が回復しなければ、遅かれ早かれヤコ姉さまが次期グループ会長となるでしょう。僕はヤコ姉さまの隣で、その歩みを全力で支えるまでの事。それこそが僕の望みです」
シズ坊は、迷いなくそう答える。その目には1点の曇りもなく、どこまでも真っすぐな想いに溢れていた。
「時に、ビャクヨウ姉さま。
「今まで通り、ゲーム仲間として一緒に遊ぶ分にはいい。けれど、ヤコ姉さまは次期グループ会長となる御方。もうこれまでのような馴れ合いに割くリソースなどないのです」
「…………わかった。ワシからも伝えておくとしよう」
言葉とは裏腹に、ワシの心は混乱していた。シズ坊を祝福し、応援したい気持ちは確かにある。
けれども、その選択によって取り残されるリタ達の事を思えばシズ坊の味方にもなりきれない。
ワシは、いったいどうすれば良かったのだろうか?
ビャクヨウside 終
▷▷▷
クロツキside
ようやくグループ関連のいざこざが一段落して、久しぶりにGBNにログインした。
思えば、リタ達に会うのも久しぶりだ。再会の時が楽しみになってきた。
私は期待に胸を高鳴らせながら、フォースネストへと向かう。
「どうゆう事だよビャクヨウ!!!」
しかし、私の期待とは裏腹にフォースネストに到着するやいなや耳にしたのは、シグレの怒号だった。
「じゃから、先程言った通りじゃ…………クロツキは、もう貴様らとは距離を置く事となっておる」
待て…………待て待て待て待て何の話だ?
そんな事、私は一度も言ってないぞ…………?
「ビャクヨウ…………いったい、何の話をしている?」
思わず話に割って入る。
「それは僕から説明しましょう。僕の名はシズ、ヤコ姉さまの従弟です」
なんとも懐かしい、私のよく知る声。従弟のシズが私の後ろからフォースネストへと入ってきた。
「シズ…………お前の仕業か………!!!」
私はシズを睨みつけるが、ヤツは全く悪びれる様子もなく平然としていた。
「ヤコ姉さま、冷静に考えてください。貴方は月ノ宮グループの後継者となる御方だ。そして会長が倒れた今、もう今までのように自由に遊んではいられないのです」
「そうか…………だからお前は、私をリタ達から引き離そうと…………」
ようやく事態が飲み込めてきたが、シズの言う事も一理ある。
そして、私自身のワガママの為に次期グループ会長の役目を放り捨てる事などできないという現実を嫌でも受け入れるしかなかった。
クロツキside 終
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リタside
シズとやらの話が終わり、クロツキが黙り込む。
そりゃそうだ。クロツキと私では背負っている物が違いすぎる。
ビャクヨウの話を聞いた時点で、薄々理解はしていた。
だが、目の前で俯いているクロツキを見た時、そんな感情は既に消え失せていた。
ふざけるな…………ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな!!!!
「さっきから黙って聞いてりゃ…………ふざけるなァァァァァァァァァァァァァ!!!あんたの言い分とか、クロツキの背負っている物の重さとかはひとまず置いといて、私はクロツキに辛い選択を強いるあんたを…………一方的に理不尽を押し付けるあんたを許さない!!!」
「よく言った、リタ!!!」
シグレの一言と共にその場にいたほぼ全員の意思が一致する。
ビャクヨウはまだ迷っているようだが、クロツキの表情が少しばかり晴れた事に私は気付く。
「黙れ!!!ヤコ姉さまを誑かした貴様らが言う事か…………!!!!」
シズは激情に駆られながらもとことん反発する。なるほど、シズ………それがあんたの本音か…………
「では、ガンプラバトルで決めるというのはどうでしょうか?リタ様はお嬢様が認める程の実力者、そしてシズ様もお嬢様と共に数々のガンプラバトルを経験してきたのですから、当然逃げたりはなさらないでしょう?こういう時は、お互いに納得できるまでやり合うのが一番です」
アオイさんが助け舟を出した事により、ひとまずその場は治まった。
日時は1週間後で場所はヴァルガだ。
リタside 終