ガンダムビルドダイバーズフリューゲル外伝 蒼き俊星のリタ 作:ポメラニアンドロイド初号機くん
「くくくくくくくく……………ハハハハハハ!!!」
燃え盛る絶界に、シズの高笑いだけが響き渡る。やがて、爆煙が晴れた先でシズが目にしたのは…………、
「シズ坊…………いい加減にせよ……!!!」
サイコフィールドによる広域防御を展開するビャクヨウの姿だった。
「ビャクヨウ姉さま!?僕を裏切ったのですか!!!!」
「勘違いするでない。ワシはシズ坊の味方のつもりじゃ…………だが、それにも限度がある。ワシの仲間を、リタ達を傷付けるつもりならば……シズ坊でも容赦はせぬ!!!」
迷いを全て断ち切ったビャクヨウはそう宣言し、激情するシズの前に立ち塞がった。
「それと、俺達も忘れてもらっては困るな」
シグレのアメジスティアーが、颯爽とサイコガンダムmark-Ⅲに踊りかかる。
サイコガンダムmark-Ⅲは、シグレ小隊からの援護を受けながら迫りくるアメジスティアーを迎え討つべく集中砲火を浴びせた。だが、シグレはジャミングを駆使して自身への誘導を切りながら弾幕をかいくぐる。
「今だ、やれ!!!ボンド!!!」
「わかったぜ先輩!!!エクストリームフルバーストォォォォォ!!!」
圧倒的破壊弾幕の小宇宙が具現化したかのような一撃に、サイコガンダムmark-Ⅲは思わず膝をつく。そこに……、
「叩き斬る!!!」
突如、空から飛来したカラスマのネオ∶バエル·フギンが
「おせーよカラスマ」
「無茶言うな。これでも可能な限り飛ばして来たんだ」
「さて、次はカルラとジグラートだ。援護頼む!!!」
カラスマは、頭上から自分達を睥睨しているカルラへと、悠然と立ち向かう。
カラスマとシグレ、かつて別々の道を選んだ2人が、今再び巡り合う。
▷▷▷
シズside
ふざけるな……ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな!!!!
「ふざけるなァァァァァァァァァァ!!!!」
怒りのままに、金剛の全火力を目の前のビャクヨウ姉さまに叩き込む。
当然、サイコフィールドにより防御されるが、ビャクヨウ姉さまのテウメソスの弱点は僕も熟知しているとも。
『ユニコーンモードが存在しない代わりに、常時デストロイモードのまま、サイコフィールドを機体エネルギーの消費と引き換えに操り攻撃と防御に転用する』
これがテウメソスの基礎能力。ならば、このまま力押しで勝てる筈だ。
「ビャクヨウ姉さまは僕の味方だと信じてたのに……!!!!」
「『限度がある』、と言っておる!!!目を覚ませシズ坊!!!」
目など、とっくに覚めている…………最初から、
「もういい、消えろ……!!!」
フラッシュシステム、起動。Gビット……『榛名』、『比叡』、『霧島』…………システム接続完了。
「馬鹿な………Gビット!?」
金剛とほぼ同等の性能のGビット3機と、金剛の全火力ならば防げまい!!!
「フルブラストモード!!!!」
ビャクヨウ姉さまが何かから逃れるように大きく身を躱した直後、サテライトキャノンと思われる高出力ビームが僕の一撃と衝突して、相殺される。
「ナイス!!!ユッキー!!!」
「!?」
馬鹿な…………ビルドダイバーズだと!?
今、僕の目の前にいるのは、確かにGBNの伝説的フォース、『ビルドダイバーズ』のリクとユッキーだった。
「シズ坊……ヌシも策を巡らせていたようだが、この展開は予想できなかったようじゃな?彼らはワシがここに来る途中で出会った。だから、少しばかり力を貸してもらう事にしたのじゃ……」
「そして、協力者は彼らだけではない」
ビャクヨウ姉さまの指差す先には、GBNの名だたる強者達が集い、戦意を燃やしていた。
「さっきはよくもマップごと消し飛ばそうとしやがったな??これ以上テメーに好き勝手させねェ!!」
「そこの脳筋はひとまず放っておくとして、シズ君と言ったかな?君のガンプラからはどこまでも一途で、純粋で、ともすれば狂気とも言える愛を感じる。実に美しい……!!!だが、少し残念だよ。その愛は……、誰かを傷付ける理由であってはならない!!!」
タイガーウルフにシャフリヤール…………もはや笑えてくる程に馬鹿げたご都合主義展開だ。
しかし、この際僕が負けるのは仕方ないとしても、
「面白い…………全員血祭りにしてやる!!!」
比較的、まだ機体エネルギーの消耗が少ない榛名、比叡、霧島の3機で包囲網を構築、その後にマルチロックフルバーストを行う。
「行ってリッ君!!!ここは僕達が抑える!!!」
「
「吹けよシムーン………アルフ·ライラ·ワ·ライラ…………!!!」
ジェガンブラストマスター、ジーエンアルトロン、セラヴィーガンダムシェヘラザードの3機が、各々の必殺技で1人辺り1機のGビットを抑え込んだ。
その隙に、ダブルオーメビウスが金剛へと迫る。
「こんな事はもうやめてください!!!自分の『好き』で、誰かを傷付けるなんて間違ってますよ!!!」
「黙れ…………!!!」
僕は、両肩のツインドライヴ直結型バスタードッズキャノンからビームを照射しつつ、それ自体をサーベルとして振りかざす。
対するダブルオーメビウスは、背部にマウントされた
流石は、GBNの英雄と言ったところか……ガンプラの完成度も、バトルの腕前も、既に非凡な領域に達している。
幼い頃から、ヤコ姉さまとビャクヨウ姉さまのバトルを間近で見続け、共に過ごしてきたこの僕とマトモに張り合うとは……
「もうこれ以上待てるか!!!テメェの強さを、俺に喰わせろォォォォォォ!!!!」
「オーガ!?手は出さないでって言っただろ!!!」
「うるせぇ、そんなの知るか!!!!これは祭りなんだろ???なら、喰い応えのあるバトルを求めて何が悪い!!!」
グダグダと言い争う2人、しかし、僕は何故か不意討ちしようという気すら起こらなかった。
あぁ、そうか。僕は、かつてヤコ姉さまやビャクヨウ姉さまと一緒に過ごした日々を、彼らの姿に重ねているのか…………
その大切な思い出を、
今、ようやく僕は僕の本心に気付いた。だが、もはや後戻りはできない。
「構いませんよ。まとめてかかって来るがいい…………!!!」
ならば、僕は最後まで
そしてどのみち、リタ·アズリアが僕程度に負けるようなつまらない存在なら、ヤコ姉さまの隣に立つ資格などないのだから。
シズside 終