ガンダムビルドダイバーズフリューゲル外伝 蒼き俊星のリタ   作:ポメラニアンドロイド初号機くん

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今回は夜半の蒼月(ルナティクス・ブルー)のオフ会エピソードを書きます。基本的に日常ギャグ回です。過去のトラウマも、カイトへの憎しみも乗り越えたリタが掴んだ未来。
では、どうぞ。


第七話 オフ会と手作り弁当とあんぱんとカロリーメ○ト

クロツキ:オフ会をしよう

 

シグレ:唐突だなオイ………スズキは………同じ大学だからたぶん大丈夫だろうが、マツダとミツビシ、ホンダはどうだ?

 

マツダ:問題ねぇッス

 

ホンダ:俺はシグレ隊長に従います!!

 

ミツビシ:女子組が参加するなら喜んで!!地の果てでもどこへでも!!!

 

シグレ:ミツビシお前、今度GBNで会ったら地獄の訓練メニュー20セットな

 

ミツビシ:すんません調子乗りました………この機会に彼女ほしいなんて下心はぜんぜんないしそんな事思ってないので地獄の訓練メニューだけはご勘弁を………

 

リタ:嘘だ!!!!!(雛○沢症候群を発症しながら)

 

ミツビシ:ヒィッ!?マジすんません!?

 

クロツキ:あのシーンは初見だとガチでビビるよな。流石サスペンスアニメの金字塔

 

シグレ:ひ○らしの話は別にいいから………確かオフ会の話だったよな?

 

リタ:全く、誰のせいで脱線したんだか………

 

シグレ:お前だよ

 

リタ:メンゴメンゴ〜

 

シグレ:で?リタは予定とかどうなんだよ?

 

クロツキ:とりあえずリタは当日、最寄りのガンダムベースに行けばいい。後は私の方で迎えの車を手配する

 

リタ:予定は大丈夫だけどもしかして………、私の生活圏、既に把握してる?

 

クロツキ:前に色々やってお前に連絡取った時点でな

 

シグレ:諦めろ。クロツキなら普通にこれくらいやる。俺も実際生活圏バレてる。

 

リタ:クロツキこわ………戸締まりしとこ………

 

クロツキ:フハハハハ!!怖かろう!!

 

シグレ:クロツキがラスボスすぎてあらゆる意味で勝てる気がしない件

 

リタ:確かに。そのクロツキ相手にGBNの頂点を維持し続けてるチャンプはもはや人外

 

シグレ:あの人を人類の基準で測ろうとするのが既に間違いだ

 

クロツキ:だが、いつか倒す。では、当日またな

 

 

 

 

 

ダイバーギアのメールによるやり取りがひとまず終わり、リタはぼんやりと天井を見上げる。

 

「オフ会………、か………」

 

リタは父親の部屋に向かった。

リタがガンプラに興味を持ったのも、GBNを始めたのも全て父親の影響だ。

しかし、リタがバトルから離れて以来父親とも話す事が少なくなっていた。

 

父親の部屋の前で立ち止まるリタ。

 

「…………よし………」

 

リタは意を決してドアを開ける。

 

 

 

 

 

 

翌日、

 

「それにしても悠梨(ゆうり)がGBNの友達とオフ会だなんて、お父さん嬉しいなぁ〜。最近までぜんぜん話す事もなかったからなぁ〜」

 

リタこと村多悠梨(むらたゆうり)の父親、村多宗吾(むらたそうご)は車を運転しながら心底嬉しそうに呟いた。

 

「あのなユウリ、実はユウリが昔GBNでマスダイバーに痛めつけられた事、知ってるんだ。第四次有志連合戦でマスダイバーと戦っていた事も………何もできなくてすまない………!!ユウリを守る事ができなくてすまない………!!」

 

ソウゴは苦しげにユウリに対し謝罪した。

 

「お父さん……私はもう大丈夫。こんな私にも再び翼を与えてくれた大切な人が、仲間がいるから」

 

「…………ところで、その大切な人って男じゃないよな………?」

 

ユウリの言葉を聞いてソウゴの態度が急変した。

 

「は…………??」

 

「もしも男だったら…………お父さんは認めんぞォォォォォ!!!」

 

「そんな訳ないじゃん運転に集中してよ!!!」

 

 

 

そんなこんなでソウゴをなだめながら、なんとか無事にガンダムベースに到着。

 

「リタ様と、そのお父様でよろしいでしょうか?」

 

「もしかして………アオイさん?」

 

「はい。月ノ宮 夜狐(つきのみや やこ)お嬢様の従者、アオイでございます」

 

「月ノ宮って………まさかあの月ノ宮グループの………」

 

宗吾は顔面蒼白になった。

 

「娘が大変お世話になっています!!!ユウリの父親のムラタ·ソウゴです!!」

 

宗吾は斜め45度のきれいなお辞儀をして挨拶した。

 

「もしかして……オートレーサーのムラタ·ソウゴ氏でしょうか?」

 

「はい、そうですが………」

 

「私、オートレース鑑賞が趣味でして、貴方様のレースをいつも楽しみにしているのです………!!」

 

アオイは今まで見た事ないような興奮した表情で語る。

 

「ハハハ、そりゃどうも………」

 

愛想笑いを返す宗吾。その後、2人はリムジンに乗り込む。

 

「(ユウリの友達が月ノ宮グループのお嬢様だなんてお父さん聞いてないぞ??)」

 

「(まあ、いつもアオイさんにお嬢様って呼ばれてたからどこかのお嬢様だとは思ってたけど………)」

 

そうして、リムジンは月ノ宮邸に到着。

悠梨達を出迎えたのは…………、

黒地でリアルなオウムガイのイラストがプリントされていて、その下に筆文字のような力強いフォントで「鸚鵡貝(おうむがい)」という漢字が書かれたTシャツの、ツキノミヤ·ヤコと思われる黒髪ロングの低身長サブカルお嬢様(クロツキ(リアルの姿))だった。

 

「え………?クロツキ………?」

 

「いかにも。リタはGBNのアバターとはあんまり似てないな。まあ、似てるのは髪が少しボサボサなところくらいか」

 

ヤコは狐耳と尻尾がない事以外、GBNとほぼ変わらない見た目だった。超絶美形で何より、GBNの中と同じように堂々としている。

一方ユウリは、髪もボサボサで見るからに暗い雰囲気の自分を恥ずかしく思った。

 

「がっかりした………?リアルの私がこんなで………」

 

「がっかりする訳がない。リタは私が認めた相手だ。たとえリアルのお前がどんなだろうとGBNでのリタもまた、お前の一面だ。私はそれも含めて受け入れる」

 

「クロツキ…………」

 

ユウリは夜狐と抱き合って涙を流した。

 

「(良かったな、ユウリ。だけど、本来なら感動的なシーンなんだろうけど…………Tシャツの主張が強い!!!)」

 

宗吾はユウリと、鸚鵡貝Tシャツのヤコを見て心の中で一人呟いた。

 

 

その後、月ノ宮邸に上がったユウリ達は昼食をともにする事となるが…………、

 

「なんでお前ら全員弁当持参で来てるんだ!!!普通ここは私の家のシェフが作った料理を振る舞うところだろ!!!」

 

ヤコは怒りを爆発させた。

 

「え?だって安上がりだし」

 

シグレはマーガリン入りのあんぱんをかじりながらそう言った。

 

「ソウスケ………パンだけだと栄養が偏る…………これも食べろ…………」

 

スズキはシグレに肉と野菜中心の手作り弁当を差し出した。炭水化物は抜きで、最初からシグレの為に作ったような弁当だった。それとあんぱんとの食べ合わせは実際どんな物かはわからない。

 

「お〜、すまねえなスズキ」

 

「クソっ………女子の手作り弁当なんてシグレ隊長羨ましいッス………」

 

ミツビシが冷たいコンビニ弁当を食べながらぼやく。

 

「まあ、本人は特になんとも思ってなさそうだけどな。スズキも大変だな、俺には関係ないけど」

 

そう言いながらマツダはコンビニのカツサンドの袋を開けた。

 

「畜生め!!!」

 

ホンダが唐突にそう呟く。

 

「ホンダ!!お前なら俺の気持ちわかってくれるよな?」

 

ミツビシは期待を込めてホンダに声をかけた。しかし、

 

「あのコンビニ店員、割り箸入れてねぇじゃねーか!!素手で唐揚げ弁当食えってか?舐めてんじゃねーぞ!!!」

 

ホンダは全く見当違いの方向にキレている。

そしてユウリはというと、カロリーメ○トを食べていた。

 

「リタ、なんでお前はカロリーメ○トなんてパサパサした物食べてるんだ?」

 

ヤコがそう言った瞬間、ユウリの目からハイライトが消える。

 

「クロツキ………、今、なんて言った?」

 

「だから、なんでカロリーメ○トなんてパサパサした物………」

 

「その言葉、取り消して………今すぐに………!!」

 

目からハイライトが消えたユウリがヤコにゆらりと歩み寄る。

 

「アオイ!!なんでもいいからリタを止めろ!!」

 

悠梨のただならぬ雰囲気に恐怖を感じたヤコはアオイを呼ぶ。しかし、

 

「申し訳ありませんお嬢様、私には貴方の味方はできません。何故なら貴方は今、全てのカロリーメ○ト好きを敵に回しました…………」

 

アオイはそう言って素早くヤコの背後に回り込み、ヤコを羽交い締めにした。

 

「裏切ったなアオイィィィィ!!!!」

 

「これでも食らえ………カロリーメ○ト・メープルフレーバーアタック………!!」

 

ユウリはヤコの口に無理やりカロリーメ○ト(メープル味)をねじ込み食べさせた。

 

 

 

少女咀嚼中……………

 

 

「大丈夫かクロツキ??」

 

「ウグっ………味はともかく、喉を詰まらせて死ぬかと思った…………」

 

ヤコはシグレが魔法瓶に入れて持参したコーヒーを受け取りながらそう呟く。

 

「アオイさんもカロリーメ○ト好きだったんですね」

 

「はい、軍用レーションの味といえばそれはもう酷いものでした。そんな日々の中でカロリーメ○トの存在はどれほど私の心の支えになった事か…………」

 

「軍用レーション?」

 

「はい、あまり褒められた事ではないのですが、私は以前傭兵をしていました」

 

「傭兵って………GBNの話ではないんですよね?」

 

「いや、本物の傭兵だ」

 

復活したヤコはコーヒーを片手にそう答えた。

 

「昔、親父が海外でアオイに命を救われてな、それでアオイが日本にくる時に身分証とか日本での仕事とかを親父が提供した。それ以来ずっと私と一緒にいる」

 

「ついでにいうと、名前も偽名だ。普通に考えてアオイ・ヴァールハイトなんて本名の人間がいるものか………」

 

衝撃の事実が明らかとなる。アオイは元傭兵で名前も偽名。悠梨達が知っているアオイはほんの一面でしかなかった。

 

「まあ、こんな風に誰でも多少は抱えているものがあるもんだ。だから何度でも言う。私はリタがどんな奴だろうとそれも含めて受け入れる」

 

ヤコはユウリに堂々とそう宣言する。

ヤコの小さな背中がユウリにはとても大きく見えた。

 

「もちろん、シグレ達もな。お前達はどこに出しても恥ずかしくない私の仲間だ」

 

「なら、俺と付き合ってください!!!」

 

ミツビシがなりふり構わず夜狐を口説き始めた。

 

「ガンプラバトルで一度でも私に勝てたら、考えてやらなくもない」

 

ヤコは苦笑しながらもそう答える。まあ、ヤコ自身負けてやるつもりは微塵もないのだろうが。

 

「よっしゃァァァァァ!!!」

 

ミツビシは大きくガッツポーズを作り叫んだ。

 

「単純な奴…………」

 

マツダは有頂天のミツビシを横目に見て呟く。

 

「まあ、俺達は俺達でクロツキの期待に応えるとしようや」

 

シグレはそう言ってぬるくなったコーヒーを一気飲みする。

打倒チャンピオンに向けて夜半の蒼月(ルナティクス・ブルー)の結束が強まった一日だった。

 

 

 




クロツキがガチで理想のリーダー過ぎる………なんかTシャツの主張がやたら強いけどw
さて、今回はほぼギャグ回でした。それはそうと、カロリーメ○ト、美味しいですよね?自分はメープル味が一番好きなのですが、結局全部好きです。
人によってはカロリーメ○トパサパサしてるって言うけど、自分はミ○ドでも一番好きなドーナツがオールドファッションなので大して気になりません。
栄養も味も完璧なカロリーメ○トは最強の保存食だと自分は思ってます。
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