認識番号 Rb 23 識別名レイヴンと、ルビコニアンのエアが辿った、数奇な運命から枝分かれした一つの可能性。
世界の真実を認識し、ネタバレ、設定崩壊、キャラ崩壊、死亡キャラ生存、その他諸々を含む二次創作のバーリトゥードであることを理解した上での閲覧を推奨します。
宜しいですか?
本作品は、あなたの閲覧を歓迎します。
お待たせしました。
ようやく・・・あなたと並んで出番がありそうです。
人々の戦場は変わっていく。
古くは石と拳とが飛び交う戦場であったという。
その後広まった血と鉄と命とが星々のように散っていく戦場は、人類を大きく飛躍させた。
そして今、ルビコン3で最も熱い
アーキバスの
鉄と火が爆ぜることはなく、また一発の弾丸と命の価値が等しくなることもない場で顔を合わせるのは初めてである。
ホワイトカラーとは何ぞや、と言わんばかりのブラックな業務量を抱えることもあるが、おおむね平穏であると言っていいのだろう。
自分が意外にもこういった作業を嫌いではないという新しい発見もあった。
しかし連日の仕事に少々の疲労を感じていたことも事実である。
今日という日を用意してくれたことに関しては
「やあ戦友、久しぶりだな。 こうして顔を合わせるのはアイスワーム討伐以来か。 あの時は見事な手並みだった」
ラスティは、かの戦いを振り返る。
自身は役割上、最前線にこそ出なかったが、
こんな見世物を前にポップコーンとコーラがないのか、ちくしょう、と、狙撃チームのスタッフの一人が嘆いていた程である。
あの時の自分の仕事に必要なことは”その瞬間”まで
しかし、あれだけの闘争を魅せられて昂らない程、ラスティは冷めた男ではなかった。
意思に反して
あの時の
あの高揚感は得難いものだった。
人生でも数少ない、宝石のような煌めきを感じたひと時であった。
戦友に出会うまでのラスティは、立場、所属、そして自らの理念に縛られ、自由というものを感じたことがなかった。
勿論それは自身が望んだ選択であったことは間違いがない。
目的のために自らを律し、鍛え上げ、任務に忠実な企業の走狗に
だからこそ、憧れたのだ。
そして歓喜した。
自身と共に立てる強者の存在に。
「ハンドラー・ウォルターも健勝のようだな」
ラスティは懐かしくも楽しい思い出をそっと胸に仕舞い、戦友の隣に立つ人物とも挨拶を交わす。
「ああ、そちらも変わらぬようだ」
ウォルターは相変わらずの表情で応えた。
「そうでもないさ。 批判を受けて企業の方針は一転、柔和路線だ。 前線部隊の我々はその矢面に立たされてしまったからね。 お姫様がいなければどうなっていたことか」
「
「第2隊長殿ほどではないがね。 なんの心変わりか知らないが、彼女のことをいたく気にかけていたよ」
「そうか。 こちらとしては歓迎だが。 招待された件も感謝している」
「まさか第2隊長殿が
「なにか思惑があるのかもしれんが、現状、打てる手は多くないのだろう」
ウォルターはラスティの言葉を受け、スネイルがこの場をセッティングした意図を思索する。
この集いの参加者を見るに、この場で
ウォルターはこの件を、笑顔の得意な”友人”にも依頼することを考える。
「さて、堅苦しい話はこれくらいにしておこう。 戦友、あらためて乾杯しようじゃないか」
洋上レストラン”ざいれむ”、喧噪溢れるその会場の一角で、柔らかに触れ合うグラスの音が響いた。
なぜか。
狼は鼻が利く。
幾度かの戦場を共にしたことで、
自らの定めた規範の為ならば、自身を兇刃と成してどこまでも鋭く、そして”切り捨てる”ことが出来る人間の匂いを。
最も、今の自分達はその牙を向ける相手を失った状況にある。
企業は自身の身を守るために手を取り合い、
勿論全ての確執が消えることはないだろう。
燃え残ったものは確かにある。
しかして、禍根を残し続けた先に未来はないという事を誰もが理解しているのだ。
そういった意味では、今日この場は燃え殻に火をつけるに丁度良いのかもしれない。
この場の誰もが
今は、これがはじまりの
「ところで戦友はいける口かい?」
「あまり
―
当のクソ親父は
一応聞いている振りをしているが、ヴォルタの心は先ほど食べかけて置いてきた皿の上に残ったままだ。
あの肉は実に美味かった。
レッドガン部隊の連中に食いつくされてはいないだろうか。
奴らに
喩え手足が捥げようと、仮に腹が破裂しようとも、口が動く限り喰らい続けることだろう。
何故ならば今日は
もし料理が残っていなかったら、次回のMT部隊の
ヴォルタは「へいへい」などとやる気なく返事をしてついて行く。
イグアスの野郎はうまいことサボりやがったな、と、思う。
気付いた時には姿を消していた。
まあ、どうせ後でクソ親父に
―
時折ひと際大きな声が聞こえてくる。
ミシガンである。
どこにいても騒がしいジジイである。
そちらに行くのはやめておこう。
普段ボコボコにされている恨みもあるが、
後でクソジジイボコボコにされるだろうが、扱きは最早いつものことだ。
肉体の痛みなど既に慣れている。
自分はそれよりも耐えられぬ
後の我が身を差し出す価値はある。
前日はしっかりと眠った。
朝食と昼食もちゃんと摂った。
少し前までは耳鳴りに悩まされることもあったが、近頃はそれも治まっている。
改めて確認しても体調は万全である。
そう考えながら会場内を
イグアスは初めて
最初は数合わせの野良犬の
しかしその後、ちょっとした小遣い稼ぎとして依頼を受けたグリッド086でもまた辛酸を舐めさせられた。
極めつけは
あの戦いはイグアスの中で鮮烈な記憶として残っている。
ブリーフィングの時のイグアスは、程ほどにやって抜けるつもりだった。
重要な戦いにおいて
また、その
クソジジイは野良犬のことを気に入っているようだった。
そして、その選択は正しかった。
触れたもの全てを等しく削り取る技研の遺産と相対し、イグアスだけでなく
イグアスは戦場で、大地を割き、悪意をばら撒く圧倒的な暴力の化身の存在を見た。
そのような怪物を前にして、
しかし、野良犬はそれを成したのだ。
自身の命を
野良犬と初めて仕事をしたとき、そのブリーフィングで
それが今やどうだ。
怪物を前にして、あっけなくやられてしまったのはイグアス達であり、最後まで一人で立ち向かっているのは一体誰だ。
あの時、あの場において主役は確かに
これでは自分が、自分達の方こそが”
イグアスは口惜しさと腹立たしさで一杯であった。
自身の
イグアスが何よりも一番堪えられなかったのは。
イラつくぜ・・・。
この俺が、野良犬に憧れたんだ・・・。
自身の奥底に確かに湧いた憧憬と妬ましさ、イグアスはその感情に蓋をする。
今夜は絶対に
大いなる決意を新たに、イグアスはチンピラ宜しく目的の人物に絡みにいった。
「よぉ、野良犬」
そしてイグアスは、振り返った人物の
「な・・・!? 誰だ、てめぇ・・・!」
イグアスに問われ、彼女は口を開いた。
「あなたは・・・」
―
酒と罵声と、そろそろ皿が飛び交いそうな
自らを落ち着かせるために上等な酒を舐めるように口に含む。
樽香が鼻を抜け、酒精の強さで喉が微かに灼ける。
良い酒である。
「それはそうと閣下におかれましては本日も見事な装いですな! そのお召し物はもしや新しい
再教育センターではなく
私の見間違いでなければ、稚作が日刊ランキングに載ったり載らなかったりしているようです。
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