ac6 ガバガバレッドガンチャート   作:暇な漁師

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需要あるのか知らないけど、続いてしまったので(連載は)初投稿です。


part7

副長を救うRTA第7部はっじまるよー

 

前回は身体でお金を稼いで、すぐさま散財した所で終わりました。 

 

それでは新ミッション「汚染市街警備」にいざ鎌倉。

 

このミッションはナイル副長が人知れずに死んだ「捕虜救出」のベイラム側のミッションです。

 

クリア条件はアーシル君の違法改造輸送ヘリの耐久値を8割削る事です。

 

アーシル君は神に愛されているので、何をしても死なないようですね。

 

耐久値を調整して削り切ろうとしてもミリ耐えします。食いしばりは神スキル。

 

このミッションは解放戦線のAC乗りリング・フレディと六文銭が拠点のMT部隊を襲撃している所から始まります。

 

この2人を叩き潰すとアーシル君のヘリが目標として表示され、アーシル君のヘリを攻撃して終わりという流れなのですが…

 

2人の撃破が遅れるとツィイー救助され、ツィイーちゃんがアーシルのヘリに積まれていたACで参戦して来ます。

 

いくらツィイーちゃんがクソ雑魚アセンでも三体一とかキツすぎぃなので、通常プレイではそんな事態にならないように迅速に撃破しましょう。

 

おい待てよ、ナイルさんは?助けてくれないの?と疑問を抱いた兄貴・姉貴は慧眼ですね

 

ナイル副長はAC2機で襲撃してきたのは裏があるとアーシル君のヘリの捜索に向かってしまいます。

 

その為助けてくれることはないです。悲しいね

 

その上、2人と戦い始めて5分。ツィイーちゃんが参戦してくる前辺りに無線が入り…

 

「奴らのヘリを発見した 速やかに排除する——貴様はヴェスパーの!」

 

という無線を残してナイル副長が死亡します。はっ?

 

ちょっと副長弱すぎんよ〜と愚痴りたくなりますが、アーキバスの奴らが副長の暗殺を企てていたようですね。

 

実際にこのミッションを副長死亡で進めると、当該エリアはアーキバスに占領されます。

 

アーキバスは賢しいですね。あいつら、ストーリー終盤で危機的状況に陥ると、接収した封鎖機構の兵器と技術の提供。バスキュラープラント延長も手伝うから、コーラル何割か分けてクレメンスとか言い出しますからね。

 

もちろん最後にはなんやかんやでバスキュラープラントを占領し、ベイラムを追い出そうとする模様。うーん期待を裏切らないカス企業。

 

いや、信用ならないアーキバスの申し出を受けたベイラム上層部がやっぱりクソ?

 

しょうもな余談はここまでとして、副長を暗殺したのは解放戦線のスパイでアリーナランク9。皆の戦友ラスティ君です。

 

何処から持ってきたのか判らん組み立て式のレールガンで副長をエリア外から一撃必殺。狙撃も得意ってそういう…関係だったのか……と感心している場合ではありません。

 

じゃあ、どうやって副長を救うねんというお話ですね。

 

副長より先にアーシル君のヘリを見つけましょう。ミッションが始まったら、解放戦線の2機にカスダメを与えてから、北東方面へ全力AB。

 

この二人は無視しても良いのですが、後々面白いものが見られますので、ちょっかいを掛けて置きます。

 

アーシル君のヘリは「捕虜救出」の開始地点辺りで待機しています。其処まで、二人の追撃を耐えながら、何とか向かいましょう。

 

この時、仕事を放棄する621に副長が呆れる内容の無線を入れてきますが、ぐっと堪えましょう。

 

アーシル君のヘリを発見するとほぼ同時にロックオンアラートが鳴りますので、攻撃をしっかりと回避しましょうね(迫真のEN切れ)

 

いっ痛いしゅ!!!(レールガン直撃、残りAP1000)あっぶぇ!リペアリペア!

 

ラスティ君の放つ設置式レールガンは直撃するとAP7000は持って行きますので、必ず避けましょう。クッソ痛かったぞ~(実体験)

 

ムービー銃並みの威力。驚きのアーキバスの科学力。何なんだこの兵器は…(困惑)

 

此処でムービーが入ります。副長が後ろからやってきて、副長迫真のSOGEKIでラスティ君のレールガンを破壊。ラスティ君がレールガンを捨てて此方に降りてきます。

 

ムービー後、副長が僚機としてラスティ君が第三勢力として参戦します。

 

ここなのですが、ラスティ君は第三勢力です。あくまでアーキバスの命令で副長を暗殺しに来ただけで、解放戦線側ではないです。

 

スパイだと悟られない為にも、ラスティ君は同士と戦わないといけないのですね。

 

その為、普通にリングと六文銭の二名とラスティは敵対します。

 

此処で、解放戦線の二人をトレインしてきたのが生きます。アーシル君のヘリを破壊するまでに副長がラスティ君に殺されないように2機のヘイトをラスティ君に押し付けます。

 

だから二人をトレインしてくる必要があったんですね(2敗)

 

運が悪いと副長が3人に袋にされる事態に陥る事が有りますが、その時は大人しくリトライしましょう(1敗)

 

じゃあアーシル君は頂いていくぜ~ アーシル君♡ 遊びに来たよ♡ 今すぐ帰れ♡

 

アーシル君のヘリを撤退させると、リングと六文銭も一緒に撤退してくれます。

 

後は、残ったラスティ君を副長と一緒にボコしましょう。それでミッションクリアです。

 

んん? なんかラスティ君が撤退時に意味深な台詞を吐きましたね。

 

何時もなら、「流石はウォルターの猟犬 一筋縄ではいかないか」みたいな台詞の筈なんですが、妙に気に入られていますね。

 

レッドガンルートでも、戦友は戦友なんやなって…夢女大歓喜ですね。私も大歓喜です。戦友もちゅき♡

 

てなわけで、ラスティ君の撤退を確認。副長からの感謝の言葉を賜った所で今回はここまでとしません。

 

帰投すると、アリーナがやれるようになるので、倍速でFランク帯を終わらせてOS強化を行い、念願のブーストキックを入手します。

 

AC6はブーストキックに始まり、ブーストキックに終わると言っても過言ではありません。蹴りとアサルトアーマーとパルスアーマーを使いこなした者が対戦で勝利できるのです。

 

Fランク帯を終わらせて、確定で解放するのはキック、ウェポンハンガー、アサルトアーマーです。

 

残りのポイントを使って、マニュアルエイムとアクセス強化どちらを取るかはお好みさんです。

 

まぁ、順当にアクセス強化がいいような気もしますが、私はマニュアルエイムを取っておきます。グレの地面焼きができるようになりますからね。おタイム短縮につながる筈。

 

グダった場合は再送ですからね。相手がクソムーブをしてくる前に叩き潰すのです。

 

通常プレイの皆々様はアリーナが開放されたら順次クリアしてOSを強化しましょう。後半は攻撃力強化を付いているかいないかで、ボスの硬さが目に見えて違うので…

 

アリーナを終盤まで放置するとAMちゃんが困惑してくれますが、初見さんにはちとキツいと思います。縛りプレイが大好きな方はやってどうぞ

 

ということで今回はここまで。

 

 

 

 

 

「621 仕事を持ってきた G2ナイルからの依頼だ」

「りょうかい ウォルター」

 

企業展示会から拠点に戻った次の日、ナイルからの連絡が入った。

 

621に仕事の確認をさせる。最終的に仕事をするかどうかの判断をするのは621だ。

 

「G13レイヴン G2ナイルだ ミシガンから話は聞いているだろう? 手短に話そう

ベイラムは近く、汚染市街にいる捕虜を先日手に入れた壁へ輸送する事が決まった

輸送経路の安全確保の為、此処の警備が減る 代わりに当該エリアの警備を頼みたい

警備が減るタイミングで残党が襲撃してくる可能性がある 只の警護とは思わない事だ」

 

一見、筋の通った依頼に見えるが、捕虜輸送の為に捕虜のいる拠点の警備を減らすのは本末転倒だろう。勿論、人員が枯渇しているという事も考えられるが、これは残った解放戦線幹部をつり出すためのエサと考えるのが妥当だろう。

 

直近で解放戦線は多くの戦力を失った。その中には、ベイラムが手に入れた壁以外にも、ベリウス西部の武装採掘艦も含まれている。

 

情報を提供してきたカーラによれば、ストライダーは碌に戦闘状態に入る事も無く、一夜にして崩れ去った。いくら破綻した設計をしているとはいえ、あの巨体が何の抵抗もなく破壊されるのはおかしい。

 

アーキバスも独立傭兵が依頼を受ける前にストライダーが消えたとあって、ストライダーの残骸漁りに躍起になって居る。

 

アーキバスの信頼の無さには呆れるが、現場で指揮を執っているスネイルは有能のようだ。

 

ストライダーを一夜にして消し去った勢力がこのルビコンに隠れているとなれば、誰しも後ろを警戒するものだ。封鎖機構も動いた形跡もないとなれば尚更だろう。

 

ストライダーを破壊した勢力については、俺も思う所はあるが、それは置いておくとして、解放戦線にとって、アーキバスが地固めに奔走している今は最大の好機だろう。

 

持てる最大の戦力を以て、捕虜を奪還しに来る可能性もある。これはミシガンにしてやられたか?

 

「621 この仕事は危険度が高い どうするつもりだ?」

「ナイル あってみたい うける」

「621 只の警備ではないと言われただろう… 決して気を抜くな 最大限の準備をして挑むんだ 俺も出来る限りのサポートをしよう」

 

俺の忠告に物怖じもせず、ナイルに会いたいからという理由だけで依頼を受けようとする621に念押しするように再度忠告を挟む。

 

「りょうかい ウォルター! きがえてくる!」

 

621は頷くと自室にパイロットスーツを取りに走っていく。621の服装は企業展示会で贈ってやった物だ。

 

服の合わせ方など教えもしなかったが、俺が贈った中から自らコーディネートして服装を見せに来たのには驚いた。

 

ベージュのセーターに色調を合わせた膝丈のスカート。黒のタイツに黒のヒール靴。今までパイロットスーツか、作業服以外着ていなかった娘とは思えん変わり振りだ。

 

服を見繕ってくれた女性陣は、女はきっかけさえあれば自ら綺麗になろうとすると豪語していたが、それは本当だったか…

 

そのきっかけが大豊の低俗なイベントだったという事実には頭を抱えたくなるが、まぁ良い事だろう。

 

だが、一つ懸念点があるとすれば…

 

「621! ヒールで走ると転ぶぞ!」

「だいーじょーぶー!」

 

カツカツと音を立てて廊下を走る621を咎めると、621はつま先だけでくるりと俺の方に向き直り、返事をすると自室に駆けていく。

 

人とコミュニケーションを取らせた事で、感情は戻ってきたように見える。だがな…

 

おめかしをしてもお転婆は鳴りを潜めるどころか悪化したぞミシガン…と心の中で愚痴を吐くのだった。

 

 

 

荒廃した汚染市街に一機の輸送ヘリがやって来る

 

「G13 定刻通りだな よろしく頼むぞ」

 

降下してきたG13に声を掛ける

 

「G13とうちゃく! G2ナイル…さん」

「さんはいらん 好きに呼べ」

 

俺の呼称に戸惑うG13に俺は気を遣うなと返す。

 

「りょうかい ナイルおじ……いさん?」

「…俺の声はミシガンより歳食っているように聞こえたか? まぁいい」

「ごめんなさい… ナイル…おじさん」

 

ミシガンから聞いてはいたが、G13は想像以上に情緒が幼いようだ。

 

謝るG13に俺は気にするなと返す。俺も歳を食っている。そう言われても仕方あるまい。

 

元気に無線を返すG13と、秘匿通信で謝罪をするハンドラー・ウォルターの対比が笑いを誘う。ハンドラーにも気にするなと返答する。

 

しかし、俺の声は其処まで老け込んでいるように聞こえるのか?……まぁよいか…

 

「副長 これより我々は輸送路の確保に向かいます ご武運を」

「貴殿らも 抜かるなよ」

 

部隊長は必ず帰還しますと返答し、無線を切った。

 

MT4機を乗せたヘリ10機。総勢40機のMTがこの汚染市街を飛び立っていく。今、この拠点を守っている大半がこの基地を発った。

 

残るは拠点を守る砲台と数機のMTのみ。連中は罠に掛かるのか…

 

「G13は周辺を警備 侵入者を叩き出せ」

「たたきだす りょうかい」

 

G13に拠点周辺の警備を指示し、俺は拠点を見下ろせる山岳地帯に潜伏する。

 

「あんたがG13か 今回の任務も生き残ったに違いねぇな」

「頼むよ、壁越えの天使ちゃん 展示会で着ぐるみ着ている奴らより楽をさせて頂戴ね」

「今、輸送路の確保に行った奴らにもな! 楽な任務はこっちだって賭けをしてんのさ」

 

G13は拠点の部下たちに声を掛けられているようだ。無線も此方に態と聞こえるようにしているのか秘匿通信になっていない。馬鹿共が…

 

「みんなでかえる とうぜん でも かけごとよくない」

「皆で帰れるってよ! 天使ちゃんは最高だね 流石は神の使いだ」

「また賭け事してたのオオイ? 副長に報告しておくから」

「そりゃないぜテネシー 勝てればケネベックから良い酒を掠め取れるんだぜ」

「…お前たち 作戦中の私語は慎め」

「申し訳ありません 副長!」

「りょうかい ふくちょう!」

 

俺が注意すると間髪入れずに無線が返ってくる。

 

俺に注意されるのが嫌なら最初から口を閉じておけ……それはそれとして、オオイとケネベックには、後で始末書を書かすとしよう。

 

この作戦、残った者たちは死を覚悟している志願者だけだ。皆、死ぬ覚悟は決まっている。だが、生きて帰りたいと願うのは人の性だ。願掛けくらいは許してやろう。

 

前回の壁越えをMT部隊の損失をほぼ出さずに成功できたのはこのG13のお陰と言っても過言ではない。

 

壁の制圧部隊にアサインされていたMT部隊の部下たちの中では、G13は天使と呼ばれている。

 

死の未来を覆す神の使いだと、だが、その実態は雇われの独立傭兵。その上、雇い主はハンドラー・ウォルターだ。

 

ルビコン入りをする前には、多数の猟犬を使って周辺星系の封鎖機構の基地に攻撃を仕掛けていたという情報も入っている。

 

ルビコン入りをする為の下準備とも取れるが、それならルビコン入りを果たすまで、封鎖機構とはやり合わないのが堅実だ。一体何を企んでいるのか。

 

「副長! この基地に急速に接近する機影を発見しました!」

「…来たか 総員戦闘態勢!」

 

基地に戦闘態勢を言い渡し、無線を飛ばしてきた歩哨部隊長のハドソンに接近する部隊の数を聞く。

 

「…数は2機! 数は2機だけです副長!」

 

2機だけだと? 接近する速度から、ACで有る事は間違いない。

 

しかし、先行部隊がAC2機だけとは…当てが外れたか。

 

壁の攻略と同時に行った解放戦線の拠点襲撃。解放戦線の指導者であるドルマヤンの身柄と、複数の幹部を拘束する事が出来た。

 

今までドルマヤンと捕虜にした幹部に尋問を行ったが、奴らは聞きなれた警句以外、口を割らなかった。

 

唯一ドルマヤンの吐いた警句は、解放戦線のメンバーが叫ぶ代物と違ったが、他の幹部にその事を追求しても、何の情報も引き出す事はできなかった。

 

今回の作戦は同時作戦に味を占めた上層部の物だ。

 

ドルマヤンを含めた複数人の捕虜をエサにした本命であるミドル・フラットウェルの確保、そして、それと並行してドルマヤンの移送及び壁を中心とした拠点の再編。

 

これだけでも大仕事だというのに、企業展示会にも必ず参加するようにとお達しが出ている。理由は勿論、アーキバスが参加しているからだ。流石の俺でも、上層部の対抗意識には呆れる物だ。

 

「外周の部隊は、砲台まで下がれ、2機で突っ込んでくるからには、解放戦線の中でも上澄みの連中かランクの高い独立傭兵だ。お前たちでは相手にならん」

「了解です副長! 砲台まで下がるぞ! 相手が砲台の射程内に入ってから叩く!」

 

ハドソンが歩哨部隊を基地内に下がらせる。

 

奴らの目的は十中八九、ドルマヤンの救出。耄碌していると言っても解放戦線の御旗だ。奪われたままでは下々の士気に影響するだろう。

 

だが、後詰の部隊がいると仮定してもAC2機で突入してくる必要があるか? 

 

敵が部隊を減らした絶好のタイミングを狙ってだぞ。これでは部隊が戻ってきた場合に対応できん。

 

俺は奴らの行動の深意を探るため、次の行動を待つことにする。この際、新たな捕虜を得られなくとも、ドルマヤンの身柄さえ奪われなければよいとも考えた。

 

「来たぞ! 狙い撃て!」

「MTは建物の陰に身を隠せ! 遮蔽を利用しながら敵を攻撃しろ!」

 

AC2機がABを吹かし、砲台に接近する。一機は、先日取り逃した帥父の男娼リング・フレディか。さて、もう一機は何者だ。

 

「ツィイー殿、そしてドルマヤン殿を拐かし、責め苦を与える蛮行許せん! この六文銭! 受けた恩を果たす為、非道を働く蛮族ども成敗の為に参上仕った! 三途の川の渡し賃は必ず受け取って貰うぞ! 覚悟!」

「何だこいつは⁉」

「意味不明な奴だが早いぞ!」

「落ち着け! 冷静に対処しろ!」

 

名乗りを上げ突撃する六文銭に動揺した兵を窘める。

 

もう一機は珍妙なAC乗りで有ったが実力は確かだ。高い機動性で砲台に捕捉されないように接近している。部下たちだけでは厳しいか。

 

「しんにゅうしゃ! はいじょ!」

「よしG13 奴らを叩き出せ」

 

G13を送り出し、部下たちにはG13の援護に回らせる。ミシガンが気に入ったその素質、見極めさせて貰おう。

 

「この反応ACだな! 何者で在ろうとこの六文銭を止めることはできぬ! さぁ、ツィイー殿とドルマヤン殿を解放するのだ! 蛮族どもめ!」

 

俺は何時まで経っても、やってこない敵の増援に違和感を覚える。

 

この最大の好機を見計らって襲撃してきたのだ。拠点の破壊だけが目的ではあるまい。

 

奴らの目標は捕虜の救出に間違ない。あの場違いな男の発言に嘘は無いだろう。あの手合いは自らに嘘を吐けないタイプの人間だ。

 

だとすれば、必ず救出部隊がいる筈…では何処に……まさか、もう紛れ込んで居るのか?

 

AC2機はレーダー網に探知されやすい上空を飛んできた。一機に至ってはタンクだ。上空を飛ぶなどという、非効率な行動はとらないだろう。

 

であるならば、もう一機の暴れ振りの納得がいく。連中は、後続が戦いやすい状況を作りに来たのではない。最初から、2機に随伴してきた救出部隊を気取らせない為の行動だろう。

 

俺は、敵の潜伏しているであろう場所に探りつつ、G13に無線を飛ばす。

 

「G13はそのまま敵機の対応に当たれ 俺は周囲を見回ってくる 鼠が居るかも知れん」

「りょうかい!」

 

俺は山を下り、崩れた鉄塔の瓦礫に潜伏する。居るとすれば、敵機が来た方角か…

 

杞憂であればそれでいい。しかし、尻に火が点いた者は何をしでかすか判らんものだ。

 

「貴様ら蛮族どもがいくら徒党を組もうと、悪は最後に滅びるが必定! 報いの時だ!」

「わたし がんずさーてぃん ばんぞく ちがう」

「なんと幼い女子だと! 蛮族どもめ! 戦場に子供までも駆り出すか!」

「わたしこどもちがう おとな いっしょにしないで」

「どう聞いても幼気な女子ではないか⁉ だが、拙者の前に立ちふさがるのなら容赦はせん!」

 

無線から流れてくる会話を聞いていると頭が痛くなってくる。G13。お主は、我々からすれば、どこまで行っても幼子だ。

 

「貴様どこに行く!?」

「副長! G13が拠点外へ移動していきます!」

 

何だと!? 何をするつもりだ?

 

部下の無線を聞いてレーダーを確認する。確かにG13が拠点外へ移動していく。

 

俺は苛立ちを抑えながら、無線を飛ばす。

 

「G13! どこへ向かっている! 味方MTと協力して敵機に対応しろ」

 

俺が無線を飛ばしても、G13は止まる様子は無い。

 

命令も聞かないじゃじゃ馬とは…ミシガンの目も狂ったか。

 

心の中でそう愚痴を溢した後、部下に無線を飛ばそうとすると、G13から無線が入る。

 

「わたし ヘリみつける ナイルまってる じゃないと ナイルしんじゃう」

 

何を言っているのだ⁉この娘は?喉まで出かかった言葉を抑え、無線を飛ばす。

 

「…俺の事を心配するのは結構だが、まずは貴様の職務を全うしろG13 いいな?」

 

そう言って無線を切ろうとすると、間髪入れずにG13から応答が入る。

 

「やだやだ! ナイルしんじゃう! みんなしんじゃう!」

 

子供か…いや、情緒は子供そのものであったか…G13の叫びに頭を抱える。

 

この状態では、何を言っても無駄だろう。取り付く島もないとはこの事か。

 

精神状態に欠陥をある強化人間を連れて来る羽目になったハンドラー・ウォルターに同情してしまう。

 

「副長!」

「…なんだ」

「敵機が…G13を追いかけていきます!」

「何だと!?」

 

ハドソンの無線に咄嗟にそう返す。ハドソンは一瞬どもった後に、間違いありませんと応答した。

 

レーダーを見てもG13を2機が追いかけている。あのまま行けば、砲台も制圧できただろうに、敵はなにを考えている?

 

「G2ナイル 聞こえるか」

「…ウォルター お前の娘はなにを考えている」

 

俺のため息交じりの言葉に、ウォルターは一呼吸置いた後、621は俺の娘ではないと言い返し、話を続ける。

 

「621の向かっている地点を割り出した そちらに向かってくれ」

「…まず、命令に従わない事にこちらは文句を言いたいのだが?」

「…報酬は支払わないで良い 兎に角向かってくれ 間違いなくそこに何かがある筈だ」

 

俺の文句を軽くあしらい、ウォルターはG13の移動先を表示する。あの場所は峡谷だ。

 

低空を飛行すれば、レーダーにも感知されない場所もあるだろう。

 

部下に体制立て直すとよう指示を出し、俺は拠点の外壁と崖の間を縫って移動する。

 

ウォルターの話し方には謝ってきた時と違い、焦りが見えた。どうやらウォルターでも、あのじゃじゃ馬は御しきれないらしい。

 

だが、ああいった手合いの直感とは侮れないものだ。壁越えでは、部下たちが世話になった。ここはその恩を返すとしよう。

 

 

 

「みつけた へりおとす!」

 

G13が輸送ヘリを見つけ、レーダーに共有する。敵機は地表直ぐを飛行して此方に接近していたようだ。

 

AC2機と輸送ヘリだけの救出とは、解放戦線の無策さに呆れてしまう。奴らもそれだけ切羽詰まって居るらしい。

 

ベリウス西部でストライダーが破壊されたという情報も本当なのかも知れん。

 

敵機が引き返したのは、輸送ヘリを発見させない為だったのだろう。しかし、2機はG13にまだ追いつけていないようだ。AB推力の差が出たな。

 

G13に輸送ヘリ破壊を指示しようとして、峡谷の一角に不審な物体を発見する。

 

「G13! 回避しろ!」

 

俺の叫びと時を同じくして、設置式のレールガンから閃光が奔る。

 

G13の機体は放たれた音速の砲弾に打ち抜かれ、後方に大きく吹き飛んでいく。直撃したか⁉

 

機体を確認する暇はない。俺はリニアライフルを構え、発射地点へカウンタースナイプを行う。

 

「G13無事か! 状況を説明しろ!」

 

G13の機体に接近し、様子を窺う。コア部分を打ち抜かれているが、奇跡的にコックピットには当たって居ない。

 

リペアキットが機体の穴を塞ぐが、機体が起き上る事はない。重傷を負ったか?

 

「…がんずさーてぃん せんとうぞっこうにししょうなし」

「G2ナイル! レールガンを破壊された敵機も此方に向かって来ている! このままでは囲まれるぞ!」

 

気の抜けるG13の報告に安堵する暇も無く、ウォルターの叫び声が響く。

 

今は、この状況を切り抜けるのが最優先だ。

 

「…狙撃は得意だったのだがな 流石はウォルターの猟犬 幸運まで持ち合わせているとは」

「——貴様はV.Ⅳラスティ!」

 

シュナイダーフレームに主体とした機体、スティールヘイズ。G13を狙撃したのはV.Ⅳのラスティだった。

 

ラスティは高台から降り、此方に向かってきながら、無線を飛ばしてくる。舐められた物だ。

 

「此処に私が居ると知られるのは困るのでね 死んでもらおう」

「消えるのは其方だV.Ⅳ」

 

アーキバスがベイラムの拠点を襲撃する事はよくある事だが、この時に来るとは此方も運がない。

 

ミサイルで牽制しつつ、リニアライフルをチャージする。奴は素早いとはいえ、軽量機だ。ライフルが直撃すれば、此方にも勝ち目はある。

 

「追いついたぞG13! なんだこの状況は⁉ ラスティ! 貴殿が何故此処に⁉」

「六文銭! 口を閉じろ! アーキバスも増えたか…しかし、俺らもドルマヤンの奪還の為に止まる訳に行かん!」

 

G13を追いかけてきた2機が乱入してくると、この場にいる5機の動きが止まる。

 

何故、解放戦線がヴェスパー部隊の事を詳しく知っている?余りの事態に俺も動揺してしまう。

 

リングがラスティに向けてハンドミサイルを放つと、戦闘が再開される。

 

「アーシル! 今のうちに帥父を救出するのだ!」

「了解! コーラルよ、ルビコンと共に在れ!」

 

警句を唱え、輸送ヘリが俺たちの横をすり抜けていく。

 

此処を抜けたとしても、ドルマヤンを救出できるとは到底思えないが、見逃すわけには行かん。輸送ヘリを攻撃しようとするが、六文銭の機体に阻まれる。

 

「貴様は、レッドガンの副長のナイルだな! 悪しき蛮族の副官! この六文銭が成敗する!」

 

六文銭が繰り出すプラズマ投射機を躱す。この距離ではミサイルも機能しない。これは厳しいか?

 

「おちろ」

「——先ほどの機体!? 生きていたのか!」

 

誰にも狙われていなかったG13が輸送ヘリに取り付く。解放戦線の2機が輸送ヘリを救出に向かおうとするが、もう遅い。

 

輸送ヘリは爆炎に包まれ、不時着する。あれでは、救出はできないだろう。

 

「クッ…ドルマヤンお許し下さい 引き上げるぞ」

「蛮族どもめ! 覚えて居ろ! いつかこの六文銭が成敗いたす!」

 

輸送ヘリから脱出したパイロットを回収し、そそくさと解放戦線の2機が撤退していく。G13は撤退する2機に目もくれる事無く、今度はラスティに突撃する。

 

「あとはあなた」

「あの攻撃を受けても、この動きができるとは…中々やる」

 

2機を取り逃したのは痛手だが、仕方ない。ラスティに肉薄するG13をミサイルで援護する。

 

「俺たちを消すのは難しくなったなラスティ」

「フッ 言ってくれる まだまだこれからさ」

 

ラスティは余裕をある声で無線を返すと俺のミサイルを躱し、G13を迎撃する。

 

1対2でも応戦して見せるラスティは、ナンバー4に収まるような実力ではない。上がれない理由があるのか…先程の六文銭の反応…まさかな。

 

ラスティの素性を邪推するのを止め、俺は時を待つ。

 

「そこ!」

 

G13の散弾がスティールヘイズを捉える。その瞬間に俺はライフルを発射する。

 

「クッ 流石は壁越えの英雄にレッドガン副長か…これ以上は難しいな」

 

スタッガーしたスティールヘイズを追撃しようとすると、機体から高出力反応が検出される。

 

「G13! 機体から離れろ!」

 

俺の警告に従いG13が下がると、スティールヘイズがAAを発動する。

 

「レイヴン! 君の強さはこの停滞したルビコンに新たな風を呼ぶかも知れん 君の名は覚えて置こう」

 

辺り一帯を包んだパルスの奔流が霧散するとラスティの姿は無かった。逃げられたか。

 

部下に死傷者は無し。解放戦線の幹部を捕らえずじまいだったのは残念であるが、敵は追い返した。移送中に襲撃をされる事も無いだろう。

 

「…G13 もう敵は来ない 協力に感謝する 次は此方の指示に従え いいな?」

「わかった ナイルおじいちゃん!」

「…呼ぶならせめて、おじさんにしろ 俺はそこまで老いていない」

 

G13の無線にそう返し、共に拠点に帰投する。

 

G13には危うい所も有るが、この直感と戦闘センスは目を見張るものが有る。しかし防衛には向かんな。そう評価を下しながら、救護班にG13の用のベッドを用意するように指示を出す。

 

今、部下の中で一番の怪我人と思わしきはお主だからな。全く、撃ち抜かれた時には肝を冷やしたわ。

 

G13は運がよかったお陰で生き残ったが、あれは直撃すれば間違いなく死んでいた。一人でヘリを捜索していたとすれば、死んでいたのは俺だったろう。

 

このお転婆娘の暴走に助けられた事に感謝しつつ、俺はウォルターに報酬は色を付けて支払うと伝えた。

 




前回で書き逃げする気だったのですが、友人にお前の始めた物語だろと詰められてしまいました。

もう色々考察出回ってるので、解釈違いって怒られそうだし、アップデートで私の導きの装備弱体化されちゃうし(残当)わたしいじけちゃうしで色々怖いんですが、不定期で頑張りたいと思います。

感想は全て読ませて頂いています。返信してないのはその…ごめんなさい。書き逃げする気満々だったのに感想だけ返すのは憚られたので…
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