青いチビの使い魔   作:だしィー

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買い物をしよう

 キキSide

 

「ふぅ~」

 

俺は今、学院の裏庭(?)にある五右衛門風呂に浸かっている。先ほど任務から帰ってきたのだが、夜遅かった上にタバサの説教で、学院の風呂が終わってしまったので、ちとせが作ったというこの風呂に入ることにしたと言う訳だ。

 

「はぁ~、いい湯だ。癒されるぜ~」

 

しかし、タバサもあんなに怒ることないと思うんだけどなぁ。別にいいじゃん。金も自分で稼いだ(笑)もんだし、なにより暇だったんだからしょうがないし。……やっぱりお子様なタバサにはわからない話しか。ってか俺も初めてだったけど…。

 

「ん?」

 

しばらくボケ~っとしていたら背後に人の気配。ここまで近づかれて気づかないなんて…何者!? なーんてアホなことを思いながら後ろを向いたら、

 

「・・・ッ! なっ?」

 

「私も入る」

 

タバサがいた。もちろん素っ裸。さすがに不意打ち気味に見たもんだから思いっきし動揺した。タバサは俺が軽いパニックを起こしている内に風呂ん中に入ってきた。タバサと混浴…俺、犯罪者じゃないよ。って違う違う。落ち着け俺。

 

「…せ、狭いし、俺はもう出るぞ」

 

俺はそう言って、湯船から出ようとしたら

 

「一緒に」

 

タバサがそう言って、俺の腕を掴んできた。

 

「うえッ? 別にこんな狭い場所に二人で入る必要ないと思うんだが?」

 

「入る」

 

俺としては嬉しい限りなんだが、実際結構な時間浸かってたからホントに出たいとも思ってる訳で。いや、言い訳はよくない。単純に恥ずかしいだけだ。でもタバサは腕を離してくれない訳で……。俺は再度風呂に浸かった。狭いので互いに身体が当たり、その度に心臓が痛くなる。

……あれ? なんで俺こんなに緊張してるんだ!? 別にそこまで初心(うぶ)でもないし、というよりどっちかってーと平気なほうだしー。…あれぇ? 俺はチラリとタバサを見る。

 

「……///」

 

ほんのりと顔を赤くして引っ付いてくる。か、可愛い。とりあえず、理性を総動員して男の本能を全力で抑える。下半身は全力だが我慢する。ダメだよ俺。さすがに襲うのは色々まずい。そんなこんなで夜は更けていった。

 

 

 

 

 タバサSide

 

朝、私はいつものように起きる。今日は虚無の曜日なので授業は休みだ。なので今日は好きなだけ本を読んでいられる。私はベットから降りて服を着替える。そんなおりチラリと部屋の端で布団に包まりまだ寝ているキキを見る。

その瞬間、昨晩の事を思い出して顔を少し赤くしてしまった。なんであんな事したんだろう。自分の行動が理解できない。確かにキキが任務中に遊んでいたことには少し怒りを感じるが、そんなに気にするようなことでないはず。なのに、なぜかモヤモヤする。

 

「なぜ?」

 

知らず知らずの内に声に出してしまった。それでもわからないものはわからない。考えても仕方ない、とりあえず本を。着替えたら数冊の本をベットにレビテーションで運ぶ。そして、私もベットに腰掛、本を読み始めた。

しばらく本を読んでいたらドンドンドンッ! とドアを叩く音が聞こえてきたが、無視した。せっかくの休みの日を邪魔されたくはない。しかし、ドアを叩く音は段々と激しくなってきた。はぁ、仕方ない。私は杖をとって小さく呟き、杖を振り『サイレント』を掛ける。

するとドアを叩く音が聞こえなくなったので私は読書に戻る。が、すぐにドアが勢い良く開き誰かが入ってきた。まぁ見なくてもこんな入り方するのはキュルケしかいない。キュルケは私の横に来ると身振り手振りで喚いたがサイレントが掛かっていることに気づいたのか私から本を奪い、肩をつかんでキュルケに振り向かされた。しょうがない。私はサイレントを解くと

 

「タバサ。今から出かけるわよ! 早く支度をしてちょうだい!」

 

「虚無の曜日」

 

キュルケがいきなり訳の分からないことを言ったのですぐさま却下して、本を取り返そうとしたがキュルケは本を高く掲げて取れなくしてから

 

「わかってる。あなたにとって虚無の曜日がどんな日だか、あたしは痛いほどよく知ってるわよ。でも、今はね、そんなこと言ってられないの。恋なのよ! 恋!」

 

またか、しかしそれでどうしろと? キュルケは分かったでしょみたいな感じで私を見てくるが、分からないので首を横に振る。

 

「そうね。あなたは説明しないと動かないのよね。ああもう! あたしね、恋したの! でね!その人が…」

 

これは長くなるのだろうか? キュルケの声がうるさかったのか部屋の端で本を読んでいたキキがキュルケをジト目でいた。……彼は昨晩の事どう思っているのだろう? 別に気にする事でもないのについそんなことを考えてしまう。

 

「あなたの竜じゃないと追いつかないのよ! 助けて!」

 

あ、途中聞いていなかった。キキを気にしていて聞いてなかったなんて言ったらキュルケのことだ面倒事になりかねない。とりあえず頷いておこう。

 

「ありがとう! じゃ、追いかけてくれるのね!」

 

私はさらに頷いた。これ以上何を言っても聞かなそうだし。私は窓を開け、口笛を吹く。しばらくしてシルフィードが来たのを確認して、窓から飛び降りる。キュルケも私に続き窓から飛ぶ、さらに最後に珍しいことにキキも来た。

 

「あら? 貴方も来るの?」

 

「ああ。俺も町に用あるしな」

 

と、キキは言って座る。

 

「町って城下町のこと?」

 

「おう。キュルケの話を聞いてたかぎり、リオンとルイズは買い物しに行ったってところだろ」

 

「なるほど。貴方、意外と頭回るのね」

 

「お褒めいただき光栄です」

 

キキはキュルケのからかいにテキトーな感じで答えて、目を閉じた。

 

「ふーん、つまんないわねぇ。まあいいわ。タバサ、向かうは城下町よ」

 

私は頷き、シルフィードに指示を出した。しばらく飛んで、目標の二人を見つけたのちそのまま追跡して城下町に入る。

 

「じゃあ、俺は用事すませてくるから」

 

とキキは町に入るなり一人で行ってしまった。

 

「さぁ二人を追うわよ」

 

キュルケは目的の二人を追うことに頭がいっぱいのの様子だ。やれやれ。私はそのままキュルケに連れられルイズ達を尾行することになった。

 

 

 

 

 ジンSide

 

「うーん、これもいいですがこっちも捨てがたいですねぇ」

 

…………どうも、お久しぶりです。ジンです。やっと出番が回ってきたのに、なんでこいつの服を買いに来なきゃいけないんだ。俺の今回の目的は、リオンにデルフリンガーを買わせることなのに!

 

「あ、これなんかいい感じです。どうですかジンさん、似合いますか?」

 

「おー、似合う似合う」

 

「ですよねー。ああ、美少女である私に似合わない服なんてありませんよね!」

 

はぁ~。こんな性格じゃなきゃ、ホントに可愛いんだが。……残念だ。

 

「ねぇー、チトセ。私にこの服ってちょっとアレじゃない?」

 

「そんなことありませんって。ルイズさんは確かに少々小柄ですが、素がいいんですから少し大胆するだけでとーーーーーっても魅力的になりますよ」

 

「そ、そうかしら? じゃあ、これも買っちゃおうかしら」

 

……さて、どうやってこの状況から武器屋に行かせるか。とりあえず、状況の説明。先回りして町に着いたはいいが、無理矢理ついて来たちとせが勝手に服屋に入り、物色。俺は仕方なくちとせを追って店に入っていたら、ルイズ達が入ってきた。こんな感じ。

 

「ふう、まったく。何故女と言うのはこんなに買い物に時間が掛かるんだ?」

 

「まあ、そこは男である俺たちには理解できなだろ」

 

服を買い終えたリオンが横で呟いたので答える。

 

「そういうものか。ところで、さっきから気になっていたんだが外にいる二人は何なんだ?」

 

と、リオンはドアの方をを見る。リオン曰く、町に入る前から誰かに見られてる感じがしたらしい。そんで町に入ったら、二人組みの気配が背後から明確にあるとのこと。ってか

 

「それって多分、キュルケとタバサだと思うぞ」

 

「? 何故、その二人が」

 

「ほらお前、キュルケに気に入られていただろ? だから追ってきたんだろうよ。タバサは……多分キュルケに連れられてだと思う」

 

正確にはシルフィードを使わせてもらったんだと思うが。そういえばタバサの使い魔はキキとか言う男のはずなのにいつの間にかシルフィードいたな。なんでだ?

 

「ふんっ。くだらん」

 

「まあ、いってやるな。キュルケのはいつものことだから。しばらくすれば落ち着くだろ。…たぶん」

 

そんなふうにグダグタと女子の買い物が終わるまでリオンと話していたらチリンチリンと扉に付いているベルが鳴り、そちらを向くと

 

「いらっしゃいませ」

 

カランッコロンッと下駄を鳴らし着物を着て大量の荷物を持った例のタバサの使い魔であるキキが入ってきた。……ツッコミどころが多過ぎるぞ、おい!

 




【とりあえず補足】

リオンとルイズの買い物の目的はただの日用品(主にリオンの物)を買いに来ただけです。

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