青いチビの使い魔   作:だしィー

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ラストパートです。相変わらず話の終わり方が雑だと思った。 

もうちょっとちゃんと締められたらいいなと思うこのごろです。


外伝 鮮血の使い魔 3

 イザベラSide

 

「お、終わった…の?」

 

体を縮こませていた私は赤髪の彼の言葉に恐る恐る茂みから顔を出し、

 

「うっ…そ」

 

その光景に絶句した。そこにはアルトーワと、その騎士達の死体が転がっていたのだ。腕の無くなっているアルトーワはともかく、騎士たちは全員トライアングルグルメイジだったはず。

普通トライアングルメイジ5人も相手にしたら、それこそ腕の立つスクウェアメイジですら苦戦はするはず。

なのに彼はいくら治療して怪我を塞いだと言っても応急処置程度の、そんな体であっという間に騎士たちを倒してしまっていた。

 

「おい。いつまで呆けている」

 

私が目の前の惨状に対し呆気にとられていると、彼はしびれを切らしたのか多少強めの語気で呼びかけてきた。

 

「あ、ごめんなさい。ってあんたその傷ッ」

 

「ん? ああ、戦ってる途中で開いた。別に大したことは無い」

 

「大したこと無い訳ないでしょうッ! そんなに血を流してッ。包帯も真っ赤だし。ちょっと待ってなさい。今、ヒーリング掛けるから」

 

私は呪文を唱え癒し(ヒーリング)の魔法をかける。秘薬が無いから本当に止血程度しかできないけど、掛けないよりかはマシよね。

私が魔法をかけてる間、彼は奇妙な物を見る目で私の魔法を見ていた。魔法を見るのが初めて…なんて訳ないわよね。じゃあなんでそんな目で魔法をみているのかしら?

 

「はい。止血はでたはずよ」

 

「……ふんッ。余計な事だ」

 

余計な事って! 私がなけなしの精神力をつかって傷を塞いでやったのに、何て言いぐさなのこいつッ。

 

「ところでお前にいくつか聞きたいことがある」

 

「イザベラ。私の名はイザベラよ。お前なんて呼ぶんじゃないよ。それに私はあんたの名前も聞いちゃいないんだけど」

 

「一々うるせぇ奴だな。………アッシュだ。で、イザベラ。ここは一体どこだ? 俺を一体どうやってあそこから連れて出してきたんだ?」

 

「うるさッ…!? 無礼な奴だね! 私はこのガリア王国の王女なんだよ? いくらアッシュがゲルマニアの騎士だからって」

 

「チッ、うるせぇッ。大体、俺はゲルマニアなんて所の騎士じゃねぇ。それにガリアなんて国聞いたことねーぞ。マルクト帝国かキムラスカ王国じゃねぇのか?」

 

「マルクト? キムラスカ? 初めて聞く名前だね。どこの田舎の小国だい?」

 

「……どういうことだ?」

 

私の言葉にアッシュは腕を組んで何かしら考え始めた。マルクトにキムラスカ。……やっぱり聞いたことのない国名ね。

そしてアッシュはしばらく考え込んだ後、落ち着いて休める場所が無いか聞いてきた。

 

「ここからだと馬を走らせてリュティスまで行った方が早いね。城まで行ければ部屋なんていくらでも用意できる。アッシュ、あんたの治療もね」

 

「そうか。ならそのリュテュスとやらまで行くぞ」

 

アッシュは私の言葉に短く答えると、馬車につながれて逃げられなかった馬からハーネスを外して自由に動けるようにした。

 

「馬具は無いが、仕方ねえ」

 

「え? ちょっと、何も付けない気なのッ!?」

 

「しょうがねぇだろ。なんだ? 鞍が無いと走れないとか言う気か?」

 

アッシュはそう言いながら鞍も何も付けていない馬の背に飛び乗った。というか当たり前じゃないの。鞍どころか馬具の一つもついてない馬どうやって走らせろって言うのよ。

 

「大体、(あぶみ)も無いのに馬の背に乗れる訳がないじゃないのさ!」

 

「チッ、めんどくせぇな。手を出せ」

 

アッシュ馬の上から私に手を出してきた。これってつまり相乗り!?

 

「早くしろ」

 

「あ、うん」

 

さすがにこの歳になって誰かと相乗りするとは思いもしなかった。私はアッシュに引き上げられて落ちないようにと前の方へと座らさせる。

 

「走らせるぞ。しっかりつかまっていろ」

 

「わ、わかったよ」

 

アッシュにそう言われて私は馬の(たてがみ)を両手で握り体を伏せる。そしてアッシュも私に覆いかぶさるように体を伏せて鬣をつかみ、馬を走らせた。

う、うわぁ、アッシュの体温で背中が熱い。歳の近い男とこんなに密着するなんて初めてだ。うう、顔も熱くなってきた。きっと私の顔は真っ赤になっているだろう。

そしてリュティスを目指して走り出してからしばらく経ち、空が(しら)み始めた頃に私たちは城へと戻って来た。

それからは私の恰好を見た騎士たちが大騒ぎをするし、アッシュはアッシュでやっぱり出血が酷かったのか城に着いて直ぐに意識を失って馬から落ちてしまうなど色々大変だった。

 

そして数日が経ち、アッシュをきちんと治療して色々話をしてるうちにアッシュが実は異世界から来たとか突拍子もない事が分かったり、こちらの事を教えてるうちに不機嫌になったり。

さらに私の使い魔にならないかと言ったらキレられたり、私のあの傍若無人な行動を見られてすんごくキレられたり。

最終的に親のコネや家名で幅を利かせている貴族やその子弟にケンカを売り、1対多数の決闘で圧勝したりと。短い期間でアッシュの名は王宮中に知れ渡った。

 

そして、私の使い魔(と言う建前)で、さらにその血のように赤く鮮やかな髪の色から彼は王宮でこう呼ばれるようになった。

 

『鮮血の使い魔』と………

 

 

 

 

 

 




最後のパートがめっちゃ短くなってしまった。 
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