青いチビの使い魔   作:だしィー

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買い物したらペットを拾う話

 イルククゥSide

 

「きゅいきゅい! 私、人間の居る所に行ってみたーいー」

 

「イルククゥ、そんなわがまま言っちゃいけません。それに人間っていうのは昔から言うようにとても野蛮で残忍な生き物なの。人間は私達『韻竜(いんりゅう)』が絶滅したと思っているから安全に暮らせているけどもしばれたら捕まえられて酷い目に合うのよ」

 

「そんなの精霊魔法で変化すれば問題ないのね、きゅい」

 

「なにいってるの! 大いなる意思の力をそんなくだらない事に使っちゃダメ」

 

「ううう~、もういいのね!」

 

私は竜の巣での生活が退屈が嫌で両親にいつも外に出たいと言っていたの。でもパパとママは外は危険だからと絶対に外には出してもらえなかったのね。そしてついに私はパパたちと喧嘩して自分の巣を飛び出し近くの泉に家出してきてやったのね。

 

「もう知らないのね、今日から此処で暮らしてやるのね。此処なら魚も取り放題だから問題ないのね。」

 

そうだ、まずは寝床を、

 

「おや、イルククゥじゃないかね。こんな所に居るなんて珍しいね。何かあったのかい?」

 

「きゅい! おじーちゃん!」

 

私はおじーちゃんに家出した事を話したのね。

 

「ふむ、なるほど。確かに外の世界はとても危険な事がいっぱい有るからなぁ、お母さんの言う事は正しいな」

 

「きゅい!? そ、そんなぁ~。おじーちゃんもママの味方なのね!」

 

おじーちゃんなら分かってくれると思ってたのに。

 

「うむ、わたしも可愛い孫を危険な目に合わせたくはないからなぁ」

 

「きゅい~。私は全然平気なのね。そんなドジなんかしないのね」

 

「ふむ~。しょうがない子だな。なら少しだけ見てきなさい、お父さんとお母さんにはわたしが言っとくからね。ただし日が沈む前には帰ってくる事いいね」

 

「!? …ホ、ホント! やったーなのね」

 

「わたしの巣に昔使っていた人間の服がある。持ってくるから待っていなさい。人間に変化したらそれに着替えるんだ、いいね」

 

「わぁー! おじーちゃん大好きなの!」

 

そして私はおじーちゃんが持ってきた人間の服を持って竜の巣を飛び出したのね!

 

 

 

 

 キキSide

 

ふむ、空はいいと赤の星の人は言ってたが確かにその通りだよな。俺は今タバサにおつかいをたのまれてトリステインの城下町に移動中だ。移動手段は『忍法・超獣偽画(ちょうじゅうぎが)』で鳥を出し、それに乗って空を飛んでいる。修行の一環として陸を走ってもよかったが、さすがに馬と同等の速さで走っている人間を見かけたら騒ぎになるだろうと思ってやめた。

そういえばタバサが馬をどうのこうの言ってたけど、あれって今思えば学院の馬を使って買い物行けって事だったのかね? ……まあいいや。

しばらくして、ボケーっと適当なことを考えていたら城と街らしきものが見えてきた。

 

「お、アレか。…イメージしてたのよりショボイな」

 

しかも、なんかゴチャゴチャしててやだなぁ。あ、そういえばスリが出るんだっけ? まったく治安が悪い国ってのは。なんて考えてる内に町の上空に。

 

「あー、上空に来てどうすんの俺。ま、いっか」

 

俺はクナイを取り出しマーキング。適当な人気が無い場所へ投げてっと…

 

「よし。飛雷神の術」

 

ほいっと。俺は先ほど投げたクナイの刺さった裏路地に一瞬で移動する。ホントこの術は使い勝手良いな。

 

「さてと。とりあえず、本屋行くか。先に代金払って本を取って貰っといて、残りの金で自分の買い物だな」

 

別に『忍法・黄金蔵(おうごんぐら)』で亜空間に仕舞っちゃてもいいんだけど、人前で使いたくないし。あ、ちなみに忍法・黄金蔵ってのは、俺がゲートオブバビロンみたいなのを時空間忍術で出来ないかなぁ~? って感じで開発したら出来ちゃった自家製忍法だ。閑話休題。

で、本の前に私物を買って本代が足らなくなったらバカだし。ってことで、

 

「えーと、本屋はどこかなぁ~♪」

 

俺は本屋を探して町をぶらつく。しかしホントにゴチャゴチャしててウザったいな。

 

「きゅい~、なんでご飯が食べられないのねー!」

 

「金持ってねぇんだから当たりめぇだろ! さっさとどっか行け! 商売の邪魔だ。」

 

…………何かいたし。たしかに俺がタバサに召喚されたんだからアイツは召喚されずにこの世界のどっかにいるとは思ってたけど、まさかこんな所に現れるとは。接触するべきか? どうしよう悩むな。う~ん……とりあえず様子を見よう。そう決めた俺はアイツを尾行しようとしたが、

 

「………いや、尾行する意味あるか? …無いよな。うん。用事済ませよう」

 

俺はアレの尾行を止めて本屋を探す続きをした。

 

「しかしアイツ、普通に服を着てたな。アイツの事だから布切れ巻いて町を歩くものだと思ってた」

 

俺はそんなどうでもいい事を考えながら町を散策してたら、

 

「んと、ここだよな?」

 

俺は目的地を発見し、中に入る。右見て、左見て、うん、本屋だ。俺はここがちゃんと本屋だという事を確認して、店の店主らしき人に話しかける。

 

「おっちゃーん、このメモに書いてある本をくれ」

 

「ん? あーはいはい、ちょっと待っててね」

 

店主にメモを見せると、店主は奥へ行き、大量の本を持ってきた。

 

「はい、こちらになります」

 

店主はドサドサッと本をカウンターへ置き、メモの内容と同じか訊ねてくるが、分らないので適当に返事をし返す。しかし多いな。どっかで入れなきゃな。

 

「あの、後で取りに来るので本を預かってもらってていいですか? これ代金です」

 

「いいですよ。はい、お釣り」

 

俺が適当に置いた金貨を数枚取り、銀貨と銅貨を渡してきた。……ダメだ、さっぱり単価がわからん。まぁいいや、俺は店を出で自分の買い物を開始する。

 

「さてと、とりあえず服屋を探さねば」

 

ボロボロの服をいつまでも着てたく無いし。とりあえず街を徘徊。……そして当たり前だが迷った。服屋ってどこだ?

 

「…あの、服を売っている店って何処にあるかしりませんか?」

 

俺は近くを歩いていた人に話しかける。迷ったら人に聞くのが一番。たちの悪い人だったらボコれば問題無し。

 

「あらぁ~ん、貴方珍しい格好してるのねぇ。この町ははじめて」

 

わお! まさかのアノ店長さんだった。普通の服着てるから全然分からなかった。関わりたくなかったのに。

 

「ええ、似たようなものです。それでお店の場所を教えて欲しいんですけど」

 

「いいわよ。でもどんな服がほしいの? それによってお店の場所が違うんだけど」

 

普通のが欲しいんだけど、この人の基準の普通ってなんかヤバそう。うーん、なんて言えば・・・テキトーに言えばいいか。

 

「えっと、極々普通の服なんですけど」

 

「あら? 貴族様の御使いじゃないの?」

 

似たようなもんだな。

 

「まぁそのついでに自分の買い物をしてる感じですね」

 

「そうなの、それじゃあ地図持ってる?」

 

「はい」

 

俺は店長さんに地図を渡す。

 

「えっと、今居るのがココだから…お店はココよ」

 

店長さんは地図を指差し丁寧にお店の場所を教えてくれた。普通に親切だ。

 

「ありがとうございます。それじゃ」

 

「どういたしまして。あ、そうだ! 貴方お名前は?」

 

名前を聞かれたので

 

「キキと言います」

 

「キキ君ね。私はスカロンって言うの、魅惑の妖精亭ってお店やってるから気が向いたら遊びに来てね、サービスしちゃわ。じゃあね」

 

普通に自己紹介をし合った。スカロンさんはお店の宣伝を俺にして優雅(?)に去っていった。もうちょっとアレな人かと思ったら案外普通だった事に驚愕だ。

 

「ふむ、やっぱり先入観で人を見ちゃいかんな。そういえば昔転生者だからって、距離おいてたけど話したら気が合った、なんてよくあったなぁ。あ、でも思考はやっぱ少しおかしかったな」

 

そういえば俺、戦争中に召喚されたんだよなぁ。あっちはどうなったんだろうか? 俺は独り言をブツブツ言いながら教えてもらったお店へ行く。

 

「お! なんか旨そうなもん発見」

 

途中露天でよく分からない串焼きの様な物があったので数本買う。うーん、いいに…

 

「良い匂いなのね~」

 

ジーっと俺の串焼きをガン見してくる青い長髪の頭の弱そうな女の子が現れた。ヨダレを垂らすな!

 

「……食べるか?」

 

「ハッ! た、食べていいのね!!」

 

「ああ、…いいぞ。」

 

目をキラキラさせて俺に詰め寄ってくる青髪少女って言うかシルフィード。今はまだ違うか、あれ? コイツのもう1つの名前ってなんだっけ? まぁいいや。俺は串焼きを渡そうとして、

 

「ありがとうなのね!」

 

バシッ!!

袋ごと全部奪いやがった。お前はもう少し慎みを覚えろよ!

 

「きゅい~!! ハグハグハグッ!」

 

俺がそんな事を思ってるとは露知らず、物凄い勢いで串焼きを食べていく。はぁ俺の串焼きがぁ~

 

「ったく、それじゃあな譲ちゃん」

 

「ッング! 美味しいものくれてありがとなのねー」

 

俺はそそくさとその場から離れ本来の買い物に戻り服屋を探す。途中、串焼きを食べられなかった代わりに別のものを買って食った。あの平べったいの美味しかった。

 

「ん~、ココっぽいな」

 

町を徘徊しながら思った事は飲食店以外の店は凄く分かりにくい。そんな事を思いながら店に入りテキトーに買い物をする。とりあえず、下着っぽい物はあったのは僥倖(ぎょうこう)だった。他には店主に頼んで作務衣や着流しを説明し作って貰ったりした。他にも色々買ったりしてなんやかんやで買い物も終わり、本も取りに行きそして、

 

「とりあえず、荷物を蔵に入れて、ルーンに封印かけるか」

 

そんで町から出て近くの森にひとっ走り。なんか森が全然見つかんなかったから結構遠くに来たが気にしない。しかも森に入ってから気づいたが別に街の裏路地でよかったんじゃね? とか思った。

 

「………いや、まあ、うん。いつものことか。さってと蔵入れしよ」

 

って言っても印を組んで扉開くだけだし、後は俺が認識した物が勝手にい空間へ入っていく。

 

「次は封印っと」

 

俺はルーンの特性から封印術の種類と印を決め、術印を組む。

 

「きゅいきゅいきゅいきゅい!!」

 

そんな中、の奥の方からバカっぽい声と何かの大きな破砕音が聞こえた。が、面倒臭そうなので俺は気にせず、封印術を施そうとして、

 

「……ッ!」

 

いきなり横合いから鉄の弾が飛んできた。俺はとっさに体を傾け、それを回避する。結果、封印術が中途半端な起動をしたせいか、式がバラけてしまった。

 

「………うん。とりあえず、ぶっ転がしに行こう」

 

 

 

 




【とりあえず補足】

タバサの冒険3巻の「タバサとシルフィード」の話を改造したものです。

なお、キキはなんやかんや言いつつ暇を見つけては妖精亭に通う常連さんになっていく設定です。
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