前回の続きになります。
それではどうぞ。
そして迎えた海水浴当日。
「海にとうちゃーく!! わー、イヴちん見て見て! 海、すっごいキレイだよ~!」
「凄いです! 波がキラキラと光って、とても素晴らしい眺めですね!」
浜辺に着くなり、はしゃぎだすはぐみとイヴ。
「もっと人が多いかと思ったけど、ここの海はそこまでじゃねーな」
「……ん、例えるなら、俗に言う、穴場スポット」
「あー、納得。それなら一理あるかもな」
有咲の言葉にそう返したのは、
「んーーーっ! 海のにおいがするわ! それに、風がとっても気持ちいいわね!」
「ねえ、沖の方に島が見えるよ。あそこまで泳いで行けるかな?」
「はぐみ、多分行けると思うっ! こころんも一緒に行ってみよう!」
「そうね! どっちが早くあの島まで泳げるか競争よ!」
沖の方にある島まで泳いで競争……とか3人は言ってるが、それはそれで体力が持つのだろうか?
「ちょ、ちょっと待てって! それはさすがにあぶねーから!」
「それにまだ、水着にも着替えていませんよ。泳ぐのはそのあとにしましょう!」
「つーか、着替えても、あそこまで泳ぐのは禁止だからな!」
「……(3人の場合、着替えなくても、そのまま海に直行しそうな気もするけど……)」
寧ろ、水着に着替えないでも泳ぎそうな3人だしなーと彗は内心そんな事を思ってた。
「更衣室ってあそこにある小屋だよね?」
「そうみたいですね! それではみなさん、着替えに行きましょう!」
「……ん、行ってらっしゃい。僕は荷物の整理をしながら待ってるから」
「わかった! すいちゃん、お願いね!」
とりあえず女性陣を見送る彗なのであった。
◇
「(み、水着って……なんか緊張するよな~……)」
「……水着って、緊張するよね。男女問わず」
「ま、まぁ……」
先に更衣室から戻ってきた有咲。そんな彼女の表情を見て察した彗が言う。
「てか、彗は水着に着替えねーの?」
「……今着てるこれが私服兼水着みたいなもの。学校で支給された服だけど、課題で耐久性のテストを現在進行形で行ってるんだ」
「なんか楽しそうな課題だな」
「……ん、その代わり、着用してみた結果のレポートを書かなきゃいけないけどね。例えば……」
「うっわー……」
未だに水着に着替えず、私服姿の彼を見た有咲の言葉に彗は、学校の課題で支給された私服兼水着の耐久性のテストをやってるのだと答える。
レポート内容を聞かされた有咲はそれはキツそうだなと感じた。
「わ! あーちゃんの水着、すっごくかわいいー!」
「……っ!」
そんな話をしてると、はぐみとこころ、たえやイヴも更衣室から戻って来た。
「ねー、こころん! あーちゃんの水着見てよー! すっごいかわいいよね!」
「本当ね! 有咲の水着、とってもステキだわ!」
2人の言葉に恥ずかしいからジロジロ見んなって!と顔を赤くしながら言う有咲。
「アリサさん。そんなに恥ずかしがらなくても! その水着、とってもよく似合ってますよ!」
「わ~、イヴちんもかわいい~っ♪ お人形さんみたいに見えるねっ!」
「さすがモデルさんって感じだね」
「ありがとうございます! だけど私よりタエさんの方が手足が長くて、スタイルいいと思いますよ!」
「そうかな……? 私もモデルになれる?」
「あ、そういえば、この前イヴが雑誌に載ってるのポピパのみんなで見たよな、おたえ?」
モデルの仕事もしてるイヴ。話は変わり、彼女が雑誌に載ってた話に。
「うん、見た! 確か、沙綾がたまたま買った雑誌に載ってたんだっけ?」
「……ん、僕もその雑誌見た。休み時間の時に
「わぁ、あの記事、見てくれたんですか!?」
自分が載ってた雑誌を見てくれた事にとっても嬉しいです!と言うイヴ。
「へー、イヴちん雑誌に載ったんだ、すごいねー。ねえねえあーちゃん! すいちゃん! それってどんな内容だったの!?」
「夏服の特集で、イヴがモデルしてて。確か……インタビューとかも載ってたよな?」
「……ん、インタビューしてる時の写真を見ながら『宝石のように可愛いイヴちゃんの撮り方とか、角度的にもっとあるでしょ! カメラマン下手くそか!! イヴちゃんが可愛く写ってるから許すけど!』って、夏々が愚痴ってたけど」
「~~~っ!? え、ええええ……えっと……そ、その……」
「……(あ、
親友である
「……ん、そういえばイヴちゃんが海に行くって事、何か言われなかったの?」
そういえばイヴは芸能事務所発のアイドルバンド?というのを思い出した彗は、今日の事について訊いてみた。
「あ、はい。今日みなさんと海に行くと言ったら、マヤさんはうっかり怪我をした時のオウキュウショチの方法を教えてくれました!」
「応急処置っ!? さすが
「ヒナさんからは泳ぎ方の極意を、アヤさんからはSNS映えする自撮りの方法を教えてもらいました!」
「応急処置と、泳ぎ方の極意と、自撮りの方法か……全くアイドルっぽくねーけどな……」
「……ん、確かに」
他のメンバーから教わった事を聞いた有咲と彗は、全くアイドルっぽくないなと思った。
「あ、そういえばチサトさんからは、とても強力な日焼け止めを貰いましたよ」
「それって、さっき塗ってたやつ?」
「そうです! あとでみなさんも使ってみてください! 3度塗りするようにチサトさんに言われてます!」
「彗、あとで私に日焼け止め塗って?」
「……ん、別に構わないよ」
「おい。おたえも彗もヤバい会話してる自覚あるのか?」
「「え?」」
「何か変な事言ったみたいな顔すんのやめろ」
たえと彗の会話と反応で突っ込むのが少し遅れた有咲。何気にこの2人も波長が変に似ているのだ。
「イヴちん、イヴちん! はぐみは、
「もちろんいいですよ!」
一緒に泳ぎの達人を目指しましょう!とやる気満々なイヴとはぐみ。
「私は、みんなで写真も撮りたい!」
「集合写真ね! ステキっ! たくさん撮って部屋中に飾ろうかしら!」
「では、アヤさんに教えてもらった方法で撮りましょう!」
「さんせーい! 楽しみだなーっ!」
海に向かってダッシュだよー!と、はぐみの合図で行ってしまう、たえとイヴ、こころの4人。
「こ、このテンション……私、大丈夫か……?」
「……ん、解決方法、慣れればいいんじゃない?」
「それができりゃ、どれだけ楽なんだけどな……」
慣れれば大丈夫じゃない?と言う彗に、それが出来たら楽なんだけどなと思う有咲なのであった。
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