前回の続きになります。
それではどうぞ。
「ビーチバレー、楽しかったねっ! イヴちんとおたえの必殺技、カッコよかったなー! はぐみも必殺技考えよっかなー!」
「いや、ごくごく普通のフェイントだったぞ?」
「そもそも、はーちゃん、ボールを打つ時に必殺技とかやってなかったっけ……?」
ビーチバレーを楽しんだ一同。はぐみの言葉に有咲と彗が突っ込む。
「ねぇ、見て見て! あそこに人だかりができてるわ! みんな何をしてるのかしら?」
「なんだか急に人が集まってきてるね。……あれ? あそこにいるのって、まりなさんじゃない?」
こころに続き、たえが人だかりの中に見覚えのある女性を発見した。
「わ、ホントだ! なんでこんなところにまりなさんが……?」
「まりなさーん!」
「えっ、たえちゃん……? わ、みんなもいる!? どうしたのこんなところで!?」
たえに声をかけられた女性、
「はぐみ達、今日はみんなで海に遊びに来たんだよっ! イヴちんのリクエストなんだー」
「へ~、そうだったんだ。こんなところで会うなんて凄い偶然!」
「まりなさんも遊びに来たんですか?」
「ううん、今日は、ちょっとしたイベントがあってね。その審査員をする事になったんだ」
まりなは遊びに来たのではなく、今日行われるイベントの審査員をしに来たのだと言う。
「イベントの審査員? もしかして、なんか音楽関係のイベントですか?」
「ううん、違うの」
有咲の質問にあそこの看板を見てみてと言うまりな。
「スイカ割り……大会……?」
看板に書かれていた文字をイヴが読む。確かにそこには『スイカ割り大会』が記されていた。
「そうなの。地域公認の正式なスイカ割り大会なんだけど、審査員は地域のお店が持ち回りで担当する事になってて」
で、私は
「正式なスイカ割り大会……って、なんですか、それ?」
「意外と知られていないけど、スイカ割りって、実はちゃんとした競技大会があるんだ。ルールもわりと細かく決まってるんだよ」
「……ん、確か審査員になる条件は、スイカを何玉か食べる事……でしたっけ?」
「そうそう。5玉食べると審査員になれるんだよ」
「……ん、まりなさん。凄い、凄い……デキるパーフェクトお姉さん……」
「いやー、褒めても何も出ないよ?」
「つーかそれは、いったいどういう条件なんだ……彗もやたら詳しいし」
しかし冷静に考えて、審査員になる条件がスイカを5玉食べる事だと聞くと、まりなが1人でどれだけ厳しい条件を頑張ったのかが想像できた。
「あ、そうそう。スイカ割り大会の出場者、まだ募集しているみたいだから、みんなも良かったら参加してみたらどうかな?」
「それはいい事を聞いたわ! あたし達も出場しましょう!」
「うんうんっ! はぐみもさんせーいっ!」
まりなの誘いにこころとはぐみは参加する気満々のようだ。
「ビーチバレーに続いて、再びブシドーを試されると言うわけですね……! これは頑張らなければいけません!」
「スイカ割り、いいね!」
イヴとたえも参加する気なようだ。
「もちろん、アリサさんもやりますよねっ?」
「すいちゃんも一緒にやろーよ♪」
「えっ、私? あー、えーと、まあ、みんながそんなにやりたいなら……彗は?」
「……ん、僕もみんながやりたいなら……」
正直なところ、イヴとはぐみにキラキラした笑顔を向けられてしまったので、断りずらいというのが有咲と彗の心境だが。
……というわけで、スイカ割り大会にした一同。
「それじゃあ、アタッカーとサポーターを決めないとだね」
「え? アタッカーとサポーター?」
アタッカーとサポーターという、知らない単語を聞いて、なにそれ?と首を傾げるはぐみ。
「スイカ割りはチーム対抗戦なんだ。スイカを割る担当がアタッカー。アタッカーにスイカの場所を教えるのがサポーターって言うんだ」
まりながアタッカーとサポーターの役割を意味を説明する。
「はいはーい! はぐみ、アタッカーやりたいっ!」
「あたしも、もちろんアタッカーがやりたいわっ!」
「わ、私もやってみたいです!」
「私は別にサポーターでいいから……」
はぐみを筆頭に、アタッカーをやってみたいという者が多かった。有咲は逆にサポーター希望だが。
「あ、それじゃあ、こうしたら? 一番うまい人をスイカ割りで決めてみるの!」
「……ん、平等な決め方でいいですね。みんなもスイカ割りができるし」
「それ、とってもいいわ! そうしましょう!」
まりなの案に彗もこころも納得だった。その方法だったら、ここに居る全員でスイカ割りが体験できるので、一石二鳥である。
「いやいや、肝心のスイカがねーだろ!?」
有咲がそう言った時……
「市ヶ谷様、これをどうぞ」
「うわっ!? ちょっ、あんた達どこから……つーか、このスイカって……」
どこから現れたのか、こころの家のSP……もとい黒服の女性達が有咲にスイカを渡したのだ。突然の事に驚く有咲。
「……あら! 有咲、いつの間にスイカなんて持ってきていたの?」
「い、いやいや! 今、黒服の人達に渡されただけだって! おたえ! 今の見ただろっ!?」
こころに説明する有咲。たえにも黒服の人達見ただろ!?と訊くが……
「え、私は知らないよ? それにしても有咲、もうスイカを用意してるなんて、気合いは十分だねっ!」
「いやいや! だからちげーって! 全然気合いなんて入ってねーから!」
「アリサさん、このことを見越して、スイカを持ってきていたんですかっ!? すごいです! 備えあれば、というやつですね!」
逆に気合い十分だねっ!と言われる始末。イヴには何故か尊敬される目で言われたが。
「有咲のおかげでスイカ割りができるわ! さあ、みんなでやってみましょう!」
「うん! 良かった~っ! ありがとね、あーちゃん♪」
他の4人の様子を見て有咲はもういいやと考えるのを諦めてた。
「つーか、なんで誰も見てねーんだよ……」
「……ん、僕は見てたから安心して? 現に今も黒服の人達、あそこの木の陰で見守ってるけどね」
「いや、それはそれで、なんかこえーよ……(彗だけが言ってくれるだけで、安心感が違うな、ホント……)」
そんな中でただ1人、彗だけは黒服の人達が有咲にスイカを渡すところは見てたと言う。それを聞いた有咲は少し安心したのであった。
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