すばらしきこのせかい Shibuya Survival   作:アヤ・ノア

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~前回までのあらすじ~

ネクとヨシュアは死神のゲームの三日目に突入し、ミッションを待つ。
しかし、ミッションのメールは来ず、ヨシュアは自分の用事を済ませるためにネクを誘い、
偽のミッションメールを使ってキャットストリートに向かい、
ワイルドキャットでハネコマと出会って携帯電話のバージョンアップを行う。
しかし帰る途中で死神になったビイトが現れ、ネクとヨシュアと戦う。
ネクはビイトが何故死神になったのか、疑問に思うのだった。


32 ゲームマスターの考え

 モルコ前に行ったネクとヨシュアは、ある二人――死神の会話を聞いていた。

「ったく……たまんないよな~」

「なんで俺達が……」

 死神達は何やら愚痴を吐いているようだ。

 ネクは彼らに気付かれないように、こっそりと柱の裏に隠れる。

 

「ゲームマスターもこんなの創って……どういうつもりなんだろうな」

「さぁな……あの人の考えてる事は分からんさ……」

 死神達はゲームマスター・南師猩が作ったスクラップの塔を見ている。

 流石の死神も、彼のあまりのハイセンスさは理解できなかったようだ。

「とにかく見つからないうちに片づけないとな……」

「ああ……撤去してるのがバレたら、俺達、タダじゃ済まないだろうな」

 死神はスクラップの塔を片付けようとした。

 もし見つかったらゲームマスターに怒られるかもしれないので、こっそり行動しようとした。

「でも、虚西さんの命令は無視できないよな……」

「板ばさみの現場はつらいよな……」

 このスクラップの塔の撤去を命じたのは、ゲームマスターと同じ死神の幹部、虚西充妃だ。

 彼女の命令は絶対なので、死神達は愚痴を吐いていたのである。

 

「オブジェの撤去をしてるみたいだね。あの大きさは大変そうだね」

「そっとしておいてやろう……」

 ヨシュアの携帯電話の探知機が反応するが、この場には関係がないようだ。

 ネクとヨシュアは、その場を立ち去っていった。

 

 次に二人が行ったのは、カドイ前。

 二人はマーブルスラッシュのプレイヤー、シュウトとよこやんの会話を聞いた。

 

「あの優勝した兄ちゃん……どこ行ったのかな……。もう一度、勝負したいな……」

 シュウトは決勝戦で敗れたソウタという青年とリベンジマッチをしたいようだ。

「昨日はツイてなかったね。僕はシュウト君が優勝だと思ってたのに」

「そういえば……あのヘッドフォンの兄ちゃんも、いつの間にかどっか行っちゃったし……。

 あのヘッドフォンの兄ちゃんともまた戦いたいな」

 彼らはネクとソウタが死神のゲームの参加者、つまり死者である事を知らない。

 マーブルスラッシュの対戦相手である、としか思っていないのだ。

 

「フフフ……シュウト君に気に入られたみたいだね……」

「……」

 ここに探知機の反応はなかったため、二人は別の場所に行く事にするのだった。

 

 そして、二人はスクランブル交差点に着いた。

「ちょっと待って! ネク君! 反応だよ!!」

 ヨシュアが持っていた携帯電話の探知機から、強い反応が出る。

 どうやら、この近くに探し物があるようだ。

 どこにあるのかは分からず、正確な場所を特定する必要があるため、

 ネクとヨシュアはくまなく探した。

 

「……お久しぶりです」

 スクランブル交差点に向かった二人の目の前に、黒いパーカーの男――死神が立っていた。

 口ぶりから、読者には彼の正体が分かるだろう。

「……突然ですが、死神クイズの時間です。今日は揺さぶって参りま~す」

 

 クイズの内容は、以下の通り。

 第1問:キャットストリートにカフェを構えるワイルドキャット、

     このお店で売っているのは次のうちどれ?

     A:ブイヤベース B:ミネストローネ C:コーンポタージュ

 第2問:渋谷で話題の恋の電話ボックス、知ってます?

     この電話ボックスから電話をかけると、必ず想いが通じるというウワサですが……。

     この電話ボックス、次のうちどこにあるのでしょう?

     A:スペイン坂 B:キャットストリート C:モルコ前

 第3問:G線上のアリアや音楽のささげ物の作曲で知られるドイツの音楽家は次のうちどれ?

     A:モーツァルト B:バッハ C:ベートーヴェン

 

 正解は、A、C、B。

 この順番に答えたネクを見た死神は、全問正解という事で壁を開放した。

 

「忘れた頃にやってくる、それが死神クイズです。では、また会う日まで、さようなら~」

 

 その後、ネクとヨシュアはノイズと戦い、ナチュラル・パピィを1位にして解放した。

 戦ったノイズには、クラゲ型ノイズもいたそうだ。

 

「あいつ……本当に、死神のゲームにやる気があるのかな?」

「さあ……彼のセンスは高いからね」

 

 ゲームマスターの「彼」は、相変わらずハイセンスだった。

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