最強たちの青い記録   作:まなふぃ

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青のすみかと過去編に感動しすぎて色々混ざった結果アイデアができてしまっので初投稿です。
変な点もあるかと思いますがよろしくお願いします。


序章
舞い戻る"青"


 

 

 

──────学園都市キヴォトス。

 

『神秘』に包まれた『生徒』達の箱庭。

ここに住まう者たちは皆、この地に満ちる『神秘』という未知エネルギーの力によって、頑丈である。その最たるものが『生徒』たちだ。

『ヘイロー』と呼ばれる頭上の光輪による加護を受ける彼女ら───生徒は基本的に皆女性である───は、通常の人間であれば一撃食らうだけで死に繋がりかねない銃弾の一撃を受けても全く問題ない程の耐久力を持つ。

そんな可憐で強靭な少女たちの世界───────────────

 

 

その某所にて。

 

 

「ぎゃああああああああ!?!?」

 

「うわああああああああああああ!!!!!!!!」

 

 

 

2人の男に不良と思しき女子生徒たちが次々とボコされていく。

 

 

 

「......この程度の戦力で俺らに適うと本気で思ったのか?おめでたすぎんだろお前らの頭。

自分らにはあって俺らにはないヘイローの力でヨユーだって思ってたワケ?オ゛ッエ゛ー!!雑魚が半端な力手にしたところで雑魚なのには変わりねーんだよバーカ」

 

「その辺で止めておきな()。彼女たちだって力がないなりに私たちに立ち向かおうとしていたみたいだからね。これ以上いじってやるのは可哀想じゃないか」

 

「ハッ。可哀想だなんて思ってもねーこと言ってんじゃねーよ()。ま、所詮はその辺のチンピラ風情なんだ。俺らに勝てもしない喧嘩吹っ掛けられる勇気持ってたことの方が驚きだけどな」

 

「違いないね」

 

 

 

 

 

 

 

 

.......これは、どこかの世界で肩を並べて「二人で最強」だった二人の、もう戻らない───────と思っていた、だが何の因果かもう一度訪れた青い春の物語。

 

 

 

 

*****

 

 

 

俺には所謂「前世の記憶」ってヤツがあった。

天才児として産まれ、最強になるべくして育ち、親友と出会い『二人で最強』になり.............そして、道を違えた。

時は流れて僕は大人になり、教師になり、"最強"になった。だが、その隣に嘗ての親友の姿はない。

そして、僕.........いや、俺は───────唯一の親友を自ら殺した。

そんな青い思い出と苦すぎる記憶に蓋をするように軽薄に、傲慢に振る舞い、呪いを祓う日々。

その先のことは.............あまり覚えていない。

なぜかは分からないが、記憶に靄がかかるように思い出せないのだ。

 

そしてそんな記憶を持って産まれたのは.........前と同じ五条家。

全く同じ「五条悟」の名を冠して再び世界に降り立った。

だが、後に色々前の世界とは異なることを知った。

五条家は名家ではあるものの、呪術御三家どころか呪術師の家系ですらないこと。というかそもそも禪院加茂も無い。呪術自体ないのかとも思いかけたが、自分は今世も『無下限呪術』の使い手だし、六眼も併せ持っている。

だが外を見てもせいぜいが4級程度の呪霊しか湧いていない。どいつもこいつも人間を死に至らしめるほど強力な呪いじゃない。

しかもこの世界の人間は神秘の力で頑丈だ。

更には六眼を通して見ると、非術師も呪力を内包してはいるが、漏出する呪力は感知できなかった。

そこから、俺はある結論を導き出した。

 

呪いはある。だが、それを生み出す根源たる呪力は相反する力である『神秘』によって打ち消される。

そして、生得術式を持つのは、恐らく俺だけ。

 

そう考えれば辻褄が合うし、何より呪いを祓うことに注視しなくても良くなった。気が向けば祓う程度の感覚で何ら問題ない。基本的には勝手に消滅するんだから。

でも俺の存在意義として「"最強"であること」というのが染み付きすぎてしまった。

 

そうして俺はコッソリと無下限呪術の感覚を取り戻しつつ、ゆったりと中学生活を送ろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「傑。こんな世界もあるんだぜ?」

 

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

私は非術師()が嫌いだ。

仲間たち(術師)に生死の縁を彷徨わせる呪霊を日々生み出しておきながら、自分たちは素知らぬ顔で人生を謳歌している。

なぜあのような者共のために術師たちが使い潰されなければならないのか。

だから私は、たった一人の親友を置いて高専を去り、理解されずとも自分の理想と大義のために、持てる力を全て使って挑戦した。

結果は負け。呪いの女王を手に入れるどころか、私自身が道半ばで命を落としてしまった。

だが、自分に手を下してくれたのが親友()でよかった、と思う自分もいたのは確かだ。

 

 

 

そんな過去(前世)の記憶を持ち、私は再び生を受けた。

姓名一字一句同じ名前。「夏油傑」。

幼い頃から過去の記憶を思い出していた私は、この世界には呪いがないことを願った。

だが、呪いは存在した。どれもこれも雑魚ばかりであるが、確かに存在する。

それらに手を触れれば見慣れた黒い球状の物体に変化する。どうやら、今世の私の術式も呪霊操術らしい。

世界が変わろうとも呪いを生み出し続けるのか....................やはり猿共は許せない──────

 

そう思っていたが、周りを歩いてみれば、前の世界に比べてほとんど呪いが存在しない。

しかも、見つける呪霊も全てが4級以下。むしろ4級呪霊よりもそれ未満の蝿頭の方がよく見かける。

............呪いは多少はマシのようだ。

そして図書館で様々な文献を読み漁って気づいたのは、「呪いの被害と思われるもの(変死・怪死・行方不明)がほとんどない」こと。

更にこの世界の人.........特に「生徒」は、"ヘイロー"の加護によって神秘的なエネルギーを持つらしい。

生憎私にはヘイローがないのでそれが何たるかはわからないが、神秘というのは恐らく正のエネルギーだろう。それが負の呪力と打ち消し合い、対消滅する。だから強い呪いは生まれない。

術師が無意味に命を落とす可能性も大いに減りそうである。これは喜ばしい。

だが、私がそれだけで一般人への嫌悪を失くしたかと聞かれれば、それは断じて否だ。

盤星教や旧⬛︎⬛︎村で見た、人間の本質的な醜さは未だに脳に焼き付いている。だからこそ、好きにはなれない。

だが、この世界で生きるうちに絆されたのだろうか、グレたりしていない普通の生徒たちには普通に接することができるようになった。代わりに、その「虫酸の走るような腐った考え方をするような奴ら」への許し難い感情の矛先は、この世界の「(主に機械の)大人たち」へと向けられることとなった。

私利私欲を満たすために活動し、その達成のために、生徒たちすらも含めたありとあらゆるものをなんでも利用する奴ら。

だかここ「キヴォトス」は子供たちに箱庭とまで称されたことのある場所らしい。

しかもそんなことを考えて生きるのもなんだか疲れてしまったので、とりあえず置いておいて2度目の人生を満喫しようではないか。

 

.........術式は呪霊操術だけど、使ったことは無い。またあの味を感じるのなんてごめんだからね。

だから、前よりも念入りに鍛えて格闘術を磨いている。

 

 

 

 

 

「悟..............君は今、どんな景色を見てるんだい?」

 

 

 

 

 

 

 

*****

 

 

ゲヘナ学園中等部。

今日は転校生が来るらしいという話で持ち切りだ。

男らしいとか、ヘイローがないらしいとか、しかもイケメンとか、色々言われているようだ。まだ顔も出てないだろうに。転校生というのも難儀なものだ.......。

それにしてもヘイロー無しの男子生徒か.........それがもし本当ならば、かなり私と近い存在ということになる。興味はある。

 

 

そして扉を開けて入ってきたのは───────

 

 

 

 

 

「え..................悟?」

 

 

 

 

「ん?.........................は?傑?」

 

 

 

 

 

 

 

 

嘗ての世界の親友だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日。

 

 

()達は...................

 

 

 

 

 

 

 

 

『2人の最強』は、再び出会った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

それからというもの、2人はいつもくっついており、周りの人達に彼らの関係を尋ねれば100人中100人が「親友」と答えるであろうほどに仲良しになっていた。

積もる話も、呪いについても、世間話も、ありとあらゆることを語り合い、共に学び(?)、育っていく。

 

そんな彼らの、いつかの帰り道。

 

「なー傑。今からこのスイーツ屋行かね?この甘味セットちょー美味そうなんだよね、食おうぜ?」

 

「はぁ.........。悟、昨日『子供の贅沢見てロボ店員のヤツらがどんな反応すんのか試そうぜ!!』などと言ってコンビニのスイーツを根こそぎ買い漁ってたじゃないか..........。君一人じゃ無理だろうと手を貸した私が馬鹿だったと後悔したよ本当に。しかもあれのお裾分けとも言えない量がまだ私の家に大量に残ってるから今後も数日スイーツ漬けになるのは目に見えてるのに更に私を苦しめるつもりかい?」

 

「甘いもんなんてどんだけ食ってもいいじゃねーか、美味いぜ?」

「悟。糖尿病かデブになっても私は知らないよ」

ちぇー、つれないヤツーと不満を述べる五条。だが感覚は圧倒的に夏油が正常である。

そのようなやり取りをしていると、前からすれ違ってきた女に夏油は肩をぶつけられた。

 

「あぁん?何ぶつかってくれてんだゴラァ!!」

 

セーラー服にバツマスク。典型的なスケバンだ。後ろに仲間と思しき数人もいる。どうやらヘイローのない五条と夏油を煽りに来たようだ。

 

「うわ、こんな古典的なヤンキー初めて見た。ウケる」

「私もここまであからさまなのを見るのは初めてだ。後で記念撮影でもしてもらおうかな」

 

だが当の本人達は全く意に介していない。最早煽っている。

 

「ナメてんじゃねーぞ!!!お前ら!!やれ!!!」

スケバンが叫び、部活?が襲いかかる。が、夏油はそれを目視もせずにひらひらと躱し、1人ずつ顔面に正確に一撃を叩きこんでいく。

10秒と経たずに全員伸された。

 

「こいつらバカだろ」

「知らなかったんだろうから仕方ないね。それにしてもキヴォトスというのはこの程度の実力でスケバンが務まるほどなのかな?」

さあ、どうせ俺らより雑魚しかいねーんだからしらねー、と適当に返事する五条と納得する夏油。

 

そのままフラフラと帰っていく彼らは未だ与り知らぬところではあるが、これがきっかけでそこらじゅうのヤンキー軍団やら半グレ集団に襲われることになる。だが彼らにとっては彼女らを蹴散らすことなど鼻クソをほじるよりも数千倍楽なことであるから、無意味な犠牲が増えていくだけということを本当に知らないのは不良側である。

ちなみに不良達は、五条と夏油(最強コンビ)の日々のアップや新技練習や憂さ晴らしやなんとなくなどのありとあらゆる理由で多種多様なやられ方をすることも知らない。

どうたら2人はスケバンたちを毎日のように相手(一方的な蹂躙)しているうちに「鬱陶しい」という感情を忘れていくようだ。

 

 

 

 

ふたつの"最強"の運命はひとつに交わり、青く澄んだ世界を、春を過ぎていく。

 

これは、そんな物語の記録。

 

 

 

 

 




五条悟

最強(クズ)その1。前世とまったく同じ容姿術式。当然六眼持ち。
夏油とちゃんとした形で再会できたどころか和解もできたし前ほど非術師嫌ってないみたいだしハッピーなのでしょう。
今世は夏油と最後まで青春を最大限満喫するが最大の目標。
教え子たちがどうなったか少し気にしてる。でも大丈夫だと信じてる。
反転術式・術式反転は使える。勿論虚式も。領域展開も使える。完全体。
肉体的年齢に引っ張られて、更に親友と一緒にいることもあってか人称や口調もほぼ高専時代。
目隠しじゃなくてグラサンかけてる。
いいとこの学校言ってたけどなんか転校した。
女子から大人気。でも不良からの人気はいらない。



夏油傑

最強(クズ)その2。前世と全く同じ容姿。
術式も同じ呪霊操術だが、なにか秘密があるらしい。五条の六眼で判明した。
呪いがあまりおらず、呪術師が使い潰されない世界に少し絆された。
おかげでちょっと丸まった。
今世は五条と青春を謳歌しきりたいと思っている。
こちらも肉体的年齢+親友効果で高専時代に寄っている。
普通の生徒なら全然会話できるので人が多いゲヘナの下でもしんどくない。入った理由はなんとなく。
変わらず変な前髪を垂らしているが女子からは人気。不良はどうでもいい。



ゲヘナ学園中等部

他に類のないヘイロー無し(最強)男子生徒を2人も抱える。
まさに混沌。



スケバンたち

哀れな運命が決定付けられた。




ほぼ導入だけで終わっちゃった
次回からいろいろやっていく.......................予定
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