ある夏の日。僕はある人に恋をした。その人はとても綺麗で美しくて一目見ただけで恋に落ちる。その人との出会いは偶然だった。いつもの街中、たまたますれ違っただけなのに……………僕は
「なんだこれ」
「小説みたいね」
「……」
「何よ」
「いや、なんでここに?」
「居たら悪い?」
「居たら悪いって言うか。お前、絵の展示会は」
「まだ時間があるから大丈夫よ」
「はぁ」
ある夏の日。電気代が最も上がるであろう夏の時期に俺、七瀬雄磨は図書館にて時間を潰していた。家でエアコンをつけてゲームをしたりゴロゴロしたりした方がいいのは分かってはいるが、エアコンをつけっぱにしておくと電気代が大変な事になる為図書館へ
そんな図書館である本を見つけた。その本は図書館の端の棚に置かれており、少し気になった為手に取り読んでいた。そして、そんな俺の後ろから彼女、東雲絵名が話しかけてくる
彼女は有名な絵師として展示会やイベントなどに出演しているほどに有名な絵師。そんな彼女がここに居るとどうなるか
「あとなんか周りの人達私たちの事見てない?」
「お前の事だよ」
「え?」
俺は本を本棚に戻す。なんでここに来てしまったのか。それにどうして俺がここに居るのが分かったのだろう。ここに来る事は誰にも言ってないし
とりあえず周りの目線が痛い為、場所を移動しようと歩き出す。しかし、彼女も俺の横に並び一緒に歩き出す為目線が痛いのは変わらなかった
「どうゆうつもりだ」
「何が?」
「さっきから目線が痛いんだよ。離れろ」
「別にあんたが痛がろうが私には関係ないわよ。それに、私は痛くないし」
「……」
さすが有名な絵師さんだ。日頃から見られるのは慣れてますよアピールとは。しかし、いくらなんでも目線が痛すぎる。それに、なんか殺意っぽい目線も感じるのは気の所為だろうか
少し、目線の方へ目を向けてみるとそこには俺に向かって殺気を飛ばしてみる女の子達が居た。あ、うん。これ気のせいじゃないわ
「なぁ」
「何?」
「お前って絵を教える教室みたいなやつ開催してる?」
「よく知ってるわね。うん、確かに女子大生の人達に絵を教えたりしてるけど」
「なるほど」
「なんで知ってるの?」
「肌身で感じたから」
「肌身?」
女の子達の手にはスケッチブックなのか遠くて分からないが持っており、なんかさっきからこちらをずっと見てるから多分そうなんだろうと思った。でも、なぜこっちに殺気を……………まさか
「お前、まさか」
「え?」
「とうとう男にモテないからって女に手を」
「……」
「……す、すみませんでした」
まだ最後まで言ってないのに東雲に腹を殴られる。その速さ、光の速さを通り越していた。あの速さで避けれる人が居たらそいつはもう人じゃない
腹を抱えて痛がっている俺を他所に東雲は一つ提案を持ちかけてくる。絶対にこれ拒否れないやつだと思うんですが
「私、これから展示会なんだけど」
「知ってるよ」
「あんたも来ない?」
「悪いが俺はここで」
「どうせ、あんたの事だから家でゴロゴロしたいけどエアコンを付けたままだと電気代が高くなるからって図書館に来たんでしょ?」
初めて東雲の事が心から怖いと思った
「展示会も室内だから涼しいし、ここみたいに誰かに見られる事も無いから」
「見られてるに関してはお前のせいでもあるんだが。それに俺は本を」
「あんた本なんか読まないじゃない」
痛い所を突かれてしまった。確かに本は普段は読まない。ただ、図書館に来ているのに本を読まないのはどうかと思ったから読んでいただけで、本当なら読みたくは無い。それに目線が痛いのも事実なので
「はぁ。お金はいくらだ」
東雲の提案を受け入れる事にした。本を読まなくていいし、ここよりは目線が痛くなる事も無いと考えたからだ。このままここに居たらちょっと落ち着かない
「お金なら要らないわよ」
「いや、入場料要るだろ」
「あんたは無しで」
「……」
「それと」
「まだ何か?」
「たまには奏達にも顔を出しなさいよ?心配してたんだから」
「今関係ある?」
「ある。だって展示会に来るんだから」
その瞬間、俺は東雲から逃げようとする。しかし、東雲に腕を捕まれ逃げれないように腕を組まれてしまった。まさにカップルがよくやる腕組みだ。そんな事をここでやってしまったら殺気が増すのは当たり前の事で
「さぁ、時間も無いから早く行くわよ」
「……はい」
俺は殺気を後ろで感じながら東雲に連れられながら図書館を出る事に
これ、次1人で来た時が怖いと思った