大人になってもずっと変わらない   作:抹茶ラテラーメン

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心配は時に怖くなる

写真の場所へとやってきた俺は暁山を姿を探す。ちなみに東雲達は遠い所から見ているらしいので何かあったら呼んでとの事。何かあったらって何があるんだろうか

 

そんな事を思っていると暁山がやってきたのだが、その姿を見て俺は少し心配になる。なぜなら

 

 

「お前、顔色悪いけど何かあったのか?」

 

 

いつもの暁山の顔色では無く、顔色が悪い暁山だったのだ。それに服装もいつもみたいに可愛い系とかでは無くジャージであった

 

 

「あ、あはは。ちょっとね」

 

「とりあえず座るぞ」

 

「う、うん」

 

 

まさか暁山が元気無かったのは予想外だった。とりあえず、俺は暁山をベンチに座らせてから話を聞く事に

 

 

「東雲から聞いたけど、最近ナイトコードに顔だしてないらしいな」

 

「あ、うん。ちょっと気分がさ」

 

「連絡も返してないみたいじゃないか。大丈夫か?」

 

「まぁ、ぼちぼちかな」

 

「そうか」

 

 

元気が無い人の励まし方なんて習った事も実践した事も少ない為、こんな時どんな言葉が正解なのか分からなくなる。気の利いたやつならここで何か話をするのだろうが、あいにく俺にはそんな事が出来るわけが無いのでしばらくの間無言が続く

 

そんな無言の中、暁山が言い出す

 

 

「……雄磨だからこそ話すんだけど」

 

「なんだ?」

 

「……僕の骨を拾って欲しいんだ」

 

「……」

 

 

まだ俺は難聴になるには早い歳なのだが、暁山が言った言葉がちょっとよく分からなかったし聞き間違いかと思ったからもう一度聞き直してみるが、先程と同じ内容であった

 

 

「えっと、なんで?」

 

「実は新作の衣装を作ってたんだけど」

 

「あぁ」

 

「1回、携帯やパソコンからと言うか電子機器から離れてみようって」

 

「……」

 

「で、衣装が完成したから電子機器関係を見たらさ………世界が終わったよ」

 

「……」

 

 

つまり、衣装を作ってる間。興味本位で携帯やパソコンなどの通信器具から離れてみたはいいものの。次に戻ってきたら東雲達からの連絡の嵐だったって事か

 

 

「……ご愁傷様です」

 

「待ってよぉ!!見捨てないでくださいぃ!!」

 

 

さすがにこれに関しては擁護出来ない俺はそのままその場を後にする事にしたんだが、案の定暁山に止められてしまう

 

 

「あのな」

 

「分かってる!僕が馬鹿なのは本当に分かってるよ!?でもさ!ここまで被害が大きくなるなんて思わないじゃん!?」

 

「店は」

 

「お店の子達には予め言ってて」

 

「なんで東雲達には」

 

「忘れちゃった」

 

「帰るわ」

 

「待ってぇ!!」

 

 

俺の足にしがみつく暁山瑞希。さっきまで顔色悪かった癖になんで徐々に普通に戻ってきてるんだろうか。まさか、生贄を見つけたから安心しているのだろうか?いや、そんな訳は無いか

 

 

「雄磨が一緒なら絵名達は怖くないから!大丈夫!僕も怒られるから!」

 

「いや、僕もっておかしいだろ。そこは僕だけ」

 

「お願いします!」

 

「嫌だよ。東雲がガチで怒ったら朝比奈よりも怖くなるんだぞ?」

 

「だからこそ!雄磨を生贄に………あ」

 

「ご武運を」

 

「今のは違うよぉ!!」

 

 

こっちとしてはなんか重大な事があって悩んでるのかと思っていたが。いざ蓋を開けたら中身はクソみたいな話でしたなんて浦島太郎でも怒るぞ

 

 

「お願いしますぅ!一緒に地獄に落ちてくださいぃ!!」

 

「何を不吉な事を言ってんだ。とにかく離れろ」

 

「嫌だぁ!雄磨が僕と一緒に地の果てまで行くって言うまで離れない!」

 

「どんどん要求が悪化してるんだが」

 

 

何とか暁山を引き剥がそうとはしてみるが力が強くて引き剥がすことは無理だと思った俺は交渉に入る事に。力で無理なら知識で行くしかない

 

 

「暁山、まず東雲には謝ったのか?」

 

「怖くてまだです」

 

「宵崎は」

 

「怒らなそうだけど、怒りそうで怖いからまだです」

 

「朝比奈は」

 

「死が見えるのでまだです。あ、でも看護師だから助けてくれるかも」

 

「うるさいわ」

 

 

要するに全員にはまだ謝罪はしていないと言うこと。そして、遠くの方で東雲達が居ることに暁山は気づいていないので。これもこれで大変な事になりそうな

 

 

「雄磨、僕を匿って欲しい」

 

「普通に謝って欲しい」

 

「それが出来たら苦労しないんだよ!?でも、特に絵名が怖くて」

 

「……」

 

「雄磨は絵名が本気で怒った所を見た事ないから簡単に謝れば?で済まそうと出来るんだよ」

 

「済まそうとって言うか。それしかないって言うか。それに東雲が怒ったら怖いのは知ってる」

 

「そんなんじゃ済まされないよ。もう人類みんな揃って泣くほどに」

 

「一応、画家で絵を教えている人なんですけどね」

 

 

これ、東雲に聞かれてたら俺も含めて怒られそうな気もするが。幸い遠くの方でこっちを見てるだけなので話は聞こえてないであろう

「僕が死んでもいいの!?」

 

「そんな大袈裟な」

 

「お願い!」

 

「お前、なんか元気になってないか?」

 

「……き、気のせいだよ」

 

「とにかく、これに関しては謝るしかないだろ」

 

「だからそれが出来たら苦労しないの!」

 

「なんで怒られてるんだ」

 

 

何とか怒られないように策を考えている暁山だが、そんな事を考えるのなら暇があるのなら普通に謝ったらいい話なのでは?と思ってしまうが。それが出来たら本当に苦労しないのだろう

 

 

「で?これからどうするんだ」

 

「遺影写真撮ってくれる?」

 

「だから、なんで」

 

「絵名に怒られたら」

 

「そんなんで怒るわけないから。普通に話して謝れ。それで解決する。てか、しょうもない話で巻き込むな」

「僕達の仲じゃん!」

 

「いい仲にも礼儀ありだ」

 

「どうすればいいのさ!」

 

「だから、謝ればいいってさっきから言ってるだろう」

 

「それが出来たら!」

 

 

もう埒が明かないと思った俺は東雲達を呼ぼうと携帯を手に取るがその手を暁山に止められてしまう。大声を出して呼ぶ事も出来るが、それはそれで俺が頭がおかしい人認定されるので出来ない

 

 

「何しようとしたの」

 

「東雲に連絡」

 

「その行動ひとつが1人の人間の人生を壊す事を気づいた方がいいよ」

 

「その行動にさせた1人の人間の人生を振り返った方がいいよ」

 

「……」

 

 

何故か俺が悪いみたいな空気になっているが、元々はこいつが連絡手段を遮断したせいでこんな事になってるので。悪いのは暁山瑞希と言うことになる

 

 

「とにかく謝れ。それで本当に済む話だから」

 

「ほんと?」

 

「あのな。東雲がお前に対してガチで怒った事あったか?」

 

「ある」

 

「何」

 

「自撮り撮ろうとしてる時に邪魔したら」

 

「それはお前が悪いだろ」

 

「じゃ!今回も僕が悪いんだから怒られるじゃん!」

 

「よくお分かりで」

 

「もう!!」

 

 

一応悪いという自覚はあったみたいで良かったと思ったが、何自撮り撮ろうとしてる時に邪魔をしてるんだ。それは誰でも怒る案件だろ。とりあえずこの話は素直に謝るという方向性で進めていく。東雲にもメールで暁山が謝ったら許してやれと送って返事を待つ

 

 

「そう言えば、なんで初めは電話で。って送ってきたの?」

 

「え?」

 

「ほら、ここに来ての前にさ。電話で話したいからメール見たら電話してって」

 

「……あーあ。そうだな」

 

「で、その後にやっぱり会って話しがしたいからってこの場所になったからさ。雄磨らしくないなぁって」

 

「そうだよな」

 

「ん?」

 

 

そう言えば、ここに来たのは東雲がやった事だからメールの内容に関しては気にしてなかった。それにしても暁山は感が鋭いよね

 

すると、暁山はしばらく考えた後。心配そうな顔をしたがら小さな声で聞いてくる

 

 

「あ、あのさ。もしかしてなんだけど。ここに来る前に誰かと会ってた?」

 

「ん?誰かとは?」

 

「例えば………絵名とか」

 

「どんな答えが欲しい?」

 

「みんなが幸せになる答えが………欲しいです」

 

「みんながね」

 

 

暁山に難しい答えを所望された俺はみんなが幸せになれるような答えを考えて。ある答えに辿り着いたのでそれを暁山に伝える

 

 

「東雲と朝比奈と会ったな。で、お前が最近連絡取れないからって凄く心配してて。体調とか大丈夫かなって本当に心配してたから怒ってるようには見えなかったからそこは安心して欲しい」

 

「そ、そっか」

 

 

この伝え方なら誰も不幸せにはならない。それに間違った事も言ってないから尚更よし。だが、あくまでも俺が言ったのはここに来る前の事であり。ここに来た東雲達がどうするかまでは面倒は見れない

 

 

「だから、これから来る東雲達に正直に話して謝れ。そうしたら解決するから」

 

 

俺はそう言って立ち上がる。ちょうど東雲からメールが返ってきて、今すぐそっちに行くから。と書かれてあった。返事が遅くない?と思ったがそれは今は置いておこう

 

 

「待って!?絵名達ここに来るの!?」

 

「あぁ。だから素直に話せ」

 

「雄磨!僕を売るの!?」

 

「いや、もう本当に」

 

 

その時、東雲達がやって来たので俺は2人に暁山を任してその場から去ることに。去る際に暁山が何かを言っていたが無視してその場から去った

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