それではどうぞご覧ください。
side:ハクア
「……どこだ…ここ…?」
一旦、状況を整理しよう。ストーカーからお母さんをかばって……刺された。ここまでは覚えている。ただ、その後の記憶がない。
「!痛っ……」
そう思い、お腹を見ると包帯がまかれていた。そうか、ここは病院で僕はここに運ばれてきたのか……。
そして、周りを見渡すと……
「「「……」」」
そこには、僕の手を握りながら寝ているお母さんと、左側には兄さんと姉さんが同じような感じで寝ていた。
……良かった。みんな無事で。
そんなことを考えていると
「……ん」
「……あれ?」
「……うん?」
あ、みんな起きたみたいだ。そして、僕が起きているのに驚いたのか目を見開きながら
「……あ…ハクア?」
「うん。おはよう、お母さん、兄さん、姉さん」
「「「……ハクア!」」」
そう言って、みんな一斉に抱きついてきた。
「おはようって…心配したんだぞ……」
「ハクア!……良かったぁ……!」
「……死んじゃったらどうしようかと思って…良かったよぉ~」
……随分と心配をかけてしまったみたいだ。しかし……
「……喜んでいるところ悪いんだけどさ……」
「「「?」」」
「お腹のところ…あまり押さえないで…」
「「「!ごめん、死なないで!ハクア!」」」
「……流石にもう死にはしないよ…?」
とにかく、家族のもとに帰って来れて良かった。
「そういえばさ、僕って何日くらい寝てたの?……まさか何週間とか何カ月とかは…ないよね…?」
「あ、うん。大体丸一日くらいだって」
「あれ?意外と短いね」
「運が良かったんだろう。傷も急所は外れてたって」
「へぇ…」
……?でも、刺された時の感覚だと急所に近かった気が……。まあ、それはこうして無事だったので置いておくとして
「あー……ドームはやっぱり延期?」
「うん、延期になったよ。安全第一だってさ。それに、ハクアがこんな状態なのに行けるわけないし」
……そっか。折角兄さんも姉さんもお母さんも楽しみにしていたのに……。
「……もしかして…自分のせいだと思ってない?」
「……え?」
今、考えていたことを当てられ少なからず動揺する僕。そんな僕に対してお母さんは
「本当にハクアは優しいね。でも、やっぱりハクアにも見てほしいからさ。だから気にすることはないよ!」
「そうだぞ」
「私もハクアと一緒がいい!」
「……ありがとう」
……今世の家族は本当に暖かい。ますます、巻き込むわけにはいかない……。
そう思っていると、お母さんが僕らを優しく抱きしめてくれた。そして……
「アクア、ルビー、ハクア……みんな、愛してる」
side:アクア
ハクアの目が覚めて数日後、病室にはハクアと俺とルビーだけがいた。アイは社長たちと今後の打ち合わせらしいため、ここにはいない。
「なぁ、ハクア」
「何?どうしたのそんなに改まって」
「どうしたの、アクア?」
……いよいよ、このことを聞く時がきた。
「……お前の前世の名前は…
「……なんで…その名前は…!まさか…」
「……ああ、俺の前世の名前は雨宮吾郎だよ」
「「!」」
「本当に…先生なの……?っていうか何で生まれ変わって……?」
「……ねぇ、アクア」
「?どうした、ルビ「退形成性星細胞種」…!」
「この病気、知ってるよね」
「…あぁ、もちろん知って……」
……!まさか!
「もしかして…さりなちゃん!?」
「……うん…うん!天童寺さりなだよ…!やっと会えたよ……せんせ!」
そうして、ルビーは俺に抱きついてきた。
これは、何たる偶然だろうか。まさかルビーがさりなちゃんだったとは……。ルビーはしばらく俺にくっついていたが
「……!それよりも何でせんせがアクアに?」
「あぁ、それは……」
俺は、二人にアイのストーカーでハクアを刺した男に崖から落とされたことを話した。
「そっか……僕が死んだ後、そんなことが……」
「……ひどい」
「ルビー?」
「姉さん?」
「ひどすぎるよこんなの!私はアイやせんせ、ハクがいればそれで良かった……。なのに…どうして……」
「ルビー……」
「姉さん……」
……本当に、変わっていないな…そういうところ。
「ルビー…いや、さりなちゃん。俺は後悔してないよ」
「……え?」
「僕もそうだよ、さりなちゃん」
「……?」
「俺(僕)は転生して幸せだよ」
「!」
「俺は生まれ変わって、推しであるアイの子供になることができた!それに君に……さりなちゃんと白愛くんに、また出会うことができた!」
「僕もそうだよ!先生とさりなちゃんと本当に家族になることができた!それが何より嬉しいんだ!」
「……そうなんだ…うん、そうだよね!私もすごく嬉しいよ!」
そうして、俺たちは互いに抱きしめ合うのだった。
「……ねぇ、アクア…ううん、せんせ」
「どうした?」
「私ね、やっぱりせんせのことが好き。それにさ…もう16になったんだよ?」
「いや…でも俺たちは今世ではきょうだいで…」
「前にハクアが言ってたんだ。前世は前世、今は今って!」
「いや、確かに言ったけど……」
「それに、まだ16じゃないだろ」
「前世が12歳、そして今世が4歳!もう16歳だよ?」
「いや、暴論だろそれは!?」
「……せんせは、私のこと…嫌い……?」
「いや、そうじゃなくてむしろ大好き「じゃあ問題ないよね!」…」
……これって、どうすればいいんだろう……。
「なぁ、ハクア何とか言って…「姉さんの好きにしたらいいと思うよ」!?」
「せっかく出会えたんだから、願いが叶わないのは……ね?」
「うっ……」
確かにそうだ。前世ではあんな風だったんだ、なるべく願いを叶えてやりたいのは同感だが……。
「じゃあ、こうしよう?アクアが18になるまで私の気持ちが変わらなかったら真剣に考えてね?」
「まあ、そういう事なら……」
そういうことで、俺たち三人の前世が分かり、俺はルビーから告白されたのだった。
「お幸せにね!二人共」
「お前なぁ…まだ決まってないし…それに他人事みたいに「他人事だけど」おい」
こんなことを言っているハクアだが、ハクアにも今世では幸せになって欲しいと思っている。
……だが、それが叶わない願いだということを知るのは、まだ先のことであった……。
それから年月は過ぎ……
「ルビー、遅刻するぞ」
「姉さん、大丈夫?」
「……待ってよ、二人共~。この制服複雑なんだよね~…でもホント可愛い♪」
「うんうん、三人とも似合ってるよ~」
「ありがとう、ママ」
「じゃあ……行ってきます!」
「「行ってきます!」」
「うん!行ってらっしゃい!」
プロローグは終わり、新たな物語の幕が上がる。これは、
そして……
「おめでとうございます。今日から貴方は、仮面ライダーです!」
「……うん。知ってるよ」
女神の子がその母を探す、戦いの物語……
読んで下さりありがとうございました。
今回でプロローグにあたる再誕編は終了となります。やっと…ここまで書くことができました……。
次回からはいよいよ本編に入っていきます。
ギーツ本編や推しの子本編とは違う展開にしていきたいと思っています。
後、近々設定集などを投稿しようと考えております。
それでは次回もよろしくお願いします。