そして、ついに二人に例のものが……
それでは、どうぞご覧ください。
side:ハクア
兄さんと姉さんが巻き込まれたデザグラの最終戦から日が過ぎ、僕たちは今日、芸能科のある高校の陽東高校に入学するための受験に望んでいた。
ちなみに、三人とも芸能科だ。
「苺プロ所属、星野珀亜です」
そして、面接を終え……
「二人とも、どうだった?」
「僕は平気だよ」
「私も多分平気……お兄ちゃんは?」
「問題ない。……万一弾かれるとしたら名前のせいだろうな」
「さすがにそれはないと思うよ……」
「でも、本名アクアマリンだしね!みんな面倒くさがってアクアって呼ぶし!」
そんな話をしていると
「……アクア?」
うん?この声は……
「アクア!星野アクア!貴方、星野アクア!?」
やっぱり……有馬先輩だ。
「……誰だっけ?」
「あれじゃない?ほら……重層を舐める天才子役」
「十秒で泣ける天才子役!」
……さすがに可哀そうなので、フォローを入れておく。
「兄さん、姉さん…僕と兄さんが初めて出た映画で共演した有馬かな先輩だよ」
「あー思い出した。久しぶり、ここの芸能科だったのか」
やっと、兄さんも思い出したようだ。
「良かった……。時々、五反田監督の作品に出てたのは知ってたけど……。やっと…会えた……」
「はっ!ここにいるってことは、入るの!?ウチの芸能科!?入るの!?」
「あぁ、二人と一緒にな」
「へぇー……そうなんだ。まあ、先輩である私たちを存分に頼りなさい、アクア!……ついでにルビーとハクアもね」
「はい、よろしくお願いしますね、先輩」
そう僕は挨拶するが
「ちょっと、私たちがついでってどういうこと!?」
姉さんが僕の腕を掴みながら言う。割と本気で怒っているみたいだ。兄さんも黙ってはいるが、同じ様な感じだ。
「?いや、そういうつもりで言ったんじゃあ……っていうかなんでそんな……?」
突然の二人の変わりように困惑していたので、先輩にこう言った。
「あぁ、姉さんはブラコンで、兄さんはシスコンでブラコンなんですよ。だから…まぁ…察してください」
「……あんたも…大変ね」
「「……?悪いか(の)?」」
「いや、そんな顔で言われても……」
「……」
二人が当たり前のように言うので、先輩も驚いてしまったようだ。
「私、この人苦手なんだけど……」
「でも、受かったら先輩になるんだぞ」
「はぁー……まあ、仲良くしましょーロリ先輩」
「はぁ!?イビるぞマジで!」
「あ、俺監督のとこ行ってくる。ハクアも打ち合わせ、気をつけてな」
「うん、了解。そっちも気をつけてね」
「分かった。また後でね」
「え……ちょっと待ってよ!どこに行くの!?」
そういうと兄さんは五反田監督のところに行った。……先輩も何故かついていったが。
「ハクアは、何時から?」
「14時からだから、まだ時間あるよ。どこかで食べる?」
「うん!そうしよっか」
僕は受験のあとだが、声優関係の仕事の打ち合わせがあり、それまでは間があるため姉さんと一緒に昼食を食べに行くのであった。
side:アクア
監督のところに有馬も何故か付いてきたのだが、そこで「今日は甘口で」という有馬がヒロインをやっている作品で、まだ決まっていない役への誘いがきたのだ。
俺は、特に断る理由もなく寧ろ監督からも後押しされて、了承するのであった。
打ち合わせは後日やるということで、その日は有馬と別れた。その帰り道……
「おめでとうございます!」
そのような声が聞こえたので振り向くと、黒と白の服を着た女性が何かの箱を持って立っていた。
「えっと…どちら様ですか?」
「厳正なる審査の結果、貴方は選ばれました!」
……選ばれた?何に?
「今日から貴方は、仮面ライダーです!」
……仮面…ライダー?
箱の中を見てみると、そこには黒色の機械と
「それでは、またデザイアグランプリで!」
そして、女性は一礼をしてその場を去っていった……。
side:ルビー
ハクアと一緒に昼ご飯を食べて別れた後、私は一人で家へと帰っていた。すると……
「おめでとうございます!」
「!?」
突然後ろから声をかけられた。そこには、白と黒の服装をしたきれいな女の人が立っていた。
「厳正なる審査の結果、貴方は選ばれました!」
……へ?選ばれたって?
「今日から貴方は、仮面ライダーです!」
……仮面…ライダー……って何?
そして、その人から箱のようなものを受け取った。その中を見ると、黒色の機械のようなものと
「それでは、またデザイアグランプリで!」
「え!?ちょ、ちょっと!?」
そういうと、その人は去って行ってしまった……。
side:アクア
監督のところから帰ってくる途中、謎の女性から謎の箱を受け取った。とりあえず中身は家で詳しく確認しようと思い、家に帰って来た。
「ただいま」
「あ、お帰り!」
先に帰って来ていたルビーが出迎えてくれ、そして抱きついてきた。
「……いきなりかよ」
「?ダメ?」
「いや、ダメじゃないけど……こういうのは家だけな」
「はぁ~い……あ、お兄ちゃんに見てもらいたいものがあってさ」
「……?」
見てもらいたいもの?
「それって、どんなの?」
「これなんだけど……」
そう言って、取り出してきたのは……俺はが貰ったのと同じものだった。
「…!お前もそれを!?」
「もって……お兄ちゃんも!?」
「もしかして…白と黒の……」
「そうそう!なんか…『今日から貴方は、仮面ライダーです』って」
……何ということだ…まさかルビーも貰っていたとは…。
「でも…本当になんだろうね…これ……。特にこの丸いやつ」
「確かにな……まだ触ってないのか?」
「うん…なんか怪しくて……。だからね…同じものを持ってるなら……」
……なるほど。そういうことか。
「分かったよ…じゃあ、せーので触るか」
「うん!」
そして、俺たちはその丸いものに一緒に触ろうとする。ルビーのものを横目にみると、猫のマークが描かれたものだった。
「じゃあ…せーのっ!」
その掛け声とともに、それに触れた…その瞬間……
『この世界は直に滅ぶよ』
『……しま、った』
『え!?何で!?』
『死ぬ覚悟は、とうに出来てるよ』
『こんな世界は終わらせよう。もう一度、やり直すためにね』
『変身!』
『仮面ライダーフォルス…さぁ、ここからが……ハイライトだ!』
・
・
・
・
・
「「!?」」
……これは……なんで…忘れて……
「……夢じゃ……ない」
ルビーも同じものを見たのだろう……。声を震わせながらもそう言った。
「お兄ちゃん…これって……」
「あぁ、あれは……現実……」
俺たちはまだ知らない。この先にどんなものが待っているのかを……そして、それがどんなに過酷なものなのかを…………
side:ハクア
姉さんと別れたあと、打ち合わせを終えて僕は家に帰ろうとしていた。すると……
「ハクア君、君に用があるって人が来ているんだけど……」
そう共演者の人から言われた。
あぁ……
「分かりました。すぐに行きます」
「そう…じゃあ私はこれで」
「はい、お疲れ様でした!」
荷物を持ってそこには行くと
「おめでとうございます!今日から貴方は、仮面ライダーです!」
「……うん、知ってるよ」
そして、箱を開け中に入っているデザイアドライバーを取り出し、その場で一緒に入っていたIDコアを嵌める。
「ENTRY」
「それでは、デザイアグランプリでお待ちしております!」
「あぁ、一ついいですか?」
「?何ですか?」
ツムリさんを呼び止め、あの最終戦から頭の中によぎっていた可能性について聞いてみる。
「答えられたらでいいんですけど……今回のエントリー者の中に、ウチの兄と姉…いたりしますか?」
そう、僕の経験上……巻き込まれた人の中から次のデザグラに参加する人が選ばれていることが多い。だから、最終戦で兄さんと姉さんを見た時から、その可能性を考えていたのだ。
「……申し訳ありません。それにはお答えできません」
「……っ、そう……ですよね」
……やっぱりか……。
「……ですが参加されていたとしても、心配する必要はないのでは?」
「そうですけど…用心はしておきますし、油断もしませんよ」
「……貴方が今までに…そして今回に叶えた願いがあるのにですか?」
ツムリさんの言う通り、僕が今までに叶えた願いが大丈夫だろう。でも……
「それとこれとは別です」
「……貴方もブラコンとシスコンというやつなのでは?」
「……?」
家族を大事に思って何が悪いのだろう……?
「……はぁ」
「な、何で……?」
……なんか、ため息吐かれたんだけど。
「…っ!そ、それでは…今回も期待しております!」
「あ、はい」
そして、ツムリさんはその場から去ってしまった。
……今回も僕が勝つ。誰が来ようと…例え家族が相手でも……最後に勝つのは……
僕だ!
デザイアグランプリルール
ドライバーとIDコアが届いたら
それは、仮面ライダーへの片道切符
もう、後戻りはできない
読んで下さりありがとうございました。
デザグラにアクアとルビーの参戦が決定しました。どのような活躍をするのか、お楽しみに。
そして、ハクアが叶えていた願いとは一体……
次回は、アクアとルビーのデザグラ初参戦を書いていきたいと思います。アクアとルビーはギーツ本編で出てきたライダーの色違いみたいになると思います。
それでは、次回もよろしくお願いします。