女神の子   作:アキ1113

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 今回は、前回の続きです。

 始動編が思いの外長くなってきている……展開早めた方がいいのでしょうか……。

 それでは、どうぞご覧ください。


始動Ⅹ:第二波と感染者

 side:アクア

 

 「皆さん、お疲れ様でした。第二ウェーブ開始まで、ご自由にお過ごしください」

 

 第一ウェーブが終了し、俺たち参加者はサロンで思い思いに休憩していた。その時に現在のランキングが発表されたのだが……

 

 「よし、一番」

 

 「負けたか……」

 

 「マジで!?」

 

 そう、ハクアが現在トップであり、透さんとの勝負に勝ったのだ。……俺も正直なところハクアが負けると思っていたので、素直に驚いている。

 

 「じゃあ、約束通り……」

 

 「あぁ…これを」

 

 そして、ハクアはゾンビバックルを受け取る。すると

 

 「透さん、これを」

 

 「……なぜ?」

 

 ハクアは自分のウォーターバックルを渡したのだ。

 

 「なんと思われても構いません。次のウェーブ、それで僕のスコアを越えてきてください」

 

 「……分かった。そうさせてもらうよ」

 

 そう言い、透さんはラウンジを出ていった。

 

 ちなみに俺は三位、ルビーは同率で五位だった。

 

 「ルビー、お前大丈夫か?同率で五位だけど」

 

 「大丈夫!ハクアのアドバイスのおかげで攻略法は分かったし、まだ終わってないしね!」

 

 「それならいいが……」

 

 「それはないな」

 

 すると、墨田奏斗がそう言ってきた。

 

 「バックルの性能的にはこっちが上、それにお前は戦い慣れてない。おまけに、さっきだって助けられてたのにか?」

 

 なんかルビーに対して当たりが強いような……?

 

 「っ!それは、そうだけど……でも、勝てるって信じてるから!」

 

 「ふん……」

 

 そうして、墨田奏斗はラウンジを出ていった。

 

 「……っていうかルビーちゃんはさ、カードになんて書いたの?」

 

 そう聞いてきたのは、現在四位のメリーこと小金屋森魚だ。なんで今……?そうは思ったが。ルビーが答える。

 

 「うーん、ごめんなさい。それは言えないかなぁ」

 

 「あ~やっぱり?」

 

 ルビーは一瞬迷っていたが、願いについて言うことはなかった。

 

 「……で、そっちのお二人さんは……」

 

 「「ノーコメントで」」

 

 俺と同じくハクアも願いについては、言わなかった。俺の願いは、二人に……特にルビーに知られたら色々言われるに違いないだろう。

 

 しばらくカウンターやソファーでくつろいでいると……サロン内の電話が鳴る。

 

 「……第二ウェーブのジャマトが出現しました」

 

 

 side:ハクア

 

 「第二ウェーブも……勝つ!」

 

 第二ウェーブに突入し、僕は第一ウェーブの勝負の報酬品であるゾンビバックルをドライバーにセットする。

 

 「SET」

 

 「変身!」

 

 「GRAB CRUSH OUT ZOMBIE」

 

 そして、ゾンビバックルの鍵を捻り、仮面ライダーフォルス、ゾンビフォームへと変身し

 

 「READY FIGHT」

 

 「ハァ!!」

 

 ゾンビブレイカーを片手にジャマトに向かっていった。

 

 『ジャ』

 

 『ジャ』

 

 「ヤァ!!」

 

 『『ジャー!?』』

 

 第二ウェーブが始まってから、しばらくして順調にスコアを稼いでいたが

 

 「ハァ!……うん?」

 

 建物の中に入っていく姉さんと、ダパーンの姿が見えた。……ちょっと嫌な予感がする。

 

 『『『ジャ!』』』

 

 「POISON CHARGE」

 

 「……行きますか」

 

 「TACTICAL BREAK」

 

 「フッ!」

 

 『『『ジャー!?』』』

 

 そして、僕は背後から来ていたジャマトを一掃し、姉さんのもとに向かうのであった。

 

 

 

 

 

 side:ルビー

 

 「やっ!はぁ!」

 

 第二ウェーブが始まり、私はジャマトを倒し続けていたが、途中でダパーン君がさっきのことを謝ってきて

 

 『ここからは、協力してやろう』

 

 と言ってきた。私も特に反対する理由もなかったので、共にジャマトを倒していた。

 

 「さぁ、どんどん行こう!」

 

 すると……

 

 「あぁ……そうだ…な!」

 

 「え?キャ!?」

 

 突然、私を攻撃してきたのであった。参加者を攻撃したら、スコアが下がるのに……。

 

 「うっ……な、なんで……?」

 

 「油断したなぁ!!お前は、幸せそうにしている……あの兄弟もだ!ムカつくんだよ、それが!不幸を味わえ!そのまま嚙まれてゾンビにでもなってろ!!」

 

 その言葉につられるように、ゾンビジャマトたちが私へと襲いかかってくる。

 

 「……!いやだ……!!」

 

 もうダメかと思った……その時

 

 「TACTICAL BREAK」

 

 『『ジャー!?』』

 

 「え……?」

 

 「やっぱりか……ダパーン」

 

 そこには、ここにいるはずのないハクアがいたのだった。

 

 「お前!なんで……!?」

 

 「目には目を、ゾンビにはゾンビだよ。見逃さないでよ?このサプライズムーブを!」

 

 

 side:ハクア

 

 「離れてて、速攻で潰すから」

 

 「う、うん……」

 

 僕は姉さんに離れるように言った。

 

 「よっと」

 

 『『ジャ!?』』

 

 ゾンビジャマトたちを突っ切り、少し高いところへと跳び上がる。そして

 

 「POISON CHARGE」

 

 『『『『『ジャー!』』』』』

 

 寄ってきたジャマトたちの頭を狙い

 

 「TACTICAL BREAK」

 

 「ハァ!!」

 

 『『『『『ジャー!?』』』』』

 

 全て倒したのだが……

 

 「くそっ!邪魔を……するな!」

 

 ダパーンがこっちに向かって攻撃を仕掛けてくる。

 

 「そう来るなら……いいよ。かかってきなよ」

 

 僕は建物の通路へと向かい、ダパーンからの攻撃をかわして、ダパーンの意識をこっちに向けて、姉さんとの距離を離していく。

 

 そして、外までおびき寄せることに成功したが

 

 『『ジャー!』』

 

 そこには、まだジャマトが残っていた。

 

 「!今……!」

 

 僕がジャマトたちと戦っている隙をついて、ダパーンはマグナムシューターで攻撃してくる……が

 

 「REVOLVE ON」

 

 「何っ!」

 

 『ジャー!?』

 

 僕は上下の武装を入れ替えるのを利用して弾丸を避け、その弾丸は残りのジャマトへと命中する。

 

 「さぁ……ハイライトだ!……よっと!」

 

 『ジャ!?』

 

 僕は正面から来ていたジャマトを蹴り上げ、ダパーンのスコープの視界を塞いだ。

 

 「!どこに………なっ!?」

 

 「ハァ!」

 

 「ぐわっ!」

 

 視界を塞いでいる間に背後へと周りこみ、振り向いたタイミングで蹴りをお見舞いする。

 

 そして、蹴り飛ばしたダパーンに向かって走りだし

 

 「ZOMBIE STRIKE」

 

 ゾンビバックルの鍵を捻り

 

 「!」

 

 「ハァ!!」

 

 反撃の暇を与えず、強化された蹴りを食らわせ、ダパーンの変身が解除された。それと同時に、あらかたゾンビを片付け終わったのか、みんな集まってきた。

 

 「お前…急にどうした?参加者への攻撃はスコアが減点されるのだろう?どういうつもりだ、ハクア?」

 

 その兄さんの疑問に対して僕は、無言でスパイダーフォンを見せる。

 

 「!減点されていない……?一体、どういう「ダパーンはゾンビに嚙まれてるよ」!」

 

 僕は、ダパーンを指差しながらそう言った。みんなでダパーンの左腕を見ると、そこにはゾンビに嚙まれた跡があった。

 

 「なんで……分かった」

 

 「だって、ゾンビたちが姉さんだけを襲って君を襲わなかったからね。だから、君がゾンビとして認識されていると思ったんだ」

 

 「……」

 

 「……で、なんで姉さんを道連れにしようと?」

 

 「人生なんて不公平だ!例えどんな努力をしようとも、不幸は突然やって来る。あの日を境に、俺の人生は終わったんだ…。どいつもこいつも幸せそうにしやがって……。そんなやつらを……メチャクチャにしてやりたくなった!」

 

 ダパーンは、恐らく他の人……いや、人類が滅んだ世界を望んだのだろう。

 

 「なんで……」

 

 「ルビー……?」

 

 「なんでカードに、バスケの出来る世界って書かなかったの!?そうすれば……」

 

 「うるさい!もう……どうでもいいんだよそんなこと「違う!」!」

 

 そうして、姉さんはダパーンの言葉を遮る。

 

 「あなたは努力を出来るだけ幸せなんだよ!?世の中にはね…夢を持っていても努力をすることすらできない人たちは、沢山いるんだよ!?」

 

 「「……」」

 

 姉さん……。その言葉に僕たちは思わず聞き入ってしまう。

 

 「まだ夢を叶えられるのに、勝手に絶望するな!!」

 

 「!」

 

 この言葉は、姉さんだからこそ言える言葉だ。僕が言っても響かないだろう。ただ……

 

 「ここはデザイアグランプリ……世界を滅ぼそうが、平和な世界を望もうが、何を願うかは本人の勝手だよ。でも……」

 

 「……?」

 

 これくらいは言わせてもらってもいいだろう。

 

 「まだ、諦めるには早いよ。勝負は……諦めの悪い人が勝つものだよ」

 

 「……!」

 

 姉さんの言葉に思うところがあったのか、ダパーンは黙り込んでしまう。

 

 そんな空気の中、第二ウェーブが終了したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デザイアグランプリルール

 

 

 プレイヤーを攻撃するのは

 

 違反行為であり、ペナルティーがある。

 

 十分、お気を付けください。

 

 




 読んで下さりありがとうございました。

 ここでのダパーンには、ルビーの言葉があります。最終的にはどうなるのでしょうか。

 良ければ、感想や評価の方をよろしくお願いします。

 次回もよろしくお願いします。
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