果たして、勝つのはどのライダーなんでしょうか……。
それでは、どうぞご覧ください。
side:アクア
デザイアグランプリからの呼び出しもなく、予告なしで最終戦が始まってしまった。ツムリさんの声色から、あちらも想定していなかったのだろう。
『『ジャー!』』
「フッ!」
『『ジャー!?』』
俺はアームドアローへと変身して、ジャマトを見つけては倒しつつエリアの中心へと向かっていた。スパイダーフォンのマップを見ると、エリアの中心に何かがいるみたいだ。すると……
「……気付いてないな」
俺に気付いていないジャマトがいたので
『ジャ!?』
『ジャ?……ジャ!?』
「こんなもんか」
二体のジャマトを矢で撃ち抜いておいた。
「SECRET MISSION CLEAR」
「うん?……これは」
倒した直後にアイテムボックスが落ちてきたので、スパイダーフォンを見ると
『ジャマトに気付かれることなく二体倒す』
「なるほどな……」
隠しミッションがあったみたいだ。そして、ボックスを開けると
「……またこれか」
いつもの如く、ブーストバックルが入っていたのだ。
「でも、今は丁度いいかな」
というのも、ここから中心までは距離があるので、こういうのはありがたい。
「SET」
「BOOST ARMED ARROW」
「READY FIGHT」
そして、俺は下半身にブーストを装着して中心へと向かうのであった。
side:ハクア
僕は、ジャマトを倒しつつエリアの中心へときていた。ツムリさんが最終戦と言っていた通り、この勝負の結果でデザ神が決まる。今回のラスボスはどんなのかと思い、視線を向けた………え?
「あれが……ラスボス?」
「……小さくないか?」
「それに……缶?」
三人がそれぞれ感想を述べているが……僕は……
「あいつは………!」
そう、そこにいたのは……
『ジャ?』
かつてのデザグラで……僕の家族を殺した……あいつだった。
「お前は……」
「RIFLE」
「お前だけは……」
「MAGNUM」
「僕が……!」
「MAGNUM TACTICAL BLAST」
「ハァ!」
「え!?いきなり!?」
「どうしたんだ……?」
「ハクア……?」
僕はマグナムシューターにバックルを嵌め、威力を上げて攻撃したが……
『ジャ、ジャ』
「っ!こいつ……!」
的が小さく動きが俊敏なのか、避けられてしまった。
「ハアァァァーー!!」
そして、僕は直接攻撃すべくジャマトとの距離を詰めていきながら、マグナムシューターで撃つが……
『ジャ♪ジャ♪』
銃での攻撃は避けられ、
「フッ!ハァ!!」
『ジャーー!』
「っ!」
格闘戦でも、その速さで簡単に避けられてしまう。
「ハアァァァーー!」
透さんがジャマトに攻撃を仕掛けようとするが……
『ジャジャジャジャー!』
「ぐあっ!」
ジャマトの連撃で飛ばされてしまった。そして……
『ジャジャーー!』
「っ!待て!」
エリアの人間たちを吸収しつくして……消えてしまった。
「っ!クソッ……」
side:アクア
「あれは、缶蹴りジャマトです」
「缶蹴り……?」
デザイア神殿へと来て、俺たちはツムリさんからあのラスボスジャマトについて説明されていた。
「はい。あれは、周りの人間たちを養分として成長するジャマトです。ジャマーエリア内の人間を吸収し終わったら他のエリアへと移動します」
……厄介すぎるな、それは……。
「そして、あのジャマトの近くにある缶をエリア外に蹴り飛ばせば、ミッションクリアとなり……デザ神の座を手に入れることができます!」
だから、缶蹴りなのか……にしても……
「……」
さっきからハクアの様子がおかしい……いや、あのジャマトに遭遇した時からだ。どこか怒っているような……。
「なお、ジャマトを倒せば人々は元に戻りますが……倒せなかった場合、今までのエリアが全て消滅します」
「「「!?」」」
「……」
全部……消えてしまうのか……。
side:ルビー
「……ハクア?」
「……」
「……ハクアってば!」
「っ!な、何?」
「何じゃなくって……さっきから様子変だよ?」
「そう?」
「そう」
「……何でもないよ」
「ふぅん……」
いや、明らかにさっきから様子おかしいでしょ!?それに、あのジャマトと戦っている時のハクアは……いつもの戦い方をしていなかった……。
「ハクア君はあのジャマトについて、何か知っているのか?」
そう、透さんが訊いた。すると、ハクアは……話し始めた。
「……あれは、かつてのデザグラで……参加者を全滅させたジャマトです」
「え、全滅って……」
「そう……一人残らず……ね」
うそ……あれが……?
「まぁ、
「そうか……」
なら何でハクアはあんなに……?すると、ギロリさんが……
「ジャマトが現れるまでには、時間がありそうです。一度、ご帰宅されては?」
そうギロリさんが言うので、私たちは一度家に帰ることにしたのだった……。
side:ハクア
僕は自分の部屋で、今回のラスボスについて考えていた。
まさか、あれがラスボスとして現れるとは……ね。……もう……繰り返してたまるか!あれを
「これは……もう隠す必要はないね」
そして、僕は手裏剣が付いた黄緑色のバックルを見つめるのだった……。
『……え?』
『大……丈夫?』
『っ!母上!』
『怪我は……ない?』
『なんで……僕なんかを……!』
……?これは……あの時の記憶か……。
『これはデザイアグランプリなんだよ!誰かを守る必要は……!』
『それでも……可愛い息子が死ぬのは……やだよ』
そう言って、僕の頭を撫でてくる……。
『あなたは……願いを叶えて……』
『母上「MISSION FAILED」……!』
僕は……失ってしまった。
『あ……あぁぁぁーーー!!』
『『ジャ、ジャ』』
『お前は……お前だけは……!』
「SET」
「変身!」
あぁ……この次にジャマトが来た時、僕自身も……。
「MISSION FAILED」
「っ……朝か……酷い夢だったなぁ……」
いつの間にか寝てしまったようだ……。
そして、部屋を出ると
「おはよう、ハクア!」
「あ……おはよう…お母さん……」
そこには、笑顔で挨拶してくるお母さんがいた。……そうだ…もう繰り返さない……お母さんも、あかね先輩も、兄さんも、姉さんも……みんなを守るために……僕が、あいつを…!
そして、朝食を食べ終わって少しして……
『♪』
「……行くか」
……あのジャマトが現れた。
side:アクア
『ジャ、ジャー』
「ねぇ、成長すると言ってもさぁ……」
「あぁ……デカくなりすぎだろ……」
昨日のジャマトが遊園地に現れた。だが、その大きさは昨日とは比べほどにならないくらいに、巨大化していた。
「何か、作戦はあるのか?」
そう、透さんがハクアに向かって言う。すると……
「……これを使います」
「これ……?」
そう言って、ハクアが取り出したのは……手裏剣が付いた黄緑色をした、見たことのないバックルだった。
「え!?何それ!?」
「いつの間にそんなの……?」
そう、ルビーと俺が言うと、
「?…最初からだよ」
「「……え?」」
最初からって……どういう……?
「え?でも、最初は
「いや、ハクア君はあの時、
「「……あ!?」」
『あぁ、はい。
『なるほど、二つはハズレか……』
そうか……あの時ハクアはいくつ持っているとは言ってなかった。
「でも、なんでわざわざ?」
すると、ハクアは……
「なんでって……僕は狐だよ?」
……なんだそれ。ルビーも透さんもこう思っただろう。
「……理由になってないぞ」
「まぁ、つまり……切り札は騙してでも……最後までとっておくものだよ。……あれは、僕が攻略するから」
そう言って、ハクアは戦いに行こうとするが
「ま、待ってよ!みんなでやったほうがいいんじゃないの?一人じゃ……」
ルビーがハクアに向かってそう言う。……正直、俺もルビーに同感だ。かつて参加者を全滅させたジャマトだ……得策ではないだろう。だが……
「いや、あれは僕がやる」
「な、なんで……?」
「それに……これはデザイアグランプリだよ?こういうのは、早い者勝ちだから」
……この最終戦になってから、ハクアの様子は明らかにおかしい。あのジャマトを倒すことにこだわっているようだが……?
「お前……」
「あれは……僕の獲物だよ……誰にも邪魔はさせない」
「SET」
そして、ハクアは持っていたバックルをドライバーのセットし……
「……変身!」
「NINJYA」
バックルの苦無のような部分を操作する。すると、忍者のような装備が出てきてハクアに装着される。
「READY FIGHT」
『ジャ!ジャーー!!』
ハクアに気付いたのか、ジャマトが無数の針で攻撃を仕掛けてきた。
「さぁ……ここからが……」
そして、ハクアは武器を構えながら……
「……ハイライトだ!」
そう、
side:ハクア
『ジャ、ジャーーー!!』
「フッ!よっと!ハァ!!」
ニンジャフォームへと変身した僕は、武器であるニンジャデュアラーで飛んでくる無数の針を弾きながら、ジャマトへと近づいていた。
「よっと」
『ジャ!?』
僕はジェットコースターへと飛び乗りジャマトを攪乱していった。そして……
「フッ!」
「ハァ!」
「よっと!」
『ジャ!ジャ……?』
ニンジャフォームの分身能力を使い、空中から周りを囲んでいく。
「「「「「ROUND1」」」」」
「「「「「2」」」」」
「「「「「3」」」」」
「「「「「FEAVER」」」」」
20人に分身した僕は、ニンジャデュアラーの鍔の部分を回転させて、それぞれ火、水、風、地のエネルギーを纏わせる。
「TACTICAL FINISH」
「ハァーーー!!」
『ジャーーー!!』
放った四つの属性の斬撃が当たり、ジャマトがひるんだ……今だ!
「REVOLVE ON」
僕は下半身に装備を切り替え、すぐさまバックルを操作する。
「NINJYA STRIKE」
「これで……終わりだ!」
そして、僕はジャマトの缶を……
「ハァ!!」
……蹴った。誰もが「終わった」……そう思っていた………が、
「……は?」
『ジャッジャーー!』
ジャマトが、僕の飛ばした缶を掴み取り……消えてしまった………
デザイアグランプリルール
ゲームがクリアされなければ、
ジャマーエリアとなった場所は
消滅する。
読んで下さりありがとうございました。
かつてのデザグラで、一緒に参加していたハクアの家族を殺したジャマトこそが「あいつ」の正体でした。ハクアはどの時代でも家族を大事にしています。守られて死なせてしまったことは、自分が殺したも同然と思ってしまったのでしょう……。
そして次回……ついにアクアが……。
良ければ、感想や評価の方をよろしくお願いします。
それでは、次回もよろしくお願いします。