果たして、アクアとルビーは弟相手に一体どうするのでしょうか……。
それでは、どうぞご覧ください。
side:ハクア
「フッ!ハァ!」
『『……』』
「くそっ……こいつら……」
僕は今、グレアに操られているライダーたちに追われていた。装備を変えながら、僕を追い詰めている。
そして、橋まできたところで突然動きが止まった。後ろに気配がしたので振り返ると……
「ハクア……」
「……姉さん」
そこには、姉さんが立っていたのだ……。
「……どうしたの?そんな顔して?」
「どうしたって……こんなの……キツネ狩りなんて……!」
今にも泣きそうになりながら、姉さんはそう言った。……そりゃあ、ライダー同士……それも家族とは戦えないよね……僕だって、姉さんの立場ならそう思う。……でも、
「……戦うしか、ないよ」
「……!」
僕は……姉さんにそう言った。
「でないと、このゲームは終わらない……」
「……でも!」
そんなことを話していると……
『ハァ!』
「ぐっ……!ウィンさん……!?」
突然、変身したウィンさんが殴りかかってきたのだ……。
「ねぇ!お願い!やめてよ……!」
姉さんがそう叫ぶが、止まることはない。
「操られたままか……!」
「SET」
「変身!」
「MAGNUM」
「ハァ!」
「READY FIGHT」
僕は、攻撃されながらもマグナムフォームへと変身して、応戦していく。
『ぐあぁぁぁーー!』
「くそっ……!」
「MAGNUM」
このままじゃ、こっちがやられる……そう思い、僕はマグナムシューターにバックルをセットし、撃とうとする……が、
「っ……」
中々、引き金を引くことができずにいた……。
『あぁぁぁーー!!』
「うわっ!」
そうしているうちに、ウィンさんが僕の上に馬乗りになり……
「なっ!?」
仮面が外れて、中からグレアに操られているときに被せられたものが出てきた。それは、赤く点滅しており……
「ハクア!逃げてぇーー!!」
姉さんの悲鳴のような叫びが聞こえるが……
「うわっ!」
そのまま、ウィンさんは自爆してしまった……。
side : アクア
「そんな……」
俺は、スパイダーフォンの画面を見ながら、そう呟く……。
『PankJack Lose』
そこには、パンクジャック……晴家ウィンが負けたことが映し出されていたのだった……すると……
「戦わないのか?」
「……」
俺のもとに、ゲームマスターであるギロリがやってきて、そう言ったのだ。
「……戦えるかよ……家族なんだぞ!」
「……これを見てもか?」
俺が戦えないというと……ギロリは、一枚のデザイアカードを見せてきた……。
「……これは?」
「今回のデザイアグランプリで、星野珀亜が叶えようとしている願いだ」
それは、今回ハクアが願おうとしている願いが書かれたデザイアカードだった。
「……」
「こんな願いに、君の崇高な願いを邪魔されたくはないだろう……?こんな願いは、間違っている」
「……さっきも言っただろう……家族とは戦えないと……」
俺は、そう言う……が、
「間違いを正すのも……家族ではないのか?」
「……」
「これを……」
「これは!」
そう言って、ギロリはもう一つのコマンドバックルを俺に差し出した。
「そうだ……君がこれを使って、フォルスを落とせ」
「……」
だが、俺はそれを受け取ることはしない……。
「まぁ、いい……気が向いたら来てくれ。……私は君の味方だ」
ギロリは、そう言い残して去っていったのだった……。
「俺は……!」
side:ルビー
私たちは、一旦サロンへと戻って来ていた……。
「ねぇ……どうしたらいいの?」
私がそう言うと、お兄ちゃんは……
「……ごめん……分からない」
「そう……」
それもそうだ。急にハクアと……弟を狩れと言われたのだから……。
「なんでゲームマスターは、あんなにハクアを……?」
ゲームマスターはやたらとハクアに、デザ神になって欲しくないみたいだ。その理由までは分からないけれど……。
すると……
「多分、あの願いだろう……」
「あの願い?」
あの願いって一体……?
「『僕がデザイアグランプリのゲームマスターになっている世界』……」
「え!?」
ハクアが……そんな願いを……ん?
「なんで、お兄ちゃんが知って……?」
「ギロリから教えられた」
「なるほどね……やっぱり、ハクアは「ある人」に会うために……」
「ある人?」
「あっ……えっと、それは……」
どうしよう……ハクアからは口止めされていないけど……言うのはなんかなぁ……すると、
「ルビー」
「は、はい」
「……話してもらうぞ」
「……はい」
そして、私はお兄ちゃんの圧に負け、前にハクアが話してくれたことを全て話した。
「なるほど……だから……」
お兄ちゃんはそれから少し考える素振りをして……あることを言った。
「……ルビー」
「?」
「俺たちでゲームマスターを倒すって言ったら……どうする?」
ゲームマスターを倒すって……そりゃ倒せるなら、倒したいけど……。そんなことを言うお兄ちゃんだが……その目は、本気だった。
「……作戦はあるの?」
私がそう訊くと、
「あぁ、ある」
お兄ちゃんは、そう答えたのだった。そして、私は……
「……分かった。私もやる」
その作戦に乗ることにしたのだった。
「……ありがとう」
「いいって……私はハクアのお姉ちゃんだからね……助けないと!」
「あぁ……そうだな。じゃあ、作戦は――――」
side:ハクア
「はぁ……はぁ……きついな、これ……」
時間は進んで夜になり、僕は倉庫のようなところで身を隠していた。今日一日逃げては戦いを繰り返していたので、体力的にも流石に厳しい……。すると……
「……いた!」
「っ……!」
誰かの声がしたのだ。警戒心を最大にしていた僕は、声のした方を向いてドライバーを構えたのだが……
「違います!私です!ツムリです!」
「え……ツムリさん……?」
そこには、何故かツムリさんがいたのだった。
「あ……」
「珀亜様!?」
とりあえず、味方だと分かり、僕は疲れもあったのかバランスを崩してしまう。
「いや……大丈夫……です」
「大丈夫ではないでしょう……明らかに」
柱を背にして座り込んだ僕に対して、ツムリさんは傷の手当てをしてくれていたのだ。さらに……
「それから、これも……」
「あぁ……そう言えば何も食べてないや……ありがとうございます」
食料までも持って来てくれたのだった。そして、ご飯を食べていると突然、
「あの……」
「……はい?」
「あなたは……何のために、戦っているのですか?」
ツムリさんが、そんなことを訊いてきたのだ。
「……なんで、急にそんなことを?」
「これまで、あなたを観てきましたが……何回デザ神になっても……あなたはいつも必死に戦っていた」
「……そのくらい普通では?」
僕は今まで、死ぬ気でデザグラを勝ち抜いてきた。なので、そう返したのだが……
「でもそれは、普通の比ではなかった……それに、普通は死ぬというのは恐怖を感じるものです。どんな人でも……ですが、あなたには……その素振りが一切なかった……本当の意味で……死を恐れていないように……」
あぁ……そういう風に見えているんだ……僕は。
「何故なんです?あんなに戦って……あなたは何を成そうと……?」
そのツムリさんの疑問に、僕はこう答えた。
「探している人がいるんです……」
「探している人……?」
「……名前は……ミツメ」
「え……?」
「最初にその願いを書こうとしたら……書けなかったんです」
「……ミツメ……私の前任者」
ツムリさんも、その名前を聞いたことがあるようだった。
「些細なことでもいいんです……何か知っていることは?」
そう、ツムリさんに聞いたが……
「ごめんなさい……私には、それ以外は……」
「そう……ですか」
ウィンさんから訊いた情報以上のものを訊くことはできなかった……。
「でも、これだけは言えます」
「?」
「どんなことがあろうとも……僕はその人に会う。命を懸けてでも……」
「……」
そして……
「では……私はこれで……」
「あぁ……ありがとうございました!」
「いえ……どうか無事で」
そう言って、ツムリさんは戻っていったのだった……。
さて……二人はどう動いてくるのか……。
side:???
場所は変わり……ある部屋に、一人の男がいた。
その部屋の中央にはテーブルやソファーがあり、それが乗せられている床は浮いている。さらに、周りにはホログラムが映し出されており、男の正面には映像を映し出している人間の目の形をした機械が浮いていた……。
その空間は、少なくともこの時代の技術では、全てを作り出すことができないようなものが多くあった。
ハクアが戦っている映像を見ながら、その男は……
「これは……流石になぁ……」
そう呟くのであった。どうやら、この男はこのゲームには少々否定的なようだ。
『フッ!ハァ!』
グレアに操られているライダーたちとハクアが戦うのを見て、その男は……
「まだ、
そう言って、部屋を出ていったのだった……。
side:ハクア
「あぁ、もう!しつこい……!」
朝になり、僕は再びライダーたちに追われていた。
「ARMED PROPELLER」
「っ……」
そして、開けたところまで来て……
『『……』』
急に動きを止め、その場から離れていった。……やっぱり、来たのか。
「……兄さん」
「ハクア……」
そこには、建物の上に立つ兄さんがいたのだった……。
「やる気に……なったんだね」
「あぁ……俺は……お前を狩る!」
そう言って、コマンドバックルを構えた……ギロリさんから貰ったのか……。僕もコマンドバックルを構えて……
「「SET」」
ドライバーの右側にセットした。兄さんは左側にセットし……
「「……変身!」」
「「GREAT」」
「「READY FIGHT」」
互いに、コマンドフォームへと変身してレイジングソードを構える。そして……
「「ハァァァーー!!」」
僕と兄さんの戦いを始めるのであった。
「ハァ!」
「フッ!ハァ!」
僕たちは、レイジングソードで互いを斬り付けていった。
「くっ……!」
「ハァ!!」
僕は兄さんの攻撃を避けながら、逆に攻撃を叩き込んでいく。
「「ハァ!!」」
そして、鍔迫り合いとなり……
「ぐっ……」
「ハァ!」
「ぐあっ!」
兄さんを押し返して、体制が崩れた隙を狙って蹴りを入れた。そして……
「っ……」
「FULL CHARGE」
「こっちも……!」
「FULL CHARGE」
互いにエネルギーが溜まったのか、バックルのレバーを倒して、ドライバーの空いている方にセットし……
「「TWIN SET」」
それぞれ、レバーを倒した。
「「TAKE OFF COMPLETE JET&CANNON」」
「ハァ!」
「くっ……」
僕はジェットモード、兄さんはキャノンモードへと変化して、また戦っていく。
「ハァ!」
「これなら……ハァ!」
「くっ……」
僕は、ジェットモードで兄さんへと急接近し、ダメージを与えようとするが……砲撃が正確で思ったように攻め切れない。
「っ!……ハァァァーー!!」
そこで、近くにあった荷物を高く積んである台車を押して、兄さんの動きを封じようとする。
「くそっ……!ハァ!」
それに対して、兄さんは上から攻めようとしたが……
「ハァ!」
「ぐあっ!」
タイミングを見計らって、レイジングソードで斬ったのだった。
「……強くなったね」
「……」
「でも……これで……!?」
そう言って、戦闘不能にさせようとした時……殺気を感じて振り返ると、
「ハァ!」
変身したギロリさんがいて、攻撃をしてこようとしていた……その時、
「今……!」
兄さんが一瞬の隙を突いて、僕に砲撃してきた……と思いきや……
「え?」
「なっ!?」
その砲撃は、ギロリさんへと直撃したのだった……。
side:アクア
「……強くなったね」
「……」
俺は、
「でも……これで……!?」
そして、ハクアが俺に攻撃を加える直前……ハクアの後ろに、ギロリが見えた。ギロリは、仮面ライダーへと変身してハクアに向かって攻撃しようとする……掛かった!
「今……!」
俺は砲撃を……ギロリの方に向かって撃ち、命中させることに成功したのだった……。
side:ハクア
「何故だ……!?」
急に兄さんに攻撃されたことに、驚きを隠せない様子のギロリさん……それに対して、兄さんは……
「俺がピンチになれば、あんたが出てくると思ったよ」
「何っ……私を騙していたのか!」
……なるほど……僕も兄さんに化かされたというわけか……すると……
「しっかりと、私自身の目で拝見させていただきました……ゲームマスターが不正を働く一部始終を……」
……誰だろうあの人?それに、隣に姉さんもいるし……
「ニラム!?何故お前がここに……?」
「スポンサーからプロデューサーの私に密告がありましてね……あぁ……あとルビーさんとは途中でね」
この人が、デザグラのプロデューサー……にしても密告……?一体、誰が……?
「何故助ける!そいつの下らない願いよりも、君の願いの方が「いい加減にしろよ」……!」
「に、兄さん……?」
「ハクアの願いが下らないだと……?そんなわけあるか!」
「……」
僕も、その言葉を黙って聞く。
「少なくとも、俺が見てきたハクアは……どんな願いでも、そのために必死に戦うやつだ!」
「そうだよ!それに……願いを叶えるたびに、みんなを助けてきた!」
「姉さん……」
姉さんも、兄さんに続いてそう言った。
「そのハクアの願いが下らない……?」
「「俺(私)たちの……ハクアの願いを馬鹿にするな!」」
二人は最後に、ギロリさんに向かってそう言ったのだった……。
「……ホント、言うようになったね」
その二人の言葉に、僕はそう呟いた。
「……こうなったら……お前全員を、ゲームオーバーにさせる!」
そう言った、ギロリさんは肩や胸に付いているドローンのような装備を分離させた。
「SET」
「変身!」
「BEAT」
姉さんも変身して、こちらへと向かってくる。
「「「ハァァァーーー!!!」」」
僕たちは、同時に攻撃をギロリさんに向かって仕掛ける……が、
「フンッ!」
「「「……!」」」
全て、ドローンによって受け止められてしまう。
「ハァ!!」
そして、攻撃を跳ね返され、ドローンは建物の周りを飛び回りながら僕たちを攻撃してきた。
「ハァ!」
「やぁ!」
「ぐっ……!」
兄さんと姉さんで、左右の攻撃を捌き……
「ハァ!」
「ぐあっ!」
僕が、真ん中に攻撃を加えるようにして、徐々に追い詰めていく。
「ぐっ……脱落するのは……お前たちだ!」
「違うよ……負けるのはあなた!」
「ROCK FIRE」
「RAISE CHARGE」
兄さんと姉さんはそれぞれの武器を操作してギロリさんに向かっていき、僕はバックルのレバーを倒し……
「ハァ!」
空中へと飛び上がった。
「TACTICAL FIRE」
「TACTICAL RAISING」
「「ハァァァーー!!」」
兄さんと姉さんが、同時に攻撃を加えた。そして……
「COMMAND TWIN VICTORY」
「ハァァァーー!!」
僕が空中から加速させたキックをギロリさんに食らわせた。
「ぐわぁぁぁーー!!」
そのまま、ギロリさんは壁に叩き付けられたのだった……。
side:アクア
俺たちは、協力してギロリを倒した……が、
「くっ……」
瓦礫の中から出てきて、まだ戦おうとしていた。だが……
「ニラム……!」
「そこまで……」
さっきのニラムという人が、ギロリを手で制して……指を鳴らした。すると……
「!?」
ギロリの変身が解除され、徐々に体に白いノイズが走っていく。
「何をする!」
「あなたは、ゲームマスター失格だ」
「……!?私なしで、どうやってジャマトたちに対抗するんだ!ジャマトたちは今もなお進化している!」
そう、ギロリは言った。往生際が悪いとしか言いようがない………しかし、ニラムさんが……
「あなたの代わりは、いくらでもいる」
「……!?」
その言葉を合図に、ギロリは消えていったのだった……。
そして、ニラムさんは落ちているドライバーを拾い上げ……
「皆さん、ありがとうございました」
そう、俺たちに向かって言ったのだった。
「いえ……あの」
「なんでしょう?」
「さっき、スポンサーから密告があったって……その人にも、お礼を言っておいてくれませんか?」
律儀だなぁ……ホント。ハクアがそう言うと、ニラムさんは笑顔で、
「えぇ……必ず、お伝えしておきます。それでは……」
そう言って、そのまま去っていったのだった……。
ニラムさんが去った後、ハクアが……
「まさか、僕が化かされるとはね……」
そう俺たちの方を向いて言ったのだ。
「俺は役者で狼だぞ?化かすことくらいできる」
「私だって、やるときはやるんだからね!」
「そっか……」
俺たちもそう返すのだった。
「それに、あの願いはある人に会うため……なんだろ?」
「え……なんで知って……あ、もしかして……」
そう言って、ハクアはルビーの方を向いて……
「……ごめん!言っちゃった!」
「まぁ……いつかは、言うつもりだったからいいけど……」
……ホント、優しいな……それにしても、
「これって、結局はどうなるんだ?」
「三人で何かやるとか?」
そう俺が言うが……
「いや、今回はデザ神なしで打ち切りかな?こんなことがあったんだし……」
「えー!?そんなぁ……」
そのハクアの言葉にルビーが不満そうに言う。すると……
「皆さん、お疲れ様でした!」
「あ!ツムリさん!」
ツムリさんが俺たちの方へとやって来たのだ。
「今回は打ち切りとなりますが、皆さんには優先的にエントリーする権利が与えられます」
「つまりは……シード権みたいな……?」
「はい、その通りです」
なるほど……それはありがたいな。
「今日も……そして、これからも……あなたたちは、仮面ライダーです!」
「やったぁ!良かったね!」
「そうだな」
そう俺はルビーに返した……が、
「うん……あ、まず……」
「ハクア!?」
「珀亜様!?」
「危な!……大丈夫?ハクア?」
急にハクアがふらついてしまったのだ……ルビーが受け止めたので、けがはなかったが……。
「うん……大丈夫、大丈夫……」
絶対大丈夫じゃないだろ……仕方ない。
「ほら……」
「え?」
「いや、「え?」じゃなくって」
俺はハクアの前で背を向けてしゃがみ、おぶってあげようとした。
「お前……立ってるのもやっとだろ?」
「いや、流石にこの歳でそれは……」
という具合に、素直に背負われてくれないので……
「ルビー」
「ラジャー!」
「え、ちょ、うわっ!」
ルビーに声を掛けて強制的に、俺の背にハクアを運ばせる。
「よし、行くぞ」
「えぇ……」
「ほらほら、行くよ!」
俺が歩き始めると、ルビーがハクアの背中を押しながら歩いてくる。
「ふふっ……本当に、仲がいいのですね」
そう言うツムリさんに、俺たちはついて行くのであった……。
side:???
その頃、ジャマーガーデンでは……
「……おぉ!新しい肥料がきたぞ……!」
アルキメデルが、新しい肥料を確認しに来ていた……が、
「これか……ん?」
いつものものとは違うと気づいて、肥料の腕を触る……。
「あぁ……
そう言うアルキメデルの目の前には……死んだはずの神山透がいたのだった……。
side:ハクア
「ねぇ……流石にもうよくない?」
「ダメだ。お前相当無理してたろ」
「そうそう、大人しくしなさい!」
「……」
そんな会話をしているうちに、神殿に着いた。さて……
「さすがに、もう立てるから……!」
「だから、無理は……うおっ!」
「あ!ちょっと!」
僕は、無理やり兄さんと姉さんの間から抜け出した。
「本当に大丈夫だから……それに……」
「それに?」
「いつまでも、この姿を見られるわけにはいかないからね……」
「「?」」
僕のその言葉に、首を傾げる二人……そして……
「皆さん、お話しいたします。デザイアグランプリの真実を」
「真実?」
「……?」
「二人共……こう考えたことはない?」
僕も二人に向かって話し始める。
「世界を救うことが目的なら……別にゲームじゃなくても良くないか……とか」
「あ!確かに……!」
「なら、なんでわざわざゲームを……?」
「そう……デザイアグランプリは、スポンサーとオーディエンスによって支えられているのです」
「「スポンサーと……オーディエンス?」」
そう……すなわちこれは……
「ようこそ、リアリティーライダーショー……デザイアグランプリへ!」
その言葉と同時に、周囲に無数のカメラが出現した。そして、僕たちに対しての歓声も聞こえてくる。
「おぉ……」
「わぁ……!」
兄さんと姉さんは、それぞれの反応を示した。二人共、カメラ慣れはしているだろうけど、この数は初めてなんだろうな……。
side:???
「期待しているよ……今後とも……ね」
「……スポンサーが期待されておりますよ、ニラム様」
「あぁ……デザイアグランプリ……新時代の幕開けだ!」
ここは、スポンサールーム。そこでは、プロデューサーに密告をした男と、プロデューサーのニラム、そしてその部下のサマスがハクアたちの様子を見ていた。
「そう言えば……フォルスがあなたにお礼を言っておいてくれと……」
「そうですか……僕に……」
そう言われた男は、笑みを浮かべるのであった……。
そしてここ、オーディエンスルームでも……
「見せてもらうよ、ハクア……その生き様も……死に様もね?」
黒髪の一部に白いに近い青色のメッシュ……そんな髪をした人物が、そう言うのであった……。
デザイアグランプリルール
デザイアグランプリは、
スポンサーとオーディエンスに愛される
リアリティーライダーショーである。
読んで下さりありがとうございました。
遂に、デザイアグランプリがリアリティーライダーショーであることが明かされましたね。
そして、密告をしたスポンサーの男……ジャマーガーデンで生き残っている透……オーディエンスルームにいる謎の人物……これから、一体どうなるのか……。
次回からは、東京ブレイド編を始めていきたいと思います。また、その間にムービーバトルロワイヤル編も挟む予定です。
良ければ、感想や評価の方をよろしくお願いします。
それでは、次回もよろしくお願いします。