新しいルールの新シーズンに、ジャマーガーデンでの透……物語はどう動いていくのか……。
それでは、どうぞご覧ください。
side:アクア
デザイアグランプリ新シーズンが開幕して数日後……舞台の公演を今日も終えて、俺はハクアと共に、家へと帰ろうとしていた。舞台の公演日数も残り少なくなってきたな……そんなことを考えていると……
「お待たせ!」
「あ!あかね先輩!」
今日はあかねも途中まで一緒だ。
「じゃあ、行くか」
そして、劇場の外へと出たのだが……
「……あれ?」
「どうしたの?」
「観客の人達……なんで、あんなところで止まって……?」
あかねが向いた方に目線を向けると、何かに阻まれているようにたちどまっている観客の人達がいた………というか、あれって……!
「……兄さん」
「あぁ……まずいな」
「二人とも、どうしたの……?」
観客の前にあったのは、どう見てもジャマーエリアの壁だった。そして……
『『ジャー!』』
「きゃあああぁぁ!!」
ジャマトが現れ、観客たち……というよりも劇場の方に向かい始めた。
「何……あれ……」
「タイミング最悪……あかね先輩は下がって」
「ハクア君たちは!?」
「大丈夫……兄さん!」
「あぁ!」
「SET」
「SET CREATION」
「「変身!」」
「NINJYA」
「DEPLOYED POWERED SYSTEM」
「GIGANT SWORD」
「噓でしょ……」
「「READY FIGHT」」
俺たちは、あかねの前ではあるが変身してジャマトを倒しに行く……だが、
「フッ!ハァ!」
『ジャ!』
「くっ……」
以前とは、比べものにならないくらいにジャマトが強くなっていたのだ。そして……
『……ジャー!』
何かのボールを投げて、後ろにあった赤いリングに通した。すると……
何かの得点が入ったのだ。
「これって……」
「……これが今回のゲームか……兄さん、上行くよ!」
「分かった」
どうやら、ジャマトたちのチームと俺たちライダーのチームで得点を競い合うゲームみたいだ。そして、俺たちは劇場の屋上へと来た。
「お兄ちゃん!ハクア!」
そこには、既にルビーたちが揃っていた。すると……
『今回のゲームは……「ジャマーボール」です。ジャマト側と得点を競い合い、勝利すればミッションクリア…負けてしまえば……ジャマーエリアが消滅します』
「「!?」」
そのアナウンスに俺たちは動揺する。そうなってしまったら……
「ルビー……劇場にいる人たちが、エリアに閉じ込められた」
「演者も何人か、あと……あかね先輩もいる」
「っ!?」
俺とハクアのその言葉に、驚いた表情をするルビー……あかねが巻き込まれたとなれば、そうなってしまうか……。
「……絶対に勝つよ!」
「SET」
「分かってる」
「SET」
「言われるまでもないね」
「SET」
「「「変身!」」」
「BEAT」
「ZOMBIE」
「MONSTER」
「「「READY FIGHT」」」
ルビーたちは、変身してジャマトたちに向かっていき……
「GIGANT HAMMER」
「兄さん!」
「……!」
ハクアは装備をハンマーに変えて、ボールをこっちに投げ渡し、
「……取り返すよ!」
「……あぁ!」
そう言ったのだった……。
side:ハクア
突如として始まった、ジャマーボール。相手チームのゴールに近くからボールを入れれば三点、遠くからボールを入れれば五点というようになっている。
このゲーム……絶対に勝つ!でないと……また、失ってしまう……。
『ジャ!』
「邪魔!」
『ジャー!?』
僕は、目の前にいたジャマトをハンマーで攻撃して吹き飛ばした。
「ハァ!」
その隙に、凛さんがゴールして三点入ったようだ。
「よし!」
「次はディフェンスだよ!早く戻って!」
次はジャマト側の攻撃がくる。得点を入れさせないようにしないと……。
side:アクア
俺は、自陣のゴール近くに陣取り、ジャマトたちが来るのを待ち構えていた。
「!来た!」
『ジャー!』
「ハァ!」
「ジャ!?」
ボールを持っていたジャマトを攻撃してボールを落とし、それを捕って……
「ルビー!」
「ナイスパス!」
ルビーへとパスした……が、
「……え?」
『ジャ』
ルークジャマトがそれを阻止したのだ。
「ハァァァーー!!」
俺はジャマトライダーに向かって、攻撃しようとするが……
『ド、ドウシテモ……ジンメイキュウジョヲ……ユウセンシテ……』
………は?今のって……?
「お兄ちゃん!」
「なっ!」
一瞬動きが止まってしまい、ボールをゴールへと入れられてしまった。
「くそっ……!」
「お兄ちゃん?大丈夫………?」
「……あぁ、大丈夫だ」
やっぱり……ジャマトは……だが、
「戦わなきゃ……勝てない!」
そう言って、俺はもう一度ジャマトへと向かっていく。
その間にも、前衛にいるハクアたちが点を入れていく。
また来たか……!
「ROUND 1」
「TACTICAL SLASH」
「ハァ!」
『ジャジャ!?』
「ハクア!」
「!」
……今度は無事に届いたみたいだな。
「飛んでけ!」
『ジャ!?』
俺からパスを受け取ったハクアは、装備していたハンマーでボールを打った。そして……
「ふぅ……」
そのままゴールへと入れてしまったのだ。相変わらず強いな……。
その後も点を入れ続けて、前半戦が終了した時には、
こちらが、リードする展開になったのだった……。
side:ハクア
前半戦を終えて、僕と兄さん、姉さんはサロンに戻る……前に、劇場に取り残された人たちの様子を見に行った。そして、中に入ろうとすると……
「あー……正面はやっぱダメか……」
「まぁ、普通はこうするよな……」
そこには、ジャマトを入れないためだろうか……バリケードが作られていた。そして、演者たちの出てくる方の入り口に行こうとすると……
「ハクア君!」
「あ!あかね先輩!」
あかね先輩が僕の方に走ってきたのだ。そして……
「残った人たちの様子って……え?」
「……」
黙って僕に、抱きついてきたのだ……。
「良かった……無事で……」
「あ……うん、僕は大丈夫だよ」
「そう……」
僕は抱きついてきたあかね先輩の頭を撫でてあげた……あかね先輩にとっては、記憶の中では初めての経験だもんね。そして、少しの間そうした後……
「残った人たちは、みんなホールに集まってるよ。演者の人達も一緒」
「そっか……取り敢えずは無事かな?」
「うん」
どうやら、演者の人達も一緒に集まっているらしい。取り敢えず体制を整えるために、サロンへと向かおうとしたのだが……
「ねぇ……」
「……何?」
「なんで……二人はあんな姿に?それに、ルビーちゃんも何でここに……?」
「あー……それは……」
さて……どうしようか。この場での誤魔化しは効かないしなぁ……すると、
『♪』
「あ、俺のだ」
兄さんのスパイダーフォンに着信がきた。
「はい……分かりました」
「誰から?」
「大智さんから。作戦を立てたいからそろそろ戻って来いって……」
「……分かった。あかね先輩」
「うん、何?」
あかね先輩は、僕の目を真っ直ぐ見て、そう言った。
「僕たちからは……悪いけど、何も話せない。ごめん……でも」
「……でも?」
「僕たちを……信じてほしい……!」
デザイアグランプリのことを言う訳にはいかないので、僕にはこう言うことしか言えない……すると、
「うん、分かった」
「……え?」
「だから……信じるよ」
「……いいの?」
「本当は、訊きたいことが色々あるよ!けど……何か事情があるんでしょ?」
「まぁ……そうだけど……」
「だったら、無理に訊くわけにはいかないし……それに……」
「それに?」
そして、あかね先輩は笑って……
「私はハクア君の彼女だよ?信じてあげるのは当然だよ!」
「……ありがとう「ただし!」…?」
「どうか……みんな無事でね?」
僕の手を握りながらそう言ったのだった……。
side:アクア
「ねぇ?」
「何ですか?」
デザイアグランプリでの服装に二人よりも先に着替えた俺は、サロンへと戻って来ていた。そして、そこで大智さんに話しかけられ……
「あの時……なんで、ジャマトへの攻撃を直前で止めたんだい?」
そう、訊かれたのだった。
「……これは、俺の憶測になるんですけど……」
「構わない。話してくれ」
そして、俺は大智さんに、
「あの時、ジャマトが俺の知っている退場者の言っていることを話していて……」
「ジャマトが言葉を……それは本当かい?」
「はい、それは事実です。だから……ジャマトの正体は……」
あの時に見たことを話したのだった。
「そう言うことか……この話は、みんなには伏せておこう。混乱を招く訳にはいかないからね」
「……分かりました」
そして、混乱を避ける為にも、この話はハクアたちにしないこととなったのだった……何か嫌な予感がするが……。
side:ルビー
私たちは、あかねお姉ちゃんと話してからサロンへと戻ってきた。すると……
「やぁ、お帰り」
「ごめん、遅くなった」
「いや……こっちも急かして申し訳ないね」
大智さんがハクアに対して、そう言ったのだ。
「さて……みんなに、一つ言いたいことがあるんだけど……」
何だろう……言いたいことって……?
「僕……分かっちゃったかも、デザスター」
「「「!?」」」
「……本当に?」
「あぁ……デザスターは……君だ」
そう言って、大智さんが指を差したのは……え!?
「……俺?」
お兄ちゃんだったのだ……。
「……理由は?」
ハクアが真剣な表情でそう訊いた。
「星野アクアは、ジャマトがゴールをしようとしている時に直前で攻撃を止めたんだ。これは、僕たちを妨害しようとして、そうしたんじゃないのかい?」
「……」
私も見たが、確かにお兄ちゃんは直前で攻撃を止めていた。でも、その後は本気で戦っていたのだ。だから、それだけで決めるのは……。
「ちょっと待て……さっき、理由は話したはずですけど……」
どうやら、お兄ちゃんは大智さんに理由を話したみたいだけど……すると、
「……何を言っているんだい?僕は何も聞いていないけど……?」
「なっ……」
大智さんは、そう言うのだった……これって……?
「兄さん、その理由って何?」
「あぁ……これは俺の憶測になるが……」
「うん……」
そして、お兄ちゃんが口を開く……
「……ルビー、俺たちが初めてデザイアグランプリに巻き込まれた時に助けてもらった人を覚えているか?」
「う、うん。確か消防士の人……だったよね?」
「あぁ……その人は言ってたよな……『人命救助を優先してしまう』……って」
「うん、それも覚えてる」
「そして、俺が戦ったジャマトは……その言葉を言ったんだ」
「「!?」」
「だから俺は、ジャマトの正体が人間だと……」
……ジャマトが!?
「何で、そんな大事なことを黙ってたの!?」
「大智さんが混乱させるわけにもいかないから、黙っていようって……」
凛さんがそう言うと、お兄ちゃんはそれに対してそう答えた。すると……
「僕はそんな話は聞いていないし、言ってもいないよ?」
大智さんは、そう言ったのだった。
「っ!?何を言って……!」
「とにかく、あなたのバックルは私が持っておくから!」
「!ちょっと落ち着いて……!」
そう言って、凛さんがお兄ちゃんのバックルを取り上げようとして、私がそれを止めようとする……が、
「待った」
「っ!何を……!」
ハクアが凛さんの腕を掴んで、私よりも先にそれを阻止した。
「姉さんのいう通り、一旦落ち着いて……大智さんが噓をついている可能性もあるんだから」
「いや、でも…「それに」…?」
すると、ハクアは……
「こういうタイプのゲームには、敢えて味方の数を減らして選択肢を減らすっていう戦略もあるんだよ」
「……え?」
そう言ったのだ。
「つまり大智さんがデザスターでない場合でも、兄さんがデザスターであろうとなかろうと、脱落させることができれば問題ないんだよ……もちろんデザスターの場合は、人数を減らせるからね。まぁ……これも僕の予想だけど」
そして、ハクアは凛さんの方を向いて……
「それと、流石にバックルを取るのはなしだよ」
「……あなたも何かされるかもしれないのに?」
「これは完全な私情だけど……デザスターかどうか関係なく、家族を死なせる訳にはいかないから」
「!……分かった」
ハクアにそう言われた凛さんは引き下がり、お兄ちゃんのバックルが取られるという事態は避けることができたのだった。すると……
「デザスター投票の時間よ~!」
チラミさんが出てきて、そう言ったのだ。
「現時点で、デザスターだと思う人に投票してね~!まぁ、今は未投票でも構わないわ……ちなみに、最終的に投票してない人は脱落になるから要注意よ!」
最後には、必ず投票してもらう……と。
「さてさて……現時点での投票結果は!」
そして、映し出された結果は、
星野ハクア/仮面ライダーフォルス
星野アクア/仮面ライダーシリウス ★★
星野ルビー/仮面ライダーマーゴ
我那覇凛/仮面ライダーゲパール
五十鈴大智/仮面ライダーナッジスパロウ ★★
未投票……1
お兄ちゃんと大智さんで同じ数になっており、未投票が一人となっていた。未投票はお兄ちゃんかハクアかな?すると……
「もしもし~……はい……」
チラミさんがまた電話に出ていた。ということは……
「……後半戦、開始よ」
side:アクア
大智さんが、俺の話を利用したことで疑われてしまった。ハクアのあの言葉が無ければ、状況は悪くなっていたかもしれない。
後半戦も、俺は前半戦と同じようにディフェンス担当だ。
『後半戦からは、ボールが二つとなります』
なるほど……点が前半戦よりも入りやすくなったわけだ。
『それでは……後半戦、スタートです!』
そして、ツムリさんの掛け声とともに後半戦が、ジャマト側のボールから始まった……が、いきなり、
『ジャ!』
「「「「!?」」」」
「なっ!」
ボールがいきなり飛んできて、そのままゴールへと入ったのだ……。
「噓だろ……」
どうやら、ルークジャマトが腕を大砲のようにして、ボールを打ち出したらしい。
さらに……
『ジャ』
「させるか!」
ジャマトライダーもこちらに来て、点を入れようとして来る。それを阻止しようとするが……
『シ、シマッ……タ』
「また……ぐっ!」
俺が、その声に反応して一瞬動きを止めてしまう……その隙に攻撃を食らい……
『ジャ!』
「っ!」
ボールを入れられて、逆転されてしまう。
……ダメだ……もし、人間だと思うと……。
その後、ハクアや凛さんが点を入れ……
また、逆転したのだった。すると……
『ジャー!』
「うわあぁーー!!」
外の様子を見に来たのだろうか……そこには、人が二人いてジャマトに襲われかけていた。
「ハァ!」
『ジャ!?』
俺は、そのジャマトに向かって攻撃して、襲われていた人から遠ざけた。
「早く中に!」
「は、はい!」
「ありがとうございます!」
『SECRET MISSION CLEAR』
「?」
助けた直後に、その音声が聞こえてスパイダーフォンを見ると、
『一般人をジャマトから二人助ける』
というミッションが表示されていた。そして、シリウスのクレストが入ったアイテムボックスが出現し、中を見てみると……
「!これで……!」
そこには、コマンドバックルが入っていたのだった。
「SET」
俺は、それをドライバーの右側にセットした。
「GREAT」
「RAISING SWORD」
「READY FIGHT」
そして、コマンドフォームへと変身し、ジャマトへと斬りかかっていく。
「フッ!ハァ!」
『ジャジャ!?』
俺は、レイジングソードでジャマトライダーに対して大分優勢に立ち回っていた……何だか前よりも、扱いやすくなっている気がするが……舞台で刀振ってるからか?
「ハァ!」
『ジャー!?』
そして、ジャマトライダーを斬り……
「FULL CHARGE」
「TWIN SET」
レイジングソードからバックルを取り外し、ドライバーの左側にセットしてレバーを倒し……
「TAKE OFF COMPLETE JET &CANNON」
ジェットモードへと変身したのだ。
「READY FIGHT」
「ハァ!」
『ジャ!?』
俺は、攻めてきたルークジャマトに向かっていき、空中で攻撃を加えてゴールへと近づけさせないようにする。
「RAISE CHARGE」
「TACTICAL RAISING」
「ハァ!!」
『ジャー!?』
そして、エネルギーを纏わせたレイジングソードで、そのままジャマトを地面へと落とした。だが……
『マ、マズ……イ……シマッ……タ』
「っ!」
また、ジャマトが言葉を発した……
『ジャ!』
「しまっ……」
その隙に、また点を入れられてしまう……さらに、
『『ジャー……ジャ!』』
二つのボールが同時にゴールへと飛んでくる。
「させるか!」
俺は、飛んでボールを直接防ごうとするが……
「ハァ!……ぐっ!」
勢いがあって押さえきれない。そして……
「お兄ちゃん!」
「くそっ……ぐあっ!」
防ぎきれずに、二つとも入ってしまったのだ……。
「ぐっ……」
「ちょっと大丈夫!?」
攻撃を受け、地面に落ちて倒れていると、近くまで来ていた凛さんが俺の方に向かってきた。
「まだだ……俺が……」
俺は、再び立とうとするが……
「流石に無理はダメよ」
そう言われてしまう。すると……
「これ、借りるよ」
俺のドライバーのホルダーから、ニンジャバックルを取った。
「え?」
「大丈夫……本当に借りるだけだから」
「SET」
凛さんはそう言い、俺から借りたニンジャバックルをドライバーにセットした。
「NINJYA」
「READY FIGHT」
そして、ニンジャフォームへと変身し……
「ルビーちゃん、お兄さんを」
「う、うん!」
ルビーに俺の傍にいるように言い、ジャマト側のゴールへと向かっていった……。
side:透
俺は、アルキメデルについて来いと言われ、ジャマーガーデンの奥の方へと来ていた。
「さぁ、着いたぞ……」
すると……
「あら?あなたがミッチーの言っていた……」
そこには、飴を舐めているロングヘアの女、そして……
「!何で……お前がここに……?」
「!……生きていたのか……
道長」
デザイアグランプリルール
プレイヤー全員からデザスターだと疑われた者は
ゲーム終了時、強制脱落となる。
読んで下さりありがとうございました。
多くの人がジャマーボールに巻き込まれてしまいました。その中にはあかねも……。
良ければ、感想や評価の方をよろしくお願いします。
それでは、次回もよろしくお願いします。