ギーツよりも精神的なダメージが加わっているハクアは、真実を聞いた時、どうなってしまうのか………。
それでは、どうぞご覧ください。
side:アクア
闘牛ゲームから数日………ハクアはいつも通りを装っているものの、
『……』
最近、その顔は暗くなることが多くなった………やっぱり、まだ悩んでいるのだろう……。
「ハクア……」
「こればかりは、俺たちじゃどうすることも……」
俺たちは、そんな話していた。ハクアと母さんは、朝から仕事でここにはいない。因みに、あかねとの共演みたいだ。
「大丈夫……だよね?」
「今はハクアを信じるしかない……」
「そう……だね……」
すると……
「きゃ!?」
「うわっ!?」
突然、地震のような揺れが発生したのだ。
「大丈夫か?」
「うん、私なら平気だよ……それよりもこれって……」
「あぁ……恐らくは……」
そう言って、俺たちは外へと出た。そこで見たのは……
「え?あれって……!」
「まさか……浮いているのか……?」
近くの町が、浮島のように空中に浮いている光景だった。それに……
「あれ?確かあそこって……」
「っ!ハクアたちがいるところか!」
俺たちはそれに気付いてすぐに、デザイアグランプリのサロンを経由して、エリアへと向かった。すると……
『『ジャー!』』
まるで天使のような格好をしたジャマトが、人々を襲っているのだった。
「SET」
「SET」
「「変身!」」
「GREAT」
「BEAT」
「「READY FIGHT」」
俺たちは、変身してジャマトたちを倒していく。
「フッ!ハァ!」
「やぁ!はぁ!」
『『『『ジャー!?』』』』
「早く逃げて!」
戦いつつ、巻き込まれた人々を逃がそうとした……が、
『ジャー!』
「うわぁ!」
『ジャ?ジャー……』
「はぁ!……え?」
「ハァ!……あれは……?」
地面に描かれた色のついた円の中にいた人は、ジャマトから攻撃されなかったのだ。
「おい!この中にいれば大丈夫だ!」
その人がそう言ったことで、一斉に円の中へと入っていく人たち……そして、
『審判の時だ』
浮いている邪悪な女神の像?…が喋り出し……
『地獄は赤い』
「赤……?」
『敗者は地獄に堕ちろ!』
「え?きゃあああぁぁーー!!」
「不味い!」
「FULL CHARGE」
「TWIN SET」
「TAKE OFF COMPLETE JET&CANNON」
「ハァァーー!!」
「あっ!」
「うおっ!」
「きゃあ!」
俺は、ジェットモードへと変身して落ちていく人たちを助けるのだった……。
side:ハクア
『『ジャー!』』
「フッ!ハァ!」
僕は、突然現れたジャマトたちを相手に戦っていた。そんな中、鐘の音が響き渡り……
「きゃあああーー………え?」
「っ!」
赤い円に乗っていた人が落ちそうになるが、ギリギリのところで僕はその人を助けるのだった。
「大丈夫ですか?」
「は、はい……」
「ハクア君!」
「ハクア!」
「二人ともこの人をお願い」
「わ、分かったよ」
「ハクア君は?」
「僕は………来たね」
「え……?」
僕が視線を向けた先には、
「人間、最後に行き着くのは……天国か地獄。そう決まってるんだよ」
「……道長さん」
既に変身した道長さんが、そう言いながらこちらに向かってきたのだ。
「あれは……何……?」
あかね先輩は、記憶上で初めて見るライダーに驚いているようだ。お母さんはもう見慣れたのか、冷静だけど……そして、
「いや……どんなゲームでも、クリアするだけだよ」
僕はそう言いながら、ドライバーを装着する。
「ハクア君……?それは……?」
疑問符を浮かべているあかね先輩を余所に、僕はブーストVer.Ⅱバックルを構え……
「SET」
「……変身」
「BOOST Ver.Ⅱ」
「READY FIGHT」
ブーストフォームVer.Ⅱへと変身した。
「え……えぇ!?」
「ハクア……」
「ハァ!!」
あかね先輩が驚いているが、僕は加速して道長さんへと向かっていくのだった……。
side:ツムリ
「さぁ、始まったわよ………ジャマトグランプリ最終戦、天国と地獄ゲームが!」
ツムリたちは、デザイア神殿でベロバのゲーム開始の宣言を聞いていた。
「……最終戦?」
ツムリは、ベロバのその言葉を聞いてそう言った。
「このゲームは、創世の女神を模した「邪神」の審判と同じ色の円に乗っていた者は……地獄に落ちていく。逆に、正しい選択をすれば生き残れる。そして……最後の一人になった者には、幸せになる権利が与えられる」
ベロバは、デザイアグランプリの運営陣に向けて、そう言った。さらに……
「これは、ライダーたちも例外じゃないわ………ニラム、あんたもね?」
ニラムを名指しして、そう付け加えたのだった。
「あなたのヴィジョンドライバーが奪われれば、終わりだわ」
チラミがそう言うが……
「逆に……我々があちらのドライバーを奪えば、ジャマトグランプリを終わらせられる……」
ニラムはそう言ったのだった。
「ハクア様、アクア様、ルビー様……頼みましたよ」
ツムリは一人、そう呟くのだった……。
side:アクア
落ちていく人たちを助け出した俺だったが……
『ジャー!!』
「っ!ぐあっ!」
「お兄ちゃん!きゃあ!」
突如、現れたジャマトの攻撃を食らってしまう。そのジャマトというのが……
「!こいつは……!」
「え!?噓でしょ……」
ルビーが大ダメージを与えたはずの、古代魚のジャマトなのだった。
『ジャー!』
「くそっ!回復早いな……!」
俺がそう文句を漏らすが……
『ジャー……ジャー!!』
古代魚のジャマトは、大剣や古代魚を召喚して攻撃を加えてくる。
「ぐあっ!」
「うわぁ!」
その攻撃を俺たちは受けきれずに、吹き飛ばされてしまうのだった……そして……
『次の審判は、明日の正午………心して待て』
『ジャ……』
「……え?」
鐘の音が鳴り響き、女神像がそう言うのと同時に、ジャマトたちは去っていくのだった……。
side:ハクア
「フッ!ハァ!」
「ハァ!オラァ!」
僕と道長さんは、穴の傍で戦いを繰り広げていた……が、
「ハァァーー……!くっ!」
「!ハァ!」
副作用が来たようで、僕の動きが鈍くなってしまう。その隙を狙って……
「JyaJyaJya…STRIKE」
「ハァ!!」
「っ!ぐっ!」
突然、現れた透さんがジャマトバックルを押し込んで、僕に蹴りを入れてきた。
「っ!落ちろ!」
そして、道長さんがツタを伸ばして僕を穴に落とした……が、
「REVOLVE ON」
「SET UP」
「DUAL ON」
「HYPER LINK」
「LASER BOOST」
「フッ!」
「READY FIGHT」
僕はレーザーレイズライザーをセットして、重力操作で穴から浮かび上がったのだった。
「そう簡単にはいかないか……」
「ちっ……しぶとい奴だ……」
すると……
『次の審判は、明日の正午………心して待て』
「ん?」
鐘の音が鳴り、女神像がそう言ったのだ。とりあえず、ゲームが一旦止まったということなのかな……。
「「ハクア!」」
「兄さん…姉さんも……」
別の場所にいたであろう兄さんと姉さんも合流してきた。すると……
「天国と地獄ゲームは………この世界の仕組みを表したゲーム」
「この世界の……仕組み……?」
ベロバがそう言いながら、こちらへと歩いてきたのだ。
「そう……この世界の全員の幸せは、叶うことはない。多くの人々の幸せを奪い、勝者一人の願いが叶えられてきた。それが……デザイアグランプリの真実」
そして、ベロバはデザイアグランプリで願いが叶えられる仕組みを話し始めた。
「それを叶えてきたのが……」
「………創世の……女神」
「「!?」」
その事実に、兄さんと姉さんの二人は驚いたような表情をしていた。
「あの邪神は、創世の女神の仕組みを再現したもの………敗者の幸せは、勝者の幸せへと変換されるわ」
「そんな……」
「誰かの幸せを奪い……自分だけの幸せを願う………ライダーたちと一緒だ」
「だから………このゲームでデザイアグランプリを終わらせる」
道長さんと透さんがそう言うと、ベロバが僕の横へと歩いてきて……
「そんな残酷な女神の正体って………何なんでしょうね?」
「……?」
そう言いながら、去っていくのだった……。
side:アクア
天国と地獄ゲームの第一ターンが終わった後、俺は気になることがあり、ケケラのところに来ていた。
「どうしたんだ?」
「訊きたいことがあってな」
「訊きたいこと?」
「デザイアグランプリに巻き込まれた人たちで……救われなかった人たちは、どうなるんだ?」
さっきのベロバの話を聞いて、ふとそう思ってしまったのだ。そして、ケケラから返ってきたのは……
「そいつらは全員………
世界を創り変えるための力に変えられたんだよ」
そんな事実だった。
「デザグラで死んだ大勢の幸せは………創生の女神によって、一人のデザ神の幸せへと変えられるんだ」
「……!」
大勢の人の幸せが……ただ一人の幸せに………だとしたら……
「ハクアが叶えたあの願いも……」
「あの願い……?あぁ……お前とかが、犠牲にならないようにっていうやつか?」
ケケラの言葉に、俺は頷くと……
「あぁ……誰かの幸せを犠牲にして、叶えられたんだよ」
「……」
俺たちは………多くの人たちの幸せを犠牲にして、守られてきたって言うのか……?
「まぁ……そんな気にすんな。お前のせいじゃない」
「……そうか」
そして、俺は母さんたちの様子を見に行くのだった……。
side:ハクア
僕は、デザイアグランプリのサロンにいるニラムさんの下に来ていた。ニラムさんは食事をしており、二度漬けしようとしていたところを、サマスさんに怒られていた。
「……ニラムさん」
「……何の用だ?」
「あなたたちの正体って……何?」
「……」
ニラムさんに、僕はそう訊いた。
「僕は、何者なのか……何故、過去の記憶を持ったまま転生しているのか……そして、僕は何で生まれたのか……」
僕は一つの仮説を立てていた。それは………母さんは未来人なのではないか……と。それなら、デザイアグランプリのナビゲーターをしていたことにも、説明がつく。
でも、その仮説が正しいとすれば、一つ分からない点がある。それは、未来人たちは自分自身を自由にデザイン可能だということだ。だとしたら、子供を生んでいるのか?そもそも子供が生まれるのか?………そんな疑問が浮かび上がってくる。だが、ニラムさんは……
「一つ言えることは………我々と古代人とでは、体の構造がまるで違う。ましてや……子供を生むことなど、出来るはずもない」
「じゃあ……どうやって……?」
「あったんだよ……それを可能にする方法が」
「それって………まさか……!」
じゃあ……女神は………
side:アクア
俺はケケラに話を聞いた後、サロンの近くを通ってみんなのところに戻ろうとしていた。すると……
「あなたたちの正体って……何?」
「……!」
サロンでハクアとニラムさんが話している声が聞こえてきたのだ。その話を俺は、入口の近くに隠れて聞くことにした。盗み聞きにはなってしまうが……。
「僕は、何者なのか……何故、過去の記憶を持ったまま転生しているのか……そして、僕は何で生まれたのか……」
「一つ言えることは………我々と古代人とでは、体の構造がまるで違う。ましてや……子供を生むことなど、出来るはずもない」
未来人たちは、俺たちとは体の構造が違うみたいだ。しかも、未来では子供を生むということはないらしい………どういう時代なんだ……?
「じゃあ……どうやって……?」
「あったんだよ……それを可能にする方法が」
未来人が子供を生む方法……それって……っ!まさか……いや、それが可能なら………。
「それって………まさか……!」
そう言って、ハクアがこちらに来ようとする。まずい……!
俺は、ばれないように身を隠した……そして、ハクアは……
「……」
俺に気付くことなく、去っていくのだった……こういうとき、普段のハクアなら気が付くはずなのだが……?
「……行くか」
そして、ハクアの後を追っていくのだった……。
side:ハクア
僕は、ニラムさんに話を訊いた後、巻き込まれた人たちの様子を見に行っていた。お母さんと姉さん、あかね先輩は、そんな人たちに励ましの言葉を掛けていた。
そんな様子を見ながら、僕はさっきのニラムさんの言葉を思い出していた。
もし……もし、創世の女神の正体が……………いや、いくら何でもそれは………。
「ハクア君?」
「っ!あかね先輩……どうしたの?」
僕が考え込んでいると、あかね先輩が隣にきた。
「うん………少し、話がしたくて……」
そう言いながら、僕の手を握ってきた。
「……話って?」
「……アイさんから……全部訊いた。このゲームのこと……仮面ライダーのこと……ハクア君のことも………」
「……そう……なんだ」
どうやら、お母さんから今までのことを訊いたらしい。
「それにしてもびっくりしたなぁ………ハクア君が転生を繰り返してきていたなんて……」
「あー………ごめん……黙ってて」
「!ううん、こんなこと言い出せないだろうし…全然、気にしてないからね?」
この反応だと、僕が一回死んでいることは話していないみたいだ。
そして、しばらく二人して黙り込んでいたが……
「でも」
「?」
「私は……私たちは、ハクア君の味方だからね?」
「!……うん」
あかね先輩が、そう言ってくれたのだった。僕はその言葉に頷く。
そんな幸せ……僕が享受していいのか、分からないかもしれないのに………。
「私には、このくらいしか出来ないけど………」
「ううん、ありがとう………それだけでも、嬉しいから」
そうして、しばらく二人きりで過ごすのだった……。
side:あかね
ゲームに巻き込まれてから一夜明け、私はハクア君を探しに行っていた。
昨夜、私はハクア君と二人きりでいたけど、そのまま寝てしまったらしく、私の体には毛布が掛けてあったのだった。きっと、ハクア君が掛けてくれたのだろう。
だが、肝心の本人がいないので、こうして探しているわけだ。
「あかねちゃん?」
「アイさん……おはようございます」
「うん、おはよう!よく眠れた?」
「はい……何とか……」
「まぁ……この状況で眠れっていうのは無理あるしね~………あっ!そういえば、ハクア見なかった?」
「アイさんも見てないんですか?」
「うん、アクアとルビーも探しているけど……」
どうやら、アイさんたちもハクア君を見ていないらしい。
「あ!お義姉ちゃん!」
「あかねも探してたのか」
アイさんと一緒にいると、アクア君とルビーちゃんも合流してきた。
そして、四人で探していると……
「あっ!」
外の様子を見ているハクア君を見つけた。そして、私たちは駆け寄ろうとしたが………
「あれって……」
「大智さん……?」
「知ってる人?」
「うん、前にデザグラで一緒だったけど……今は、あっち側の人だよ」
あっち側ってことは………敵ってことなのかな……?
そんなことを考えながら、私たちは近くで様子を見守っていると……
「……大智さん」
「ある一人の女性は………誰よりも幸せになりたいと願った。そして、多くの人の幸せを犠牲にすることで、一人の理想を叶える力を手に入れた」
「それって……」
「そう。その女性の名は……ミツメ」
そして、ハクアはその名前を聞いて………
「………母さんが……創世の女神……」
あの邪神像を見ながらそう呟いたのだった………ミツメさん……それが、ハクア君の最初のお母さんの名前……。
「ヴィジョンドライバーに記憶されていたんだよ………彼女が、創世の女神になる瞬間が……」
そして、大智さんは続けて……
「女神は願い続け………一人の子供が誕生した。多くの人々の幸せを犠牲にして……その子供こそが、君だ……
女神の子………星野珀亜」
「「「「!?」」」」
……ハクア君が………創世の女神の子供……?
「それに加えて、君は今世で女神の力によって蘇っている………君の父親の願いで……」
「!?」
蘇っている……?それって……ハクア君は一回死んでいるってことなの……?
それに……父親って……!
「ねぇ、あれってどういう………っ!」
「「「……」」」
私がそのことを訊こうとすると、三人とも辛そうな表情をしていた………そんなのって……!
「……母さん」
「本当に……運命というものは、恐ろしいものだね」
そうして、大智さんはこの場を去っていくのだった。そして、私は……
「ハクア君!!」
すぐさま、ハクア君の下に駆け寄った。あの状態で、放っておけるわけがない……!
「そんな………じゃあ、僕は……僕は……!」
駆け寄ったのと同時に、ハクア君はその場に崩れ落ちてしまう。その目からは涙を流していた………さっきから我慢してきたのだろう……。
「ハクア!」
「僕は……多くの人を犠牲に……!」
ハクア君は私たちに気が付くことなく、独り言を言っていた。そして……
「僕は……多くの人を犠牲にして生まれてきて………それすらも知らずに……母さんを苦しめて、願いを叶え続けてきた……」
そう言って、自分を責め始めたのだ。
「でも……悪いのはハクアじゃない!ハクアのお母さんでもないよ!」
「そうだ!だから、自分を責めるな!」
ルビーちゃんとアクア君がそう言うが……
「じゃあ!………この力は何なの……?」
ハクア君は、昨日使っていたものを取り出し、さっきよりも多くの涙を流しながらそう言ってきた。
「この力は………世界の救うための力のはずだった……そのために覚悟も決めた!でも……本当は多くの人を犠牲にして手に入れた力だった……!」
「「「「っ……」」」」
ハクア君のその言葉に、私たちは何も言うことが出来ずに黙り込んでしまう………。
「どれもこれも……僕が願ったせいで!!」
普段の様子とは違って、声を荒らげながらそう言ったのだ………そして……
「僕は……もう………でも、戦わないと……!」
「っ……!」
私は、傷ついて、壊れそうでも……他の人のために戦おうとしている様子を見て……
「っ………え……?」
正面から思い切り抱きしめた……ハクア君を包み込むように……。
「大丈夫……大丈夫だから………」
「あ………あかね…せん、ぱい……?」
ハクア君の苦しみは、私には分かってあげられない……悔しいけど………だから、無責任なことは言えない……でも…
「うぅ……あぁ……あああぁぁーー!!」
私は、声をあげて泣くハクア君を、抱きしめ続けるのだった………。
……なんで、ハクア君が苦しまなくちゃいけないの……?ハクア君が………何をしたって言うの……?
side:アクア
『さぁ……審判の時間だ』
「「「「っ!」」」」
正午が近くなってきており、再びゲームが再開された………この状態のハクアを戦わせるわけには………そう思っていると、
「……行かなきゃ」
「え?…あっ!ハクア君!?」
ハクアが急に立ち上がり、走り出して行ったのだ………まさか!
「ルビー!」
「うん!二人は安全なところに!」
俺たちは、戦いに行こうとするハクアを追いかけて行く……おそらく、ハクアは戦って自分の罪滅ぼしをするつもりだろう………ハクアに罪なんて無いのに………すると……
「ハァ!」
「「「っ!」」」
突然、横から透さんが武器を振って、立ちふさがってきたのだった。すると……
「……行って」
「「っ!?」」
ハクアが俺たちに向かって、そう言ってきた。
「で、でも!」
「早く!!」
「「っ……」」
そして、俺たちはハクアを信じて、先を急ぐのだった。
『地獄の色が定まった……』
「「!」」
全員が円の上に乗ったのだろう………邪神がそう言った。
『地獄の色は………黄色い』
そう言うのと同時に、俺たちは円のある広場へとたどり着いた。そして……
『敗者は地獄に落ちろ!』
「え……?」
一人の女子高生が落ちようとしていた……が、
「「ぐっ……」」
「あっ!」
「せーのっ!」
俺たちでその人の腕を掴んで引き上げたのだ。
「こんなの……馬鹿げてるよ!」
「同感だ……」
「SET」
「SET」
「「変身!」」
「NINJYA」
「BEAT」
「「READY FIGHT」」
俺たちは変身し、ルビーは天使のジャマトを、俺はルークジャマトを倒すために駆けだした。
「フッ!ハァ!」
『ジャ!?』
「やぁ!はぁ!」
『『『ジャー!?』』』
ルビーは人々を守りつつ、ジャマトたちを倒していった。そして、俺も……
「ROUND1」
「TACTICAL SLASH」
「ハァ!!」
『ジャーー!?』
ルークジャマトを、穴に落とすのだった……その時、
「うわあああぁぁーー!!」
「え!?」
「なっ!」
さっき助けた人が、誤って他の人を落としてしまったのだ。落としてしまった人はというと……
「私が……最後の一人に……」
そんなことを言うのだった……すると……
「ハァ!!」
「ぐあっ!」
「お兄ちゃん!?」
道長さんが、俺の背後から襲い掛かってきたのだ。
「ROCK FIRE」
「TACTICAL FIRE」
「はぁぁぁーー!!」
「POISON CHARGE」
「TACTICAL BREAK」
「ハァ!」
「っ!きゃあ!」
ルビーが攻撃を仕掛けるが、返り討ちにされてしまう。
「結局……人間は、自分の幸せしか考えない……」
「REVOLVE ON」
「なんで……こんなことを……」
「あなただって……何も思ってないわけじゃないでしょ!」
俺たちがそう訊くと……
「女神を利用して……理想の世界を手に入れるためだ………そのためなら……!」
そう言って、道長さんはジャマトバックルを操作し、ツタを爪のついた右脚に絡ませ……
「JyaJyaJya…STRIKE」
「オラァ!!」
「ぐあっ!!」
「うわぁ!!」
俺たちに向かって、回し蹴りを食らわせたのだった。そして……
「ルビー……!」
「!お兄ちゃ……」
俺は、そのまま穴に落とされてしまい……ルビーは変身が解除されて、そのまま気絶するのだった……。
side:ハクア
「ハァ!」
「くっ……!」
僕は、透さんの相手を生身でしていた……が、そこに……
「……フォルス」
「っ!……道長さん………」
道長さんがやってきて……
「シリウスは落とした………マーゴは…奴のサポーターが急に現れて、連れていきやがった……」
「……!」
また………僕のせいで……!
「さぁ……俺たちと戦え………戦わなければ、生き残れないぞ……!」
そう言われて、僕は……
「僕にはもう……戦う意味も、生きる意味も………ないのかもしれない……でも…」
「「っ……」」
そう言って二人の方を向き、レーザーレイズライザーとブーストVer.Ⅱバックルを構え……
「せめて……家族を傷つける奴らは………全部、僕が……!」
右目に黒い星を浮かばせながら、ドライバーにセットしようとするのだった……。
ジャマトグランプリルール
犠牲者の幸せは、
理想の世界に作り変える力に
運用される。
読んでくださりありがとうございます。
今回で、創世の女神が誰なのかが明かされましたね………これから、ハクアはどうなっていくのか……。
良ければ、感想や評価、あれば「ここすき」の投票の方をよろしくお願いします。
それでは、次回もよろしくお願いします。