大智を倒そうとしたアクアの前に、謎のライダーが現れましたが……?
それでは、どうぞご覧ください。
side:アクア
「……」
俺は、刀で五十鈴大智を倒そうとしたが、謎の仮面ライダーに邪魔されてしまう。
「お前……誰だ?」
俺は謎のライダーを見ながら、警戒心を引き上げる……ハクアが新しくエントリーさせた………いや、それはないな。ジャマト側を助けたということは、おそらく………すると、
「まだ……舞台が整っていないよ?」
「は?」
謎のライダーが俺に向かって話しかけてきたのだ。
「舞台……だと?」
一体、どういう……?そして……
「じゃあ、僕はこれで……」
「っ!待て!!」
謎のライダーは霧を出して、この場から去っていったのだった……。
side:ハクア
「はぁ……はぁ……!」
僕は、あかねとツムリさんが逃げて行った方向へと走っていた……そして、
「っ!あかね!」
そこには、あかねが一人で座り込んでいたのだ。
「あ……ハクア君……私……っ!」
「良かった……無事で……!」
あかねが何か言おうとしていたが、僕はすぐさまあかねを抱きしめた。
「けがはない?」
「う、うん……私は大丈夫……でも……」
「分かってる」
ツムリさんがいない……おそらくは、誰かが……
「……一先ず戻ろう。話はそれからだよ?」
「うん……分かった」
「それと……これはあかねのせいじゃない」
「……!」
「だから、抱え込む必要はないよ?……僕が言っても、説得力ないかもだけど……」
「!ううん……ありがとう」
そして、僕はあかねと一緒にサロンへと戻っていくのだった……。
side:???
「……よくやった。これで、我々の目的の一つが完遂できる」
そう言うジットの前には、椅子に座らされ後ろで手を縛られたツムリと、そのツムリを攫った仮面ライダーがいたのだ。すると……
「それは良かったけど……約束通り女神が完成したら、僕の願い……叶えてもらうよ?」
そのライダーは、ジットに自身の願いを書いたデザイアカードを見せた。
「……好きにしろ」
「どうも」
「あなたは……何で運営に……?」
ツムリがそう訊くと……
「もちろん、こっちの方が僕の願いを叶えられるからさ?それに……今の状態では、僕が
「あの子……?」
そして、そのライダーは変身を解除し……
「っ!あなたは!?」
「後は……君が女神になるだけだよ」
「っ……」
ツムリの耳元でそう言うのだった……。
side:大智
とある廃墟に、大勢の人が集まっていた。その人たちは、先日のモニターでの大智の演説を聞いて集まった人々だった。そして、大智はその人たちの前に立ち……
「さぁ……祈るんだ。みんなで心を一つにすれば……不安も苦しみも、忘れて消える……」
そう言いながら、手のひらから寄生するジャマトたちを飛び立たせ……
「何だ……?」
「うわああぁぁーー!?」
人々に寄生させ、ジャマトへと変貌させたのだ。すると……
「フッ!ハァ!」
「ハァ!」
『『『ジャ!?』』』
そこに透と道長が現れて、ジャマトたちに攻撃していく。
「これはこれは……君たちも僕に、救われにきたのかい?」
「誰が……」
「お前の目的は……何だ?」
透が大智にそう訊くと……
「……記憶だよ」
「記憶……?」
「ジャマトは養分とした人間の姿や記憶を引き継ぐだろう?それを利用するのさ……あぁ、ジャマーガーデンの社会科見学は、無駄にはならなかったよ」
大智は二人にそう説明する。
「っ……なるほどな…」
「堕ちるところまで堕ちたな?」
「君たちに言われたくはないね……あの場にいた人間を、纏めて仕留めたくせに……」
逆に大智は、二人に向かってそう言ったのだ。
「まぁ……そのおかげで彼らの人生を知ることができたが、期待外れのものも多かったよ……」
大智は、他人の人生を分かっているようなことを言うが……
「……お前に、あの人たちの何が分かる?」
透がそう問い掛ける。すると……
「分かるさ……彼らの記憶は……既にこの中さ?」
「「……?」」
大智は、自身の頭を指差しながらそう言ったのだ。
『そろそろ……実が熟した頃だろう』
そう言う大智の前には、いくつもの赤い実のある一本の樹があったのだ。そして、実を一つ獲ってそれを食べた……すると、
『っ!!』
大智の中に一人の人間の記憶が流れ込んできたのだ………そう、これはジャマトになって倒された人の記憶が実として現れ、それを食べると一人の人間の記憶を手に入れることができる『知恵の樹』というものだ。
『ハハ……ハハハハハ!!』
「……そうか。なら……お前をここで潰す!」
透がそう言うと、二人はドライバーを装着した……その時、
「自分たちで手を汚しておいて……ハッピーエンドを迎えようだなんてね~?」
そこにベロバとケケラが現れる。
「なるほど………全員グルってわけか……」
「余計なことされると困るんだよ」
「は?」
「ようやく、俺の推しが本物の仮面ライダーになったんだからよ?」
「本物の……仮面ライダー……?」
「悲しき涙を仮面で隠す、戦士のことさ」
ケケラがそう言うと、二人はジットから貰ったブラックカードを取り出して、ライズカートリッジに挿入し……
「KEKERA SET」
「BEROBA SET」
それをレーザーレイズライザーへとセットした。そして、引き金を引いて……
「「LASER ON」」
「PREMIUM KEKERA LOADING」
「PREMIUM BEROBA LOADING」
「「READY FIGHT」」
ツタのようなものに包まれながら変身したのだ。しかし、その姿は仮面ライダーのような姿ではなく、ジャマトのような姿をしていた。
「ライダーじゃ……ない?」
透がそう言うと……
「これこそが……デザグラプレミアム会員の証よ?」
ベロバは自慢げにそう言うのだった……。
side:透
ベロバとケケラが黒いカードを使い、ジャマトのような姿へと変身した様を見て、俺たちはすぐさまバックルを構え……
「「変身!」」
「「SET」」
「「ZOMBIE」」
変身したのだった。そして、俺はケケラを…道長はベロバを相手に戦っていく。
「ハァ!」
「よっと、オラァ!」
「くっ!」
だが、やはり強化されているようで、ケケラは跳躍力で俺の攻撃を躱し、長い舌を武器に攻撃を加えてくる。
「フッ!ハァ!」
「アハハハ!」
道長もベロバに攻撃を加えているが、以前よりも耐久力が上がっているようで、ダメージを与えられずにいた。
「「ハァ!」」
「「ぐっ!」」
俺たちは二人の攻撃を受けて吹き飛ばされるが……
「こうなったら……!」
「あぁ……!」
コマンドバックルを取り出して、ドライバーへとセットする。
「「SET」」
「あら?まだ大事に持っていたのね?」
ベロバがそう言ってくるが、それを無視してバックルのボタンを押す。
「「GREAT」」
「っ!」
「おっと…」
「「RAISING SWORD」」
すると、レイジングソードが二本飛んできて、ベロバとケケラを攻撃しながら俺たちの手に収まる。
「「READY FIGHT」」
「フッ!」
「っ!ハァ!」
「オラァ!」
「ハァ!」
俺たちはさっきよりも優勢に立ち回っていたものの、相変わらず苦戦を強いられていた。そして……
「っ!」
「やっとか……!」
「「FULL CHARGE」」
「「TWIN SET」」
俺たちは、レイジングソードについているバックルのレバーを倒して取り外し、道長がドライバーの左側、俺は右側にセットした。
「「TAKE OFF COMPLETE JET&CANNON」」
「ハァァァーー!!」
「ハァ!!」
道長がジェットモードで突っ込んで行き、俺がキャノンモードで後方から撃ち続けていった。
「っ…トッチーが意外に厄介ね……ハァ!」
「オラァ!」
「っ!」
ベロバが俺に意識を向けた瞬間に、道長が攻撃を加えてようとする……が、
「俺を……忘れんな!」
「ぐあッ!」
ケケラによって撃ち落されてしまう。
「くっ!」
「RAISE CHARGE」
「TACTICAL RAISING」
「ハァ!!」
道長はすぐさま、レイジングソードを振って攻撃するが、二人にダメージを与えられた様子はなく……
「「FINISH MODE」」
「「LASER VICTORY」」
「っ!ぐああああ!!」
「道長!?」
そのまま道長の変身が解除されてしまう……さらに、
「っ!?」
「ROCK ON」
「COMMAND TWIN VICTORY」
こちらにも銃口を向けて撃とうとしてきたので、大砲で迎撃するが……
「ハァァァーー!!」
「「ハァ!」」
「ぐああああ!!」
二人の攻撃に押し切られ、変身を解除されてしまった。
「っ……くそっ……」
そして、そのまま気を失ってしまうのだった……。
side:アクア
「ここか……」
俺は、五十鈴大智が人々を集めているという廃墟の前に来ていた。すると……
「あれは……?」
その廃墟に大勢の人が入っていくのが見えた………おそらくは、モニターでの演説を聞いて集まった人たちなのだろう。
そして、俺は黒いフードを被り、その集団について行こうとした………が、
「お兄ちゃん!」
「っ!ルビー……?」
俺の前にルビーが現れたのだ。
「良かった……連絡ないから、心配したんだよ……」
「……悪い」
そういえば、あれから連絡してなかったな……。
「それで……どうしたんだ?」
「っ……大変なことになったの…」
「……?」
side:ルビー
私はお兄ちゃんと一緒に、一旦あの場所から離れた。そして……
「ツムリさんが……攫われた?」
「うん……」
ツムリさんが攫われたことをお兄ちゃんに話した。
「攫われたって……誰にだ?」
「え?お義姉ちゃんが見たのは……金色で山猫みたいな仮面ライダーだったって……」
「っ……」
お義姉ちゃんの見たというライダーの特徴を言うと、お兄ちゃんは何かを考えるような表情をした後……何やら黒く、青いラインの入った大きなバックルを取り出し……
「ありがとう。今から……それを確かめてくる」
「えっ?ちょ、ちょっと!?」
そう言いながら、それから黒い霧を出して何処かに行ってしまうのだった……。
side:ハクア
「はぁ……はぁ……何処にいるんだ……?」
僕は、攫われたツムリさんを取り戻すために、例の金色の山猫のライダーを探していた。だが、いくら探しても手掛かりすら見つけられずにいた………早くしないと……!
その時……
「っ!?」
「……」
突然、誰かが僕の背後から襲いかかってきた。僕はそれを躱して、すぐさま相手の方を見た………それは、仮面ライダーで……探していた金色の山猫のライダーだったのだ。
「お前……!」
僕はそのライダーを睨みつけた……すると、
「君は……初めましてかな?」
そのライダーが僕に向かって、話しかけてきた。
「……ツムリさんを何処にやったの?」
僕は警戒を緩めることなく、ツムリさんの場所を聞き出そうとする。
「さぁ?僕に言われても……ね?」
こいつ………でも、今はもたもたしている暇はないんだ……。
「っ……だったら……」
「X BOOST」
「力づくで……!」
「SET IGNITE」
「へぇ……来るのかい?」
「変身!」
「REVOLVE ON」
「DAYBREAK BOOST」
「FALSE X」
「READY FIGHT」
「ハァ!」
「っ!」
僕は変身後、すぐに加速して攻撃を仕掛けていく………今はこいつを、最速で……!
「フッ!ハァ!」
僕は格闘術でそのライダーを攻撃する……が、
「っ!?」
手応えがなく、そのまま霧となって消えてしまう。これは…………っ!
「ハァ!」
「っ!」
「流石に避けるか……なら……!」
そう言うと、僕の周りに霧が立ち込める。その中には、何人ものライダーの影があり、その手にはナイフのような武器が握られていた。
「厄介だね……けど……!」
僕は、マグナムバックルを取り出し……
「MAGNUM BOOSTER」
フォルスクロスバスターへとセットして操作し、僕はそのまま目を閉じて武器を構えたまま佇んだ。すると、ライダーたちは不規則に攻撃を仕掛けてくるが……
「……」
僕は本物が攻撃してくる瞬間を待った。そして……
「っ!ハァ!」
「BOOST TACTICAL IMPACT」
気配がした方に武器を向けて、引き金を引いた。
「ぐっ!?」
引き金を引くと、いくつもの銃弾が放たれて、本物へと命中していく。
「ぐあっ!」
そのまま、相手の変身が解除される……さて、さっさと場所を訊いて……
「くっ……」
あれ……?こいつ……誰かに似て……?
「流石は……僕の子だね?」
「…………は?」
今……何て言った……?
……『僕の子』って…………まさか!!
「………お前が……」
「ん?」
「お前が……カミキ…ヒカルなの?」
side:ツムリ
「……いよいよ、この時がきたわ……!」
ツムリは手首を縛られて、元々、女神像があった場所へと連れて来られていた。そして……
「さぁ、女神となれ………ツムリ!!」
「あっ!?」
ジットはそう言って、ヴィジョンドライバーに自らの指紋を認証させる。すると、ツムリは苦しみ始め、身体も光に包まれ始めた。
「や……やめ…て……!」
ツムリはそう言って抵抗するが……
「あなたの役目は、元からこれなのよ?」
「運命を受け入れろ……ツムリ」
「うっ……あぁ……!!」
女神化が止まる様子はなく、そのまま進行していくのだった……。
side:大智
「ようこそ……迷える者たちよ」
大智はそう言って、人々を出迎えた。すると……
「……」
人が一人、黙って前へと出てきたのだ。
「誰だ?」
大智が問い掛けると、その人物はフードを取って顔を見せた。
「っ!?」
「久しぶり……でも、ないか?」
その人物というのは、人々の中に紛れていたアクアであったのだ。
「さて……とくと拝ませてもらうぞ?星野アクア……!」
廃墟の柱の裏には、その様子を見守るケケラがいた。
「にしても……あいつには感謝しないとな?あのままじゃ、見逃すところだったからな……」
そして……
「お前が、パラサイトゲームとかいうふざけたことを始めなければ……俺の家族が傷つき、苦しむこともなかった………あんな表情をさせることもなかった……!」
アクアは大智に向かって、あの時の光景を思い浮かべながら、怒気を含めてそう言った。
「お前は……ここで倒す……!!」
その言葉とともに、アクアはドライバーを装着する。
「っ!行け!」
『『『『ジャー!』』』』
「っ!?」
その直後、大智はジャマトを操ってアクアを攻撃させた。
「フッ!ハァ!」
『『ジャ!?』』
「ハァ!」
『『ジャー!?』』
アクアは生身でありながら、ジャマトを攻撃していく。
「早く逃げろ!」
「あ、あぁ!」
そして、後ろにいた人たちに向かってそう言い、人々を逃がしていく。
「くっ……ハァァァーー!!』
大智はジャマトへと変貌して、アクアに向かって攻撃していく。
「ぐっ!?」
『ハァ!』
流石に生身のままでは歯が立たず、アクアは吹き飛ばされてしまう……だが、直ぐに立ち上がり……
「決着を……つけてやるよ」
「SET AVENGE」
ブジンソードバックルをドライバーにセットし……
「……変身」
バックルの刀を抜刀する。
「BLACK GENERAL」
「BUJIN SWORD」
変身したアクアは、武器である刀を持ち……
「READY FIGHT」
抜刀術の構えを取るのだった……。
side:アクア
「いいぞ……!これこそが俺の求めていた仮面ライダー……!!」
『っ……ハァァァーー!!』
五十鈴大智が俺へと突っ込んでくるが……
「っ!ハァ!」
『ぐっ!?』
鞘から刀を抜き放ち、抜刀術の要領で斬っていく。さらに……
「ハァ!」
『ぐあっ!』
攻撃を避けて、そのままカウンターで攻撃を加えていく。
「フッ!ハァ!」
『ぐあっ!』
それに続いて、俺は刀で五十鈴大智を斬ってダメージを与えていくのだった……。
side:ハクア
僕は、目の前の人物にそう訊いた。
「あぁ……僕が君たちの父親だ。そして、デザイアグランプリに出資してきたスポンサーでもある……いや、あった……と言うべきかな」
「っ……お前の目的は何だ?何で運営に協力しているんだ……!」
すると……
「……僕の理想を叶えるためだよ」
「お前の理想………だから、ツムリさんに願いを叶えさせようと?」
「完全な女神にして、だけどね?そして……僕の理想を叶えさせる……
君を殺す力を手に入れるために……!」
カミキの口から出てきたのは、そんな願いだった。
「僕を……殺す……?」
「あの時、僕はアイを殺そうとした………君が身代わりになることによって、それは叶わなかったけどね……」
あの時……お母さんのストーカーが来た時のことか………確かに、僕が庇ったことでお母さんが殺されることはなかったけど……。
「だが、君がここまで成長し、創世の神にもなったことで……
アイよりも君の方が価値ある存在になった」
「価値ある……存在……?」
「そうさ……まぁ、アイもその価値がなくなるどころか増しているけどね?」
こいつ……何を言って……?
「君を……創世の神を僕の手で殺せば……
僕の命は、神よりも重いことになる……!!」
「っ……とにかく、狙いは僕ってこと?」
「簡単に言えば、そう言うことさ」
………狂ってる……僕は真っ先にそう思った。
そして、カミキは魔法陣のようなものがついたバックルを構え……
「SET」
ドライバーにバックルをセットした。すると、カミキを囲むように何本かのナイフのような武器が出現した。それは、そのまま周りに浮かび続けていた……そして、
「変身」
「FANTASY」
カミキがバックルを操作すると、あかねから聞いていた魔法使いのような鎧が上半身に装備された。
「READY FIGHT」
「仮面ライダー……ギャーゴ」
「ギャーゴ………っ!」
そう名乗るとカミキは、僕に向かってナイフを飛ばしながら襲い掛かってきた。
「ハァ!」
僕はその攻撃を、壁を創ることで全て防ぎ切った。
「フッ!」
それと同時に、僕の背後から攻撃を仕掛けてきた……が、
「BLADE」
「ハァ!」
「くっ……!」
僕はフォルスクロスバスターを変形させ、攻撃を当てていく。その攻撃でカミキは吹き飛ばされた。
「なら……!」
「FANTASY STRIKE」
カミキはバックルを操作して、力を纏わせた二本のナイフを持って、僕に急接近してきて……
「ハァ!!」
「っ!」
攻撃を加えてきた。その攻撃で爆発が起き、煙が立ち込めるが……
「ハァ!」
僕はすぐさま武器を振るい、反撃を仕掛けた……でも……
「っ!いない……?」
攻撃した方向に、カミキは居なかった。どうやら時間を稼ぐだけ稼いで、そのまま撤退されたみたいだ……。
「っ……!」
カミキの目的は、あいつから見て価値のある人を殺すこと……だと、思う。そして、今の狙いは………僕だ。
「……ちょうどいいか」
もう、誰も傷つけさせない……僕が、カミキからみんなを……!
side:ツムリ
「あっ!ああああ……!」
ツムリは必死に抵抗しているが、ついには髪が白くなり、服装も女神のものになってしまう。
「いいわ……もうすぐよ……!」
「第二の女神の完成だ……!」
その様子を見て、ジットとサマスは笑みを浮かべる。
「わ……私…は……!」
ツムリの脳裏には、この世界になってからハクアたちと過ごしてきた時間が思い出されていた。そして……
「もっと……!ああああああああ!!」
「「っ!?」」
そう叫ぶと、強い光がツムリから発せられ、ジットと共に何処かに消えてしまった。
「一体……何が……?」
一人残されたサマスは、そう呟くのだった……。
side:アクア
『ハァ!!』
五十鈴大智は俺に対して、エネルギー弾を放ってくるが……
「っ!」
『何っ!?』
俺はそれを一刀両断する。そして、追撃しようと斬りかかるが……
「っ!」
五十鈴大智は地面へと潜り、身を隠した。俺は、気配を探りながら相手が攻撃を仕掛けてくるまで待った………そして、
『これなら―――』
「ハァ!」
『ぐあっ!?』
出てきたタイミングで、攻撃を浴びせた。
「……」
俺は、すぐさまバックルの刀を納刀して持っている刀を円を描くように回し……
「BUJIN SWORD STRIKE」
「ハァ!」
『ぐあっ!』
バックルの刀を抜刀し、接近して斬撃を浴びせていく。
その攻撃で五十鈴大智を吹き飛ばした後……
『ぐっ……ケケラ!見てないで、お前も手を貸せ!!』
そいつは、柱の隣で俺たちの様子を見ているケケラにそう言った……が、
「は?誰が……星野アクアを本物にするための生贄となれ!」
『なっ!?』
「そもそも俺は、お前の味方だなんて言った覚えは一度もないがな?」
『っ……!ふ……ふざけるなあああぁぁぁーー!!』
「ハハハハハ!ホーーホッホッホッホ!!」
なんとまぁ……哀れな奴だな………そして、俺は雷を纏って接近し……
「お前は……絶対に許さない……!」
『ぐあっ!?』
そのまま五十鈴大智に攻撃を加える。その攻撃で五十鈴大智は吹き飛ばされていき……
「俺が……終わらせる……!」
俺は、バックルの刀を納刀した。その後、それを素早く抜刀してから再び納刀する。
『ハァァァーー!!』
すると、五十鈴大智はエネルギー弾を連射しながら接近してきた……が、
「っ!ハァ!」
「BUJIN SWORD VICTORY」
俺はバックルの刀を抜刀して跳び上がり、そのままキックを食らわせる。
「ハァァァーー!!」
『ぐおおおぉぉぉーー!!』
「ハァ!!」
『ぐああああ!!』
そして、五十鈴大智は耐えきれずに吹き飛ばされていくのだった……。
side:ルビー
「!勝った……の……?」
お兄ちゃんと別れた後、様子が気になった私は、お兄ちゃんの入ろうとしていた廃墟へと戻って来ていた。そこでは、お兄ちゃんが黒い…将軍?のような姿になって戦い、大智さんを倒してしまったのだ………それも、余裕で。
「っ!ま、待ってくれ!!」
「……?」
「僕も君も、ケケラにたぶらかされていたんだ!だから―――」
大智さんがお兄ちゃんに命乞いをしようとしていた……が、
「……うるせぇよ」
「っ!」
「お前は……俺の家族を傷つけた。それ相応の報いは受けてもらうぞ」
「や、やめろ……」
お兄ちゃんは、大智さんへと近づいて刀を構えて………え?
「お前は今、ジャマトだからな……人間よりは頑丈だろう」
「やめてくれーー!!」
大智さんのその言葉を無視して、刀を振り下ろそうとした………けど、
「ダメ!!」
「っ!ルビー……?」
私はそう叫んで、お兄ちゃんの方に駆け寄った。私の声を聞いて、お兄ちゃんは刀を振り下ろすのを止めた。そして……
「っ……!」
「ルビー……?」
私はお兄ちゃんに抱き着いたのだ。
「やめてよ……お兄ちゃんがそんなことする必要ないよ!!」
「っ……でも――」
「でもじゃない!……ママにあんなことをしたあの人を許せない気持ちは……私も同じ。けど……誰かを傷つけて手に入れた幸せなんて……私はいらない……」
「……!」
「そんなの……私たちの望む幸せじゃないよ!」
私はそう言った後、しばらくお兄ちゃんに抱きついているのだった……。
side:カミキ
「?約束が違うみたいだけど?」
カミキがハクアの足止めから帰ってくると、そこにはジットと……不完全に女神化したツムリがいたのだ。それを見たカミキは、ジットにそう言うが……
「問題ない。完全に意志を無くすことは出来なかったが……願いを叶える力は完璧に備わっている」
「へぇ……なら……叶えてもらおうか。僕の理想の世界を……!」
その言葉を聞いたカミキは、デザイアカードをツムリに見せる。
「……どうした?早く叶えてやれ。それが…お前の役目だろう?」
中々、願いを叶えようとしない様子を見て、ジットはツムリにそう言うのだった。そして……
「……」
ようやく、ツムリは祈り始めるのだった……。
side:ハクア
カミキを逃がした後、僕は続けてツムリさんを探し回っていた……が、
「っ!これって……!?」
突然、高い音の鐘の音が聴こえてきたのだ。
「まさか……!」
おそらく、カミキがツムリさんに願いを叶えさせようとしているのだろう。そう考えているうちに……
「っ……!」
世界が光に包まれ、創り変えられていくのだった……。
side:カミキ
世界が創り変えられていく様を、カミキはとある建物の上から見ていた。そして……
「これが……これこそが……
僕の理想の世界だ……!!」
デザイアグランプリルール
創世の力を持つものは
フォルス一人であるべきである。
読んでくださりありがとうございます。
この小説では、カミキがギャーゴとしてハクアたちの前に立ちはだかります。そして、カミキがツムリに願いを叶えさせ、世界を創り変えてしまいましたが……その世界とは……?
良ければ、感想や評価、あれば「ここすき」の投票をよろしくお願いいたします。
それでは、次回もよろしくお願いします。