女神の子   作:アキ1113

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 今回は、前回の続きから書いていきたいと思います。

 この小説の本編もあと僅かとなりましたが、最後まで楽しんでいただけると幸いです。

 それでは、どうぞご覧ください。


新世Ⅹ:救う者たちと守る者

 side:アクア

 

 「危険な目に合わせて………本当に済まなかった」

 

 「許してくれなくてもいい………だが、謝罪はさせてほしい」

 

 知恵の樹から人々も助け出してから数日後……透さんと道長さんの二人は、あの時に倒してしまった人たちに謝罪をした後……母さんにも同じように謝罪をしていた。どうやら、母さんが重症を負ってしまったことにも責任を感じているのだろう……。

 

 「え!?いやいやいやいや!?」

 

 頭を下げて謝ってきた二人に対して、母さんはとても戸惑った様子でそう言った。

 

 「二人共頭を上げて!?そもそも私、怪我はしたけどもう治ってるし……」

 

 「だが……」

 

 「それにね……あなたたちは命懸けでみんなを助けてくれた。責める理由もないし……寧ろ私の知り合いとかを助けてくれて、ありがとう」

 

 「「……!」」

 

 「とりあえず、座って座って!」

 

 母さんにそう言われて、二人は椅子へと座った。そして……

 

 「ハクア……寂しがってるかな……」

 

 母さんが今も拘束されて、完全な創世の神へと近づいているハクアのことを話し始めた。 

 

 「あいつ……今どうなって……」

 

 「ハクア自身が言うには……完全な創世の神に近づいているって……」 

 

 「完全な……」

 

 「創世の神……」

 

 「何とかしてあげたいけど………どうしたら……!」

 

  

 

 

 

 

 side:ルビー

 

 「本来……私が背負うべき宿命を………ハクア様が……」

 

 ツムリさんは、自分を責めるようにそう言ったが……

 

 「……ツムリさんがそんなに気に病む必要はないよ」

 

 「え?」

 

 「もしかしたらハクア君は……こうなることも覚悟の上で……」

 

 「「「……」」」

 

 「それにね……ハクア君は戻るって約束してくれた……なら私は、それを信じてあげるだけだよ」

 

 「あかねさん……」

 

 お義姉ちゃんも寂しいはずなのに、ツムリさんにそんな言葉を投げかけた。

 

 「まぁ、一先ずはパラサイトゲームも終わって、シリウスも……トゲッチとバッファも無事に戻ってきて、良かったじゃねぇか?」

 

 「!うん……そうだね」

 

 ウィンさんがそう言って、雰囲気を少しでも明るくしようとした。だが……

 

 「でも気掛かりなのは……透様と道長様が目撃したという、もう一人の私です」

 

 「それって……黒い服装のツムリさんのこと?」

 

 「はい……恐らく彼女にも、創世の力が……」

 

 

 

 

 

 

 side:ケケラ

 

 「あなたの願いは何ですか?」

 

 「……シリウスの最期だ」

 

 黒ツムリに自身の願いを告げるケケラに、ジットは……

 

 「思い知らせてやれ……我々に盾突くとどうなるのかを……!」

 

 「もちろん、そのつもりだ」

 

 そう声を掛けたのだ。

 

 「では……ケケラ様のギラギラを頂戴します」

 

 「あぁ……持っていけ」

 

 「では、祈りましょう……ケケラ様の願いを……」

 

 黒ツムリがそう言うと、ケケラはしゃがみ込みながら黒ツムリと握手をした。そして、ケケラのギラギラが黒ツムリへと流れ込んでいくのだった……。

 

 

 

 

 

 

 side:あかね

 

 「そのせいで、世界が壊されては………ん!?

 

 「?ツムリさんどうし………え!?

 

 話している途中で何かを感じたのか、ツムリさんがルビーちゃんとウィンさんの方を向いた。それに釣られて、私も二人の方を向いたんだけど………

 

 「何……これ……?」

 

 「まさか……ルビー様とウィンさん!?」

 

 「えぇ!?」

 

 二人の座っていた場所に、招き猫とハロウィンで見るようなカボチャがあったのだ………これが……ルビーちゃんとウィンさん!?

 

 「ルビーちゃん!ウィンさん!!」

 

 「な、何で……?」

 

 私たちはこの状況に、ただただ戸惑ってしまう………ん?何で、私たちはそのままで………

 

 「!まさか………!」

 

 「ちょ、あかねさん!?」

 

 「ツムリさん、ここは任せるね!」

 

 私はあることに気付き、アクア君たちのところに向かうのだった……。

 

 

 

 

 

 

 side:アクア

 

 「なっ!?」

 

 俺の目の前で、母さんたちが動物のぬいぐるみになってしまった。母さんはウサギ、透さんはハリネズミ、道長さんは牛……というよりもバッファローのぬいぐるみに姿を変えた………これは、一体……?

 

 「さぁ……俺のバッドエンドゲームを始めようぜ?」

 

 戸惑っている俺のところに、ケケラがそう言いながら現れた。

 

 「ケケラ……お前の仕業か?」

 

 「仮面ライダーがシリウス一人だけの世界………それこそが、俺の願いだ」

 

 なるほど……だから、俺以外のライダーたちはこんな姿に………

 

 「お前一人じゃ、世界を救うことができないことを……思い知らせてやるよ……!」

 

 KEKERA SET

 

 「っ……」

 

 LASER ON

 

 PREMIUM KEKERA LOADING

 

 READY FIGHT

 

 「ハァ!」

 

 「きゃああああ!?」

 

 「っ!危ない!」

 

 ケケラは姿を変えた直後、周りを撃って攻撃をし始めた。俺はというと、落ちてくる瓦礫に当たりそうになった人を助けていく。

 

 「大丈夫ですか?」

 

 「は、はい……って、え!?」

 

 「早くあっちに……!」

 

 「あ、ありがとうございます!」

 

 そして、その人を逃がした後に……

 

 「さぁ、お前がバッドエンドを迎える番だ……星野アクア」

 

 「っ!」 

 

 ケケラが俺の後ろにあるウサギのぬいぐるみ……母さんを狙って引き金を引いた。俺は母さんを守ろうと、ウサギのぬいぐるみを庇った………が、

 

 「「!?」」

 

 俺の目の前に、茶色のツタのようなものが伸びてきて、ケケラの攻撃を防いだのだ………これは……!

  

 「蛙化現象……意中の相手の些細な言動が気になり、気持ちが冷めてしまうこと………うん、今の君にピッタリの言葉だね、ケケラ?」

 

 そう言いながら、俺たちの前に五十鈴大智……大智さんが現れたのだ……けど、何でここに……?

 

 「お前か……一体、何しに来た?」

 

 「もちろん、お前の邪魔をしに来たんだよ。僕もこのままバッドエンド……なんて言うのは、御免だからね……!」

 

 そして、大智さんはジャマトへと自身を変化させ、ケケラへと向かっていく。

 

 「っ!そうだ!」

 

 俺はその隙に、母さんたちを安全な場所へと避難させようとした。すると……

 

 「あっ!アクア君!」

 

 「あかね!?何でここに……?」

 

 「!あぁ……やっぱり……」

 

 俺のところにあかねが現れたのだ。どうやら、あっちでも同じことが起きているらしく……それで、俺たちの様子を見に来たらしい。そんなあかねに俺は……

 

 「!そうだ、母さんたちを頼む」

 

 「う、うん!でも、アクア君は……?」

 

 「俺は、ケケラを何とかする」

 

 「分かった……気を付けてね?」

 

 母さんたちを任せて、大智さんとケケラが戦っているところへと戻っていく。

 

 「フッ!ハァ!」

 

 「っ…ハァ!」 

 

 ケケラは銃で攻撃をしていたが、それに対して大智さんは地面へと身体を沈めて高速移動することで、銃撃や舌での攻撃を上手く避けることで立ち回っていた。すると……

 

 「っ!?」

 

 舌での攻撃を誘導し、柱へと舌を絡ませたのだ。それを好機と見るや、大智さんは素早く接近して攻撃を加えようとした………が、

 

 「っ……フッ!」 

 

 ケケラは逆に絡まった舌を利用して、柱の方へと跳躍したのだ。それによって、攻撃を回避して着地した後…… 

 

 FINISH MODE

 

 「っ!」

 

 LASER VICTORY

 

 「ハァ!」

 

 「ぐあっ!?」

 

 そのまま反撃し、攻撃を受けたことで大智さんはジャマトから人間の姿へと戻ってしまった。

 

 「くっ……!」

 

 「おい!大丈夫か!」

 

 俺はすぐさま、大智さんのところへと駆け寄った。

 

 「星野アクア……お前を、日曜のお茶の間の笑い者にしてやるよ」

 

 「ケケラ……何をする気だ……!」

 

 CRASH MODE

 

 そう言うと、ケケラはレーザーレイズライザーのレバーを二回倒し……

 

 LASER CRASH

 

 四角い物体を二つ出現させ、ケケラ自身と俺たちをそれに飲み込ませたのだった……。

 

 

 

 

 

 side:ハクア

 

 「っ……まずいな……」

 

 僕はケケラの手によって、兄さんと大智さんが何処かに連れて行かれたことを感じていた………すると……

 

 「……」

 

 「ジット……」

 

 僕の前に、ジットが現れた……どうやら、あかねをここから離れさせたのは正解だったようだ……。

 

 「創世の力というものは、自らの意思で操れるものじゃない。その力の代償は……意思の消滅だ

 

 そして、ジットは僕を見下しながら……

 

 「意思無き神となれ………星野ハクア!!

 

 ヴィジョンドライバーに似た金色のドライバーの上の部分に指を置いた……その直後、

 

 「っ!ああああああ!!」

 

 僕の身体中に痛みが走り、両手から石像のように固まり始めるのだった……。 

 

 

 

 

 side:アクア

 

 「っ……ここは……?」

 

 「目が覚めたようだね?」

 

 「!大智さん……」

 

 どうやら俺は、ケケラの出した物体に飲み込まれた後、少しの間気絶してしまっていたようだ。すると……

 

 「……何で助けようとしたんだい?」

 

 「え?」

 

 大智さんが俺にそう訊いてきたのだ……多分、さっきのことを言っているのだろう。

 

 「それを言うなら……何であの時、みんなを助け出す方法を教える気になったんだ?」

 

 俺は逆に、大智さんにそう訊いてやった。あの時、血清を出さないという選択肢もあっただろうに……俺はそれに、疑問を覚えていたのだ。

 

 「僕は、知りたかったんだ………他人の人生は、どういうものなのかを……」

 

 「……そうか」

 

 そう言う好奇心は、俺もよく分かる………転生した時は、生まれ変わりについて解き明かしたいって思っていた気がするからな……。

 

 「でも僕は、その好奇心でジャマトに魂を売った………それに、他人の記憶はいいものばかりではなかったよ」

 

 なるほどな………だから……。

 

 「さっきの質問の答えだけど……」

 

 「……?」

 

 「ハクアの目指しているのは、誰もが幸せになれる世界だ。もちろん、あんたのような人も含めて……幸せになって欲しいと本気で思っている。俺も、同じ気持ちだ……だから、さっきあんたを助けようとした」

 

 「それは……君の本心かい?」

 

 大智さんのその言葉に対して……

 

 「あぁ……俺というか、俺たち家族のな………この答えで、満足してくれたか?」

 

 すぐさま、そう答えたのだ。

 

 「!まったく……家族揃ってか……」

 

 俺の言葉に、大智さんは呆れた様子でいたが……少しだけ、笑っているようにも見えたのだった……。

 

 

 

 

 

 

 side:ケケラ

 

 「全国のお茶の間の皆さん、ようこそショータイムへ!」

 

 アクアと大智の二人を何処かに連れていったケケラは、街中にある巨大なモニターなどを使い、人々に向かってアナウンスをしていた。

 

 「今より始まるのは『仮面ライダーゲーム』……皆さん、どうぞお楽しみください!」

 

 直後、巨大な扉が開き、中からはアクアと大智が出てきたのだ。

 

 「ここにいるのは、星野アクア高校二年生。家族の幸せを願う役者にして……自称、仮面ライダー……」

 

 その言葉と共に、アクアはゆっくりと前へと歩いてきた。

 

 「彼にその資格があるかどうかを、この『仮面ライダーゲーム』で確かめようと思います」

 

 そう言うと、ケケラの右後ろがスポットライトで照らされたのだ。そこには……

 

 「え!?何これ!?」

 

 「は、外れない……!」

 

 「誰か助けてよ!!」

 

 兄と妹と弟だろうか……三人きょうだいの子供たちが、手首を拘束されて立っていたのだ。 

 

 「お前……!」

 

 「ルールは簡単だ。檻が開いてこいつらがジャマトたちの餌食になる前に、自分の力で助け出してみせろ」

 

 そのために、関係ない人たちまで巻き込んで……!

 

 「他人のために自分の命を懸けることができる。それこそが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本物の仮面ライダー……!

 

 「っ……」

 

 「そう思うだろ?星野アクア」

 

 ケケラがそう言うのを聞いていると……

 

 『『『『ジャー!』』』』

 

 「ば、化け物!?」

 

 「お、お兄ちゃん!お姉ちゃん!」

 

 「大丈夫……大丈夫だから……!」

 

 「そうだ……きっと助かるから……!」

 

 ジャマトたちが檻を破ろうとしていたのだ。その姿を見たきょうだいたちだが、一番下の弟を励ますように上の二人がそう声を掛けていた。だが、その二人の身体も震えているように見えた………ん?そもそも、あのジャマトって……

 

 「……」

 

 「……!」

 

 俺は大智さんに目配せをした。そして、大智さんもそれに小さく頷いてくれた。そんなことをしていると……

 

 「さぁさぁ……どいつから助ける?」

 

 ケケラがそんなことを訊いてきたのだ……『誰から助ける』だって?そんなの……

 

 「決まってるだろ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全員だ!

 

 「DESIRE DRIVER」

 

 俺はドライバーを装着し、バックルを構えながら駆け出していく。

 

 「なるほどな……だが、助けるにしても……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この俺を倒してからだ……!

 

 KEKERA SET

 

 LASER ON

 

 「SET」

 

 「変身!」

 

 「NINJYA」

 

 PREMIUM KEKERA LOADING

 

 「「READY FIGHT」」

 

 ケケラと俺はそれぞれ変身し……

 

 「ハァ!」

 

 「オラァ!」

 

 互いにぶつかり合っていく。

 

 「フッ!ハァ!」

 

 俺はニンジャデュアラーでケケラに攻撃を仕掛けていくが……

 

 「ほらどうした!このままじゃ、お前は仮面ライダーじゃなくなっちまうぞ?みんなの笑い者だ!」

 

 「っ!ハァ!」 

 

 俺はケケラを倒すのを後回しにして、先にあのきょうだいたちを助けようとした。だが…… 

 

 「っ!ぐっ!?」

 

 走って行った先には、蛙の卵のような爆弾が仕掛けられていたのだ。俺はそれにぶつかってしまい、爆発で後ろへと吹き飛ばされてしまう……。

 

 「残念だったな?ここは俺のテリトリーだ……!」

 

 FINISH MODE

 

 LASER VICTORY

 

 「フンッ!」

 

 「くっ……!」

 

 ケケラは吹き飛んだ俺へと、何発か銃で撃ってきて……

 

 「ぐあっ!?」

 

 その攻撃は俺に命中し、そのまま変身を解除され、倒れてしまうのだった……。

 

 

 

 

 

 

 side:ハクア

 

 「っ!兄……さん………っ!」

 

 兄さんがケケラと戦っていたが、攻撃を受けすぎて変身が解除されてしまっていた………このままじゃ……!

 

 「バッドエンドゲームも佳境のようだな?」

 

 「ぐっ……あぁ!?」

 

 ジットがそう言う中でも、僕の完全な神化は進んでいく。

 

 「早く創世の神になって……シリウスの願いを叶えてやれよ?」

 

 「はぁ……はぁ……!」

 

 兄さん………どうか……!

 

 

 

 side:アクア

 

 「世界を守る力もないくせに……一丁前に仮面ライダーを気取りやがって………ほら?書けよ?」

 

 「っ……!」

 

 そう言ってケケラは、俺の目の前にデザイアカードを差し出してくる。

 

 「言っただろ?幸せの総量は決まっているんだ。誰もが幸せになれる世界なんて、存在するはずがないんだよ」

 

 確かに、ケケラの言う通り、誰もが幸せになれる世界は存在しないのかもしれない………けど!

 

 「だからこそ……創るんじゃないか……!」

 

 「あぁ?」

 

 「っ……そんなものに頼らなくても、俺たちの手で……叶えるんだ………あまり人間の力を……舐めるなよ……!」

 

 「ハハハハ!だが、口だけだ!その目に焼き付けるといい……あいつらの最期をな……!」

 

 『『『『ジャー!』』』』

 

 その直後、遂に檻が破られてしまい、ジャマトたちがきょうだいたちを襲おうと駆けていく……。

 

 「「う、うわあああ!?」」

 

 「きゃああああ!?」

 

 そして、ジャマトたちはきょうだいたちに襲い………掛かることなく鎖を外して、三人を解放したのだ。

 

 「あん?何やってんだてめぇら?」

 

 その様子に、ケケラが驚いていると……

 

 「作戦は、成功のようだね?」

 

 「あぁ……なんとか」

 

 俺は大智さんと、そんな会話を交わす。

 

 「作戦だと……?一体、何しやがった?」

 

 「そもそも彼らは、僕が育てた個体だ。操ることは造作もないさ………それにしても、流石の名演技だったよ……やっぱり本物は違うね?」

 

 「それはどうも」

 

 そう……俺は戦いが始まる前に、あのジャマトは大智さんが育てたものなのではないかと考え、もしかしたらと思い大智さんへと目配せすることで意図を理解させようとしたのだ………賭けだったが、大智さんが即座に理解してくれて助かった……。

 

 「まさか……お前ら最初から……!」

 

 「そうだ………ハクアの言葉を借りるなら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 化かされてくれてありがとう……ってところだな」

 

 俺は、ハクアのように狐の形を右手で作りながらそう言った。

 

 「ちっ……やってくれたな……!」

 

 「だから言っただろ……仮面ライダーかどうかなんてのは関係ない………俺たちが、この手で世界を……大切な人たちを守るんだ!

 

 「SET」

 

 「思い上がってんじゃねぇぞ!星野アクア!」

 

 KEKERA SET

 

 LASER ON

 

 PREMIUM KEKERA LOADING

 

 READY FIGHT

 

 「オラァ!」

 

 ケケラは変身したと同時に、俺に攻撃を放ってくるが……

 

 「……変身!」

 

 「NINJYA」

 

 「READY FIGHT」

 

 「ハァァァーー!!」

 

 俺は攻撃が当たる直前に変身することで、攻撃をなんとか防いでそのままケケラへと向かっていくのだった……。

 

 

 

 

 

 side:ハクア

 

 「みんなが……自分の力で、この世界を救うなら………」

 

 「……?」

 

 「僕は、僕の力で……この世界を守る!うああああああ!!

 

 僕が力を入れると、有刺鉄線が次々と身体へと巻き付き、石像化するスピードも上がっていった………そして、

 

 「ハァァァーー!!」

 

 そのままの勢いで有刺鉄線を引きちぎって拘束を解き、石像化していた部分もひびが入ったことで割れて、元に戻っていったのだ。

 

 「っ!?………創世の呪縛を断ち切るとはな……!」

 

 「はぁ……はぁ……はぁ……!」

 

 そんな様子を見たジットは……

 

 「ならば、お前を葬る……!」

 

 REGAD ACCESS

 

 ドライバーの上部の部分に自身の指紋を認証させ、右側に仕舞ってあるカードを取り出しつつ、その場でしゃがみながら一回転し……

 

 「……変身」

 

 GENERATE

 

 ドライバーへとカードをスラッシュさせた。

 

 SET IGNITE

 

 それに対して僕も、Xブーストバックルをドライバーにセットした。

 

 「……変身!」

 

 ENFORCEMENT OF VIORENCE REGAD

 

 DAYBREAK BOOST

 

 FALSE X

 

 READY FIGHT

 

 ジットは周りを飛んでいたオーディエンスが観戦する用のカメラを装備しながら、見たことのない仮面ライダーへと変身した。それに対して、僕もフォルスXへと変身する。 

 

 「っ!フッ!」

 

 「ハァ!」

 

 そして、僕たちは互いに駆け出して攻撃を仕掛けていくのだった……。

 

 

 

 

 

 

 side:アクア

 

 「フッ!ハァ!」

 

 「っ!ハァ!」

 

 俺は再びケケラへと向かっていき、銃撃を躱しながら戦っていく。

 

 「ROUND1」

 

 「TACTICAL SLASH」

 

 「ハァ!」

 

 「くっ……オラァ!」

 

 「ぐっ……!」 

 

 俺はケケラに反撃され、壁のところまで吹き飛ばされてしまう。

 

 「っ……」

 

 だが、咄嗟にニンジャデュアラーを壁に刺して、激突するのを免れる……が、

 

 「ハァ!」

 

 ケケラはさらに、舌でレーザーレイズライザーを持ち、連射して攻撃を放ってきたのだ。

 

 「っ!?」

 

 「ROUND1,2,3 FEVER」

 

 それを見た俺は、すぐさま武器の鍔の部分を回転させて、攻撃を跳んで躱しながらケケラへと向かっていく……そして……

 

 「ハァ!!」

 

 「ぐあっ!?」

 

 そのまま跳び込みながら、ケケラにパンチを食らわせたのだ。

 

 

 「おらっ!……来いよ……!」

 

 ケケラは武器を投げ捨てて、近接戦で戦おうと挑発してきたのだ。

 

 「っ……ハァ!」

 

 「オラァ!」

 

 「フッ!」

 

 俺たちは、武器無しの殴り合いで互いにダメージを与えていく。

 

 「ハァ!」

 

 「っ!?」

 

 ケケラは俺の攻撃を蛙のように背中で飛び跳ねながら避けていく……だが、俺もその隙を突いて……

 

 「ハァ!」

 

 「ぐっ!?」

 

 パンチを身体へと入れて、ケケラを吹き飛ばしていく。そして、すぐさまケケラへと向かっていき……

 

 「ハァァァーー!!」

 

 「っ!」

 

 「ハァ!!」

 

 「ぐっ!?」

 

 そのまま全力でパンチを食らわせ、ケケラは壁を突き破りながら外へと吹き飛ばされていった。俺も、後を追って外へと向かうと……

 

 「ぐっ……不本意だが感じるよ……本物の仮面ライダーの気迫ってやつを……」

 

 「……」

 

 「だが……仮面ライダーでいる限り、いずれまた己の願いに……心を支配される……!」

 

 あぁ、そうだ………あの時の俺のままならケケラの言う通り、いずれはそうなってしまうだろう……けど!

 

 「この先……そんなことにはならない。この力をどう使い、何に使うかを………もう、間違えたりはしない!」

 

 この力は復讐や、何かを傷つけるためのものじゃない……これは世界を……誰かを………大切な家族を守るための力だ!

 

 SET AVENGE

 

 BLACK GENERAL

 

 BUJIN SWORD

 

 READY FIGHT

 

 俺はブジンソードフォームへと変身して、すぐさまバックルの刀を二回納刀した。

 

 「行くぞ………ケケラ……!」

 

 「ほう……推しと直接やり合うのも、悪くねぇな……!」

 

 「お前の道楽に……付き合う気はない!」

 

 そう言いながら、俺はバックルの刀を抜刀して飛び上がる。

 

 BUJIN SWORD VICTORY 

 

 「ハァァァーー!!」

 

 俺がケケラに向かってキックを食らわせようとしているのに対して、ケケラは口の部分から蛙の卵型の爆弾を大量に出して、俺へと向かわせてきた……が、

 

 「ハァァァーー……!」

 

 「ぐっ……!」

 

 「ハァ!!」

 

 「ぐああああ!?」

 

 「ぐあっ!?」

 

 少しの拮抗の後に、互いに吹き飛ばされていったのだ。

 

 「ぐっ……星野アクア!」 

 

 「はぁ……はぁ……!」

 

 俺たちは、互いにダメージを負いながらも何とかして立ち上がった。

 

 「仮面ライダーは……弱い心のやつには務まらない………それに、普通の人生は歩めなくなる。お前に……その覚悟はあるのか……!」

 

 「……覚悟なら……とうの昔に決まってるさ」

 

 そして…… 

 

 「あんたに一つだけ……礼を言っておくよ」

 

 「……?」

 

 「俺を……仮面ライダーにしてくれたことだ」

 

 「……!」

 

 「これで俺は………この世界を……何よりも、家族を守ることができる

 

 ケケラに向かって、この言葉を言ったのだ。これだけは、ケケラに対しての紛れもない本心だ。

 

 「っ……ハハ……アハハハハハ……!」

 

 俺の言葉を聞いたケケラは、急に笑い出した……どうしたんだ、一体……?

 

 「あっぱれだ!星野アクア!!」

 

 ケケラは、笑顔でそう言いながら……

 

 「っ……―――」

 

 そのまま消滅していったのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「残念です。ケケラ様の願いは、無効となりました」

 

 

 

 

 

 side:あかね

 

 私はあの場から、サロンへとぬいぐるみとなったアイさんたちを連れて戻ってきていた。そして、モニターでアクア君の戦う様子も見ていたのだ。途中で苦戦したところもあったけれど、見事に勝利することができたのだった。

 

 「やりましたね!」

 

 「うん!」

 

 アクア君の勝利を、ツムリさんと一緒に喜んでいると……

 

 「「えっ?」」

 

 「あれ……?」

 

 「俺は……?」

 

 「今まで何を……?」

 

 ぬいぐるみにされていたみんなが元に戻ったのだ。

 

 「ルビー様!ウィンさん!」

 

 「アイさんたちも、無事でよかった……!」

 

 「「「「「……?」」」」」 

 

 元の姿に戻った五人は、何がなにやら分からない様子で、喜んでいる私たちのことを見ていたのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 side:ハクア

 

 「ハァァァーー!!」

 

 「ぐっ!?」

 

 ジットは僕を格闘術で攻撃することで、外へと引きずり出していく。

 

 「っ!」

 

 「フッ!ハァ!オラァ!」

 

 「くっ……」

 

 ジットが変身したライダーは、戦い方が今まで戦ってきたライダーたちとは違って、自分の特技を最大限活かした戦い方をしていた。それでいて、グレアやゲイザーよりも力が強くなっている……これは……。

 

 「フッ!ハァ!」

 

 「くっ!?」

 

 「ハァ!オラァ!」

 

 「っ!ハァ!」

 

 僕は、武器で攻撃を加えていったが……

 

 READY

 

 NINJYA INFINITY

 

 「っ!?」

 

 「ハァ!」

 

 「ぐっ……ハァ!」

 

 ジットは左側にニンジャバックルをセットして、ニンジャデュアラーを装備し……

 

 「フッ!ハァ!」

 

 「っ!ハァ!」

 

 それをブーメランの要領で飛ばしてきたのだ。僕はそれを避け、ジットへと攻撃しようと向かっていく……が、

 

 「なっ!?」

 

 ニンジャデュアラーがブーメランのように戻ってきて、フォルスクロスバスターを手から落とさせたのだ。

 

 「ハァ!オラァ!」

 

 「ぐっ!」

 

 その隙を突いて、ジットが近接戦闘を仕掛けてきた。僕もそれに対して格闘術で応戦していく………それから、数歩距離をとった後……

 

 「オーディエンスが願う限り……この世界のバッドエンドは変わらない!

 

 「っ……フッ!ハァ!」

 

 「ハァ!」

 

 オーディエンスがいる限り……か。でも……!

 

 「ぐっ!」

 

 「っ!」

 

 「オーディエンスがついているのは……お前だけじゃない!」

 

 そう、この世界のバッドエンドを望む未来人たちがいるのなら……この世界には、その逆を願う人たちもいる……!

 

 その証拠に……

 

 

 

 

 

 

 『ありがとう!仮面ライダー~!』

 

 『いいぞ~!』

 

 『アクア君~!』

 

 『マジで推しがかっこよすぎるんだけど……!!』 

 

 モニターなどで、兄さんの戦いぶりを見ていた人たちが歓声を送っていたのだ。

 

 「オーディエンスが願う限り……この世界はハッピーエンドだ!

 

 そう言って、僕はジットと組み合いながら足元に足場を創造して浮かび上がっていく。

 

 「ハァ!」

 

 「オラァ!」

 

 浮かび上がっていく足場の上でも、ジットと戦っていくが……

 

 「フッ!ハァ!」

 

 「ぐっ!?」

 

 僕は再び、フォルスクロスバスターを創造して攻撃を加えていく。そして……

 

 「ハァ!」

 

 「ぐっ!?」

 

 BOOST CHARGE

 

 「フッ!」

 

 BOOST TACTICAL VICTORY

 

 「ハァ!」

 

 僕はジットを攻撃して足場から落とした後、飛び上がってフォルスクロスバスターを投げた。

 

 「ぐあっ!?」

 

 それはジットへと突き刺さり、僕はバックルのレバーを一回倒し……

 

 X BOOST STRIKE

 

 「ハァァァーー!!」

 

 「ぐあああああ!?」

 

 ジットに急降下しながらのキックを食らわせ、地面へと叩きつけたのだった。

 

 「ぐっ……」

 

 「バッドエンドを迎えたのは……どうやらそっちの方みたいだね?」

 

 倒れ伏しているジットに向けて、僕はそう言ったのだが……

 

 「っ……俺の存在に、意味はない……」

 

 「……?」

 

 ジットはそう言い残して消滅していった………かと思いきや……

 

 「っ!スエル……!」

 

 粒子が昇って行った先には、空中に浮かんでいるスエルがいたのだ。そして、粒子はそのままスエルへと吸収されていく。

 

 「ジットは私が右腕としてデザインした存在……創るのも、一つとなるのも自由自在……」

 

 「っ……」

 

 そう言って、スエルは何処かへと消えていくのだった……。

 

 

 

 

 

 

 side:アクア

 

 「「「ありがとうございました!」」」

 

 「無事でよかった……気を付けて帰りなよ?」

 

 「うん!」

 

 俺は助け出したきょうだいの一番下の子の頭を撫でながらそう言った……何だか、小さい時のハクアを思い出すな………そして、俺が三人を見送った後のタイミングで……

 

 「……兄さん!」

 

 「っ!ハクア!?」

 

 後ろから、元の姿へと戻ったハクアが立っていたのだった……髪は下したままだったが……。

 

 「お前……無事で……!」

 

 「うん……それに、約束もしたしね?」

 

 「!……そうだな」

 

 どうやってあれを破ったのかは分からないが……とにかく、ハクアが無事に戻ってきたことを今は喜ぶとしよう。

 

 「……ありがとう」

 

 「うん?」

 

 「みんなのおかげだよ」

 

 「?俺は何もしてないぞ……?」

 

 みんなのおかげって……一体、どういう意味なんだ……?

 

 「でも……流石は僕の自慢の兄さんだ。自分の願いを……本当に叶えようとしている」

 

 「……簡単に叶うことじゃないのは、自分がよく分かってるよ」 

 

 今回の出来事で、それを改めて痛感した……でも、必ず俺は……!

 

 「それでこそ……仮面ライダーシリウスだね」

 

 ハクアはそう言って、拳を突き出してきた。

 

 「!……あぁ!」

 

 俺もそれに応えて、拳を突き合わせるのだった………その時、

 

 『人類諸君!』

 

 「「!?」」

 

 突然、空中にモニターが映し出され、仮面をつけた人物……デザイアグランプリの創始者である、スエルが映し出されたのだ。

 

 『幸せを願うのならば、己の手で叶えてみせろ!』

 

 「何をする気だ……スエル……!」

 

 どう考えても、ろくでもないことは確かだろう……。

 

 『さぁ、終幕のデザイアグランプリを始めよう……!』

 

 そう言ってスエルは、人類に向けて宣言したのだった。その頃、街中では……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お悔やみ申し上げます!」

 

 「え……?」

 

 「今日からあなたは、仮面ライダーです!」

 

 黒いツムリが人々に、絵のない黒いIDコアとドライバーを配っていたのだった……。

 

 

 

 

 

 

 side:スエル

 

 スエルは人類に向けて宣言した後、街中が見渡せる建物の屋上に立っていた………そして……

 

 「オーディエンス諸君……我々の意志は一つ……」

 

 REGAD Ω ACCESS

 

 スエルは、バックルをセットする部分にあるボタンを一回押し……

 

 「……変身」

 

 カードを取り出してから、ドライバーにスラッシュした。

 

 GENERATE

 

 CREATION AND MASTER OF ALL REGAD Ω

 

 すると、集まってきていたカメラがスエルへと装備されていき、リガドと同じような仮面ライダーへと変身したのだ。だが、身体中にはリガドの比にはならないほどのカメラが装着されており、仮面の部分からはバイザーが開いて、一つ目のカメラのようなものが出てきたのだ………そして……

 

 「さぁ……この世界を破滅へと導く、最後のゲームを始めよう……」

 

 そう言って、街を囲むようにしてエリアを展開するのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デザイアグランプリルール

 

 

 信じる限り、世界は変えられる。

 

 

 

 




 読んでくださりありがとうございます。

 アクアの方も、ケケラとの決着をつけることが出来ました。ハクアも創世の呪縛を断ち切って、約束通りに戻ってくることが出来ました……が、遂にスエルが動き出し……。

 良ければ、感想や評価、あれば「ここすき」の投票の方もよろしくお願いします。

 それでは、次回もよろしくお願いします。
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