えっと、一話目から汚いです。
食事中はブラウザバックを推奨します。
「クソ、何処だここ」
夜の闇に包まれた林の中、男が忌々しげに呟いた。
はぁ、とひとつ大きなため息をこぼしてから空を見上げる。星の位置や月の光を頼りに今の自分の場所を把握しようと思ったが、生憎と空はどんよりと曇っておりただただ暗かった。
「どーしてこんなことになったんだ………」
歩いても歩いても同じような林の風景が広がっており、完全に遭難してしまったことを自覚し、男はその場に座り込んでしまった。
「あぁもう。腹減ったー。エルム様でもなんでもいいからこの状況をなんとかお助けくださいーってか。頭もおかしくなってきた」
この男は二日間もこの林の中を飲まず食わずで過ごしていたのだ。独り言が多くなるのも必然だろう。
地面に向けていた視線を上げて周囲を見渡してみても、木、木、木ばかりで精神的にも肉体的にも疲れ果てた男の目にふと、小さな灯りが目についた。
それは、ふらりふらりと揺れているようで、きっと平時の彼ならば警戒して絶対に近寄らなかっただろう。
しかし、今の彼は人に飢えていたし、腹も飢えていた。正常な判断なしで彼は立ち上がり走り出した。
どんどんと近づいてくる光の近くには、小さな人影が存在していることに気づき、魔物の類ではないと認識して勝手に人と判定。
「すみませええん!! 迷子なんです! たすけてくださーーーい!」
男は灯りを携えた人間(仮)に道を教えてもらおうと、あわよくば食料でも分けてもらおうと大きく手を振りながら走り寄る。
近づくにつれて人影が少しずつ認識できるようになり、何やらこちらに手を向けているようだ。
(挨拶代わりの握手かな? )
そう考えた次の瞬間、男の頭上に男の体躯の三倍くらいの大きさの岩石が突如出現。その岩石は重力に従い、男に落ちた。
げぷっ!? と情けない声をあげてから男は見るも無惨な姿に………はなっていなかった。実際、重すぎて死にそうなのだが。
人より少し丈夫な体に男は感謝した。
「人避けの結界魔術を張っているのに、なんで入ってくるかな」
凛とした鈴のような声が頭上から降ってくる。綺麗で透き通っていて何処か突き放すような冷たい声。
見上げた先には一人の少女がいた。
何処までも深くて蒼い、まるで海の底の景色を描いたかのような美しい髪が印象的だった。幼さを残した顔は傷ひとつなく透き通っているような白い肌。オッドアイなのだろうか。赤と青で分けられた瞳は二つともまるで宝石を嵌め込んだかのようなこの世のものとは思えないほどの美しさを彩っている。
男は思った。
──────好き。
男は目の前の少女に恋をした。一目惚れだ。彼女こそ自分の運命の人だと男は信じてやまなかった。
「あれ、まだ生きてるの? もう一個追加しとくよ?」
「俺と、ぐべらっ!?!」
「え、まだ潰れないの? えいっ」
「ぐふぅっ!?」
「うわ…………」
「お前がやっといてドン引きしてるんじゃねえよ!?」
男は勢いよく立ち上がり自分の上に乗っていたおよそ三トン位の岩石たちを気合いで吹き飛ばした。
少女は男のしぶとさと頑丈さにドン引きだった。
しかし、男にはそんなこと関係なかった。ただ今は、この胸から溢れ出てくる抑えることのできない感情を彼女に伝えたい。
男は怒りの表情を真剣なものに変える。
「俺と、結婚してください!」
男の真正面からの告白に少女は目を丸くする。
少女は男性に告白されたのは初めてだったのだろう。
男はそう決めつけて彼女の手を取る。
剣など一度も握ったことのないような、とても滑らかで、そしてとても小さい女の子の手。
今にも壊れてしまうのではないかと思うほど華奢な彼女の手の甲に男は求婚の証を落とそうと唇を近づけて…………
「ごばぶっ!?!?」
岩石を落とされた時よりも情けない声をあげて。
右頬から伝わる凄まじい痛みと共に視界がぐるりと回りだす。
体感約五秒くらい空中を回ったかと思うと、体全体が何かの力により吹っ飛ばされ、一つの大きな木に背中を打ちつけた!
そのまま重力に従い頭から地面に落ちた男は、逆さまに写る彼女の姿に頬を緩めた。
「つ、強い女の子がタイプです………」
「………うわー、気持ち悪い」
男は少女に汚物を見るかのような視線にひどく興奮してしまう自分がいることに気づいた。初めて出会う自分に混乱したものの、彼女が好きなことに変わりはない。
男は自分の体と精神が丈夫でイカれてることに感謝した。
「結婚しよう、式は明日でいいかな?」
「いいわけない。キモい」
「えへへ、ありがと」
「オロロロロロロロロ」
少女から発せられた罵倒に頬を赤らめて照れる男に、少女の胃は耐えることができなかった。そのまま女の子とは思えないほど胃の中のモノをぶちまけた。
流石の男も嘔吐した女の子に対してドン引きする…………前に事件は起こった。彼女の吐いた胃液の匂いが男の鼻腔をくすぐり────もらってしまった。
「オロロロロロロロロ」
「オロロロロロロロロ」
これが俺と彼女の最高な出会いである。
本当に書いててなんでこうなったんだろって思います。
書くのクソ遅いです。
対戦よろしくお願いします。