遊戯王×プリキュアオールスターズ 世界を超えた絆 作:風森斗真
こういう科学技術が絡むと、やっぱりこの人たち出さないとかなぁ、みたいなのがありますよ、私の中では
生徒手帳の通信機能を使えば、一緒にこの世界へ迷い込んだはずの未来と合流できるのではないか。
ソラからのその言葉で、生徒手帳の通信機能を使い、未来と連絡を取ろうとした結果、無事に連絡を取ることができた。
未来とつなぎを取ることができた遊里は、数日後、未来が世話になっているという大貝町に住む四葉ありすの家へと向かうことになったのだが。
「やっぱり、わたしたちも一緒に行くことになるよねぇ」
「ご、ごめんね。あげはちゃん、車出してもらっちゃって」
「いいのいいの! というか、ほかのプリキュアメンバーがいる町に行く機会なんてめったにないんだから、これくらいはお安いもんよ!」
なぜか、ありすからの指名でソラ、ましろ、ツバサ、あげは、エルの五人も一緒に来ることになった。
なお、遊里はD-ホイールという自分の乗り物があるため、あげはの愛車であるハマーには同乗していない。
「それにしても、わからないですね」
「お? 少年、何か疑問があるのかい?」
「あげはさんは不思議に思わないですか? 世界が違うなら、電波の種類はともかく、通信システムそのものが違うはずです。なのにこうして通話ができていたんですよ?」
「それはそうだよね」
ツバサの言葉に、あげはではなくましろが合意する。
続いて、ソラがましろの言葉に合意しながら、ミラーパッドと呼んでいる鏡を取り出す。
その鏡面には、ヘルメットをかぶり、D-ホイールを運転している遊里の姿が映っており。
『俺としては、ミラーパッドにD-ホイールの通信機能が対応しているが驚きなんだがな』
「ですよねぇ……」
『それはともかく、一つ、聞いてもいいか?』
「え?」
『そもそもの話なんだが、これから向かう場所にいる連中以外にもプリキュアは存在してるのか?』
この世界に来てからまだ数日。
遊里はソラたち以外のプリキュアに出会ったことがない。
どれだけの人数がいるのか、遊里はまだ把握していないのだ。
「そうですね……たしか僕らを含めて十九のチームがいたかと」
「わたしたちはその中でも一番新しいチームらしいからねぇ」
「きっともっと増えるんだろうなぁ……」
『そ、そうなのか……』
十を超えるチームが存在しているということは、ソラたちを含めてプリキュアは五十人以上いるということになる。
その数の多さに、遊里は少しばかり気が遠くなってしまった。
そんな会話を続けながら車とD-ホイールを走らせること、数十分。
一行は大貝町に到着し、指定された住所に到着する。
『でかいな……』
「お、大きいですね……」
「でも、スカイランド城と比べたらやっぱり小さいのでは?」
「いやいや、ソラちゃん。王城と比べるのは反則だよ……」
ソラのツッコミにましろは苦笑を浮かべながらそう返す。
遊里もまた、ましろと同様苦笑を浮かべながら、門脇の柱にインターホンの類が備え付けられていないか、視線を巡らせるが。
『風原遊里様とお連れの方ですね。どうぞお入りください』
年老いた、しかしよく通る声がスピーカーから聞こえてくると、門が開く。
開かれた門を遊里たちが通り抜けると、メイド服をまとった女性たちに駐車スペースに案内され、D-ホイールとハマーを停め、邸へと歩いていくと、丸テーブルと椅子が用意された場所へとたどり着いた。
そこには、黄色をメインとした服をまとう和やかな雰囲気をまとった少女と、快活そうな表情と目をしているピンク色の髪の少女。眼鏡をつけた理知的な雰囲気をまとう少女とどこかで見たことがある菫色の髪をした少女。彼女たちよりも背が低いが、立ち居振る舞いはお嬢様と呼ぶにふさわしい少女と、対照的に年齢相応のふるまいをする金髪の少女。
そして、特徴的な髪型をした、遊里と同年代と思われる青年がいた。
その青年は遊里たちの姿を見るなり、遊里たちに歩み寄り、その拳を遊里に向けて、振り下ろしてくる。
遊里はその拳とは反対の拳で受け止めた。
「無事で何よりだ、遊里!」
「お前もな、未来!」
互いにそう言葉を交わした瞬間、拳を離し、手を握る。
その様子に、ソラたちは目を丸くしていたが。
「ふふふ。お二人とも、仲がよろしいのですね」
「熱い友情だね!」
「男の子って感じよね、ほんと」
「こういうことする人、ほんとにいたんだ」
それぞれに感想を漏らしていた。
その目は呆れを浮かべておらず、むしろ、いいものを見た、とでも言いたそうな視線を感じる。
が、それも長くは続かず。
「お初にお目にかかります、風原遊里さん。わたくしは先日、未来さんの通信端末を通じてお話させていただきました、四葉ありすです」
「風原遊里だ。改めて、親友が世話になった。感謝する」
「いえいえ。こちらとしては未来さんの持っている技術に非常に助けられております」
黄色をメインとした服をまとった少女、四葉ありすはそう言いながら笑みを浮かべる。
未来が持っている技術というものが、父親譲りの才能を活かしたエンジニアやプログラマーとしての技術であることは、遊里もすぐに察しがついた。
その証拠に、視線を未来の方へ向けると。
「この世界のプログラムは、俺たちがいた世界よりも十歩くらい遅れてるからな。それだけだったら、父さんみたいに
あっけらかんと自分が異世界にいることを理解するに至った経緯を話してきた。
どういう経緯でこの世界の機械プログラムに触れたのか、そのあたりはなんとなく想像ができるし、ありすが暗い笑みを浮かべていることから、おそらくはそういうことをしたのだろうと思い、遊里はため息をつくのだった。