遊戯王×プリキュアオールスターズ 世界を超えた絆 作:風森斗真
ドーマ襲撃時の対策として、デュエルモンスターズのルールと自分のデッキを作ることとなったプリキュアオールスターズの面々は、一日かけて、ようやく自分なりのデッキを作り上げることができた。
日が暮れ始めていた頃であったことと、夜の闇に乗じて襲撃してくるという可能性を考え――というわけではなく、メンバーがいるとはいえ、せっかく全員が集まったのだから、今夜はみんなでお泊り会にしよう、というマナやえりかをはじめとした面々の提案で、その日は四葉邸に宿泊することとなる。
むろん、そこには遊里と未来も含まれているのだが、知らない人間が多すぎることと、必要なことであったとはいえ、素人相手に大人げない
「ありす。すまないが、バイクを走らせることができる場所はあるか? できればレーシングコースみたいなのがあるといいんだが」
そこで、遊里は少しばかりD-ホイールを走らせ、そのイライラを解消しようと考えたようだ。
「もちろん、ございますわ。なんでしたら、未来さんと一緒に
「俺は構わないが……見せていただいてもって、大丈夫なのか?」
「はい。観客席こそありませんが、カメラ中継とお二人の
あっさりとありすは許可を出したが、二人の疾走決闘の映像を見せることが条件のようだ。
さきほどまで自分たちがおこなっていたテーブル対面式の決闘と、現在、解析している決闘盤を使用するスタンディング形式。そして、バイクレースと決闘を融合した新たな決闘の形である疾走決闘。
今後、四葉が中心となってデュエルモンスターズを展開していくうえで、決闘の形式すべてのデータを得ておく必要があると考えているのだろう。
「わかった」
「だが、疾走決闘はかなり特殊だ。参考になるかはわからないぞ?」
「そこらへんは大丈夫じゃないかな?」
未来の言葉に、マナが口をはさんでくる。
どういうことなのか、未来がマナに問いかけると。
「疾走決闘は『
「あぁ、そうか。『蟲惑魔』とか『
「だから、疾走決闘がその参考になるんじゃないかなぁって」
マナたちなりに考えがあって、疾走決闘を見てみたいということらしい。
もっとも、本音の所は。
「バイクレースしながら決闘ってどうなるのか見てみたい!」
ということらしいが。
とはいえ、どんな理由であっても、自分たちの実力と、ひいてはおそらく襲撃してくるであろうドーマの構成員のレベルを知っておくには、いい機会かもしれない。
同じ考えに至ったのか、未来と遊里は互いに視線を合わせると、うなずきあい、カメラの取り付けを了承した。
四葉邸の敷地内にあるバイクレースのサーキットにD-ホイールを持ってきた遊里と未来は、なぜ敷地内にこんなものがあるのか疑問に思いながらも、あまり口にしてはいけないような気がして自分の胸のうちに押し込めながら、それぞれに準備をしていた。
エンジンの具合やブレーキの効き、システムの異常の有無を確認すると、遊里と未来は自分のヘルメットをかぶり、D-ホイールにまたがる。
「まさか、この世界で疾走決闘をすることになるとはな」
「それは俺も思った……だが」
未来は遊里の方へ視線を向けながら、不敵な笑みを浮かべる。
「どんな世界だろうが、俺たちが疾走決闘をするなら、やることはひとつ。違うか?」
「あぁ……」
「「互いの全力を出し切って、本気の決闘をする」」
声が重なり、自然と遊里と未来の顔には笑みが浮かぶ。
すでにカメラの設置は終了しており、その様子も離れた場所で見ているソラたちは見ていたため。
「なんだか熱いものを感じます!」
「だね。なんかアガるよ、あの二人」
「はいっ! とても熱い友情です!!」
未来と遊里は確かに親友同士であることは、この日一日の間で理解するには十分だった。
だが、二人はそれと同時に
だからこそ互いに手加減はしないし、することができない。
ただ全力でぶつかり合うだけ。
二人のその想いと熱が、画面を通じてソラたちにも届いていた。
そんなことはつゆ知らず、遊里と未来はD-ホイールにまたがり、エンジンに火をつける。
小型モーメントを搭載したエンジンが、サーキットに響く。
「「フィールド魔法『スピードワールド・
二人がD-ホイールを同時に操作し、疾走決闘専用のフィールド魔法『スピードワールド』を起動させる。
その瞬間、D-ホイールから電子音声が響く。
《決闘モード、ON!》
「「疾走決闘、