遊戯王×プリキュアオールスターズ 世界を超えた絆 作:風森斗真
やっと書き上がりました……
展開を激しくしようとしたんですが、なぜか後攻1キルの未来しか見えなかったのでこうなりましたが、ご容赦を
プリキュアたちがカードにされた仲間たちと戦闘を繰り広げていた頃。
「「
遊里とドーマの構成員も、決闘を開始していた。
「先攻は俺だ! 手札からフィールド魔法『オレイカルコスの結界』、発動!」
<構成員>
LP4000、手札5→4
フィールド魔法:オレイカルコスの結界
「なっ??!!」
構成員が
その瞬間、遊里と構成員の足元に薄緑の光を放つ魔法陣が出現し、構成員の額にその魔法陣と同じ印が浮かび上がった。
「ちっ、いきなりか!」
「どうも、蛇神ゲーはお前たちの魂を強く御所望のようだ」
にやりと、構成員が笑みを浮かべながらそう告げる。
その笑みから余裕を感じ取った遊里は、自然と手札を握る手に力がこもった。
緊張、というわけではない。
焦りを抑えるためのせめてもの抵抗だ。
――『オレイカルコスの結界』……フィールドのモンスターの攻撃力を500ポイント上昇させ、攻撃力が一番低いモンスターへ攻撃対象を強制変更する代わりに、EXデッキからモンスターを呼び出すことを封じるフィールド魔法……
S召喚が戦術の中心になっているデッキを操る遊里と未来にとって、EXデッキを封じられることは、勝率を大幅に下げられるということと同じことだ。
その効果が遊里には適用されないことが、唯一、幸いなことだろう。
だが、わざわざEXデッキの使用を制限するということは、デッキの種類も限られてくるということであり、当然、相手のEXデッキを封じる戦術が組まれているとみるべきだ。
一応、EXデッキが封じられた時のための対策は用意しているが、今の手札にそのカードは握られていない。
残る三十五枚のデッキの中に眠っているのだが、彼がデッキ破壊を中心にした戦術を行う決闘者であったら、そのカードを墓地へ送られてしまう可能性もある。
回収するカードがないわけじゃない。
だが、そのカードも一緒に落とされる可能性もある以上、さっさと決着をつけたいところである。
「手札から、『雷帝家臣ミスラ』を特殊召喚し、お前のフィールドに『家臣トークン』を守備表示で特殊召喚!」
<構成員>
手札4→3
フィールド:雷帝家臣ミスラ(☆2/DEF1000)
フィールド魔法:オレイカルコスの結界
<遊里>
LP4000、手札5
フィールド:家臣トークン(☆1/DEF1000)
構成員のフィールドに虎柄の腰巻をまとう、細身の女性が姿を見せ、遊里のフィールドにも、ミスラと同じ姿をしたモンスターが出現する。
遊里のフィールドにいるモンスターの輪郭がぼやけているように見えるのは、彼女がトークンだからなのだろう。
「永続魔法『進撃の帝王』を発動! このカードがフィールド上に存在する限り、俺がアドバンス召喚したモンスターは効果対象にならず、破壊されることもない!! さらに、永続魔法『帝王の
構成員のフィールドに突如、落雷が発生し、ミスラがその閃光に飲み込まれた。
ミスラを飲み込んだ閃光の中から、白い鎧をまとう赤い髪の大男が姿を現す。
その腰に巻かれた布が虎柄であることから、おそらく、雷様をモチーフにしているのだろう。
雷の帝王の名を関するそのモンスターは、手のひらを遊里のフィールドにむけてかざす。
彼がかざすその手には、青白く光る火花がはじけている。
「雷帝ザボルグがアドバンス召喚に成功したとき、フィールド上のモンスター1体を対象にし、破壊する! お前のフィールドに存在する家臣トークンを破壊!! 裁断の雷光!!」
青白い火花は遊里のフィールドにいるトークンへと飛んでいく。
何も抵抗することができないトークンは、光に包まれるとその姿を消滅させる。
「さらに『帝王の開岩』の効果。俺がアドバンス召喚に成功した時、そのモンスターとカード名が異なり、同じ攻撃力と守備力を持つモンスター1体を手札に加える。俺が手札に加えるのは、『炎帝テスタロス』だ」
<構成員>
手札3→0→1(炎帝テスタロス)
フィールド:雷帝ザボルグ(☆6/ATK2400→2900)
魔法・罠:進撃の帝王(永続魔法)
帝王の開岩(永続魔法)
フィールド魔法:オレイカルコスの結界
デッキからカードを加えたのち、構成員はそれ以上の行動ができないため、ターン終了を宣言する。
その宣言を受けて、遊里はデッキからカードを引き抜く。
<遊里>
LP4000、手札5→6
――帝デッキ……なるほど、基本的にEXデッキを使用しないデッキなら確かにオレイカルコスの結界との相性は抜群だな……なら、まずは様子を見るしかないな
「手札の『風霊媒師ウィン』と『ガスタ・グリフ』を墓地へ送り、デッキから『ガスタの神裔ピリカ』を手札に加える!」
相手がどんな手段を用いてくるかわからない以上、遊里にできることは今の手札でできる最大限のことだけ。
結局、いつも通りの手順を踏むしかないということだ。
「さらに墓地へ送られたグリフの効果で、デッキから『ガスタ・ヴェルズ』を特殊召喚!」
<遊里>
手札6→4→5(うち一枚はピリカ)
フィールド:ガスタ・ヴェルズ(チューナー/☆3/DEF1000)
「ヴェルズが特殊召喚に成功した時、デッキからガスタモンスターを1枚墓地へ送ることができる。その後、手札からガスタと名のついたモンスターを特殊召喚できる! デッキからウィンダを墓地へ送り、手札からはピリカを特殊召喚!」
<遊里>
手札5→4
フィールド:ガスタ・ヴェルズ(チューナー/☆3/DEF1000)
ガスタの神裔ピリカ(☆3/DEF1500)
「レベル3が2体……早速か!」
「レベル3のピリカにレベル3のヴェルズをチューニング!!」
遊里がS召喚を宣言した瞬間、ヴェルズが甲高い声で鳴く。
その瞬間、ヴェルズは三枚の薄緑の光輪に姿を変え、その輪をくぐるピリカは三つの星へと姿を変える。
「湿原を駆ける風よ、未来託されし一族の末裔の願いを聞け!!」
遊里の声に応えるように、光輪と星が一本の光になる。
その光の中から、その巨体に似合わない小さな翼をはばたかせながら飛んでくる影が出現した。
「
光の中から、ペンギンのような姿をした巨大な鳥に乗るピリカが姿を見せる。
心なしか、普段はどこかのんびりとしている瞳には、険が宿っているように思えたが、それは目の前にいる相手が自分たちの仇敵だからなのだろうか。
が、そんなことは気に掛けることなく、遊里はターンを進行していく。
「ラプラムピリカがS召喚に成功した時、手札とデッキからそれぞれ『ガスタ』モンスターを特殊召喚し、特殊召喚したモンスターだけを使用してS召喚を行うことができる!」
遊里がそう宣言すると、手札にある一枚のカードを手に取り、
「手札からレベル5の『ガスタの疾風リーズ』を、デッキからはレベル1の『ガスタ・イグル』を特殊召喚し、チューニング!! 湿原を駆ける風まといし戦乙女。星の力交え、攻め入る敵を迎え撃て!! S召喚! 駆けろ、『ダイガスタ・スフィアード』!!」
<遊里>
手札4→3
フィールド:ダイガスタ・ラプラムピリカ(S/☆6/DEF2600)
ダイガスタ・スフィアード(S/☆6/ATK2000)
遊里のフィールドにエースカードであるスフィアードが舞い降りる。
さらに、手札がすでにテスタロスであることがわかっているため、妨害を気にすることなく、ターンを進めていく。
「手札から装備魔法『ガスタへの追い風』を発動し、スフィアードに装備! このカードは『ガスタ』と名のついたモンスターのみ装備可能。装備されたモンスターは効果破壊されなくなる」
さらに、装備されたモンスターのレベルによって、発動できる効果を変化させる。
スフィアードのレベルは6であるため、「デッキからレベル1のチューナーモンスターを特殊召喚する」効果を発動することができるようになった。
――相手のフィールドにはオレイカルコスの結界で攻撃力が上昇したザボルグのみで、
フィールドの状況を見ながら、遊里は自分の手札を見た。
手札には、装備魔法『諸刃の剣』があり、このカードを相手に装備させ、装備モンスターをイグルで攻撃することで、スフィアードの反射ダメージを与える自爆特攻戦術が取ることができる。
だが。
――『進撃の帝王』……あのカードのせいでザボルグに『諸刃の剣』を装備させることができないか
だが、遊里はこのターン、まだ通常召喚を行っていない。
さらに、追い風の効果でデッキからイグルを呼び出すこともできる。
スフィアードの効果で、遊里が受ける戦闘ダメージはすべて相手に返っていくため、連続して攻撃をすることで、相手のライフを削り切ることも可能だ。
ターンを進めて、相手に妨害できる手段を引き込ませないためにも。
「ここで勝負に出る! スフィアードに装備された『ガスタへの追い風』の効果を発動! デッキからレベル1チューナモンスター『ガスタ・イグル』を特殊召喚!」
カードの効果発動を宣言すると、デッキから一枚のカードが飛び出す。
遊里はそのカードをつかみ、決闘盤にセットする。
その瞬間、遊里の目の前に頭部を白い羽毛で覆われた小さな鷹が姿を現した。
<遊里>
手札3→2
フィールド:ダイガスタ・ラプラムピリカ(S/☆6/DEF2600)
ダイガスタ・スフィアード(S/☆6/ATK2000)
ガスタ・イグル(チューナー/☆1/ATK200)
魔法・罠:ガスタへの追い風(装備魔法/対象=スフィアード)
「バトル! イグルでザボルグに攻撃!!」
遊里が攻撃を宣言した瞬間、まるで自分の使命をわかっているかのように、まっすぐとザボルグへ向かっていく。
妨害するための罠を仕掛けているわけでも、カードを手にしているわけでもないため、その攻撃を通すことにした。
当然、攻撃力はザボルグの方が上であるため、イグルはザボルグの拳に打ち砕かれてしまう。
イグルの姿が砕け散ったことで発生した衝撃波が遊里の方へ向かっていこうとするが。
「この瞬間、スフィアードの効果により俺が受けるダメージはすべて相手プレイヤーが受けることになる!!
スフィアードが構えた槍を装飾する水晶が光を放つと、衝撃波は構成員の方へと方向を変えた。
<構成員>
LP4000→1300
だが、ここで遊里の攻撃が終わったわけではない。
ガルドが砕け散ったことで出現した光の欠片が遊里のフィールドに集まり、光の球体を作り上げる。
「イグルが戦闘で破壊され、墓地へ送られた時、デッキからチューナー以外でレベル4以下のガスタモンスターを特殊召喚できる! デッキからウィンダを特殊召喚!!」
遊里がそう宣言した瞬間、ガルドだった光の球体がゲートへと変わり、その向こうから薄緑色の長い髪をポニーテールにまとめた少女が出現する。
<遊里>
手札3→2
フィールド:ダイガスタ・ラプラムピリカ(S/☆6/DEF2600)
ダイガスタ・スフィアード(S/☆6/ATK2000)
ガスタの巫女ウィンダ(☆2/ATK1000)
魔法・罠:ガスタへの追い風(装備魔法/対象=スフィアード)
「続けて、ウィンダでザボルグに攻撃!!」
再び、スフィアードによる反射ダメージを狙いにウィンダで攻撃を宣言する遊里だが、その表情はどこか苦痛に歪んでいる。
遊里にとって、ガスタの精霊たちは家族同然。
特にウィンダは外見年齢が近いということもあってか、特に強い絆でつながっている。
その彼女に、自爆特攻をさせることを心苦しく思っているのだろう。
だが、この一撃でこの決闘で勝利をつかむことができる。
そのことはウィンダもわかっているため、その瞳には迷いがまったく映っていない。
「
ウィンダが構えた杖の宝石をザボルグに向けた瞬間、宝石から薄緑色の光の粒子をまとった風が渦巻き、一本の矢の方に細くまとまっていく。
風の矢はまっすぐにザボルグへ向かっていくが、ザボルグはその矢を片手で弾き飛ばし、反対の手で雷球を生み出し、ウィンダへ投げつけた。
当然、攻撃力の差は歴然であるため、ウィンダは抵抗できずにその姿を打ち砕かれてしまう。
だが、その破壊で生じた衝撃波は。
「スフィアード!!」
「了解!! ウェンレラリフル!!」
スフィアードによって、構成員へとはじき返されていく。
現在のザボルグの攻撃力2900からウィンダの攻撃力1000を引いた差は1900。
「……ちっ。精霊に愛されてる決闘者が相手じゃ、届かねぇか……」
構成員はそう呟くが、その顔に悔しさはなく、むしろ、もう少し戦いたかったとでも言いたそうな表情を浮かべていた。
<構成員>
LP1300→0(-600)