遊戯王×プリキュアオールスターズ 世界を超えた絆   作:風森斗真

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多少、キャラの性格に崩壊が見られるかもしれません
ご了承を


現地の少女の家へ

「あ、あのぉ……」

 

 右も左もわからない世界にいきなり転移させられた遊里は、なぜか出現していたデュエルモンスターズのキャラクター、闇魔界の覇王が街を破壊している光景に出くわし、自身のエースカードで暴れる闇魔界の覇王を討伐した。

 それはいいのだが、この後はどうしたらいいか考えていると、青い髪をした快活そうな少女に、恐る恐るといった様子ではあるが声をかけられ。

 

「なんだ?」

 

 思わず、警戒心を全開にして聞き返していた。

 一見すれば、自分よりも数年、年下のようだ。

 しかし、だからといって見知らぬ世界の、よく知りもしない住民に対して親し気に接することができるほど、遊里は器用ではない。

 おまけに、過去、遊里は多くの大人たちから差別を受け、それに伴い、同年代の人間からも差別されてきた。反動で心を開いた人間にしか、友好的に接することができなくなっていた。

 結果、目の前の少女にも同じ態度で接してしまったようだ。

 だが、少女はその威圧感に負けることなく。

 

「さ、さきほど、あなたと一緒にいた少女はなんですか?!」

 

 自分が聞きたいことを問いかけてきた。

 だが、遊里は目の前の少女が敵対しない保証がないために警戒心を弱めることができず、答えることができない。

 そんな状態が数分続き、しびれを切らしたのか、目の前の少女の背後から突如、別の少女が姿を見せる。

 

「そ、ソラちゃん……知らない人にそんなずけずけと……」

「はっ! し、失礼しました!!」

 

 薄桃色に近い長い髪をしたおとなしそうな少女がたしなめると、ソラ、と呼ばれた青い髪の少女が直角に腰を曲げて謝罪する。

 その様子に、少しばかり毒気を抜かれたのか、遊里はため息をつき。

 

「……あまり他人に聞かれたくない話なんだがな」

 

 と返し、それ以上は答えなかった。

 だが、その答えで引き下がるような性格はしていなかったらしく。

 

「な、ならわたしたちの家に来てください! そこでなら話を聞かせてくれますよね?!」

「もぉ、ソラちゃん!」

「だって、かっこよかったじゃないですか! 得体の知れない怪物に果敢に向かっていく、プリキュアとはまた違うその勇姿! まさにヒーローです!!」

 

 なおも目を輝かせながら、さきほどの戦闘で目撃した少女――ダイガスタ・スフィアードに抱いた感想を口にしていた。

 自身のエースカードであり、家族ともいえるカードの一枚を褒めちぎられて悪い気はしなかったのか、いつの間にかその口に笑みが浮かぶ。

 なお、褒められている当の本人は、頬をぷっくりと膨らませながら。

 

《わたしはHEROではありません!!》

 

 と文句を言っていた。

 とはいえ、今の彼女は遊里のように特別な才能を持つ人間以外に見られることも、その声を聞かれることもないため、ソラともう一人の少女にその文句が届くことはないのだが。

 ちなみに、ヒーローと褒められ、HEROではない、と返した理由は、自分はあくまでガスタの名を冠したカードの一枚であり、『E(エレメンタル)・HERO』や『D(デスティニー)・HERO』のように、HEROの名を冠したカードではないから、なのだろう。

 その姿に苦笑を浮かべながら、遊里はひとまず。

 

「わかった。それなら構わない」

 

 と返し、ソラの招待を受けることにした。

 なお、勝手に話を進めてしまったソラに対し、もう一人の少女は。

 

「ソラちゃん! いくらなんでも勝手に話進めすぎだよ!!」

「す、すみませんましろさん……」

 

 スフィアードと同じようにぷっくりと頬を膨らませながら、ソラに文句を言っていた。

 どうやら苦言を呈した長髪の少女は、ましろ、というらしい。

 だが、ソラたちの家まで案内する人間はソラとましろの二人だけではなかった。

 

「ま、まぁまぁ……」

「ましろん、落ち着きなよ。あの人も悪い人じゃないみたいだし」

「えるん♪」

 

 いつの間にか、明るいオレンジ色の髪をした小柄な少年と、遊里と同年代らしい腰ほどはある長髪の少女がソラとましろをなだめていた。

 長髪の少女の肩から下げられている抱っこ紐の中に、菫色の髪をした赤ん坊が笑顔を浮かべている。

 歩いている方向が一緒であることから、どうやら、五人はソラと一緒の家に住んでいるのか、近所に住んでいるのか。

 いずれにしても、かなり仲のいい五人組らしい。

 彼女たちの背中に、遊里は自分がいた世界の友人たちが重なる。

 

――いきなり俺と未来が姿を消して、あいつら、心配しているだろうか……それに、一緒にあの穴に入った未来も、いまはどこにいるのか……

 

 今はどうすることもできない自分の無力さに、遊里は奥歯をかみしめる。

 だが、今は自分の無力さを悔やんでいる場合ではない。

 少しでもこの世界の情報を手に入れ、未来を見つけ出し、ともにネオ童実野シティへ帰る手段を見つけなければ。

 その意気を胸に、遊里は先行するソラたちの後ろをD-ホイールとともに歩いていた。

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