BALTEUS Archive   作:猪のような

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遂に始まったよ、原作がね!というか皆キヴォトスのACがUNACイメージなんだね。

「じゃあお前何をイメージしてたんだよ」

チャティ・スティックだけど

「あんまり変わんないだろ」


Episode1 先生の初仕事
Chapter7 先生


 

 

 

「あーもう…!一体どうなっているのよ…!」

 

イライラした様子でミレニアム校内を歩く生徒が一人。彼女の名前は早瀬ユウカ。セミナーの会計を務めている。その彼女が不機嫌そうにしている理由は…

 

「何で最近そこら中で問題が発生するのよ…!連邦生徒会は一体何をやってるの…!?」

 

現在ミレニアム…いや、キヴォトス各地で混乱が発生しており、その原因が連邦生徒会の行政に問題が発生したからというのが発覚していた。ユウカはセミナーの役員として連邦生徒会があるサンクトゥムタワーにこれより赴き、何が起きているのか直接確かめるようにとリオから言われていた。

 

「リオ会長、付き添いもあるって言ってだけれど……やっぱりあの人かしら…この状況でサンクゥトムタワーに行く理由がある人なんて、あの人しかいないでしょうし…」

 

ユウカが色々と考え込みながら外に出ると、ある人物の姿が目に入り、ユウカはやっぱりと思いながら近付くと、その人物がユウカに気付く。

 

「来たか、ユウカ。今日はよろしく頼む」

 

「バルテ先輩こそ、よろしくお願いします」

 

(古帯バルテ……ミレニアムの治安維持組織、PCAの委員長にして唯一の役員…この人が突然ミレニアムに現れてからキヴォトスには大きな変化があった。MTは今では色んな学校に配備されているし、ACも一学園に一機みたいな感じで配備されている…)

 

バルテは車と護衛用の4脚MTを二機用意し、運転席に乗り込む。ユウカは助手席に座り、二人はサンクトゥムタワーに向けて出発した。

 

「セミナーはどうだ?最近は激務の連続だろう」

 

「そりゃもう、毎日問題が発生して大変ですよ……そういうバルテ先輩こそ、PCAはどうなんですか?最近、自治区でLCを見かける事が多くなりましたよ」

 

「今は特例でな、通常の巡回にLCを投入している。それに各地からMTの修理、購入の依頼が後を絶たん。ACに関しても、ヴァルキューレ公安局のACを『災厄の狐』が大破させ矯正局を脱出したと連絡が入った。今頃留守を任せたユメさんは大変だろうな…」

 

「うわぁ…大丈夫なんですか?いくら()()()()()()()が居ても、MTが闇市に流れる事もあり得るんじゃ…」

 

「あるだろうな…とはいえ、オールマインドの管理から逃れる為には一度完全に破壊する必要がある。そこから修復するとして、MTの修理を完璧にこなせるのはPCAだけだ。なんとか動くレベルにしか戻せんだろう」

 

「はぁ…サンクゥトムタワーに着くまでに何か起きなければ良いのですが…」

 

「まぁ、大抵の事は護衛のMTでなんとかなるだろう。LCも連れてきたかったが、流石に他の自治区にアレを連れ出すと文句を言われそうだからな」

 

「ふーん…ならいいですけど…」

 

ユウカは助手席から運転しているバルテの横顔をジッと見つめる。

 

(PCAは設立当初は怪し過ぎる委員会として、色んな学校から目を付けられていた。けれど今では色んな自治区の治安維持に関わる存在になっている。バルテ先輩はしっかりしていてとても頼りになる先輩だし、色んな学校の生徒……特に同じ治安維持組織の生徒と仲が良い。それにリオ会長も、先輩の前ではよく笑っている)

 

「そんなに見つめて、どうかしたのか?」

 

「あ、いえ…!そ、そういえばバルテ先輩もやっぱり何か理由があって連邦生徒会に会いに行くんですか?」

 

「ああ、直接状況を聞いた方が問題に対処しやすいし、他の治安維持組織とも連携が取れると考えてな…条約の事もあるしな…

 

「?」

 

そうこうしている内に二人はサンクトゥムタワーに辿り着いた。車を降りて中のレセプションルームに入ると、既に他の学校の生徒達が二人と同じ目的で来ていた。

 

「ん?あの三人は…」

 

バルテは先に来ていた生徒達に近付く。

 

「!バルテさん」

 

「やはりハスミか…久しぶりだな。スズミとチナツも」

 

「バルテ先輩、お知り合いですか?」

 

「ああ、こっちの二人はトリニティで…黒い方が正義実現委員会の副委員長、羽川ハスミ。白い方は自警団の守月スズミ。もう一人はゲヘナの風紀委員の火宮チナツだ。三人共久しぶりだな」

 

「ええ、お会いしたのは()()()()()()()()()()()()()()()()()()以来でしょうか…そちらの方は?」

 

「ああ、こちらはミレニアムの生徒会、セミナーで会計を担当している…」

 

「早瀬ユウカよ、よろしくね」

 

自己紹介を済ませ、五人はそれぞれの近況について話し合う。

 

「やはりトリニティやゲヘナでも治安が悪化しているのか…」

 

「はい。ゲヘナは元々治安が良いという訳ではありませんでしたが…最近はアルプトラオムがMT部隊と共に常に出撃していまして…」

 

「トリニティでもエクシアとツルギが毎日駆り出される状況でして…」

 

「ふむ…アルプトラオムとエクシアはアリーナでもトップランカーの二機ですが、この状況が続き、損傷してしまえば状況はかなり悪化しそうですね…」

 

そんな風に話をしていると、ふとユウカが違う場所に目を向けると連邦生徒会の生徒の姿を確認した。

 

「ちょっと待って!代行!見つけた、待ってたわよ!」

 

その生徒は連邦生徒会の首席行政官であり、現在姿を見せない連邦生徒会長の代行も務めている七神リンだった。リオはユウカ達の姿を視認すると眉間に僅かに皺が寄る。

 

「今すぐ連邦生徒会長を呼んで来て!……うん?隣の大人の方は?」

 

するとユウカはリンの隣に見慣れない大人の女性が居るのに気付いた。

 

「首席行政官、お待ちしておりました」 

 

「連邦生徒会長に会いに来ました。風紀委員長が今の状況について納得のいく回答を要求されています」

 

ああ……面倒な人達に捕まってしまいましたね……こんにちは、各学園からわざわざここまで訪問してくださった生徒会、風紀委員会、その他時間を持て余している皆さん。こんな暇そ……大事な方々がここを訪ねてきた理由は、よく分かっています」

 

(今暇そうって言おうとしなかったか?)

 

「今、学園都市に起きてる混乱の責任を問うために……でしょう?」

 

「そこまで分かっているならなんとかしなさいよ!連邦生徒会なんでしょ!数千もの学園自治区が混乱に陥っているのよ!この前なんか、うちの学校の風力発電所がシャットダウンしたんだから!」

 

「連邦矯正局で停学中の生徒たちについて、一部が脱出したという情報もありました」

 

「スケバンのような不良たちが、登校中のうちの生徒たちを襲う頻度も、最近急激に高くなりました。治安の維持が難しくなっています」

 

「戦車やヘリコプター…稀にですがMTなど、出所の分からない武器の不法流通も2000%以上増加しました。これでは正常な学園生活に支障が生じてしまいます」

 

「………」

 

リンは生徒達の言葉をただ黙って聞いている。

 

「こんな状況で、連邦生徒会長は何をしているの?どうして何週間も姿を見せないの?今すぐ会わせて!」

 

「……はぁ…」

 

その言葉を聞いてリンはため息を吐くと、説明を始めた。

 

「連邦生徒会長は今、席におりません。正直に言いますと、行方不明になりました」

 

「…えっ!?」

 

「…!!」

 

「やはりあの噂は…」

 

「ふむ…」

 

上からユウカ、チナツ、ハスミ、バルテの順番で連邦生徒会長が行方不明になっている事実に反応した。

 

「結論から言うと、サンクトゥムタワーの最終管理者がいなくなったため、今の連邦生徒会は行政制御権を失った状態です。認証を迂回できる方法を探していましたが……()()()()()、そのような方法は見つかっていませんでした」

 

「それでは、今は方法があるという事ですか、首席行政官?」

 

「はい。この先生こそが、そのフィクサーになってくれるはずです」

 

リンはそう言いながら『先生』と呼ばれた女性に目を向けると、生徒達の視線が先生に集中する。

 

「先生…?」

 

「この方が?」

 

「私が?」

 

どうやら先生自身、今の状況がよく分かっていないようで混乱している。

 

「ちょっと待って。そういえばこの先生は一体どなた?どうしてここにいるの?」

 

「キヴォトスではないところから来た方のようですが…先生だったのですね」

 

「はい。こちらの先生は、これからキヴォトスの先生として働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人物です」

 

「行方不明になった連邦生徒会長が指名…?ますますこんがらがってきたじゃないの……」

 

「えっと……こんにちは。ご紹介に預かりました、先生です。皆、よろしくね…?」

 

「こ、こんにちは、先生。私はミレニアムサイエンススクールの…い、いや!挨拶なんて今はどうでもよくて…!」

 

「そのうるさい方は気にしなくていいです。続けますと…」

 

「誰がうるさいって!?わ、私は早瀬ユウカ!覚えておいてください、先生!」

 

「早瀬ユウカちゃんだね。うん、よろしくね」

 

「……先生は元々、連邦生徒会長が立ち上げたある部活の顧問としてこちらに来ることになりました。連邦捜査部シャーレ。単なる部活ではなく、一種の超法規的機関。連邦組織のため、キヴォトスに存在する全ての学園の生徒たちを、制限なく加入させることすらも可能で、各学園の自治区で、制約無しに戦闘活動を行うことも可能です」

 

「……随分と不思議な話だな。まるでPCAが設立された時のようだ。怪し過ぎる…」

 

「それよりによってバルテ先輩が言うんですか!?」

 

「確かに、なぜこれだけの権限を持つ機関を、連邦生徒会長が作ったのかは分かりませんが…シャーレの部室はここから約30km離れた外郭地区にあります。今はほとんど何も無い建物ですが、連邦生徒会長の命令で、そこの地下に()()()()を持ち込んでいます。そこに先生をお連れしなければなりません」

 

するとリンは通信機器を取り出して、誰かに通信を始める。

 

「モモカ、シャーレの部室に直行するヘリが必要なんだけど…」

 

『シャーレの部室?……ああ、外郭地区の?そこ、今大騒ぎだけど』

 

「大騒ぎ…?」

 

『矯正局を脱出した停学中の生徒が騒ぎを起こしたの。そこは今戦場になってるよ』

 

「……うん?」

 

「連邦生徒会に恨みを抱いて、地域の不良たちを先頭に周りを焼け野原にしてるみたいなの。巡航戦車や四脚MTまでどっかから手に入れてきたみたいだよ?」

 

「何、四脚MTをか」

 

『それで、どうやら連邦生徒会所有のシャーレの建物を占拠しようとしてるらしいの。まるでそこに何か大事なものでもあるみたいな動きだけど?』

 

「………」

 

『まぁでも、もうとっくにめちゃくちゃな場所なんだから、別に大した事な…あっ、先輩、お昼ごはんのデリバリー来たから、また連絡するね!』

 

そこで通話はブチッと切れた。リンの表情はシャーレの部室がある外郭地区の惨状を聞いていく中でどんどん悪くなっていき、若干肩を震わせている。

 

「だ、大丈夫?深呼吸でもする?」

 

「……だ、大丈夫です…少々問題が発生しましたが、大したことではありません」

 

リンはそう言うとバルテ達の方に目を向け、ジッと見つめてくる。

 

「……?」

 

「な、何?どうして私たちを見つめるの?」

 

「いやまぁ、なんとなく想像はつくが…」

 

「ちょうどここに各学園を代表する立派で暇そうな方々がいるので、私は心強いです」

 

「……えっ?」

 

「暇そうって言ったな…」

 

「キヴォトスの正常化の為、暇を持て余した皆さんの力が今、切実に必要です。行きましょう」

 

「ちょ、ちょっと待って!どこに行くのよ!?」

 

「はぁ…こうなるとはな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして現在、先生と六人の生徒達はバルテの運転する車に乗ってシャーレの部室がある外郭地区に向かっていた。

 

「私が大人数で乗れる車を選んで正解だったな」

 

「何でこの車を選んだんですか…?」

 

「不良に絡まれた時に確保しておく為だ。ヴァルキューレや各学園に突き出す必要があるからな」

 

「嫌な想定ですね…」

 

「一先ず状況を整理するぞ。キヴォトスの混乱を解消する為にそちらの先生をシャーレの部室まで送り届ける必要がある。そうだな、リン行政官?」

 

「はい」

 

「なら話は簡単だ。幸いこちらには三大校の治安維持組織の生徒に、優秀な他2名の生徒が居る。リン行政官に後方で情報収集と案内などをしてもらい、私たちと四脚MT2機で目的地まで先生を護衛する。良いな?」

 

「そうですね。取り敢えず今はそれが最善でしょう」

 

「しかし、三大校の治安維持組織がこうして協力し合うなんて…風紀委員長に報告したら驚かれそうです…」

 

「それで、指揮は誰が執りますか?バルテ先輩?」

 

「いや、私は四脚MTの操作もあるしな…」

 

「あの……」

 

誰が指揮するかの話になった時、先生が声を上げる。

 

「指揮は私に任せてもらえないかな?」

 

「え、ええっ?戦術指揮をされるんですか?まあ…先生ですし…」

 

「私は問題ありません」

 

「そうだな、そうした方が私たちは戦闘に集中できるし、私は異論無いが…」

 

「分かりました。これより先生の指揮に従います」

 

「生徒が先生の言葉に従うのは自然なこと、ですね。よろしくお願いします」

 

「じゃあ皆、簡単な自己紹介と出来る事を教えてくれるかな?」

 

そうして車の中で自己紹介を交えながら、シャーレを確保する作戦が始まろうとしていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バルテとユウカはそのまま四脚MTを盾にしつつ前進して、ハスミとスズミは左右をチナツは後方を警戒しつつついて行って」

 

「今のところは順調だな」

 

「まぁ、ただの不良生徒なら四脚MTで十分対処できますからね…」

 

バルテ達は先生の指揮の下、四脚MTを前衛にしつつ前進していた。先生は狙撃手のハスミより少し後ろの方で指揮を執っており、側には護衛と何かあった際の治療役としてチナツが控えている。

 

「とはいえ今回のMTはシールドとマシンガンしか装備していないからな、こんな事になるならロングキャノンを─ッ!」

 

するとMTのシールドに何かが命中し、大きな音がバルテ達の耳に入って来る。

 

「皆、大丈夫!?」

 

「大丈夫です先生、それでアレは……巡航戦車か…」

 

「クルセイダー1型…!私の学園の制式戦車と同じ型です」

 

「不法に流通されたものに違いないわ!PMCに流れたのを不良たちが買い入れたのかも…!つまりガラクタって事だから、壊しても構わないわよ!」

 

「だが、射程はあちらの方が上だMTを盾にして接近を…」

 

「…いえ、ここはお任せください。私の銃なら既に射程内に入っています」

 

「…分かった、なら次弾が発射され次第狙撃を頼む」

 

「分かりました」

 

クルセイダーが再び砲弾を放ち、四脚MTがそれをガードすると、ハスミがMTの背後からインペイルメントを構え、そして発砲すると、弾丸はクルセイダー1型に命中し、内部から黒い煙を上げて停止した。

 

「巡航戦車の無力化を確認。流石だな…今の内に進むぞ」

 

「もうシャーレの部室は目の前よ!」

 

バルテ達が前に進むと、リンから通信が入る。

 

『今、この騒動を巻き起こした生徒の正体が判明しました。バルテさんのお話を聞いた時にはもしやとは思いましたが…不良たちを率いているのはワカモ。百鬼夜行連合学院で停学になった後、矯正局を脱獄した生徒です』

 

「やはりか…」

 

『似たような前科がいくつもある危険人物なので、気をつけてください』

 

「ワカモは公安局のACを撃破した生徒だ。この最低限の装備しかない護衛の四脚MTでは相手し切れないだろうな…」

 

バルテの言葉により一行はワカモへの警戒心を強めながら前進すると、不良生徒たちと共に狐の仮面を付けた生徒の姿が見える。

 

「アレがワカモ…!」

 

「騒動の中心人物を発見!対処します!」

 

「フフ、連邦生徒会の子犬たちが現れましたか。お可愛らしいこと…」

 

四脚MTが不良たちに向けて発砲していると、ワカモはそれを囮にして急接近してくる。

 

「バルテ、ワカモを狙って!」

 

「!」

 

バルテは先生の指揮に従い、()()()()()()()()()()をワカモに向けて発砲するが、ワカモはそれを避けつつ、四脚MTの陰に隠れる。

 

(逆に利用されたか……ッ!!)

 

「まずは一機」

 

するとワカモは盾にしていたMTの上に飛び乗り、MTの頭に銃剣を突き刺しながら発砲すると、その四脚MTの動きが停止した。

 

「ちっ!」

 

バルテは空かさず()()()()()()()()()をワカモに向けて発砲するもワカモはそれを跳躍で回避し、更に空中で銃を構えてもう一機のMTに向け発砲。頭上から何発か弾丸を撃ち込まれたMTも動きを止めてしまった。

 

(四脚MT二機をこうもあっさり…!流石脱獄直後にACを撃破しただけの事はある!)

 

バルテはワカモに向けてミニガンを放ち、ハスミもそれに合わせて狙撃するがワカモは動きを止めず、そして…

 

「MTは撃破しました。私はここまで…後は任せます」

 

そう言ってこの場を不良たちに任せて引いていった…

 

「してやられたな…ユウカ、ここからは私たちが前衛だ、気をつけろよ」

 

「はいっ!」

 

MTは撃破されてしまったが、先生の指揮もありバルテ達は不良達を次々と無力化していく。すると…

 

ゴゴゴゴゴゴ…!!

 

「ん?この音は……」

 

「巡航戦車じゃ…無い?」

 

「来るぞ、アレは…!」

 

バルテ達の前にシャーレの部室に行くための最後の壁のように立ち塞がったそれは…

 

「四脚MT……擬きっ!?」

 

クルセイダー1型の車体に、無理矢理四脚MTの胴体を乗せたMT擬きだった。更にMTの上にはミサイル発射台が装備されている。

 

「ミサイルが来ます!」

 

「迎撃する。ユウカ、私の後ろに居ろ」

 

「は、はい!」

 

MT擬きがミサイルを発射するとバルテはミニガンでミサイルを撃ち落とし、そのままMT擬きを攻撃するが、MT擬きはミニガンの弾丸を弾き、両腕のマシンガンで反撃してくる。

 

「一旦下がるぞ」

 

バルテとユウカは下がって四脚MTの残骸を盾にする。

 

「どうしますか、先生?」

 

「うーん…バルテ、その背負ってるロケットランチャーはあのMT擬きに有効?」

 

「……はい、これを直撃させれば撃破できるかと。しかし確実に命中させるには少し時間が欲しいです」

 

「敵はもう次のミサイルの発射準備が出来て前進してきてます。今出ていけば再びミサイルが…」

 

「それに、ミサイルをどうにかしてもあの両腕のマシンガンもなんとかしなきゃ…」

 

「…よし、スズミ、閃光弾を使うよ。私が合図したら投げて」

 

「!分かりました!」

 

「ユウカ、ごめんなさい。囮を任せて良い?」

 

「了解です!」

 

「バルテは閃光弾が爆発すると同時にロケットランチャーをあのMT擬きに向けて、直ぐに発射して」

 

「了解」

 

それぞれが自分の役割を果たす為に配置に着き、そして…

 

「ユウカ、行って!」

 

ユウカが飛び出し、MT擬きはユウカの方を向き、前進を止めてロックオンする。そしてミサイルを放とうとした瞬間…

 

「ッ!」

 

ユウカはMT擬きに向けて背を向けてしゃがんだ。その瞬間、MT擬きの視界に閃光弾が突然現れ、爆発し光を放った瞬間にMTはミサイルを発射した。ミサイルはロックオンが乱れた影響であらぬ方向に飛んでいき、そして…

 

「終わりだ、きっちり回収してまたちゃんとした姿にしてやる」

 

その声が聞こえ、視界が復旧してそちらを向いた瞬間、ロケット弾が眼前に迫っていた。

 

ドゴォォォォォォォン!!

 

大規模な爆発が発生し、爆風が吹き荒れる。MT擬きの残骸が飛び散り、胴体の部分がバルテの目の前に落下してきた。

 

「……わ、私無事?ふぅ〜良かった〜…」

 

「ユウカさん、お疲れ様です」

 

「スズミさん、ありがとう。閃光弾のタイミング、完璧だったわよ」

 

「これでこの辺りも片付きました。後は先生がシャーレの部室に行くだけですね」

 

「そうね、ワカモは何処に行ったのかしら…バルテ先輩?どうしたんですか?」

 

バルテは先ほどから残骸となったMT擬きをじっと見つめている。すると…

 

「企業許すまじ…」

 

「え…?」

 

「私のMTに悪質な改造を施し、不良たちに流し、治安を悪化させるとは…許さんぞ、PMC…!」

 

(((((めっちゃ怒ってる…)))))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええ。サンクトゥムタワーの制御権を連邦生徒会が取り戻したのを確認したわ」

 

「ワカモは自治区に逃げてしまったのですけど…直ぐに捕まるでしょう。私たちはここまでで。後は、担当者に任せます」

 

先生がシャーレに入っていき、バルテ達は外で待ち、少しすると先生が出て来て事態が解決した事を伝えた。

 

「お疲れ様でした、先生。先生の活躍はキヴォトス全域に広がるでしょう。すぐにSNSで話題になってしまうかもしれませんね?」

 

「みんな、お疲れ様」

 

「これでお別れですが、近いうちにぜひ、トリニティ総合学園に立ち寄ってください。先生」

 

「私も、風紀委員長に今日の事を報告しに戻ります。ゲヘナ学園にいらっしゃった時は、ぜひ訪ねてください」

 

「先生、またシャーレが襲撃されるかもしれませんし、PCAの方からMTの配備でも…」

 

「バルテ先輩、今そういうのはいいですから…!こほん、ミレニアムサイエンススクールに来てくれたされば、またお会いできるかも?先生、ではまた」

 

そうしてシャーレを奪還した面々はそこで解散する事となった。

 

「……シャーレ、か…今度行ってみるか…」

 

バルテはそう呟きながら、ユウカと共にミレニアムに戻って行ったのだった…

 

 

 




右手にミニガンを持ち、左手にショットガンを持ち、ロケットランチャーを背負ってバルテウスっぽさを出していくバルテちゃん。タイトルにバルテウスってあるくせにバルテウスが戦ったの最初の一話だけってマ?
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